JP3044846U - 便座シート保持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】利用者の臀部が便座に接触するのを確実に防止
し、清潔且つ衛生的な状態で使用することができる便座
シート保持構造を提供する。 【解決手段】便蓋を回動して、便座の着座面に対して便
蓋のシート装填部に装填された最下層の便座シートを押
付け、その着座面に付設した粘着剤の粘着力により、シ
ート装填部に装填された最下層の便座シートを１枚分離
するので、便座の着座面が覆われる状態に便座シートを
正確且つ確実に装着することができる。且つ、利用者が
便座に着座したとき、便座シートが捲れたり、その装着
位置がズレたりせず、便座の着座面に装着された便座シ
ート上に着座するので、利用者の臀部と便座とが接触す
るのを確実に防止することができ、清潔且つ衛生的な状
態で使用することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えば、新幹線、飛行機、船舶、旅客運送バス等の乗り物、或い は、デパート、ビル、駅舎、公衆トイレ等の建物に設置された洋式便器を清潔且 つ衛生的な状態で使用することができる便座シート保持構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上述のような乗り物に設置された洋式便器を使用する場合、例えば、ロ ール状又はシート状に形成された便座シートを作業者の手で便座の着座面に敷設 し、その便座に敷設された便座シート上に着座して使用するので、利用者の臀部 が便座の着座面に接触するのを防止することができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のように便座の着座面に便座シートを装着して使用する場合、使 用前又は使用後に於いて、便座に装着された使用済みの便座シートを利用者の手 で剥離した後、次の便座シートを利用者の手で装着するので、便座シートの交換 作業に手間及び時間が掛かる。且つ、便座の着座面に便座シートを被覆した状態 で使用するので、便座シートの装着位置が安定せず、便座シートの向き及び位置 が変位しやすいため、便座の着座面が覆われる状態に便座シートを装着すること が困難である。また、利用者が便座に着座するときに、便座シートが捲れたり、 装着位置がズレたり、脱落したりするため、利用者の臀部が便座の着座面に接触 することがあり、不潔且つ不衛生であるという問題点を有している。

【０００４】 この考案は上記問題に鑑み、便器本体に取付けた便座と対向する方向に便蓋を 回動して、便蓋に保持された最下層の便座シートを便座の着座面に装着するので 、便座シートの装着作業が正確且つ確実に行えると共に、利用者の臀部が便座に 接触するのを確実に防止することができ、清潔且つ衛生的な状態で使用すること ができる便座シート保持構造の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案は、便器本体に取付けられた便座と対向して、該便座が覆 われる大きさに形成した便蓋を開閉可能に取付けた洋式便器であって、上記便蓋 の裏面側に、上記便座の着座面と対向して該着座面が覆われる大きさに形成した 便座シートを複数枚積層して保持すると共に、上記便座の着座面に対して上記便 蓋の裏面側に保持された最下層の便座シートを装着可能に設けた便座シート保持 構造であることを特徴とする。

【０００６】 請求項２記載の考案は、上記請求項１記載の構成と併せて、上記便座の着座面 に、上記便蓋の裏面側に保持された最下層の便座シートを分離すると共に、上記 便座の着座面が覆われる状態に便座シートを保持するシート保持手段を設けた便 座シート保持構造であることを特徴とする。

【０００７】 請求項３記載の考案は、上記請求項１記載の構成と併せて、上記便座シートの 貼着面に、該便座シートの積層状態を維持するのに必要な粘着力を有する粘着剤 を付設し、上記便座の着座面に、上記便座シートの貼着面に付設された粘着剤の 粘着力よりも強く、上記便座の着座面に対して便座シートを装着固定するのに必 要な粘着力を有する粘着剤を付設した便座シート保持構造であることを特徴とす る。

