JP3046325B2 - 含フッ素共重合体の製造方法 - Google Patents

含フッ素共重合体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規な含フッ素共重合体の製造方法に関す
るものである。
[従来の技術] ポリフルオロオレフィンとアルキルビニルエーテルと
を共重合させて得られる含フッ素共重合体は公知であ
り、溶剤可溶性で常温硬化可能な塗料用原料として用い
られ、耐候性、耐薬品性、光沢等に優れた塗膜が得ら
れ、かつ基材との密着性にも優れた塗膜が得られること
が知られている。
[発明の解決しようとする問題点] 近年、フッ素系溶剤型塗料の用途の拡がりとともに、
ゴム弾性を有する塗料から、表面硬度の高い塗料まで、
幅広い要求が高まりつつある。しかるに従来のフッ素系
溶剤型塗料では、表面硬度の向上に限界があり、その改
良が強く求められている。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので
あり、ラジカル重合性含フッ素単量体と下記一般式
[I]で表わされるビニリデン基を有する環状単量体
を、ラジカル重合開始源の存在下、共重合させることを
特徴とする含フッ素共重合体の製造方法を提供する。
(R1,RS2は水素原子またはメチル基を示し、Aは-(CH2)
n-(O)m-(CO)p-で表わされる基(ただしpは0または
1、mは0または1、nは1〜9の整数であり、n,m,p
の合計が1〜9の整数である。また、メチレン基、エー
テル基、カルボニル基は必ずしもこの順に並ぶことを要
しない)を示す。) 本発明に用いられるラジカル重合性含フッ素単量体と
しては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロプロペン、パーフルオロビニ
ルエーテル等の含フッ素オレフィン、アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステル、メタクリル酸ポリフルオロア
ルキルエステル、ポリフルオロカルボン酸ビニルエステ
ル等が挙げられる。特に含フッ素オレフィンが、共重合
反応性、塗膜の耐候耐久性、塗膜のぬり重ね性等の面か
ら好ましく使用される。なお、含フッ素オレフィンと
は、フッ素置換ビニル基を有する化合物であり、上記化
合物の他、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン等
が挙げられる。
また、ビニリデン基を有する環状単量体としては、一
般式[I] で表わされる単量体である。かかる単量体は、ビニリデ
ン基に炭素およびエーテル結合を形成する酸素が結合し
ていることが重要である。他の構造を有するビニリデン
基を有する環状単量体は、ラジカル重合性含フッ素単量
体との共重合が困難、共重合時に開環反応が激しく起こ
り、目的の物性が得られない、単量体の合成が困難であ
るなどの理由から採用できない。本発明におけるビニリ
デン基を有する環状単量体は、環を構成する原子の数が
4〜である。環を構成する原子数がこれよりも少ないも
の、また多すぎるものは実質上製造が難しい。また、多
すぎるものは、ラジカル重合性含フッ素単量体との共重
合性が低下し好ましくない。また、ビニリデン基を有す
る環状単量体の環構造は少なくとも1個のエーテル結合
を有するが、他にエーテル結合、エステル結合などを有
していてもよいし、また他に炭素−炭素結合のみであっ
てもよい。さらに環を構成する原子に結合する水素の少
なくとも一部がハロゲン、アルキル基などに置換されて
いてもよい。本発明におけるビニリデン基を有する環状
単量体は、上記一般式[1]におけるAが-(CH2)n-(O)m
-(CO)p-(ただしpは0または1、mは0または1、n
は1〜9の整数であり、n,m,pの合計が1〜9の整数で
ある。また、メチレン基、エーテル基、カルボニル基は
必ずしもこの順に並ぶことを要しない)で表わされる基
のものである。具体的には、2−メチレンテトラヒドロ
フラン、2−メチレンテトラヒドロピラン、α−メチレ
ンオキセタン、4−メチレン−1,3−ジオキサン、ジケ
