JP3048004U - パイプ支持具の仮押え機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 たて樋等のパイプを取付けるためのパイプ支
持具において、左右のバンドを開いてパイプに嵌めセッ
トする際に両脚片を閉じると自動的に仮押え機構が作用
して両脚片を仮閉じ状態に保持させることを可能にして
ボルトの挿入からナットの締結に至る一連の作業をやり
易くする。 【構成】 たて樋等のパイプを壁面等に沿って取付ける
ためのパイプ支持具において、支持具本体の取付用脚片
の一方に内向きに突出する係合片を、対向する他方の脚
片に、脚片を閉じると、両脚片を仮閉じ状態に保持する
ように係合片と係合する係合孔を設けてなることを特徴
としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、導水管やガス管、たて樋等のパイプを壁面等に沿って取付けるため のパイプ支持具の仮押え機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

たて樋等のパイプを取付けるためのパイプ支持具で、従来のものとしては例え ば実開平３−１３８７号公報等に開示されたものがある。公知のものを図４につ いて説明すると、左右２つの割環体からなるバンド４２．４３を前端部において 枢支部４１で開閉可能に連結し、後端部に相対して脚片４４．４５を一体形成し 、両脚片間に取付具４６を挟圧状にして脚片に設けたボルト孔１４．１４と取付 具の長孔１５にボルト１２を通してナット１３で締結するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来のパイプ支持具においては、取付けに際し左右脚片４４．４５間 に取付具４６を挟入した後、先づボルト１２をボルト孔１４と長孔１５に挿通し 適正位置を調整しながらボルトにナット１３を嵌め締着するものであるが、これ ら一連の作業は高所で行い、而も一方の手で支えながら迅速に行うことが要求さ れるため、危険を伴うとともに、作業性が悪いという問題点を有している。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、バンドを開いてパイプに嵌めセットする際に両脚片 を閉じると自動的に仮押え機構が作用してボルトの挿入からナットの締結に至る 一連の作業を迅速且つ確実に而も高所でも危険性を少なくして能率的に作業を行 うことのできるパイプ支持具の仮押え機構を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案においけるパイプ支持具の仮押え機構は、 パイプ２０の胴部を、嵌合抱持するように開閉式に連結又は一連に形成された一 対のバンド片２．３と、基端部に相対向するように取付用脚片４．５とを連成し てなる支持具本体１０と、取付用脚片４．５間に挟持される取付片６を有し、後 端部に壁面部等への固定部７を備えた取付具本体１１とよりなり、取付用脚片４ ．５と取付片６とをボルト１２とナット１３で締結してなるパイプ支持具におい て、前記支持具本体１０の取付用脚片４．５の一方に、内向きに突出する係止片 ８を、対向する他方の脚片には両脚片４．５の閉塞を保持するように係止片８と 係合する係合孔９を夫々設けてなるものである。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００７】 図１は第１実施例を示す。この第１実施例では、支持具本体１０は、パイプ２ ０の胴部を嵌合抱持するように半円形に形成した左右一対のバンド片２．３と、 このバンド片を枢支部１を支点に開閉式に連結し、基端部には相対向するように 取付用脚片４．５を一体に形成したものからなる。脚片４．５にはボルト孔１４ ．１４′を穿設する。

【０００８】 図２及び図３は第２実施例を示す。

【０００９】 この第２実施例では、支持具本体１０は左右のバンド片２．３を円形に近い一 連のものとして形成し、基端部取付用脚片４．５を一体形成したものからなる。 脚片の開閉はバンド片２．３の保有弾力で開閉する。脚片４．５にボルト孔１４ ．１４′を穿設することは第１実施例と同様である。

【００１０】 仮押え機構となる係止片８とその係合孔９は、左右の脚片４．５の内面に相対 向する一対のものとして設けられる。図３及び図４に示すように係止片８は、一 方の脚片５の面を切り起しにより内方へ突出するように切設し先端に止鉤８ａを 形成する。また、係合孔９は、他方の脚片４の面のほぼ中央部に止鉤８ａが内側 から係挿するように縦長に形成する。

【００１１】

【作用】

本考案の作用を下記に示す。左右のバンド片２．３を開いてパイプ２０を嵌合 抱持させた状態で脚片４．５間に取付具本体１１の取付片６を挟入するよう当て がい、この状態で両脚片４．５を閉じさせる。すると、一方の脚片５の内面に係 止片８が設けられている為に、この係止片８が取付片６の長孔１５を通して対応 する他方の脚片４の面の係合孔９に係合する。係止片８には先端部に止鉤８ａが あり、これが係止孔９に係挿し、図２のように係合する。係止片８には保有ばね 圧を附与させるように設定できるから一旦係合すると勝手には抜脱せず、その為 両脚片４．５は閉じた状態が保持される。したがって、ボルト孔１４．１４′同 志が合致するからこれにボルト１２を挿通し、ナット１３を螺合して締結すれば 一連の取付作業を簡単迅速に実行することができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、上記のように支持具本体１０の取付用脚片４．５の一方に、内向き に突出する係止片８を、対向する他方の脚片には両脚片４．５の閉塞を保持する ように係止片８と係合する係合孔９を夫々設けられているので、バンドを開いて パイプに嵌めセットする作業において、左右のバンド端の両脚片を閉じるように 操作するだけで、一方の内面の係止片が他方の面の係合孔に仮止め状に係合して 開き勝手になるのを押えて簡単迅速にセット位置を決めたりボルトの挿通からナ ットの螺合、締結に至る一連の作業をスピーディに行うことができ、従って高所 においても、安全に容易に作業を行うことができ、簡単な構成で、コスト的にも 安価に実施できるものである。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案パイプ支持具を用いたパイプ取付部の全
体斜視図である。

【図２】本考案の第２実施例を示すパイプ取付部の平面
図である。

【図３】図２における支持具本体と取付具本体の斜視図
である。

【図４】従来例を示す支持具本体と取付具本体の一部斜
視図である。

【符号の説明】

２．３ バンド片 ４．５ 脚片 ６ 取付片 ７ 固定部 ８ 係止片 ８ａ 止鉤 ９ 係合孔 １０ 支持具本体 １１ 取付具本体 １２ ボルト １３ ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パイプ２０の胴部を、嵌合抱持するよう
   に開閉式に連結又は一連に形成された一対のバンド片
   ２．３と、基端部に相対向するように取付用脚片４．５
   とを連成してなる支持具本体１０と、取付用脚片４．５
   間に挟持される取付片６を有し、後端部に壁面等への固
   定部７を備えた取付具本体１１とよりなり、取付用脚片
   ４．５と取付片６とをボルト１２とナット１３で締結し
   てなるパイプ支持具において、前記支持具本体１０の取
   付用脚片４．５の一方に、内向きに突出する係止片８
   を、対向する他方の脚片には両脚片４．５の閉塞を保持
   するように係止片８と係合する係合孔９を夫々設けてな
   ることを特徴とするパイプ支持具の仮押え機構。