JP2015161380A - 管端キャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 この管端キャップは、その略中央に設けられた隔壁によって、前記受口と嵌合する受口用筒部と、前記差口と嵌合する差口用筒部とに区画され、前記受口用筒部及び前記差口用筒部は、少なくとも、パイプと嵌合する内管と、この内管の外周面を覆うように設けられ、前記パイプよりも大きい口径を有するパイプと嵌合する外管とを略同心に配置した多重管構造を有するので、一つでパイプの受口と差口の両方を閉塞できると共に、一つで複数の口径のパイプに適用することができる。
【選択図】 図1
Description
より詳しくは、パイプの端部に嵌合させて、その端部を一時的に閉塞するための管端キャップに関するものである。
その際、パイプ内に、雨水や土砂、昆虫・小動物の侵入を防止するため、管端を一時的に閉塞する管端キャップが管端に装着される。
このような管端キャップの一例が、例えば、特許文献1〜4に開示されている。
一端部を差口とし、他端部を拡径して前記差口が挿入される受口とした合成樹脂管の両端を閉塞できる管端キャップであって、
有底筒状をなす本体の奥側に、前記受口の内周面に装着したゴムリングと弾性的に圧接する外径を有する小径筒部を設けると共に、
前記小径筒部の開口側に、傾斜段部を介して大径筒部を設け、
前記大径筒部の内周面を、前記差口の外周面とほぼ同径に形成すると共に、
当該大径筒部の外周面を、前記受口の先端部内周面より若干小径となるように形成したこと
を特徴とする管端キャップが提案されている。
(1)外径が異なり互いに反対方向に突出する突出部、又は、内径が異なり互いに反対方向に突出する周壁を有する配管キャップ;
(2)配管を挿入するための周壁と、その周壁からつづく配管に挿入するための突出部とを有し、上記周壁の内径と上記突出部の外径とが異なる配管キャップ;
(3)配管を挿入するための凹部を有し、その凹部が外径の異なる複数の配管を嵌合可能な多段凹部である配管キャップ;並びに
(4)配管に挿入するための凸部を有し、その凸部が内径の異なる複数の配管へ嵌合可能な多段凸部である配管キャップ
が提案されている。
外面が、リブパイプ受口の内径に適合する径を有してテーパー状に形成され、かつ、
内面が、リブパイプ差口のリブ部外径に適合する径を有してテーパー状に形成された本体部分と、
前記本体部分の径小側を閉塞する閉塞部分を備える、
リブパイプ用キャップが提案されている。
管の内・外周壁に螺旋状の凹凸を有する大径コルゲート管と、小径コルゲート管のいずれの管端部をも閉塞できるキャップであって、
有底筒状キャップの筒部の外周面に、大径コルゲート管の内周壁の凹溝と螺合する突起を設けると共に、
前記筒部の内周面には、小径コルゲート管の外周壁の凹溝と螺合する突起を設けたことを特徴と管端閉塞キャップが提案されている。
一端面を開口した円筒形状のキャップ体の、他端側閉塞端面の内面より、外側壁と同心円をなす筒状の突壁を一体に突設したこと
を特徴とする管端閉塞用キャップが提案されている。
したがって、管端キャップをパイプの口径(サイズ)毎に準備する必要があるため、管端キャップの種類が非常に多く、製品管理が複雑になる上に、在庫スペースが増え、コスト削減の阻害原因となっていた。
一方、前記特許文献4及び5に開示されている管端キャップは、2種類の口径に対応するものである。
しかしながら、これらの管端キャップにも、パイプの口径毎に準備する必要があるという問題があった。
多種類のパイプの受口と差口のいずれにも装着可能な管端キャップであって、
その略中央に設けられた隔壁によって、前記受口と嵌合する受口用筒部と、前記差口と嵌合する差口用筒部とに区画され、
前記受口用筒部及び前記差口用筒部は、少なくとも、パイプと嵌合する内管と、この内管の外周面を覆うように設けられ、前記パイプよりも大きい口径を有するパイプと嵌合する外管とを略同心に配置した多重管構造を有すること
を特徴とする管端キャップである。
請求項1に記載の管端キャップにおいて、
前記受口用筒部及び前記差口用筒部は、
パイプと嵌合する内管と、この内管の外周面を覆うように設けられ、前記パイプよりも大きい口径を有するパイプと嵌合する外管とを、略同心に配置した二重管構造を有し、