テンなどが例示される。
本発明では、上記ラジカル重合性含フッ素単量体およ
びビニリデン基を有する環状単量体はそれぞれ一種また
は複数種共重合してもよい。また、これらと共重合可能
な他のエチレン性不飽和単量体が同時に共重合されてい
てもよい。かかるエチレン性不飽和単量体としては、ビ
ニルエーテル系化合物、ビニルエステル系化合物、アリ
ルエーテル系化合物、アリルエステル系化合物、イソプ
ロペニルエーテル系化合物、イソプロペニルエステル系
化合物、α一オレフィン類などが例示される。かかるエ
チレン性不飽和単量体は、塗膜の光沢や顔料の分散性な
どさらに付加的な目的に応じて適宜選定することが好ま
しい。溶剤可溶性、塗膜硬度のコントロール、耐候性な
どを考慮すれば、ビニルエーテル系化合物またはビニル
エステル系化合物が好ましい。特に炭素数2〜15程度の
直鎖状、分枝状あるいは脂環状のアルキル基を有するビ
ニルエーテルまたはビニルエステルが好ましい。
また、本発明により得られる含フッ素共重合体を塗料
用として用いる場合には、塗膜の強靭性、耐溶剤性を高
めるためには水酸基、エポキシ基、アミノ基、活性水素
含有基、アルコキシシリル基などの硬化性官能基含有単
量体を共重合することが好ましい。かかる硬化性官能基
含有単量体としては、ヒドロキシブチルビニルエーテル
の如き水酸基含有ビニルエーテル、アリルアルコールの
如き水酸基含有アリル化合物、グリシジルビニルエーテ
ルの如きエポキシ基含有ビニルエーテル、アミノブチル
ビニルエーテルの如きアミノ基含有ビニルエーテル、ト
リメトキシビニルシランの如きアルコキシシリル基含有
ビニル化合物など、硬化性官能基含有エチレン性不飽和
単量体が好ましく採用される。
また、各単量体の共重合は、含フッ素単量体とビニリ
デン基を有する環状単量体が5/95〜95/5(モル比)の割
合で行うことが好ましい。上記範囲外では耐候性、溶剤
可溶性および製造効率の面などから好ましくない。ま
だ、含フッ素単量体、ビニリデン基を有する環状単量体
以外の単量体を共重合する場合は、全単量体に対し50モ
ル%以下とすることが好ましい。この範囲を越えると本
発明の当初の目的が損なわれる恐れがある。
また、本発明の製造方法は次に示す方法などにより行
うことができる。特にビニリデン基を有する環状単量体
は酸性状態で異性化、分解あるいは単独重合を引きおこ
す傾向があるため、安定的に共重合を進行させるために
は塩基性条件下で行うことが好ましい。特にpH8〜9程
度で行うことが好ましい。
本発明による共重合体は、未硬化状態でテトラヒドロ
フラン中で30℃で測定される固有粘度が0.05〜2.0dl/
g、好ましくは0.15〜0.8dl/g、さらに好ましくは0.2〜
0.5dl/gであるものである。該粘度が低すぎるものは機
械的強度が低下し、一方高すぎるものは溶液型塗料とし
て応用する場合に、粘度の面から溶液濃度を低くせざる
をえなくなる傾向を生じ施工性が損なわれるのでともに
好ましくない。
本発明の製造方法におけるラジカル重合開始源として
は、ラジカル重合開始剤及び電離性放射線が挙げられ
る。ここで、重合開始剤としては、重合形式あるいは重
合媒体に応じて、水溶性のものあるいは油溶性のものが
適宜使用可能である。具体的には、水溶性開始剤として
は、過硫酸カリウムのごとき過硫酸塩、過酸化水素ある
いはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウ
ムのごとき還元剤との組み合わせからなるレドックス開
始剤、さらにはこれらに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀等
を共存させた系等の無機系開始剤、またはジコハク酸パ
ーオキシド、ジグルタール酸パーオキシド、モノコハク
酸パーオキシドのごとき二塩基酸過酸化物、アゾビスイ
ソブチルアミジン二塩酸塩等の有機系開始剤が、また、
油溶性開始剤としては、t−ブチルパーオキシイソブチ
レート、t−ブチルパーオキシアセテートのごときパー
オキシエステル型過酸化物、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートのごときジアルキルパーオキシジカーボ
ネート、ベンゾイルパーオキシド、アゾビスイソブチロ
ニトリル等が例示される。重合開始剤の使用量は、種
類、共重合反応条件などに応じて、適宜変更可能である
が、通常は共重合させるべき単量体全量に対して、0.00
5〜5重量%、特に0.05〜0.5重量%程度が採用される。
上記共重合反応に際して、反応形式としては特に限定
されることなく、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液
重合等が採用し得るが、重合反応操作の安定性、生成共
重合体の分離の容易性等から、水性媒体中での乳化重合
あるいはキシレン、トルエン等の芳香族化合物、t−ブ
タノール等のアルコール類、エステル類、1個以上のフ
ッ素原子を含む飽和ハロゲン化炭化水素類等を溶媒とす
る溶液重合等が好ましく採用される。なお、水性媒体中
で共重合反応を行わせる場合には塩基性緩衝剤を添加し
て、重合中の液のpH値が7、好ましくは8を下回らない
ようにすることが好ましい。溶液重合による場合にも塩
基性物質の添加は有効である。また、本発明方法は、回
分式、半連続式、連続式等の操作によって行い得ること
は勿論である。
かかる共重合反応に際して、共重合反応温度は−30℃
〜+150℃の範囲内で重合開始源、重合媒体の種類等に
応じて適宜最適値が選定され得るが、水性媒体中で共重
合反応を行わせる場合には0℃〜+100℃、好ましくは1
0℃〜90℃程度が採用され得る。また、反応圧力は、適
宜選定可能であるが、通常は1〜100kg/cm2、特には2
〜50kg/cm2程度を採用するのが望ましい。
また、生成共重合体の固有粘度を前記範囲に抑えるた
めに、適宜連鎖移動剤の共存下に共重合反応を行わしめ
ることも可能である。
該共重合体は、共重合体中に硬化性官能基として水酸
基、エポキシ基等が導入された場合、硬化剤を用いて約
0〜250℃で硬化させ、架橋構造を有する塗膜を形成さ
せることができる。即ち、アクリル塗料に用いられてい
るごときメラミン硬化剤、尿素樹脂硬化剤、多塩基酸硬
化剤等を用いて加熱硬化させることができる。メラミン
硬化剤としては、ブチル化メラミン、メチル化メラミ
ン、エポキシ変性メラミン等が例示され、用途に応じ
て、0〜6の各種変性度のものが使用可能であり、自己
縮合度も適宜選ぶことができる。尿素樹脂としては、メ
チル化尿素、ブチル化尿素等が例示される。また多塩基
酸硬化剤としては、長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族多
価カルボン酸類あるいはその無水物、ブロック多価イソ
シアナー卜類等が有用である。メラミンあるいは尿素系
硬化剤の使用にあたっては、酸性触媒の添加によって硬
化を促進することもできる。
本発明による共重合体はさらに多価イソシアナート類
を用いて常温で硬化させることも可能である。多価イソ
シアナートとしては、ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、イソホロンジイソシアナート等の無黄変ジイソシア
ナート類ならびにその付加物が特に有用である。イソシ
アナート類を用いて常温硬化を行なわせる場合には、ジ
ブチルチンジラウレート等の公知触媒の添加によって硬
化を促進させることも可能である。
本発明による共重合体を溶液型塗料とするにあたって
は、種々の溶媒が使用可能であり、キシレン、トルエン
のごとき芳香族炭化水素類、n−ブタノールのごときア
ルコール類、酢酸ブチルのごときエステル類、メチルイ
ソブチルケトンのごときケトン類、エチルセロソルブの
ごときグリコールエーテル類等に加えて、市販の各種シ
ンナーも使用可能である。
かかる共重合体と溶媒との混合は、ボールミル、ペイ
ントシェーカー、サンドミル、ジェットミル、三本ロー
ル、ニーダー等の通常の塗料化に用いられる種々の機器
を用いて行なうことができる。この際、顔料、分散安定
剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、紫外線
