JP3048084B2 - 鋼構造物添接部の防食構造 - Google Patents

鋼構造物添接部の防食構造

Info

Publication number
JP3048084B2
JP3048084B2 JP4098640A JP9864092A JP3048084B2 JP 3048084 B2 JP3048084 B2 JP 3048084B2 JP 4098640 A JP4098640 A JP 4098640A JP 9864092 A JP9864092 A JP 9864092A JP 3048084 B2 JP3048084 B2 JP 3048084B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anticorrosion
rust
flange
bolts
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4098640A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05272522A (ja
Inventor
一正 浅野
悟 郡司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP4098640A priority Critical patent/JP3048084B2/ja
Publication of JPH05272522A publication Critical patent/JPH05272522A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3048084B2 publication Critical patent/JP3048084B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、橋梁,鉄橋,鋼構造物
の添接部に接着する防食シートもしくはテープとボル
ト,ナット部に嵌合するプラスチック製防錆キャップと
からなる防食構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】橋梁,鉄橋,鋼構造物の接合
部は添接板とボルト,ナットから構成されておりこれら
を腐食から保護する為には塗装が一般的に行なわれてい
る。しかしながら、ボルト,ナット部に隙間があり、そ
の隙間に水が浸入し、又、ボルト,ナットへの塗膜厚さ
の不均一によって短期間で錆が発生する。
【0003】又、塗装に代る防錆法として、プラスチッ
ク,アルミニウム等で成型加工した断面凹形状の外被体
に防食物質を充填しボルト,ナットに被せる方法が知ら
れている。この方法は簡便で能率的でありかつ防食効果
は良好であるが添接板の塗装部より錆が発生した場合、
外被体の下部まで錆が進行し、外被体の効果が失われ
る。
【0004】更に、添接部への塗料塗り替え時におい
て、下地処理は外被体と外被体の隙間が狭いので非常に
やりずらくなり、外被体を除去するにも時間を要し、作
業性が悪くなる等の問題がある。
【0005】この発明者らは、上記した塗料による添接
板部分、及び外被体を使用したボルト,ナット部の防食
構造の欠点を解決すべく鋭意検討の結果、添接板とボル
ト,ナット部の長期にわたる安定した防食効果を発揮せ
しめることのできる鋼構造物接合部防食の開発に成功し
たものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、添接板に密
着した防食シートもしくはテープと、ボルト及びナット
部外周面を被う防錆キャップを組み合わせてなる。即
ち、防水性,防食性及び耐候性に優れ且つ接合部のボル
ト,ナット配列間隔と等しい間隔でワッシャー径より若
干大きめの穴があいた防食シートもしくはテープにより
添接板を被い、内周面がボルト又はナット部外周面と嵌
合し得る外被体と外被体の口部から外側に向けて形成し
た鍔部と鍔の下面に形成した発泡体と外被体内部天部に
防錆コンパウンドを充填してなる防錆キャップによりボ
ルト及びナット部外周面を被うことを特徴としている。
【0007】この発明において、防食シートもしくはテ
ープは、基材と基材の片面あるいは両面に設けられた防
水性,耐候性の良い防食物質からなるようにしてもよ
く、又、防錆キャップは、ボルト,ナットに嵌合装着し
た時に防錆コンパウンドがキャップ内側全面にまで充填
してボルト,ナットを完全に包被するためにその外被体
の内周面に複数の凹溝を形成し、防錆キャップの防水効
果を更に向上させるために鍔部に貼り付ける発泡体には
その両面に粘着層を有するようにしてもよい。
【0008】
【作用】防食シートもしくはテープには接合部のボル
ト,ナット配列間隔と等しい間隔でワッシャー径より若
干大きめの穴があいているので添接板に密着することが
でき、この防食シートもしくはテープの優れた防水性,
防食性及び耐候性により添接板への錆の原因となる物質
の浸入を長期にわたって防止する。
【0009】更に、ボルト又はナット部外周面と嵌合す
る防錆キャップは、外被体の口部外側に鍔が形成され、
鍔の下面に防水性と通気性を有する発泡体が貼着されて
おり、外被体内部には防錆コンパウンドが充填されてい
る。この防錆キャップをボルト又はナット部外周面に嵌
合させると発泡体が圧縮された状態で嵌合装着され、ま
た防錆コンパウンドは鍔の部分にまで充填されている
が、発泡体がダムのような働きをして防錆コンパウンド
の外部への流出を防止する役目を果している。更に、コ
ンパウンド固着までの間に外被体天井部に生じた膨張空
気による外被体の脱落は発泡体の膨張により防止され
る。又、たとえ防錆コンパウンドの量が少なくてもこの
発泡体によりボルト,ナットへの雨水等の発錆促進物の
浸入を防止することができる。
【0010】上記の防食シートもしくはテープと防錆キ
ャップを組み合わせることにより、添接板とボルト,ナ
ット接合部分の隙間への発錆促進物の浸入が防止でき、
更に添接板の防錆作用により添接板に生じる錆のボル
ト,ナット部への拡大侵入を防止することができ、添接
部の長期間にわたっての防錆防食効果が得られることに
なる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0012】図1は添接部のモデル図である。この鋼構
造物1と添接板2,ボルト3,ナット4の配置は設計者
によって決定されるものであるが、ボルト3,ナット4
の間隔はほぼ一定距離になっている。
【0013】図2はこの発明に係る防食テープ5の構造