【０００８】 請求項４記載の考案は、上記請求項１記載の構成と併せて、上記便座シートの 貼着面に、該便座シートの積層状態を維持するのに必要な部分に粘着剤を付設し 、上記便座の着座面に、上記便座シートに付設された粘着剤の面積よりも広く、 該記便座の着座面に対して便座シートを装着固定するのに必要な範囲に粘着剤を 付設した便座シート保持構造であることを特徴とする。

【０００９】 請求項５記載の考案は、上記請求項１，２，３又は４記載の構成と併せて、上 記便座シートを、上記便座の上面全体が覆われる大きさに形成すると共に、該便 座シートの中央部を上記便座の内周縁部と対応する大きさに開口可能に形成した 便座シート保持構造であることを特徴とする。

【００１０】 請求項６記載の考案は、上記請求項１，２，３，４又は５記載の構成と併せて 、上記便座シートの縁部に、該便座シートを便座の着座面から剥離するときに保 持する保持部を形成した便座シート保持構造であることを特徴とする。

【００１１】

【作用】

請求項１記載の便座シート保持構造は、便器本体に取付けられた便座の着座面 と対向する便蓋を回動して、便座の着座面と、便蓋の裏面側に保持した最下層の 便座シート（例えば、水溶性のシート）とを対接し、便座の着座面に対して最下 層の便座シートを１枚装着するので、便座の着座面が覆われる状態に便座シート を装着することができ、便座シートの装着作業が正確且つ確実に行える。一方、 使用済みの便座シートを便座から剥離した後、上述のように便蓋を回動して、次 層の便座シートを便座の着座面に装着するので、便座シートの交換作業が容易に 行える。その便座の着座面に装着された便座シート上に着座するので、利用者の 臀部と便座とが接触するのを確実に防止することができ、清潔且つ衛生的な状態 で使用することができる。

【００１２】 請求項２記載の便座シート保持構造は、上記請求項１記載の作用と併せて、便 座の着座面に便蓋を対接して、便蓋の裏面側に保持された最下層の便座シートを 、例えば、吸着子、両面テープ、面ファスナ等のシート保持手段により１枚分離 すると共に、その便座シートを便座の着座面が覆われる状態に装着保持するので 、便座シートを正確且つ確実に装着することができる。

【００１３】 請求項３記載の便座シート保持構造は、上記請求項１記載の作用と併せて、便 座シートの貼着面に付設した粘着剤の粘着力よりも、便座の着座面に付設した粘 着剤の粘着力が強いので、便座の着座面に便蓋を対接したとき、便蓋に保持した 最下層の便座シートが１枚分離され、便座の着座面に対して便座シートを確実に 装着することができる。且つ、便座側に付設した粘着剤の粘着力により便座シー トの装着状態を保持するので、利用者が便座に着座したとき、便座シートが捲れ たり、その装着位置がズレたりせず、利用者の臀部と便座とが接触するのを確実 に防止することができる。一方、便座側に付設した粘着剤の粘着力に抗して使用 済みの便座シートを剥離するので、便座シートの交換作業が容易に行える。

【００１４】 請求項４記載の便座シート保持構造は、上記請求項１又は３記載の作用と併せ て、便座シートの貼着面に付設した粘着剤の面積よりも、便座の着座面に付設し た粘着剤の面積が広いので、便蓋に保持した最下層の便座シートを１枚分離する のに必要な粘着力が得られ、便座の着座面に対して便座シートを確実に装着する ことができる。便座に付設した粘着剤の粘着力により便座シートの装着状態を保 持するので、請求項２記載の構造と同様に、利用者が便座に着座したとき、便座 シートが捲れたり、その装着位置がズレたりするのを確実に防止することができ る。

【００１５】 請求項５記載の便座シート保持構造は、上記請求項１，２，３又は４記載の作 用と併せて、便座全体が覆われる状態に便座シートを装着した後、その便座シー トの中央部を、例えば、シート自体の自重又は利用者の手で内側に折曲げ、便座 の内周縁部と対応する大きさに開口するので、便器本体及び便座の内周縁部に汚 物が付着するのを防止することができる。