吸収剤等を添加することもできる。
本発明による共重合体を加熱硬化型のいわゆる焼付塗
料とする場合には、上記混合に際して、メラミン、尿素
樹脂、多塩基酸あるいはその無水物、ブロック多価イソ
シアナー卜類等の硬化剤も同時に混合されて一液型の塗
料として使用される。
一方、非ブロック多価イソシアナート類を用いる常温
硬化型塗料とする場合には、硬化剤成分は別個に調合さ
れ、二液型塗料とされる。この場合、イソシアナートお
よび触媒の種類および添加量、さらには共重合体濃度、
共重合体中のヒドロキシアルキルビニルエーテルに基づ
く単位の含量等を調節することによって、1〜10時間程
度の可使時間を有し、数時間〜数日で室温硬化して良好
な物性を有する塗膜を与える塗料とすることができる。
本発明による共重合体は、塗料べースとして使用する
場合に、表面硬度、光沢に優れるとともに、耐溶剤性、
耐汚染性に優れ、かつ耐候性に優れた塗膜を温和な条件
下に与えることができるものであり、カラー鋼板、カラ
ーアルミ板、アルミサッシ等を対象とする焼付塗料とし
てばかりではなく、現場施工可能な常乾型塗料としても
有用であり、基材の材質も金属に限らず、ガラス、セメ
ント、コンクリート等の無機材料、FRP、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ナイロン、アクリル樹脂、ポリエステル、エチレン−ポ
リビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン等のプラスチック、木材等の有機材料の塗
装にも極めて有用である。これらは、またアルミプー
ル、外装用色ガラス、セメント瓦等の特定の用途におい
ても有用である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。
[実施例] 実施例1 内容積200ccのステンレス製撹拌機付きオートクレー
ブ(耐圧25kg/cm2)にキシレン39.1g、エチルアルコー
ル11.0g,2−メチレンテトラヒドロフラン(2M−THF)9.
9g、炭酸カリウム0.275g、アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)0.11gを仕込み、液体窒素による固化、脱気に
より溶在空気を除去する。しかるのちに、クロロトリフ
ルオロエチレン(CTFE)22.0gをオートクレーブ中に導
入し徐々に昇温する。オートクレーブ中の温度が65℃に
達した時点で圧力3.2kg/cm2Gを示す。その後、3時間撹
拌下に反応を続け、圧力が1.5kg/cm2Gに低下した時点で
オートクレーブを水冷し、反応を停止する。室温に達し
た後、未反応モノマーをパージし、オートクレーブを開
放する。得られたポリマー溶液を水に投入し、ポリマー
を析出させた後、洗浄、乾燥を行ないポリマーを回収す
る。ポリマー収量は13.5gであり、ポリマー濃度18.9
%、モノマー反応率57.1%、平均重合速度14.0g/l・h
であった。
得られたポリマーの固有粘度(テトラヒドロフラン
中。30℃)([η])は0.10dl/gでガラス転移温度Tg
(フリコ型粘弾性測定器)は90℃であった。13C-nmrで
組成分析の結果、CTFE/2M−THFのモル比は51.0/49.0で
あった。得られたポリマー10gをキシレン10gに溶解さ
せ、アプリケーターを用いてクロメート処理アルミ板に
塗布、140℃×30分で乾燥した。得られた塗膜(膜厚20
μ)の鉛筆硬度(傷付き)は2Hであった。
実施例2〜6、比較例1〜2 実施例1と同様の条件で重合を実施した。条件及び結
果を表1に示す。
[実施例7] 内容積200ccのステンレス製撹拌機付きオートクレー
ブ(耐圧25kg/cm2)にキシレン77.3g、エタノール27.6
g、2−メチレンテトラヒドロフラン(2M−THF)7.9g、
エチルビニルエーテル(EVE)6.8g、ω−ヒドロキシブ
チルビニルエーテル(HBVE)10.9g、炭酸カリウム0.58
g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.22gを仕込
