JP2889280B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JP2889280B2 JP20445089A JP20445089A JP2889280B2 JP 2889280 B2 JP2889280 B2 JP 2889280B2 JP 20445089 A JP20445089 A JP 20445089A JP 20445089 A JP20445089 A JP 20445089A JP 2889280 B2 JP2889280 B2 JP 2889280B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、各車輪と車体の間に架設されたシリンダ
に、車両の運転状態に基づいて流体を給排制御するアク
ティブサスペンション装置に関する。
[従来技術及びその課題] 近時、車両の懸架装置として、各車輪と車体の間に流
体シリンダ装置を架設し、種々検知手段からの検知信号
によって把握される車両の運転状態に基づいてこの流体
シリンダ装置に対して作動流体を給排制御することによ
り、良好な乗り心地及び走行安定性を得るようにした所
謂アクティブサスと呼ばれる能動型サスペンション(以
下アクティブサスと略す)が提案されている。(特開昭
63−130418号公報等参照) アクティブサスは、車両の状態を検知可能な種々検知
手段からの入力情報に基づき、制御装置が予め定められ
た制御プログラムに従って流体シリンダ装置への流体の
給排制御を行なうよう構成されるが、この流体の給排制
御パターンを変更することによってそのサスペンション
特性を適宜に変更することができ、これによって乗り心
地重視又は走行安定性重視の任意のサスペンション特性
を設定することができる。尚、究極的には、車輪の変位
に拘らず車体を常に安定的水平状態に保持させることが
理想であろう。
このようなアクティブサスの一つとして、流体シリン
ダのシリンダ室と気体バネを連通配置して構成したもの
がある。
この構成によれば、ロードノイズ等の高周波数の振動
は気体バネで吸収できる為、流体シリンダへの流体の給
排制御は運転者の人為的操作によって生ずるロール等の
低周波数(例えば5Hz以下)の車体変位に限定すること
ができ、制御がより容易となるものである。
ところで、上記の如きアクティブサスでは、悪路走破
時等の作動が頻繁となる走行条件では、作動流体の流速
が高まってポンプ,バルブに於て流体温度が上昇する。
その結果、これら回路構成要素(ポンプ,バルブ)のシ
ール材の耐熱温度を超え、故障に至る場合があるという
問題があった。
[発明の目的] 本発明は、上記の如き事情に鑑み、流体温度上昇に起
因する不具合を防止することのできるアクティブサスで
ある車両のサスペンション装置の提供、を目的とする。
[発明の構成] このため、本発明に係る車両のサスペンション装置
は、作動流体の温度を検出する流体温度検知手段を備
え、流体温度検知手段による検知温度が所定値以上の時
に、制御装置が車高ゲイン及び上下加速度ゲインを下げ
ると共に、上下加速度ゲインのゲイン低下量を車高ゲイ
ンよりも大きくするよう構成されている。
このように構成することにより、悪路走行時等作動頻
度が向上した場合でも、作動流体の温度上昇を抑制で
き、シール材の破損等の不具合を防止できるものであ
る。
[発明の実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明に係る車両のサスペンション装置の
一実施例を適用した車両全体の側面図相当の概略構成図
である。図は車体の一方側(左側)のみが示されている
が、他方側も同様に構成されているものである。
図に於て、車体1と車輪2…(前輪2F,2F又は後輪2R,
2R)との間には、夫々流体シリンダ装置である油圧シリ
ンダ3…が架設されている。
各油圧シリンダ3は、所謂単動形操作シリンダであ
り、シリンダチューブ3a内に嵌挿されたピストン3bによ
り油圧室3cが画成されると共に、各ピストン3bに連結さ
れたピストンロッド3dの上端部は車体1に連結され、
又、各シリンダチューブ3aは車輪2…に連結されている
ものである。
各油圧シリンダ3…の油圧室3cは、夫々連通路4を介