【００１６】 請求項６記載の便座シート保持構造は、上記請求項１，２，３，４又は５記載 の作用と併せて、使用済みの便座シートを便座から剥離するとき、その便座シー トの縁部に形成された保持部を指で保持して端から順に剥離するので、剥離時に 生じる抵抗が小さく、便座シートの剥離作業が簡単且つ容易に行える。且つ、保 持部を指で保持して、使用済みの便座シートを廃棄処分するので、手や指に雑菌 が付着するのを確実に防止することができ、衛生的である。

【００１７】

【考案の効果】 この考案によれば、便座の着座面と対向する方向に便蓋を回動して、便座の着 座面に対して便蓋に保持された最下層の便座シートを装着するので、従来例のよ うに作業者の手で便座シートを装着するような手間及び作業が省けると共に、便 座の着座面に対して便座シートを正確且つ確実に装着することができ、便座シー トの装着作業が簡単且つ容易に行える。且つ、使用済みの便座シートを剥離した 後、便蓋を回動して、次層の便座シートを便座の着座面に装着するので、便座シ ートの交換作業が容易に行える。その便座の着座面に装着された便座シート上に 着座するので、利用者の臀部と便座とが接触するのを確実に防止することができ 、清潔且つ衛生的な状態で使用することができる。

【００１８】 しかも、便座の着座面に設けたシート保持手段又はその着座面に付設した粘着 剤により、便座の着座面が覆われる状態に便座シートを装着保持するので、利用 者が便座に着座したとき、便座シートが捲れたり、その装着位置がズレたりする のを確実に防止することができ、利用者の臀部と便座との接触が回避されるため 、清潔且つ衛生的な状態で使用することができる。また、便座シートに付設した 粘着剤の面積よりも、便座に付設した粘着剤の面積を広くすることで、便蓋に保 持した最下層の便座シートを１枚分離するのに必要な粘着力が得られ、便座の着 座面に対して便座シートを確実に装着することができると共に、便座シートが捲 れたり、装着位置がズレたりするのを確実に防止することができる。

【００１９】 さらに、便座全体が覆われる状態に装着した便座シートの中央部を、便座の内 周縁部と対応する大きさに開口することで、便器本体及び便座の内周縁部に汚物 が付着するのを防止することができ、常時、綺麗な状態で使用することができる 。さらにまた、便座シートに形成した保持部を指で保持して、使用済みの便座シ ートを端から順に剥離するので、剥離時に生じる抵抗が小さく、便座シートを簡 単且つ容易に剥離することができる。且つ、保持部を指で保持して、使用済みの 便座シートを、ゴミ箱に投入したり、汚物と一緒に流したりして廃棄処分するの で、手や指に雑菌が付着するのを確実に防止することができ、衛生的である。

【００２０】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図面は便座の着座面に便座シートを敷設して使用する洋式便器を示し、図１及 び図２に於いて、この洋式便器１は、便器本体２の後端側上縁部に形成した枢着 部２ａに対して便座３を上下開閉可能に枢着し、同枢着部２ａに対して便座３全 体が覆われる大きさ及び形状に形成した便蓋４を上下開閉可能に枢着している。

【００２１】 上述した便蓋４は、図３、図４にも示すように、蓋本体４ａの裏面側に上述し た便座３の着座面３ａと対向してシート装填部５を形成し、そのシート装填部５ に、複数枚（例えば、５枚、６枚）或いは多数枚（例えば、１０枚）の便座シー トＡを積層してなるシート群Ｂを装填している。

【００２２】 シート装填部５は、蓋本体４ａの裏面側周縁部に対してシート群Ｂの縁部が保 持される間隔に隔てて保持片６，６を形成すると共に、その保持片６，６を、シ ート群Ｂの全長に対して所定間隔に隔てて複数箇所形成している。保持片６，６ の下端部に形成した係止爪６ａ，６ａは、シート群Ｂの最下層に積層された便座 シートＡの縁部に対して係止され、最下層に積層された便座シートＡが１枚分離 される状態に係止している。且つ、最上層に積層された便座シートＡの上面側に は、例えば、厚紙、合成樹脂、金属等で形成した重り部材７を積層している。重 り部材７は、最下層の便座シートＡが保持片６，６の係止爪６ａ，６ａに対して 押付けられる方向に自重を付与する。

