JPH051197A - 含フツ素樹脂とその製造方法、及びその塗料組成物 - Google Patents

含フツ素樹脂とその製造方法、及びその塗料組成物

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JPH051197A
JPH051197A JP15688391A JP15688391A JPH051197A JP H051197 A JPH051197 A JP H051197A JP 15688391 A JP15688391 A JP 15688391A JP 15688391 A JP15688391 A JP 15688391A JP H051197 A JPH051197 A JP H051197A
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JP
Japan
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copolymer
fluorine
molecular weight
group
coating composition
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JP15688391A
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Akira Nakabayashi
亮 中林
Atsushi Shimizu
敦 清水
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】主鎖にフッ素を含有し、かつ官能基を有する、
数平均分子量500〜50,000の共重合体(A)
と、分子中にフルオロアルキル基を有する数平均分子量
500〜50,000の共重合体(B)とを主成分とし
てなり、かつ共重合体(A)と共重合体(B)との重量
比が95:5〜5:95であることを特徴とする含フッ
素樹脂、及びこれに硬化剤を配合してなる塗料組成物。
本発明の含フッ素樹脂は、上記共重合体(A)と共重合
体(B)をブレンド、あるいは共重合体(B)の存在下
で、フルオロオレフィン及び官能基含有ビニル単量体を
必須の単量体成分とする単量体混合物を重合することに
よって得られる。 【効果】本発明の含フッ素樹脂は、硬化剤との相溶性、
顔料の分散性等に優れ、かつ耐候性、撥水撥油性、耐汚
染性等に優れた塗膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性含フッ素樹脂と
その製造方法、及び塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイソシアナート系またはメラミン系
化合物等を硬化剤として用い、常温または加熱下に架橋
硬化し、優れた耐候性を発揮する含フッ素塗料用樹脂
は、例えば特開昭57−34107号、特開昭58−3
4866号、特開昭59−102962号、特開昭61
−275311号、特開昭62−288666号公報等
で知られている。
【0003】しかしながら、これら含フッ素塗料用樹脂
は一般に、硬化剤、特に常温硬化性に優れたポリイソシ
アナート系硬化剤との相溶性、顔料の分散性、硬化塗膜
の耐汚染性等にやや弱点を有しているばかりか、含フッ
素樹脂の特徴の一つである撥水撥油性においても不十分
であると言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬化
剤との相溶性、顔料の分散性、耐汚染性等に優れ、かつ
耐候性、撥水撥油性に優れた塗料用樹脂を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の点
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、含フッ素塗料用共重合体
とフルオロアルキル基を有する共重合体とを共に用いる
ことにより、前記課題を解決しうることを見いだし、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明は: (1)主鎖にフッ素を含有し、かつ官能基を有する、数
平均分子量500〜50,000の共重合体(A)と、
分子中にフルオロアルキル基を有する数平均分子量50
0〜50,000の共重合体(B)とを主成分としてな
り、かつ共重合体(A)と共重合体(B)との重量比が
95:5〜5:95であることを特徴とする含フッ素樹
脂、 (2)前記共重合体(A)が下記構成成分をも含有する
含フッ素樹脂、 (I)式:
【0006】
【化3】
【0007】で表される単位 0〜50モル% (II)式:
【0008】
【化4】
【0009】で表される単位 0〜50モル%
(ただし(I)と(II)は同時に0モル%ではな
い。) (3)請求項1に記載された含フッ素樹脂に硬化剤を配
合してなる塗料組成物、 (4)分子中にフルオロアルキル基を有する数平均分子
量500〜50,000の共重合体の存在下で、フルオ
ロオレフィン及び官能基含有ビニル単量体を必須の単量