図であって、ボルト,ナットの間隔に合わせてワッシャ
ー径より若干大きめの穴6があけてある。この防食テー
プ5を鋼構造物の添接部の添接板にボルト,ナットの頭
を穴6に入れた状態で貼り付けてゆき添接板全体の被覆
を行なうと、ボルト,ナットの周囲の防錆が完了する。
尚、ボルト,ナットの間隔に合わせて穴6をあけること
ができれば、複数本の防食テープ5に代えてシート状の
防食シートを使用し、添接部全体を被覆するようにして
もよい。
【0014】図3は防食テープ5の構造を示す断面図で
あり、基材7の両面に防錆物質からなる防錆層8を形成
して防錆処理を施したものである。このように、基材7
と防食層8からなる2層以上の構造とすることにより、
基材7の材料に強靭な物質を使用し、防食層8の材料に
防水性、耐候性及び防錆効果の優れた物質を使用して、
添接部の長期間にわたる防食が可能になる。
【0015】図4は施工実施後の鋼構造物添接部のボル
ト,ナットが使用されている付近の断面図であり、ボル
ト3,ナット4にプラスチック製防錆キャップ9及び1
0を嵌合させて被覆することにより、添接板の全体的な
被覆が可能になる。
【0016】防錆キャップ9の構造としては、ボルト部
3の外周面に嵌合し得る内周面を有する外被体11と、
外被体11の口部から外側に向けて形成した鍔12と、
鍔12の下面に形成した発泡体13とよりなり、外被体
内部天部に防錆コンパウンド14を充填してなるもので
ある。
【0017】又、外被体11の内周壁面には該内周面内
に充填した防錆コンパウンド14が、この防錆キャップ
9をボルト3に嵌合装着した時に鍔12部分にまで、即
ちキャップ内側全面にまで充填できるようにするため
に、図示のように上下方向に凹溝15を設けてある。更
に、防錆キャップをボルト,ナット部に嵌合装着する際
の防水効果を向上させるために、外被体11の鍔12に
貼着する発泡体12の両面に図示のように粘着層16を
設けることが好ましい。
【0018】防錆キャップ9をボルト3にしっかりと嵌
合させるためには外被体11の口部径は該ボルト3の直
径よりやや小さく設計することが必要である。さらに外
被体内周面の深さは、ボルト,ナットに嵌合した時に該
ボルト,ナットの先端が外被体内周面の天部に接した際
に鍔部12に貼着されている発泡体13が50%以上圧縮
されるように設計することが必要であり、一般標準化さ
れたボルト3、ナット4の頭部については、深さは一定
である。しかし、ナット4に嵌合する防錆キャップ10
については、鋼板の接合部の厚さによりナット4より突
出するボルト3のネジの長さが異なるため、この点を配
慮して設計する必要がある。
【0019】図示の状態では発泡体13が50%以上圧縮
された状態で防錆キャップ9及び10が嵌合装着されて
おり、又、防錆コンパウンド14は鍔12の部分にまで
充填されているが、発泡体13がダムのような働きをし
て防錆コンパウンド14の外部への流出を防止する役目
を果している。更に、防食テープ5と防錆キャップ9及
び10の境目から浸入しようとする雨水等の発錆促進物
を発砲体13が防止するので、添接板2とボルト3,ナ
ット4との接合部の隙間は外気から完全に遮断され、最
も錆易いとされている添接部のボルト,ナット部に対す
る防錆効果が長期間にわたって持続する。
【0020】
【発明の効果】この発明の構造を採用する工法は、鋼構
造物の塗料防食において最も錆易い添接部のボルト,ナ
ットおよび鋼構造物と添接板との隙間腐食も防止するこ
とが可能で、定期的塗料の塗り替えにおいても添接部の
塗り替えが不要になる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される鋼構造物添接部の斜視図
である。
【図2】この発明の防食構造に使用する防食テープの斜
視図である。
【図3】この発明の防食構造に使用する防食テープの断
面図である。
【図4】この発明の防食構造の断面図である。
【符号の説明】
1 鋼構造物 2 添接板 3 ボルト 4 ナット 5 防食テープ 6 穴 7 基材 8 防食層 9,10 防食キャップ 11 外被体 12 鍔 13 発砲体 14 防錆コンパウンド 15 凹溝 16 粘着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 37/14 F16B 43/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼構造物の接合部の防食構造において、
    防水性,防食性及び耐候性に優れ且つ接合部のボルト,
    ナット配列間隔と等しい間隔でワッシャー径より若干大
    きめの穴があいた防食シートもしくはテープにより添接
    板を被い、内周面がボルト又はナット部外周面と嵌合し
    得る外被体と外被体の口部から外側に向けて形成した鍔
    部と鍔の下面に形成した発泡体と外被体内部天部に防錆
    コンパウンドを充填してなる防錆キャップによりボルト
    及びナット部外周面を被うことからなる防食構造。
  2. 【請求項2】 防食シートもしくはテープは、基材と基
    材の片面あるいは両面に設けられた防水性,耐候性の良
    い防食物質からなる請求項1記載の防食構造。
  3. 【請求項3】 防錆キャップの外被体は、その内周面に
    複数の凹凸溝が形成され、鍔部に貼り付ける発泡体はそ
    の両面に粘着層を有する請求項1記載の防食構造。
JP4098640A 1992-03-24 1992-03-24 鋼構造物添接部の防食構造 Expired - Lifetime JP3048084B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4098640A JP3048084B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 鋼構造物添接部の防食構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4098640A JP3048084B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 鋼構造物添接部の防食構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05272522A JPH05272522A (ja) 1993-10-19
JP3048084B2 true JP3048084B2 (ja) 2000-06-05