して気体バネであるガスばね装置5…と連通している。
ガスばね装置5は、ダイヤフラム5aによりガス室5bと
油室5cとに分割されて構成されているガスばねを備え、
このガスばねの油室5cが連通路4,ピストン3bを介して油
圧シリンダ3…の油圧室3cと連通しているものである。
各油圧シリンダ3…には、流路10を介して油圧ポンプ
6が接続されており、該油圧ポンプ6から作動油が供給
されるようになっている。
各油圧シリンダ3…に接続される流路10には、油圧シ
リンダ3…に供給乃至排出される作動油の流量を制御す
る比例流量制御弁7…が夫々設けられている。
油圧ポンプ6には、該油圧ポンプ6からの作動油の吐
出圧を検出する吐出圧力計21が設けられ、又、各油圧シ
リンダ3…には、その油圧室3c内の油圧を検出する油圧
センサ22…が夫々設けられている。
更に、各油圧シリンダ3…のシリンダストローク量を
検出して、各車輪2…に対する車体1の上下方向の変位
即ち車高変位を検出する車高変位センサ23…が設けられ
ると共に、車両1の上下方向の加速度即ち車輪2…のバ
ネ上の上下方向の加速度を検出する上下加速度センサ24
…が、車両1の略水平面上で両前輪2F,2Fの上方に各々
一個づつ及び両後輪2R,2Rの車体幅方向の中央部に一個
合計三箇所に設けられ、又、舵角センサ25及び車速セン
サ26が夫々設けられている。
上記の各センサ(即ち、吐出圧力計21,油圧センサ22
…,車高変位センサ23…,上下加速度センサ24…,舵角
センサ25及び車速センサ26)による検出信号は、CPUを
備えたコントロールユニット20に入力され、該コントロ
ールユニット20は、これら検出信号に基づいて所定のプ
ログラムに従って演算を行ない、流量制御弁7…を制御
して各油圧シリンダ3…へ供給される油圧を変化させる
ことにより車両が常に安定状態となるよう制御する。
(サスペンション特性を可変制御する) 第2図は、油圧ポンプ6から油圧シリンダ3…への作
動油の供給乃至排出する油圧回路の回路図である。
図示回路図では、後述するメインアキュムレータ11よ
り先は一車輪に対する回路を示しており、このような回
路が全ての車輪2…に対して並列に構成されているもの
である。
油圧ポンプ6は、可変容量形のポンプであって駆動源
である車両のエンジン1Eによって駆動され、該油圧ポン
プ6からの圧油は、供給流路10を介して流量制御弁7に
至り、コントロールユニット20によって制御される該流
量制御弁7によって油圧シリンダ3へ供給され又は排出
流路12を介して排出されるものである。
流量制御弁7は、ポートを閉じる閉位置と、ポートを
開く開位置とに切り替え可能且つ開位置での油圧を所定
値に保持可能な差圧弁を内蔵した2ポート2位置である
二つのサーボバルブ71,72を、供給流路10にその開方向
を油圧シリンダ3への供給側として設けると共に、供給
流路10の該バルブ71より上流側で分岐されてリザーブタ
ンク1Tに戻る排出流路12に、開方向を排出側として設け
て構成したものである。又、サーボバルブ71の油圧シリ
ンダ3側の供給流路10に、当該供給流路10内の油温を検
知する流体温度検知手段としての油温センサ27が備えら
れている。
供給流路10には、流量制御弁7に至る途中に蓄圧の為
のメインアキュムレータ11が備えられると共に、該メイ
ンアキュムレータ11の上流側で2ポート2位置の開閉バ
ルブであるフェールセイフバルブ9を介したバイパス流
路14が排出流路12と接続されている。
フェールセイフバルブ9は、故障時に開位置に切り替
えられてメインアキュムレータ11内の蓄油をバイパス流
路14を介してリザーブタンク1Tに戻す為のものである。
又、供給側のバルブ71と油圧シリンダ3との間の供給
流路10には、パイロット圧応動形のチェック弁10Aが介
設されている。該チェック弁10Aは、パイロットライン1
3によって流量制御弁7の上流側の供給流路10に於る油
圧がパイロット圧として導入され、このパイロット圧が
所定圧以下の時閉じるようになっている。即ち、流量制
御弁7の上流側の圧力(メイン圧)が所定圧以上の時に
のみ、油圧シリンダ3への作動油の供給乃至排出が可能
となるようになっているものである。13Aは、パイロッ
トライン13に設けられたオリフィスであり、上記フェー
