JP3045891U - 給・排水管の養生キャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】工事中の、一時的に開口された状態におかれる
給水管または排水管の管体口部に、嵌合させるキャップ
を養生用にのみ使用できるようにすること。 【解決手段】一時的に開口された状態におかれる給水管
または排水管の管体１２の口部１２ａに嵌合させる養生
キャップ１１を、弾性のあるゴム材もしくは合成樹脂材
によって形成すると共に、この養生キャップの少なくと
も外表面の色（イ）を上記管体１２の色（ロ）とは異な
った色合いに着色する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として、水道設備工事に際して配管され、かつ一時的に開口状態 とされる排水管などの管体口部に嵌脱可能に施すようにした給・排水管の養生キ ャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

水道設備工事に際し、外部から引き込んで主として床下に配設した給水又は排 水のための管体は、通常各部の水まわりの設備が完了するまでは開口の状態にお かれるのであり、しかもこの管体口部は多くは立上げて上向きに開口される。し たがって工事中、この開口から管体内に土砂などの異物が入り込む。このため、 上向きに開口した管体口部を一時的に閉塞するようにしている。

【０００３】 ついては、上記管体口部の閉塞は一時的なことから、例えば手近にある軍手な どの手袋によって管体口部の開口を覆わせるように被せたり、あるいは接着用の ビニールテープを管体口部の開口上へクロス掛けに施すことで一時凌ぎとしてい た。しかし、これでは不体裁であるためその対策として従来、図３に示すように 、管体口部１に対して合成樹脂製のキャップ２を嵌合させるようにしていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところでこのキャップは、管体口部に対して任意に嵌脱させうる養生キャップ としての用途の他、工事の都合とか、設計変更その他工事ミスなどにより管体口 部を永続的に使用できなくしておく場合があり、後者の場合は管体口部に対して このキャップを接着剤により固着していた。つまり従来のキャップは、養生用お よび固着用の二通りの用途に供せられていた。このように従来は、キャップを永 続的に固着する場合があることから、管体の成形材料が、この種の管体に多く採 用している塩化ビニール樹脂であるとき、キャップも管体と同質の材料か、ＡＢ Ｓ樹脂で形成していた。さらに、その色彩についても管体とキャップの両者とも に同一の色を採用していた。その色彩の多くは灰色である。

【０００５】 このため工事に際し、管体口部にキャップを使用するとき、嵌脱しうる養生用 のキャップなのか、接着剤を用いて固着するキャップなのかの判断に誤りが生じ 易く、養生とすべきところを誤って固着したり、あるいはその反対の結果を招く といった問題が生じていた。さらに、キャップと管体が同色であると外観だけで は区別ができない不都合があった。

【０００６】 本考案は、このような問題と不都合の生じるのをなくすことを課題として、キ ャップを養生用にのみ使用しうるようその材質と色彩に工夫を加えたものである 。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、工事中の、一時的に開口された状態におかれる給水管または排水管 の管体口部に対し、嵌脱可能に嵌合するようにした給・排水管の養生キャップに おいて、この養生キャップを弾性のあるゴム材もしくは合成樹脂材によって形成 すると共に、該養生キャップの少なくとも外表面の色を上記管体の色とは異なっ た色合いに着色してなることを特徴とする。

【０００８】 養生キャップに施される色は茶色を含む赤、黄、緑その他の明色であることを 特徴とする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面にもとづいて説明する。図１（ａ）、（ｂ） 、および図２において、本考案にかかる給・排水管の養生キャップＡはキャップ 本体１１の形状が管体１２の管体口部１２ａに対して軸方向正面から気密的に嵌 合しうるようになされている。このキャップ本体１１は、天端板１１ａとこの天 端板１１ａから直角に延出された周側壁板１１ｃとで一体に形成され、この周側 壁板１１ｃの端部外周には直角に延出された鍔板１１ｂが形成されたものである 。このキャップ本体１１は材料が弾性を有するゴムあるいは合成樹脂により形成 されている。また、キャップ本体１１は少なくとも外表面の色（イ）が、キャッ プ本体１１を使用する管体１２が有している色（ロ）と異なった色合いを有して いる。

【００１０】 上記したキャップ本体１１を形成するゴムは、管体に対して嵌脱可能な弾性を 有しておれば天然、合成の何れでもよい。またその色（イ）は使用する管体１２ が灰色であるときは、これと異なった例えば黒色系暗色でも差支えないが、目立 ち易い例えば赤とか黄、緑その他茶色のような明るい色合いを採用するとよい。 なお、キャップ本体１１の色は、キャップ本体の材質全体に帯有させてもよいが 、外表面へ塗装あるいは板紙を添着させる等の手段で施しても差支えない。

【００１１】 また、このキャップ本体１１は図１（ａ）においては周側壁板１１ｃを一重の ものとして示したが、図１（ｂ）のようにキャップ本体の口径を大小二種類の管 体に対応しうるように形成してもよい。つまり、キャップ本体１１に二重の周側 壁板１１ｃ，１１ｄを形成してもよい。なお、管体１２の材質は合成樹脂、金属 の何れでもよく、さらにこの管体１２は、内径の太い排水管タイプのものとして 管体口部１２ａを立上げたものを示したが、小径の給水管であってもよく、その 口径の大小、あるいは口部の開口方向は図示のものに限らない。

【００１２】 上記構成のキャップ本体１１は、配管工事の終わるまで開口状態とされる管体 １２の管体口部１２ａに嵌合して用いるのであって、このキャップ本体１１は弾 性のあるゴム、あるいは合成樹脂により形成しているので嵌脱が容易であるばか りか、その色彩が管体１２と異なる色を採用しているので専ら養生用として使用 するものであることの認識が容易となり、誤って接着剤により固着しても管体１ ２からの取外しが容易にはかれるのである。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように本考案の給・排水管の養生キャップは、キャップ本体が弾性のあ るゴム、あるいは合成樹脂によって形成され、しかも使用の対象とする管体の有 している色とは異なる色彩を施している。したがって、給・排水管等の管体口部 に対してキャップを養生用として誤りなく安心して使用させうると共に、脱着が 容易であり、しかも誤って接着剤で固着したりする弊害をなくしうるのである。

【００１４】 なお、キャップ本体の色として茶色、その他赤、黄、緑などの明色を採用する と養生用としての存在を一層明確ならしめうるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ）、（ｂ） 本考案の異なった実施の形
態を示す各断面図

【図２】 使用状態を示す斜面図

【図３】 従来のキャップの一部切欠側面図

【符号の説明】

１１ キャップ本体 １２ 管体 １２ａ 口部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 工事中の、一時的に開口された状態にお
   かれる給水管または排水管の管体口部に対し、嵌脱可能
   に嵌合するようにした給・排水管の養生キャップにおい
   て、この養生キャップを弾性のあるゴム材もしくは合成
   樹脂材によって形成すると共に、該養生キャップの少な
   くとも外表面の色を上記管体の色とは異なった色合いに
   着色してなることを特徴とする給・排水管の養生キャッ
   プ。
2. 【請求項２】 養生キャップに施される色は茶色を含む
   赤、黄、緑その他の明色である請求項１に記載の給・排
   水管の養生キャップ。