Family

ID=14225112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4098640A Expired - Lifetime JP3048084B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 鋼構造物添接部の防食構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3048084B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07301222A (ja) * 1994-05-09 1995-11-14 Du Pont Kk 構造物添接部の防錆防食構造
JP7231387B2 (ja) * 2018-11-20 2023-03-01 株式会社Ihiインフラ建設 添接板の防食構造
JP7200072B2 (ja) * 2019-08-30 2023-01-06 デンカ株式会社 ボルトナットキャップ、ボルトナットキャップの製造方法、ボルトナットの保護又は補修方法、及び鋼構造物の保護又は補修方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05272522A (ja) 1993-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02138488A (ja) ボルト・ナットの防食方法
JP3048084B2 (ja) 鋼構造物添接部の防食構造
JP2003321883A (ja) 建造物における長尺配設物の防蟻性能を付加した配設方法
JPS6231794A (ja) 管接合部の防食工法
JPS6015777B2 (ja) 被覆防食方法
JP2587493Y2 (ja) 鋼製透過型砂防ダムの保護工
JP2005113472A (ja) 柱状体の保護カバー取付構造
JP2002226986A (ja) 鋼材製施設体の防食具
JP3000811U (ja) ボルトキャップ
JP2012057374A (ja) 他物固定具
JP7231387B2 (ja) 添接板の防食構造
JPH0236741B2 (ja)
JPH0354904Y2 (ja)
JPS5917093A (ja) 被覆鋼管製品
JP4068756B2 (ja) 海洋構造物用重防食被覆鋼矢板
JPH075292Y2 (ja) ボルト・ナット用キャップ
JPH0320338Y2 (ja)
JP2726632B2 (ja) プレキャスト鉄筋コンクリート製品の連結方法
JPH0358408B2 (ja)
JPH04122736U (ja) 永久アンカー工法用保護剤入りヘツドキヤツプ
JPH076205Y2 (ja) 海上および水上構造物のペトロラタム系防食被覆材を保護および固定するための防食用保護カバー
JPS6153490B2 (ja)
JPH034819Y2 (ja)
JPS6138995Y2 (ja)
JPS5864389A (ja) コンクリ−ト取付け部の鋼材の防食方法