ルセイフバルブ9の開作動時にチェック弁10Aが閉じる
のを遅延させる機能を有する。
尚、前述の各車輪への図示しない供給流路は、メイン
アキュムレータ11の下流側の供給流路10から分岐するよ
うになっており、以下各車輪毎に同様の回路が並列に構
成されているものである。
排出流路12のバルブ72の下流側に設けられたアキュム
レータ12Aは、当該バルブ72開時に於るウオータハンマ
を防止する為のものである。
図中28は、リザーブタンク1Tの油量を検知する液面セ
ンサであり、この検知信号もコントロールユニット20に
入力されるようになっている。
又、コントロールユニット20には、セレクタ30からの
セレクト信号が入力されるようになっており、該セレク
タ30をドライバーが操作することにより、そのセレクト
信号によってサスペンション特性を乗り心地優先と操縦
安定性優先のどちらかに任意に切り替えられるようにな
っているものである。
第3図(A),(B)は、コントロールユニット20内
のサスペンション特性制御装置のブロックダイアグラム
である。尚、以下の説明で用いる『F』は前輪を、
『R』は後輪を、『FR』は右前輪を、『FL』は左前輪
を、『RR』は右後輪を、『RL』は左後輪を、夫々意味す
るものである。
図に於て、本実施例に係るコントロールユニット20内
に設けられたサスペンション特性制御装置は、各車輪2
…の車高変位センサ23…からの車高変位信号X(XFR,X
FL,XRR,XRL)に基づいて、車高を目標車高に制御する
制御系Aと、車高変位信号X…を微分して得られる車高
変位速度信号Y(YFR,YFL,YRR,YRL)に基づいて車高
変位速度を制御する制御系Bと、三個の上下加速度セン
サ24…からの上下加速度信号G(GFR,GFL,GR)に基づ
いて車体の上下振動の低減を図る制御系Cと、各車輪2
…の油圧センサ22…からの油圧信号P(PFR,PFL
PRR,PRL)に基づいて車体のねじれを演算し、これを制
御する制御系D、とにより構成されている。
制御系Aには、左右の前輪2FL,2FRの車高変位変位セ
ンサ23FL,23FRの出力XFR,XFLを加算すると共に、左右
の後輪2RL,2RRの車高変位センサ23RL,23RRの出力XRR,X
RLを加算して車両1のバウンス成分を演算するバウンス
成分演算部50,左右の前輪2FL,2FRの車高変位センサ23F
L,23FRの出力XFR,XFL加算値から左右の後輪2RL,2RRの
車高変位センサ23RL,23RRの出力XRR,XRL加算値を減算
して車両1のピッチ成分を演算するピッチ成分演算部5
1,左右の前輪2FL,2FRの車高変位センサ23FL,23FRの出力
XFR,XFLの差分XFR−XFLと、左右の後輪2RL,2RRの車高
変位センサ23RL,23RRの出力XRR,XRLの差分XRR−XRL
を加算して車両のロール成分を演算するロール成分演算
部52、を備えている。
又、制御系Aは、バウンス成分演算部50で演算された
車両のバウンス成分及び目標平均車高THが入力され、ゲ
インKB1に基づいてバウンス制御に於る各車輪2…の油
圧シリンダ3…への作動油供給量を演算するバウンス制
御部53,ピッチ成分演算部51で演算された車両のピッチ
成分が入力され、ゲインKP1に基づいてピッチ制御に於
る各車輪2…の油圧シリンダ3…への作動油供給量を演
算するピッチ制御部54、及び目標ロール変位量TRが入力
され、ゲインKRF1,KRR1に基づいて目標ロール変位量TR
に対応する車高になるようロール制御に於る各車輪2…
の油圧シリンダ3…への作動油供給量を演算するロール
制御部55を備えている。
こうして、バウンス制御部53,ピッチ制御部54及びロ
ール制御部55で演算された各制御量は、各車輪2…毎に
その正負が反転され、即ち、車高変位センサ23…で検出
された車高変位信号X…とはその正負が反対になるよう
反転され、その後、各車輪2…に対するバウンス,ピッ
チ及びロールの各制御量が各々加算され、制御系Aに於
る各車輪2…の比例流量制御弁7…への流量信号QFR1
QFL1,QRR1,QRL1が得られる。
尚、各車高変位センサ23…とバウンス成分演算部50,
ピッチ成分演算部51及びロール成分演算部52との間に
は、夫々不感帯器60…が設けられており、車高変位セン