前記受口用筒部の内管及び外管は、その外周面において、前記パイプの受口の内周面と当接し、
前記差口用筒部の内管及び外管は、その内周面において、前記パイプの差口の外周面と当接すること
を特徴とするものである。
請求項1又は2に記載の管端キャップにおいて、
前記内管および外管は、
その中央部にそれぞれ隔壁が形成され、外管の隔壁は、その一部が開口側に偏倚していること
を特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載の管端キャップにおいて、
前記外管の外周には、
持ち手として環状帯が形成されていること
を特徴とするものである。
請求項4に記載の管端キャップにおいて、
前記持ち手は、
その断面が略T字状に形成されていること
を特徴とするものである。
したがって、管端キャップを受口用と差口用で別個に製造する必要はなく、パイプの口径に応じて準備する管端キャップの種類を減らすことができ、これにより製品管理が容易となり在庫スペースを少なくすることができる。
また、前記外管の外周に持ち手として環状帯を設けた場合には、管端キャップの取り外しが容易となる。
なお、この発明は図示したものに限定されず、発明の要旨を変更しない範囲内において種々改良を加えることができるものである。
すなわち、この発明の管端キャップは、一つで多種類(少なくとも二種類)のパイプ(小口径のパイプ及びこれよりも口径が大きい複数の大口径のパイプ)に対して、その受口と差口のいずれにも装着可能なものである。
したがって、前記差口用筒部3の開口側の端部が、パイプの差口に被せられてパイプの他端を閉塞し、前記受口用筒部4の開口側の端部が、パイプの受口に挿入されてパイプの一端を閉塞するものである。
そのため、前記差口用筒部3において、前記内管5aの内周面は、前記小口径のパイプの差口の外周面と略同径に形成され、前記外管6aの内周面は、前記大口径のパイプの差口の外周面と略同径に形成されている。
そのため、前記受口用筒部4において、前記内管5bの外周面は、前記小口径のパイプの受口の内周面と略同径に形成され、前記外管6bの外周面は前記大口径のパイプの受口の内周面と略同径に形成されている。
一方、前記受口用筒部4における外管6bの内径d2 は、前記差口用筒部3における外管6bの内径d4 よりも小さく形成され、前記受口用筒部4における外管6bの外径D2は、前記差口用筒部3における外管6aの外径D4 よりも小さく形成されている。
d1<D5<D1、
d2<D6<D2、
d3<d7<D3、
d4<d8<D4の関係にある。
このようにテーパー状に形成することによって、管端キャップ1にパイプを容易に挿入することができる。
したがって、この発明では、管端キャップ1の長さは、閉塞すべきパイプの口径に応じて適宜選択される。
例えば、管端キャップ1の差口側内管に小口径のパイプの差口を、その先端が隔壁に当接するまで挿入したときの挿入長さが、最適なものとなるよう設定する。
かかる構成によって、小口径のパイプの受口に内管5bが挿入された場合には、受口の開口側の端部が、内管5bと突出部7の側壁との間のくぼみ16と嵌合する。
さらに、大口径のパイプの差口が、管端キャップ1の外管6aの内周面に当接するよう挿入された場合に、パイプの差口先端が、外管6aの内周面上において内管5aの内部の隔壁2の位置よりも先の位置に到達することとなる。
したがって、パイプの最適な挿入長さを確保しつつ、管端キャップ全体の長さを短くすることができ、よりコンパクトなものにすることができる。
例えば、ポリエチレンや、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの樹脂材料を選択することができる。
ポリエチレンなどの可撓性を有する樹脂材料を選択することが好ましく、このような材料を選択した場合には、硬質塩化ビニルより変形し易いため、パイプ側の寸法にバラツキがあっても、その装着・取り外しが容易なものとなる。
例えば、ポリエチレンの射出成形などの従来法によって製造することができる。
なお、この発明は図示したものに限定されず、発明の要旨を変更しない範囲内において種々改良を加えることができるものである。
図2及び3において、パイプ8,9は、図6に示される、外周に多数のリブを有する、いわゆるリブ付き管である。
したがって、パイプ8,9の外面には、複数のリブ10が管軸Xの方向へ一定の間隔を隔てて形成されている。