体成分とする単量体混合物を重合することを特徴とする
含フッ素樹脂の製造方法である。
【0010】本発明に用いられる主鎖にフッ素を含有
し、かつ官能基を有する共重合体(A)としては、例え
ば特開昭57−34107号、特開昭58−13666
2号、特開昭62−288666号、特開昭63−11
0265号、特開昭59−219372号、特開昭59
−102962号、特開昭61−113607号、特開
昭61−275311号、特開昭62−169810
号、特開昭61−57609号、特開昭63−1823
12号、特開昭59−102961号、特開昭63−8
3108号、特開昭63−218715号、特開昭63
−213508号、特開昭64−60616号、特開昭
61−141713号、特開昭61−141713号公
報等にみられるがごとき、例えばフッ化ビニリデン、ト
リフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサ
フルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘ
キサフルオロ−メチルビニルエーテル等に代表される、
含フッ素オレフィン系単量体の少なくとも1種と、これ
と共重合しうる共重合体中に官能基を導入可能な単量体
成分、及び任意のその他の単量体成分との共重合物等が
挙げられる。 中でも、共重合体(A)として好ましい
共重合体は、含フッ素オレフィン単量体として、下記一
般式(3)で示されるフルオロオレフィンを用いたもの
であり、
【0011】
【化5】
【0012】中でも重合性等の点から、クロロトリフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオ
ロエチレンの中から選ばれる少なくとも1種を用いたも
のが特に好ましい。本発明の共重合体(A)において、
これらフルオロオレフィンの共重合した単位の含有量は
20〜95モル%、好ましくは40〜60モル%の範囲
にあることが必要である。この含有量が20モル%未満
では耐候性が不十分であるし、95モル%を超えると有
機溶剤への溶解性等が低下する。
【0013】また、共重合体(A)の官能基としては水
酸基、エポキシ基、加水分解性シリル基等があげられ、
それらを導入する官能基含有ビニル単量体としては、例
えば(4)式で表される水酸基含有ビニル単量体、
(5)式で表されるエポキシ基含有ビニル単量体、
(6)式で表される加水分解性シリル基含有ビニル単量
体等が挙げられる。
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】水酸基含有ビニル単量体[(4)式]の具
体例としては、例えば2−ヒドロキシエチルビニルエー
テル、 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒ
ドロキシシクロヘキシルビニルエーテル等のヒドロキシ
アルキルビニルエーテル類、2−ヒドロキシアリルビニ
ルエーテル、 4−ヒドロキシブチルアリルエーテル等
のヒドロキシアルキルアリルエーテル類、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリ
レート類、2−ヒドロキシエチルクロトネート、4−ヒ
ドロキシプロピルクロトネート等の水酸基含有クロトン
酸エステル類、アリルアルコール等が代表的に例示され
るが、これらの中でヒドロキシアルキルビニルエーテル
類がフルオロオレフィンとの反応性が良好で好ましい。
【0018】また、エポキシ基含有ビニル単量体
[(5)式]の具体例としては、例えばグリシジルビニ
ルエーテル、グリシジルアリルエーテル、グリシジル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、加水分解
性シリル基含有ビニル単量体[(6)式]の具体例とし
ては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、アリル
トリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリ
ルジメトキシメチルシラン、ビニロキシプロピルトリメ
チルシロキシシラン、ビニロキシエトキシプロピルトリ
メチルシロキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピ
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0019】前記官能基含有ビニル単量体は、それぞれ
単独で用いても良いし、2種以上組み合わせても良い。
また、本発明の共重合体(A)における前記官能基の含
有量は3〜50モル%、好ましくは5〜30モル%が採
用される。さらに共重合体(A)を構成するその他の単
量体成分としては、例えばエチルビニルエーテル、ブチ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ter
t−ブチルビニルエーテル、ネオペンチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシ
ルビニルエーテル、ペンタフルオロエチルビニルエーテ
ル、2−パーフルオロオクチルエチルビニルエーテル等
のビニルエーテル類,エチルアリルエーテル、ブチルア
リルエーテル、シクロヘキシルアルルエーテル、2−エ
チルヘキシルアリルエーテル等のアルキルアリルエーテ
ル類、酢酸ビニル、酪酸ビニル、2−エチルヘキサン酸
ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、安
息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、ラウリ
ン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、酢酸アリ
ル、酪酸アリル、2−エチルヘキサン酸アリル、安息香
酸アリル、シクロヘキサンカルボン酸アリル、シクロヘ
キシルプロピオン酸アリル等のアルキルアリルエステル
類、及び各種アクリル酸やメタクリル酸のエステル類、
フマール酸エステル類、マレイン酸エステル類、クロト
ン酸エステル類、各種不飽和炭化水素類等の他に最も好
ましいものとして、下式(1’)及び(2’)で表され
るビニル単量体が挙げられる。
【0020】
【化9】
【0021】式(1’)で表されるビニル単量体の具体
例としては、例えば2,3−ジヒドロフラン、2,3−
ジヒドロ−5−メチル−フラン、2,2−ジメチル−3
−ヒドロフラン、3,3−ジメチル−2−ヒドロフラ
ン、2−メトキシ−2,3−ジヒドロフラン等のジヒド
ロフラン類、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4
−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジ
ヒドロ−2−エトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒド
ロ−6−メチル−ピラン、2−カルボキシ−3,4−ジ
ヒドロ−2H−ピラン、2−ホルミル−3,4−ジヒド
ロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−3,3−ジメチ
ル−2H−ピラン等のジヒドロピラン類、1,3−ジオ
キソール、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等
のジオキソール類、フラン、α−メチルフラン等のフラ
ン類、そしてベンゾフラン、ナフトフラン、p−ジオキ
セン等が挙げられる。
【0022】また、前記(2’)式で表されるビニル単
量体の具体例としては、例えば前記した水酸基含有ビニ
ル単量体[(4)式]と、例えばシクロヘキシルイソシ
アナート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリ
メチルシクロヘキシルイソシアナートとエタノール等と
のハーフブロク体等の環状炭化水素基含有モノイソシア
ナート類との反応物等が挙げられる。
【0023】前記(1’)式及び/または(2’)式で
表されるビニル単量体を共重合成分として使用する場
合、本発明の共重合体(A)は(1)式及び/または
(2)式で表される構成単位を含有し、硬化剤との相溶
性や硬度、光沢に優れたものとなる。本発明の共重合体
(A)を製造する際に任意に使用できる前記したその他
のビニル単量体は1種用いても良いし、2種以上組み合
わせて用いてもよい。
【0024】本発明に用いられる主鎖にフッ素を含有
し、かつ官能基を有する共重合体(A)は、溶媒の存在
下または不存在下に、所定割合の前記したビニル単量体
混合物を、重合開始源として重合開始剤や電離性放射線
などを用い共重合させることにより製造することができ
る。該重合開始剤としては、重合形式や所望に応じて、
水溶性のものあるいは油溶性のものが適宜用いられる。
【0025】また、重合方法については特に制限はな
く、例えば塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液
重合法などを用いることができるが、重合反応操作の安
定性等の点から、キシレン、トルエン等の低級アルキル
置換ベンゼン、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン類、t−ブタノール等のアルコ
ール類、フッ素原子1個以上を有する飽和ハロゲン化炭
化水素類等を溶媒とする溶液重合法、水性媒体中での乳
化重合法、溶媒との分離を不要とする塊状重合法などが
好ましく用いられる。
【0026】更に、重合形式については特に制限はな
く、回分式、半連続式、連続式のいずれも用いることが
できる。本発明に用いられる主鎖にフッ素を含有し、か
つ官能基を有する共重合体(A)の分子量は、テトラヒ
ドロフランを溶媒にし、分子量既知の単分散ポリスチレ
ンを標準物質として用い、ゲルパーミションクロマトグ
ラフ(GPC)法により測定して求めた数平均分子量
(Mn)が、500〜50,000、好ましくは2,0
00〜30,000の範囲であり、ガラス転移温度(T