サ23…からの車高変位信号X(XFR,XFL,XRR,XRL)が
予め設定された不感帯域XH…を越えた場合のみこれらの
車高変位信号X…をバウンス成分演算部50,ピッチ成分
演算部51及びロール成分演算部52に出力するようになっ
ている。
制御系Bは、車高変位センサ23…から入力される車高
変位信号X(XFR,XFL,XRR,XRL)を微分し、次式に従
って車高変位信号Y(YFR,YFL,YRR,YRL)を演算する
微分器56…を有している。
Y=(Xn−Xn-1)/T ここで、Xnは時刻tの車高変位量,Xn-1は時刻t−1
の車高変位量,Tはサンプリング時間である。
更に、制御系Bは、左右の前輪2FL,2FR側の車高変位
速度信号YFR,YFLの加算値から左右の後輪2RL,2RR側の
車高変位速度信号YRR,YRLの加算値を減算して、車両1
のピッチ成分を演算するピッチ成分演算部57A、及び左
右の前輪2FL,2FR側の車高変位速度信号YFR,YFLの差分Y
FR−YFLと左右の後輪2RL,2RR側の車高変位速度信号
YRR,YRLの差分YRR−YRLを加算して車両1のロール成分
を演算するロール成分演算部57Bとを備えている。
こうして、ピッチ成分演算部57Aで演算算出されたピ
ッチ成分は、ピッチ制御部58に入力され、ゲインKP2
基づいてピッチ制御に於る各比例流量制御弁7…への流
量制御が演算され、又、ロール成分演算部57Bで演算算
出されたピッチ成分はロール制御部59に入力され、ゲイ
ンKRF2,KRR2に基づいてロール制御に於る各比例流量制
御弁7…への流量制御量が演算される。
更に、ピッチ制御部58及びロール制御部59で演算され
た各制御量は各車輪2…毎にその正負が反転され、即ち
微分器46…で演算された車高変位速度信号Y…とはその
正負が反対になるように反転され、その後、各車輪2…
に対するピッチ及びロールの各制御量が夫々加算され、
制御系Bに於る各車輪2…の比例流量制御弁7…への流
量信号QFR2,QFL2,QRR2,QRL2が得られる。
制御系Cは、上下加速度センサ24…(24FR,24FL,24
R)の出力GFR,GFL,GRを加算し、車両のバウンス成分
を演算するバウンス成分演算部70と、左右の前輪2FL,2F
Rの上方に取付けられた上下加速度センサ24FL,24FRの出
力の1/2の和(GFR+GFL)/2から左右の後輪2RL,2RRの車
幅方向中央部に設けられた上下加速度センサ24Rの出力
を減算して車両のピッチ成分を演算するピッチ成分演算
部71と、右前輪2FRの上下加速度センサ24FRの出力から
左前輪2FLの上下加速度センサ24FLの出力を減算して車
両のロール成分を演算するロール成分演算部72と、バウ
ンス成分演算部70により演算されたバウンス成分の演算
値が入力され、ゲインKB3に基づいてバウンス制御に於
る各比例流量制御弁7…への作動油の制御量を演算する
バウンス制御部73と、ピッチ成分演算部71により演算さ
れたピッチ成分の演算値が入力され、ゲインKP3に基づ
いてピッチ制御に於る比例流量制御弁7…への作動油の
制御量を演算するピッチ制御部74、及びロール成分演算
部72により演算されたピッチ成分の演算値が入力され、
ゲインKRF3,KRR3に基づいてロール制御に於る比例流量
制御弁7…への作動油の制御量を演算するロール制御部
75により構成されている。
このようにして、バウンス制御部73,ピッチ制御部74
及びロール制御部75により演算算出された制御量は、各
車輪2…毎にその正負が反転され、その後、各車輪2…
に対するバウンス,ピッチ及びロールの各制御量が加算
され、制御系Cより出力される各比例流量制御弁7…へ
の流量信号QFR3,QFL3,QRR3,QRL3が得られる。
尚、上下加速度センサ24…とバウンス成分演算部70,
ピッチ成分演算部71及びロール成分演算部72との間に
は、不感帯器90が夫々設けられ、上下加速度センサ24…
から出力される上下加速度信号G(GFR,GFL,GR)が予
め設定された不感帯域XG…を越えた時にのみ、これらの
上下加速度信号G…をバウンス成分演算部70,ピッチ成
分演算部71及びロール成分演算部72に出力するようにな
っている。
制御系Dは、左右の前輪2FL,2FRの油圧シリンダ3FL,3
