JP3047395U - コイン送出装置 - Google Patents

コイン送出装置

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JP3047395U
JP3047395U JP1997008473U JP847397U JP3047395U JP 3047395 U JP3047395 U JP 3047395U JP 1997008473 U JP1997008473 U JP 1997008473U JP 847397 U JP847397 U JP 847397U JP 3047395 U JP3047395 U JP 3047395U
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coins
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JP1997008473U
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喜嗣 川浪
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三喜工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホッパー部下部でのコインのブリッジ現象を
防止できるコイン送出装置の開発が求められていた。 【解決手段】 コイン12が投入されるホッパー部11
と、該ホッパー部11の底部の底部開口部11bからコ
イン12を受け入れかつ所定位置に送出する送出装置本
体14とを備え、前記ホッパー部11上部のコイン受入
口11cと前記底部開口部11bとの間にて、該ホッパ
ー部11の内壁面11fに突起15あるいは凹部を形成
し、前記コイン受入口11cから前記底部開口部11b
へ前記ホッパー内壁面11fに沿って降下するコイン1
2が前記突起15あるいは凹部に接触することにより、
前記コイン12の降下速度が低下するようにしたコイン
送出装置10を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、コイン送出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来のコイン送出装置1を示す。 図5において、符号2はホッパー部、3は送出装置本体、4はコイン送出口で ある。 このコイン送出装置1は、ホッパー部2に投入したコイン5を、ホッパー部底 部2aに配置した送出装置本体3が受け入れ、かつ連続的にコイン送出口4へ送 り出すようになっている。ホッパー部2は、コイン5が投入される上部開口部2 bが前記ホッパー部底部2aよりも広く、前記上部開口部2bから前記ホッパー 部底部2aへ行く程、次第に狭くなる形状になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このコイン送出装置1では、ホッパー部2に上部開口部2bから大 量のコイン5を投入した時には、ホッパー部底部2a近傍にてコイン5が詰まっ て、ホッパー部2内のコイン5が送出装置本体3に到達しない状態に陥ることが 希にある。この現象は、大量のコイン5がホッパー部底部2a近傍に集中的に流 れ込むことにより、コイン5同士の摩擦抵抗が高まって、コイン5の移動が拘束 されることにより生じやすくなる。そして、この状況下において、ホッパー部底 部2a近傍に引っ掛かったコイン5の上側に別のコイン5が重なり、大量のコイ ン5が重なり合って力学的に安定な層が形成されることが原因と考えられる(い わゆるブリッジ現象)。また、このブリッジ現象は、コイン5の形状や大きさや 重量にも依るが、ホッパー部2内に貯留したコイン5の総荷重が大きく、ホッパ ー部2の上部開口部2bからホッパー部底部2aへ行くにしたがって水平断面積 の縮小が急激であるほど、頻度が高まる。
【0004】 図6は、前記問題点に鑑みて改良されたコイン送出装置6を示す。 このコイン送出装置6は、表面が凹凸に形成された撹拌棒7を備えている。こ の撹拌棒7は、ホッパー部2内に配置され、送出装置本体3のモータ3aの駆動 力によって回転駆動される。このコイン送出装置6では、回転駆動された撹拌棒 7によってホッパー部2内のコイン5に振動を与え、特に、ホッパー部底部2a 近傍のコイン5を撹拌することにより、コイン5同士が重なり合うことを防止し 、ブリッジ現象を防止する。 しかしながら、このコイン送出装置6では、送出装置本体3のコイン搬送用円 板3bと撹拌棒7との間や、撹拌棒7とホッパー部底部2aとの間にコイン5が 噛み込むケースがあり、前記問題の根本的な解決に至らない。また、撹拌棒7等 の別部品によって、ブリッジ現象を解消することは、組立工数の増加を招き、結 局、コストの上昇を回避出来ないといった問題もある。