g)は通常−50〜120℃、好ましくは−20〜90
℃である。
【0027】分子量が、前記範囲より低すぎる場合は、
塗料用主剤として用いた場合に塗膜の強度、硬度、耐候
性等に欠陥を生じ、また高すぎる場合には、共重合体の
粘度が高く成りすぎて取扱が困難になるため、それぞれ
好ましくない。本発明に使用される、分子中にフルオロ
アルキル基を含有する共重合体(B)としては、例えば
特開昭58−34866号、特開昭59−145274
号、特開昭63−105015号等公報にみられるがご
とき側鎖にフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリ
レート系の少なくとも1種と、これと共重合しうる任意
の単量体成分との共重合物等があげられる。。
【0028】これフルオロアルキル基を共重合体中に導
入する側鎖にフルオロアルキル基を有するビニル単量体
の具体例としては、例えば
【0029】
【化10】
【0030】等があげられる。これらのビニル単量体は
1種用いても良いし、2種以上組み合わせて用いてもよ
い。また、上記フルオロアルキル基含有ビニル単量体の
使用量としては、それにもとずく共重合体(B)のフッ
素含有率が0.01重量%以上、好ましくは0.1重量
%以上となる量が必要である。
【0031】また、共重合体(B)は共重合体(A)と
同様に、官能基を分子中に含有していることが好まし
く、これは共重合単量体成分として、例えば(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3−
トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリシジルビニル
エーテル、グリシジルアリルエーテル等の官能基を有す
る単量体成分を一部使用することにより達成される。
【0032】本発明に用いられる分子中にフルオロアル
キル基を有する官能基を含有する共重合体(B)の分子
量は、テトラヒドロフランを溶媒にし、分子量既知の単
分散ポリスチレンを標準物質として用い、ゲルパーミシ
ョンクロマトグラフ(GPC)法により測定して求めた
数平均分子量(Mn)が、500〜50,000、好ま
しくは2,000〜30,000の範囲であり、ガラス
転移温度(Tg)は通常−50〜120℃、好ましくは
−20〜90℃である。
【0033】分子量が、前記範囲より低すぎる場合は、
塗料用主剤として用いた場合に塗膜の強度、硬度、耐候
性等に欠陥を生じ、また高すぎる場合には、共重合体の
粘度が高く成りすぎて取扱が困難になるため、それぞれ
好ましくない。共重合体(B)として好ましいものは、
フルオロアルキル基を側鎖に有する数平均分子量2,0
00〜30,000、共重合体水酸基価25〜200の
水酸基含有(メタ)アクリレート共重合体である。この
ような共重合体を本発明の共重合体(B)として使用す
る場合、共重合体(A)及び共重合体(B)を主成分と
する塗料は、光沢、硬度、顔料分散性、撥水撥油性、耐
候性等の著しく優れたものとなる。
【0034】共重合体(A)と共重合体(B)の組成比
は共重合体の重量比で5:95〜95:5、好ましくは
10:90〜90:10の範囲から選択される。共重合
体(A)の量がこの範囲より少なすぎる場合は耐候性等
の発現に乏しく、多すぎる場合は、硬化剤との相溶性、
顔料の分散性、硬化塗膜の耐汚染性等に弱点が現れ、そ
れぞれ好ましくない。
【0035】本発明の、分子中にフッ素を含有し、かつ
活性水素及び/またはエポキシ基を有する、数平均分子
量500〜50,000の共重合体(A)と、分子中に
フルオロアルキル基を有する数平均分子量500〜5
0,000の共重合体(B)とを主成分としてなり、か
つ共重合体(A)と共重合体(B)との重量比が95:
5〜5:95であることを特徴とする含フッ素樹脂の製
造方法としては、以下に示す(イ)及び(ロ)の方法が
挙げられる。
【0036】(イ) 共重合体(A)と共重合体(B)
をブレンドする。 (ロ) 共重合体(B)の存在下で、共重合体(A)を
構成する単量体を重合する。 本発明の含フッ素樹脂の製造方法としては、上記(イ)
及び(ロ)の方法が任意に選択可能である。
【0037】かくして得られた有機溶剤に均一に溶解し
た樹脂を塗料組成物の主剤として用いる場合には、硬化
剤として通常下記のごときものが用いられる。 例え
ばヘキサメトキシメチロールメラミン及びその縮合多核
体、ヘキサブトキシメチロールメラミン及びその縮合多
核体等のいわゆるメラミン系硬化剤。 例えばヘキサ
メチレンジイソシアナート(HDI)、3−イソシアナ
トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソ
シアナート(IPDI)、ビス(4−イソシアナトシク
ロヘキシル)メタン(水添MDI)、1,3−(or
1,4−)ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(XD
I)、1,3−(or1,4−)ビス(イソシアナトメ
チル)シクロヘキサン(水添XDI)、3,3,5−