FRの油圧センサ22FL,22FRの油圧検出信号PFR,PFLが入
力され、左右の前輪2FL,2FRの油圧シリンダ3…の油圧
室3cの油圧の差PFR−PFLとこれらの加算値PFR+PFLとの
比Pfを、 Pf=(PFR−PFL)/(PFR+PFL) として演算し、この油圧比Pfがしきい値油圧比ωL
対して−ωL<Pf<ωLである場合には、演算された液圧
比Pfをそのまま出力し、他方、Pf<−ωL又はPf>ωL
ある場合には、しきい値液圧比−ωL又はωLを出力する
前輪側液圧比演算部101、 及び、同様に左右の後輪2RL,2RRの油圧シリンダ3RL,3
RRの油圧センサ22RL,22RRから油圧検出信号PRR,PRL
入力され、左右の後輪2RL,2RRの油圧シリンダ3RL,3RRの
油圧室3cの油圧の差PRR−PRLとこれらの加算値PRR+PRL
との比Prを、 Pr=(PRR−PRL)/(PRR+PRL) として演算する後輪側液圧比演算部102とを有し、後
輪2RL,2RR側の油圧の比PrをゲインωFに基づき、所定倍
した後、これを前輪2FL,2FR側の油圧の比Pfから減算す
るウォーブ制御部100を備え、該ウォーブ制御部100の出
力をゲインωAを用いて所定倍し、その後、前輪2FL,2FR
側ではゲインωCを用いて所定倍し、更に、各車輪2…
に対する作動油の供給制御量が左右の車輪2…間で正負
反対になるように一方を反転させ、制御系Dに於る各比
例流量制御弁7…への流量信号QFR4,QFL4,QRR4,QRL4
が得られる。
以上のようにして得られた各制御系に於る各比例流量
制御弁への流量信号(QFR1,QFL1,QRR1,QRL1,QFR2
QFL2,QRR2,QRL2,QFR3,QFL3,QRR3,QRL3,QFR4,Q
FL4,QRR4,QRL4)は、各車輪2(2FR,2FL,2RL,2RR)毎
に加算され、最終的な各比例制御弁へのトータル流量信
号QFR,QFL,QRR,QRLが得られる。
表1は、コントロールユニット20に記憶されている各
制御系A,B,C,Dに於て用いられる前述の制御ゲインのマ
ップの一例を示すものであり、運転状態に応じて七つの
モードが設定されている。
表1に於て、モード1はエンジン停止後所定時間(実
施例では60秒間)に於る各制御ゲインの値、モード2は
イグニッションスイッチがオンされてはいるが車両は停
止され、車速が『0』の状態に於る各制御ゲインの値、
モード3は車両の横方向の加速度Gが0.1以下の直進状
態に於る各制御ゲインの値、モード4はGが0.1を超え
0.3以下の緩旋回状態に於る各制御ゲインの値、モード
5はGが0.1を超え0.3以下の中旋回状態に於る各制御ゲ
インの値、モード6はGが0.5を超えた急旋回状態に於
る各制御ゲインの値、を夫々示している。モード7は、
セレクタ30により逆ロールモードが選択された時に、車
両の横方向加速度Gが0.1を超え0.3以下の緩旋回状態に
於てモード4に代わって選択される制御ゲインを示し、
車速が120km/h以上になると、当該逆ロールモードが選
択されていても自動的にモード4に切り換えられるよう
になっている。
表1中、QMAXは各車輪2…の比例流量制御弁7…に供
給される最大流量制御量を、PMAXは油圧シリンダ3…の
油圧室3c内の最大圧力を、又、PMINは油圧シリンダ3…
の油圧室3c内の最小圧力を夫々示している。PMAXは油圧
シリンダ3…の油圧室3cから作動油がアキュムレータ11
に逆流することがないよう、又、PMINは油圧シリンダ3
…の油圧室3cの圧力が過度に低下することによりガスば
ね装置5…が伸びきって破損することがないように夫々
設定されているものである。
尚、表中矢印で示す欄は、その矢印が指し示す数値と
同一の値に制御ゲインが設定されていることを示してい
る。
表1に於ては、モード7を除いてモード番号が大きく
なるほど走行安定性を重視したサスペンション制御が成
されるように各制御ゲインが設定されている。
コントロールユニット20は、運転状態に応じてモード
を選択し、各制御ゲインを表1に示される値に設定して
サスペンション制御を行なうが、ここで、油温センサ27
からの油温検知信号に基いて、第3図に示すフローチャ
ートに示す如く流量制御乃至制御ゲイン調節を行なう。