このパイプ8,9は、その一端に受口12を有し、他端に差口13を有する。
管端キャップ1の内管5bの外径D1 は、パイプ8の受口12の内径d9 に適合するよう略同径となっている。
前記管端キャップ1の内管5bの外周面は、開口側に向かって拡径するテーパー状に形成されている。
なお、大口径のパイプ9の受口12に管端キャップ1を装着させる場合も、前記小口径のパイプ8の場合と同様である。
この縮径部11により、それ以上の差し込みが禁止される。すなわち、縮径部11がストッパとして機能する。
したがって、小口径のパイプ8の受口12に内管5bを挿入すると、前記受口12の開口側の端部が、内管5bと突出部7の側壁との間のくぼみ16と嵌合する。
さらに、大口径のパイプ9の前記受口12に外管6bを挿入すると、受口12の開口側の端部が、外管6bの外周上において、突出部7の先端の位置よりも先の位置に到達する。
このような構成によって、管端キャップ1の全長を短くすることができ、よりコンパクトなものにすることができる。
管端キャップ1の内管5aの内径d3 は、パイプ8の受口12のリブ10を含む外径D10 に適合するよう略同径となっている。
したがって、前記差口13を内管5a内に挿入すると、内管5aの内周面のうち、差口13のリブ10を含む外径D10 と略同径の部分が、リブ10の外周に密着し、その位置において内管5aと差口13とが嵌合される。
この持ち手19は、指掛りをよくするため、断面が略T字形状に形成されている。
この場合には、管端キャップ1の内面と差口13の外面との隙間が、前記ゴム輪18によってシールされる。
したがって、図4に示されるような、一般的なパイプにも適用することができる。
前記環状溝14は、パイプの内周面上の全周に亘って形成されている。この環状溝14の深さは、前記ゴム輪15の直径と同程度に設定される。
但し、前記ゴム輪15は、ベロ部15aを有するものであってもよい。
この場合であっても、環状溝14の深さは、ゴム輪15の直径と同程度に設定すればよい。
このようなパイプに管端キャップ1を装着した場合には、パイプに配されたゴム輪15によって、受口12の内面と管端キャップ1の外面との隙間をシールすることができる。
2 隔壁
3 差口用筒部
4 受口用筒部
5 内管
5a 内管(差口用)
5b 内管(受口用)
6 外管
6a 外管(差口用)
6b 外管(受口用)
7 突出部
8 パイプ(小口径)
9 パイプ(大口径)
10 リブ
11 縮径部
12 受口
13 差口
14 環状溝
15 ゴム輪
15a ベロ部
16 くぼみ
17 ゴム輪受容部
18 ゴム輪
19 持ち手
T テーパー面
X 管軸
Claims (5)
- 多種類のパイプの受口と差口のいずれにも装着可能な管端キャップであって、
その略中央に設けられた隔壁によって、前記受口と嵌合する受口用筒部と、前記差口と嵌合する差口用筒部とに区画され、
前記受口用筒部及び前記差口用筒部は、少なくとも、パイプと嵌合する内管と、この内管の外周面を覆うように設けられ、前記パイプよりも大きい口径を有するパイプと嵌合する外管とを略同心に配置した多重管構造を有すること
を特徴とする管端キャップ。 - 前記受口用筒部及び前記差口用筒部は、
パイプと嵌合する内管と、この内管の外周面を覆うように設けられ、前記パイプよりも大きい口径を有するパイプと嵌合する外管とを、略同心に配置した二重管構造を有し、
前記受口用筒部の内管及び外管は、その外周面において、前記パイプの受口の内周面と当接し、
前記差口用筒部の内管及び外管は、その内周面において、前記パイプの差口の外周面と当接すること
を特徴とする請求項1に記載の管端キャップ。 - 前記内管および外管は、
その中央部にそれぞれ隔壁が形成され、外管の隔壁は、その一部が開口側に偏倚していること
を特徴とする請求項1又は2に記載の管端キャップ。 - 前記外管の外周には、
持ち手として環状帯が形成されていること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の管端キャップ。 - 前記持ち手は、
その断面が略T字状に形成されていること
を特徴とする請求項4に記載の管端キャップ。
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