(or3,5,5−)トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアナート(TMDI)等のジイソシアナートモノマー
類、及びこれらのモノマーの単独または混合物から誘導
される、例えばイソシアヌレート型ポリイソシアナー
ト、ビュレット型ポリイソシアナート、1,3−ブタン
ジオール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール
とのウレタン型付加体等に代表されるポリイソシアナー
ト系硬化剤。
【0038】 上記ポリイソシアナート系硬化剤のイ
ソシアナート基を、例えば各種オキシム類、カプロラク
タム類、フェノール類、イミダゾール類、ヒドロキシピ
リジン類、アセト酢酸エステル等のいわゆる活性メチレ
ン系化合物類等の化合物で封鎖したブロックイソシアナ
ート系硬化剤。 エポキシ基硬化のための、例えば多
官能アミン類、イミダゾール類、酸無水物類。
【0039】 加水分解性シリル基硬化のための、ブ
チルアミン等のアミン化合物やジブチル錫ジラウレート
等の硬化触媒。これら硬化剤類は、適宜混合して用いる
ことも可能である。本発明の塗料組成物と上記のごとき
硬化剤類との配合比率は、求める塗料の性能に応じて任
意に設定可能であるが、通常、メラミン系硬化剤及びエ
ポキシ用硬化剤の場合は、主剤と硬化剤との重量比で1
00/3〜100/50の範囲、好ましくは100/5
〜100/40の範囲で選定される。また、ポリイソシ
アナート及びブロックイソシアナート系硬化剤の場合
は、本発明の塗料組成物中のOH基と硬化剤中のNCO
基との当量比がOH/NCO=0.3/1〜3/1、好
ましくは0.5/1〜2.5/1の範囲で選択される。
【0040】塗料組成物中には、前記主剤及び硬化剤の
他に、必要に応じて粘度調整のための溶剤類、硬化反応
促進のための触媒類、顔料・染料類、光吸収剤、酸化防
止剤等の安定剤類、その他の塗料用添加剤類等を配合す
ることが可能である。かくして得られた塗料用組成物
は、フッ素系塗料の有する優れた耐候性を維持しなが
ら、ポリイソシアナート等の各種硬化剤との相溶性、及
び顔料分散性、硬化塗膜の硬度、基材への密着性、塗膜
の耐汚染性、撥水撥油性等が格段に向上した性能を発揮
する。
【0041】
〔単量体〕
CTFE:クロロトリフルオロエチレン HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル IBVE:イソブチルビニルエーテル CHVE:シクロヘキシルイソシアナートと4−ヒドロ
キシブチルビニルエーテルの反応物 DHF :2,3−ジヒドロフラン MMA :メタクリル酸メチル IBMA:メタクリル酸イソボルニル HEMA:メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル BA :ブチルアクリレート FOEM:2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレ
ート FOEA:2−パーフルオロオクチルエチルアクリレー
ト 〔重合開始剤〕 PBPV:t−ブチルパーオキシピバレート AIBN:アゾビスイソブチロニトリル また、実施例は以下の測定法で行った。
【0042】〔分子量〕共重合体の分子量は、ゲルパー
ミィテーションクロマトグラフィを用いて、ポリスチレ
ン標品検量線より求めた。 〔使用機器〕 装置:島津製作所 LC−3A カラム:東ソー(株) TSKgel G−5000 HXL TSKgel G−4000 HXL TSKgel G−2000 HXL 検出器:島津製作所 RID−6A データ処理:島津製作所 C−R4A キャリヤー:テトラヒドロフラン 〔水酸基価〕水酸基価はJIS K−0070に準じて
測定した。
【0043】〔塗料評価方法〕.配合及び塗装:各実
施例、及び比較例に示した樹脂溶液に、硬化剤として
「デュラネートTPA」(旭化成工業(株)製)をNC
O/OH=1/1となるように、各々に配合した後、キ
シレンをシンナーとしてフォードカップ#4で15秒に
調整し塗装した。
【0044】.顔料分散性:各樹脂溶液と各種顔料と
を所定の顔料重量濃度になるように配合し、サンドミル
を用いて2時間分散したものに、前記、項のごとく硬
化剤を配合し、塗装し、光沢・顔料の凝集の程度を目視
にて判定した。 .相溶性:前記、項で配合したクリヤー塗膜の透明
性を目視にて判定した。
【0045】.塗膜光沢:JIS K−5400にて
準じて測定した。 .耐汚染性:塗膜をマジックインク赤にて汚染し、2
0℃×24時間放置後、石油ベンジン/エタノール=5
0/50で拭き取り、汚染の度合を判定した。 .耐候性:ASTM G−53に準拠し、Qパネル
社”QUV”試験基にて促進耐候性試験を行い、300
0時間後の光沢保持率90%以上のものを合格とした。
【0046】.撥水性:塗膜の水との接触角を測定し
た。 .撥油性:塗膜のテトラデカンとの接触角を測定し
た。
【0047】
【製造例−1】〔共重合体(A)の製造〕内容積1リッ
トルのステンレス製オートクレーブに炭酸カリウム7.