即ち、油温センサ27により検知された油温:Tが90℃以
上の時、流量QMAXを比例流量制御弁7の開度を調節する
ことにより通常の18l/minから13l/minに低下させる。
又、油温:Tが100℃以上の時には、流量QMAXを8l/minに
低下させる。このように流量を制限することにより、ポ
ンプ6からの吐出量を減少させることができると共に、
制御速度が遅くなり、油温上昇を抑制できる。
更に、油温:Tが110℃以上の時には、制御系Aに於る
車高ゲイン(KB1,KP1,KRF1,KRR1)及び制御系Dに係
るウォープゲイン(ωA,ωF,ωL,ωC)を通常制御の
値から夫々1/2とすると共に、制御系Cに係る上下加速
度ゲイン(KB3,KP3,KRF3,KRR3)及び制御系Bに係る
変位速度ピッチ(KP2,KRF2,KRR2,)を夫々『0』に
設定して制御を行なう。つまり、車高維持に必要な車高
ゲイン及びウォープゲイン(圧力)に関してはゲインを
落して制御は継続すると共に、通常車両に対して乗り心
地や操縦安定性を向上させる為の上下加速度ゲイン及び
変位速度ピッチは『0』として制御を休止させることに
より、制御頻度を低下させて流量を減少させ、油温上昇
の抑制,低下を図るものである。
尚、当該実施例では、前述の如く油圧シリンダ3…の
油圧室3cにガスばね装置5が連通設置されている為、制
御が休止されてもこのガスばね装置5のばね力により通
常のエアサスペンションと同様のサスペンション特性は
得られるものである。
尚、上記実施例は、流量QMAXと車高ゲイン,ウォープ
ゲイン,上下加速度ゲイン及び変位速度ピッチを調節す
るように構成したものであるが、各々に係るゲイン不感
帯器60,90のゲイン不感帯域(XG,XH)を上げることに
より不制御領域を増大させる制御構成としても良い。
又、各ゲインの調整は一段階のみの構成としたが、よ
り細かく複数段階に調整するようにしても良く、更に、
油温が所定値以上では、油圧シリンダ3…の油圧室3cの
圧力を一定値として制御を完全に休止させるよう構成し
ても良いものである。
[発明の効果] 上記の如き、本発明に係る車両のサスペンション装置
によれば、作動頻度が増大して作動流体の温度が上昇し
た場合、流量制限乃至作動頻度を低下させることにより
その上昇を抑制でき、シール材の破損等の不具合を防止
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を適用した車両全体の側面図
相当の概略構成図、第2図は油圧回路の回路図、第3図
(A),(B)はサスペンション特性制御装置のブロッ
クダイアグラム、第4図は制御フローチャートである。 3…油圧シリンダ(流体シリンダ) 27…温度センサ(温度検知手段) 20…コントロールユニット(制御手段) 21…吐出圧力計(検知手段) 22…油圧センサ(検知手段) 23…車高変位センサ(検知手段) 24…上下加速度センサ(検知手段) 25…舵角センサ(検知手段) 26…車速センサ(検知手段) 27…温度センサ(流体温度検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−130417(JP,A) 特開 昭63−269710(JP,A) 特開 平3−513(JP,A) 特開 平2−120111(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60G 17/015

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車輪と車体間に介設される懸架装置
    であり、各車輪と車体の間に架設された流体シリンダ
    に、種々検知手段からの検知信号に基づいて制御装置が
    流体を給排制御するアクティブサスペンション装置に於
    て、 作動流体の温度を検出する流体温度検知手段を備え、 前記流体温度検知手段による検知温度が所定値以上の
    時、前記制御装置が、車高ゲイン及び上下加速度ゲイン
    を下げると共に、上下加速度ゲインのゲイン低下量を車
    高ゲインよりも大きくすること、を特徴とする車両のサ
    スペンション装置。
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