み、液体窒素による固化、脱気により溶存空気を除去す
る。しかるのちに、クロロトリフルオロエチレン27.3g
をオートクレーブ中に導入し徐々に昇温する。オートク
レーブ内の温度が65℃に達した時点で圧力3.5kg/cm2Gを
示す。その後6時間撹拌下に反応を続け、圧力が0.0kg/
cm2Gに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を
停止する。室温に達した後、未反応モノマーをパージ
し、オートクレーブを開放する。得られたポリマー溶液
を水中に投入し、ポリマーを析出させた後、洗浄、乾燥
を行ないポリマーを回収する。ポリマー収率は16.8gで
あり、ポリマー濃度29.0%、モノマー反応率82.5%、平
均重合速度43.8g/l・hであった。得られたポリマーの
固有粘度(テトラヒドロフラン中、30℃)([η])
は、0.11dl/gでガラス転移温度(フリコ型粘弾性測定
器)は、56℃であった。13C-nmrで組成分析の結果、CTF
E/2−MTHF/EVE/HBVEのモル比は、50.9/14.3/14.1/20.7
であった。
本共重合体10gをキシレン4g、メチルイソブチルケト
ン12gの混合溶媒に溶解し、酸化チタン(石原産業製 C
R−90)を4.2g加えてペイントシェーカーにて1時間混
合する。得られた塗料は分散の良好(粒ゲージ 5μ以
下)な状態である。これに、ヘキサメチレンジイソシア
ナート0.8g、ジブチルチンジラウレート1.5×10-7gを加
えアプリケーターを用いてクロメート処理アルミ板に塗
布した。約7時間後に塗膜はタックフリーとなり、3日
後には厚さ20μのキシレンで拭っても侵食されない堅牢
な塗膜を得た。表面光沢は60°−60°、鏡面反射で80%
であった。塗膜をJIS及び通常行なわれている各種試験
に供した結果、表2の結果を得た。表2中、描画エリク
セン試験結果の△は少々はがれが認められることを意味
する。
[実地例8〜11、比較3〜4] 実地例7と同様の条件で重合及び塗膜評価試験を実施
した。条件及び結果を表3に示す。
[発明の効果] 本発明によって得られる共重合体は、従来の含フッ素
オレフィンとアルキルビニルエーテル、ビニルエステル
共重合体に匹敵する耐候性、耐薬品性、防汚性を有する
とともに塗膜強度を広く(とくに高硬度)コントロール
できる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル重合性含フッ素単量体と下記一般
    式[I]で表わされるビニリデン基を有する環状単量体
    を、ラジカル重合開始源の存在下、共重合させることを
    特徴とする含フッ素共重合体の製造方法。 (R1,R2は水素原子またはメチル基を示し、Aは-(CH2)n
    -(O)m-(CO)p-で表わされる基(ただしpは0または1、
    mは0または1、nは1〜9の整数であり、n,m,pの合
    計が1〜9の整数である。また、メチレン基、エーテル
    基、カルボニル基は必ずしもこの順に並ぶことを要しな
    い)を示す。)
  2. 【請求項2】ラジカル重合性含フッ素単量体、下記一般
    式[I]で表わされるビニリデン基を有する環状単量体
    およびこれらと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量
    体をラジカル重合開始源の存在下、共重合させることを
    特徴とする含フッ素共重合体の製造方法。 (R1,R2は水素原子またはメチル基を示し、Aは-(CH2)n
    -(O)m-(CO)p-で表わされる基(ただしpは0または1、
    mは0または1、nは1〜9の整数であり、n,m,pの合
    計が1〜9の整数である。また、メチレン基、エーテル
    基、カルボニル基は必ずしもこの順に並ぶことを要しな
    い)を示す。)
  3. 【請求項3】共重合を塩基性条件下で行う請求項1また
    は2記載の含フッ素共重合体の製造方法。
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