7gを仕込み、窒素置換後、表1の単量体、開始剤及び
溶剤を仕込み、67℃にて8時間重合を行い、共重合体
A−1及び共重合体A−2を得た。
【0048】
【製造例−2】〔共重合体(B)の製造〕内容積1リッ
トルのガラス製反応器を窒素置換後、表2の単量体、開
始剤及び溶剤を仕込み、85℃にて8時間重合を行い、
共重合体B−1及び共重合体B−2を得た。
【0049】
【製造例−3】〔共重合体(B)の存在下で共重合体
(A)を構成する単量体を重合〕内容積1リットルのス
テンレス製オートクレーブに炭酸カリウム7.7gを仕
込み、窒素置換後、表1の(共重合体A−1)の構成単
量体、開始剤及び溶剤を仕込み、続いて(共重合体B−
1)溶液(固形分50%/キシレン−酢酸ブチル)を1
42g仕込んだ後、67℃にて8時間重合を行い、共重
合体AB−1を得た。
【0050】
【製造例−4】〔比較用共重合体(C)の製造〕内容積
1リットルのガラス製反応器を窒素置換後、表2の単量
体、開始剤及び溶剤を仕込み、85℃にて8時間重合を
行い、比較用共重合体Cを得た。
【0051】
【実施例1〜6;比較例1〜2】共重合体A、共重合体
B、共重合体Cをそれぞれ所定の割合で配合したもの、
及び樹脂AB−1について塗料性能の評価を行った。結
果を表3に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【発明の効果】表3に見られるように、本発明により成
る含フッ素樹脂組成物は、相溶性・光沢・顔料分散性・
耐候性・撥水撥油性のいずれの性能も優れている。ま
た、該含フッ素樹脂組成物を主成分とする本発明のフッ
素系塗料組成物は、光沢があり、かつ硬質で、基材との
密着性や耐候性に優れた塗膜を温和な条件で与えること
ができ、例えばカラー剛板、カラーアルミニウム板、ア
ルミニウムサッシ用の焼付け塗料として、あるいは現場
施工可能な常乾型塗料として有用である。
【0056】更に、基材の材質についても、金属材料を
はじめ、ガラス、コンクリート等の無機材料、FRP、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のプ
ラスチックや木材等の有機材料の塗装に好適に用いられ
る。また、該フッ素系塗料組成物は自動車のトップコー
ト、外装用色ガラス、セメント瓦等の特定の用途におい
ても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/16 PFY 7242−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖にフッ素を含有し、かつ官能基を有
    する、数平均分子量500〜50,000の共重合体
    (A)と、分子中にフルオロアルキル基を有する数平均
    分子量500〜50,000の共重合体(B)とを主成
    分としてなり、かつ共重合体(A)と共重合体(B)と
    の重量比が95:5〜5:95であることを特徴とする
    含フッ素樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された共重合体(A)が
    含有する含フッ素樹脂。 (I)式: 【化1】 で表される単位 0〜50モル% (II)式: 【化2】 で表される単位 0〜50モル%(ただし(I)
    と(II)は同時に0モル%ではない。)
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された含フッ素樹脂に硬
    化剤を配合してなる塗料組成物。
  4. 【請求項4】 分子中にフルオロアルキル基を有する数
    平均分子量500〜50,000の共重合体の存在下
    で、フルオロオレフィン及び官能基含有ビニル単量体を
    必須の単量体成分とする単量体混合物を重合することを
    特徴とする含フッ素樹脂の製造方法。
JP15688391A 1991-06-27 1991-06-27 含フツ素樹脂とその製造方法、及びその塗料組成物 Withdrawn JPH051197A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322213A (ja) * 1993-05-11 1994-11-22 Asahi Glass Co Ltd 撥水撥油性組成物及びそれをコートした物品
JPH07102211A (ja) * 1993-10-05 1995-04-18 Toagosei Co Ltd 常温硬化型塗料用組成物
JPH10147746A (ja) * 1996-11-20 1998-06-02 Daikin Ind Ltd 耐汚染性被膜形成組成物及び塗装品
JP2007505981A (ja) * 2003-09-23 2007-03-15 ソルヴェイ ポリマー組成物
RU2516009C2 (ru) * 2009-04-30 2014-05-20 Фди Энерджи, Инк. Компоновка топливного элемента, производимого в промышленном маштабе, и способ его изготовления
JP2018059029A (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 旭硝子株式会社 塗料組成物、塗装物品および含フッ素重合体
JPWO2020158354A1 (ja) * 2019-01-30 2021-11-04 ダイキン工業株式会社 含フッ素重合体、塗料組成物、塗装物品の製造方法および塗装物品

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