【0005】 本考案は、前述の課題に鑑みてなされたもので、 (a)突起あるいは凹部を有するホッパー部によって、特に、ホッパー部内壁面 近傍のコインの降下速度を低下させて、ホッパー部底部へのコインの集中的な流 入を緩和することができるので、ホッパー部底部におけるコインのブリッジ現象 を防止できる、 (b)ホッパー部に形成した貫通穴によって、目的形状の凹部が簡便に得られる ので、ホッパー部を低コスト化できる、 (c)樹脂等からなる一体成型品のホッパー部を採用することにより、目的形状 の突起や凹部を有するホッパー部が低コストで簡便に得られる コイン送出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案では、コインが投入されるホッパー部と、該ホッパー部の底部に開口し た底部開口部からコインを受け入れかつ所定位置に送出する送出装置本体とを備 え、前記ホッパー部上部に開口したコイン受入口と前記底部開口部との間にて、 該ホッパー部の内壁面に突起あるいは凹部を形成し、前記コイン受入口から前記 底部開口部へ前記ホッパー内壁面に沿って降下するコインが前記突起あるいは凹 部に接触することにより、前記コインの降下速度が低下するようになっているこ とを特徴とするコイン送出装置を前記課題の解決手段とした。 前記突起や凹部は、双方を同一のホッパー部に対して併用することも可能であ る。 また、本考案では、請求項2記載のように、前記凹部が、前記ホッパー部に形 成した貫通穴によって得られている構成や、請求項3記載のように、前記ホッパ ー部が樹脂等からなる一体成型品である構成を採用することがより好ましい。 前記貫通穴は、ホッパー部に切削加工等を施して形成した穴である他、樹脂等 からなる一体成型品であるホッパー部では型抜き作業によって形成される穴等も 採用可能である。請求項3記載の構成であれば、請求項1記載の突起や凹部につ いてもホッパー部の成形と同時に容易に得ることができ、ホッパー部を低コスト 化できる。請求項1記載の凹部は貫通穴以外、ホッパー部を貫通していない窪み 等も含む。 また、請求項1、2記載の構成は、複数部品から組み立てられるホッパー部に も適用される。例えば、ホッパー部は、受け入れたコインを貯留するタンクと、 該タンクの下側から送出装置本体へコインを供給するスコップの2分品あるいは 3以上の部品からなる構成のものも従来から流通しており、このような構成のホ ッパー部に対しても突起や凹部を適用できる。この場合、突起や凹部の形成位置 はタンク、スコップのいずれであっても良く、タンクとスコップの組み合わせに よってコイン形状等に適宜対応することも可能である。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下本考案のコイン送出装置の第1実施形態を、図1および図2を参照して説 明する。 図1において、コイン送出装置10は、コインが投入されるホッパー部11と 、該ホッパー部11の下端(図1中下側)に開口した底部開口部11bからコイ ン12を受け入れかつコイン送出口13に送出する送出装置本体14とを備えて いる。 前記ホッパー部11は、送出装置本体14に対して、固定、着脱可能のいずれ の構成も採用可能である。
【0008】 図2はホッパー部11を示す。 ホッパー部11は、ABS樹脂等の合成樹脂からなる一体成型品であり、図2 中上部にはコイン受入口11cを形成する枠状の上部壁部11dを備え、該上部 壁体11dの下側には、下方に行くほど次第に水平断面積が縮小するテーパ状の 傾斜壁部11eを備えている。また、傾斜壁部11eの上端部近傍の内壁面11 fからは、突起15を突設している。この突起15は、傾斜壁部内壁面11fか ら傾斜壁部11中央部方向への突出方向先端に行くにしたがって下方に傾斜する 形状の上面15aを有している。また、この突起15は、ホッパー部11と一体 成形されているので、ホッパー部11を製造する工数を増大することは無く、ホ ッパー部11の低コスト化に寄与する。この突起15の形成位置、形成数や形状 等は図示したものに限定されず、適宜変更可能であることは言うまでも無い。突 起15は、上部壁部11dに形成することも可能である。 なお、傾斜壁部内壁面11fは、請求項1記載のホッパー部の内壁面に含まれ る。
【0009】 傾斜壁部11eの下部(底部開口部11b近傍)には、この傾斜壁部11eの 他の部分に比べて下方への傾斜角度を増大したテーパ部11aを備えている。し かも、このテーパ部11aは、下端がほぼ垂直となるように湾曲された湾曲面に なっているので、ブリッジ現象の原因となるコイン12の引っ掛かりを確実に防 止できる。 なお、上部壁部11dおよび傾斜壁部11eは共にt=3〜4mm前後の厚さ になっている。また、図2において、傾斜突起内壁面11fからの突起15の突 出寸法sは20mm程度であるが、この突出寸法sは、コイン12の大きさ、形 状等に対応して適宜変更可能である。
【0010】 このコイン送出装置10では、コイン受入口11cからホッパー部11に投入 したコイン12が、上部壁部11dから傾斜壁部11eに降下し、底部開口部1 1bから送出装置本体14に受け渡され、送出装置本体14によってコイン送出 口13(図1参照)に送出されるようになっている。一度に大量のコイン12を ホッパー部11に投入すると、ホッパー部11内に貯留されたコイン12の内、 底部開口部11b近傍のものが送出装置本体14によってコイン送出口13に送 り出され、これに伴って上側のコイン12が底部開口部11bに降下し、同様に 送出装置本体14によってコイン送出口13へ送り出され、順次、上側のコイン 12が底部開口部11bに降下することによって、ホッパー部11内のコイン1 2が全てコイン送出口13へ送り出される。
【0011】 この時、上部壁部11d内壁面に沿って降下するコイン12の一部は、傾斜壁 部11e内に降下する際に突起15に接触するため、上部壁部11d中央部を降 下するコイン12に比べて降下速度が低下する。これにより、底部開口部11b 近傍に流れ込むコイン12の流量が抑制され、底部開口部11b近傍では、コイ ン12同士の摩擦抵抗が抑えられてコイン12の移動を拘束する力の発生が防止 されるので、底部開口部11b近傍にてコイン12のブリッジ現象を生じること を防止でき、その結果、送出装置本体14によるコイン12の送出作業を安定に 維持することができる。しかも、傾斜壁部11e内部では、中央部と内壁面11 f近傍とでコイン12の降下速度が異なることになり、同時に多数のコイン12 同士が規則的に重なり合うことが防止されるので、これによってもブリッジ現象 を防止できる。 なお、突起15と接触したコイン12は、傾斜壁部11eの中央部のコイン1 2の送出装置本体14による送出が進行した後、上面15aを滑り落ちるように して降下していく。これにより、ホッパー部11内の全てのコイン12が送出装 置本体14によって効率良く送出される。
【0012】 以下、本考案の第2実施形態のコイン送出装置20を図3および図4を参照し て説明する。 図3に示すように、このコイン送出装置20は、送出装置本体14と、この送 出装置本体14上に設置されるホッパー部21とを備えている。 ホッパー部21は、全体がABS樹脂等の合成樹脂からなる一体成型品であり 、図3中上部にてコイン受入口22を形成する上部壁部23と、該上部壁部23 の下側に連続しかつ下方に行くほど水平断面積が縮小するテーパ状の傾斜壁部2 4とを備えている。このホッパー部21の下端には、コイン12を送出装置本体 14に受け渡す底部開口部25と、該底部開口部25近傍にてコイン12が引っ 掛かることを防止してコイン12をスムーズに送出装置本体14へ落下させるた めのテーパ部26を形成している。テーパ部26は、傾斜壁部24に比べて傾斜 角度が大きく、その下端ではほぼ垂直の内壁面を形成している。
【0013】 傾斜壁部24には、複数の貫通穴27を穿設している。これら貫通穴27は、 ホッパー部21の成型時に形成しても、ホッパー部21の成形後に機械加工によ り形成してもよい。いずれの形成方法によっても貫通穴27は簡便に形成するこ とができるので、ホッパー部21は低コスト化できる。 この貫通穴27の径は、径25mmのコイン(100円玉、10円玉等が該当 する)に対して18mm〜20mmであることが好ましいが、コインの径や厚さ 、表面形状等によってはその限りでは無い。 なお、貫通穴27は請求項1記載の凹部を構成する。 また、貫通穴27の形成位置、形状等は、傾斜壁部24に限定されず、例えば 、上部壁部23に形成することも可能である。
【0014】 貫通穴27は、傾斜壁部24の厚さ方向に対して傾斜し、図4に示すように、 傾斜壁部24の内壁面24a側に該内壁面24aに対して傾斜した傾斜接触面2 7aを形成している。この傾斜接触面27aは貫通穴27の下側に位置するため 、貫通穴27近傍を降下する(図4中左下側への移動)コイン12の外周部が接 触しやすくなっている。このため、ホッパー部21内に貯留したコイン12が大 量であり、傾斜壁部24に側圧が作用する状況下では、傾斜壁部内壁面24aに 沿って降下するコイン12の外周部が傾斜接触面27aに接触して若干の引っ掛 かり力が発生するため、降下速度が低下する。この結果、底部開口部25近傍で のコイン12の集中を緩和でき、ブリッジ現象を防止できる。 送出装置本体14によるコイン12の送出が進行して、ホッパー部21内のコ イン12の貯留量が減少し、傾斜壁部24に作用する側圧が低下すると、コイン 12は傾斜接触面27aを滑るようにして降下する(図4中矢印)。この時、底 部開口部25近傍では、コイン12間に発生する接触抵抗が緩和されているので 、ブリッジ現象が発生する心配は無い。 なお、傾斜壁部内壁面24aは、請求項1記載のホッパー部の内壁面に含まれ る。
【0015】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のコイン送出装置によれば、ホッパー部の内壁面 に形成した突起あるいは凹部によって、ホッパー部上部のコイン受入口から底部 開口部へ前記ホッパー内壁面に沿って降下するコインの降下速度を低下させるの で、底部開口部近傍に流れ込むコインの流量が抑制され、底部開口部近傍では、 コイン同士の摩擦抵抗が緩和され、コインの移動を拘束する力の発生が抑えられ 、ブリッジ現象を生じることを防止でき、その結果、送出装置本体によるコイン の送出作業を安定に維持することができる。また、底部開口部近傍のブリッジ現 象を防止するための撹拌棒等の特別な構成が不要であり、ホッパー部の突起ある いは凹部のみでブリッジ現象の防止効果が得られるので、装置全体を低コスト化 できるといった優れた効果を奏する。
【0016】 また、請求項2記載のように、前記凹部が、前記ホッパー部に形成した貫通穴 によって得られている構成を採用すると、目的形状の凹部が簡便に得られ、ホッ パー部を低コスト化できるといった優れた効果を奏する。
【0017】 請求項3記載のように、前記ホッパー部が樹脂等からなる一体成型品である構 成を採用すると、ホッパー部の成形と同時に目的形状の突起や凹部をも容易に得 られるので、ホッパー部を低コスト化することができるといった優れた効果を奏 する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案のコイン送出装置の第1実施形態を示
す全体斜視図である。
【図2】 図1のホッパー部を示す正断面図である。
【図3】 本考案のコイン送出装置の第2実施形態を示
す正断面図である。
【図4】 図3のコイン送出装置のホッパー部の傾斜壁
部に形成した凹部(貫通穴)を示す斜視図である。
【図5】 従来例のコイン送出装置を示す斜視図であ
る。
【図6】 別の従来例の別のコイン送出装置を示す正断
面図である。
【符号の説明】
10…コイン送出装置、11…ホッパー部、11b…底
部開口部、11c…コイン受入口、11f…ホッパー部
の内壁面(傾斜壁部内壁面)、12…コイン、14…送
出装置本体、15…突起、20…コイン送出装置、21
…ホッパー部、24a…ホッパー部の内壁面(傾斜壁部
内壁面)、25…底部開口部、27…凹部、貫通穴。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイン(12)が投入されるホッパー部
    (11、21)と、該ホッパー部の底部に開口した底部
    開口部(11b、25)からコインを受け入れかつ所定
    位置に送出する送出装置本体(14)とを備え、 前記ホッパー部上部に開口したコイン受入口(11c、
    22)と前記底部開口部との間にて、該ホッパー部の内
    壁面(11f、24a)に突起(15)あるいは凹部
    (27)を形成し、 前記コイン受入口から前記底部開口部へ前記ホッパー内
    壁面に沿って降下するコインが前記突起あるいは凹部に
    接触することにより、前記コインの降下速度が低下する
    ようになっていることを特徴とするコイン送出装置(1
    0、20)。
  2. 【請求項2】 前記凹部が、前記ホッパー部に形成した
    貫通穴(27)によって得られていることを特徴とする
    請求項1記載のコイン送出装置。
  3. 【請求項3】 前記ホッパー部が樹脂等からなる一体成
    型品であることを特徴とする請求項1または2記載のコ
    イン送出装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000137845A (ja) * 1998-11-04 2000-05-16 Shuko Electronics Co Ltd コイン等の払い出し装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000137845A (ja) * 1998-11-04 2000-05-16 Shuko Electronics Co Ltd コイン等の払い出し装置

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