【００２３】 上述した便座シートＡは、例えば、水溶性の紙、又は、不織布、合成樹脂、化 学又は天然繊維等の材質によりシート状に形成され、便座３と対応する大きさ及 び形状であって、便座３の着座面３ａ全体が覆われる大きさに形成している。且 つ、便座シートＡの縁部（後側又は前側）には、使用済みの便座シートＡを便座 ３から剥離するときに指で保持するための保持部Ａｂを形成している。また、シ ート自体に、例えば、消臭処理、殺菌処理、抗菌処理等の処理を施してもよい。

【００２４】 シート群Ｂを構成する便座シートＡの貼着面Ａａには、下層側に積層される便 座シートＡの上面と対向して粘着剤Ｃを部分的又は全体的に付設している。この 粘着剤Ｃは、便座シートＡの積層状態を維持するのに必要な粘着力に設定してい る。

【００２５】 一方、便座３の着座面３ａには、図５にも示すように、便蓋４のシート装填部 ５に装填された最下層の便座シートＡの貼着面Ａａと対向して粘着剤Ｄを部分的 又は全体的に付設している。この粘着剤Ｄは、便座シートＡの貼着面Ａａに付設 した粘着剤Ｃの粘着力よりも強く、便座３の着座面３ａに対して便座シートＡを 粘着固定するのに必要な粘着力に設定している。なお、上述した粘着剤Ｃ，Ｄの 代わりに、例えば、両面テープ、面ファスナ等の貼着手段を用いてもよい。

【００２６】 図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、洋式便器１を構成する便 座３の着座面３ａに対して便座シートＡを装着するときの方法を説明する。 先ず、図１、図２に示すように、便座３の着座面３ａと対向する方向に便蓋４ を回動して、便座３の着座面３ａに対して便蓋４のシート装填部５に装填された 最下層の便座シートＡを押付けることで、便座シートＡの貼着面Ａａに付設した 粘着剤Ｃの粘着力よりも、便座３の着座面３ａに付設した粘着剤Ｄの粘着力が強 いため、図４、図５に示すように、粘着剤Ｃ，Ｄの相乗作用により、シート装填 部５に装填された最下層の便座シートＡが１枚分離され、便座３の着座面３ａ全 体が覆われる状態に便座シートＡを正確且つ確実に装着することができる。

【００２７】 且つ、粘着剤Ｃ，Ｄの粘着力により、便座３の着座面３ａに貼着された便座シ ートＡの装着状態を保持するので、利用者が便座３に着座したとき、便座シート Ａが捲れたり、その装着位置がズレたりせず、便座３の着座面３ａに装着された 便座シートＡ上に着座するので、利用者の臀部と便座３とが接触するのを確実に 防止することができ、清潔且つ衛生的な状態で使用することができる。

【００２８】 使用後又は使用前に於いて、便座３に装着された使用済みの便座シートＡを剥 がすとき、その便座シートＡに形成した保持部Ａｂを指で保持又は便座シートＡ の縁部を保持して、粘着剤Ｃ，Ｄの粘着力に抗して便座シートＡを端部から順に 剥離するので、剥離時に生じる抵抗が小さく、便座シートＡを簡単且つ容易に剥 離することができる。且つ、使用済みの便座シートＡを剥離した後、例えば、ゴ ミ箱に投入したり、汚物と一緒に流したりして廃棄処分する。続いて、上述のよ うに便蓋４を回動して、シート装填部５に装填された次層の便座シートＡを便座 ３の着座面３ａに装着するので、便座シートＡの交換作業が容易に行える。また 、便蓋４のシート装填部５に装填された便座シートＡが無くなると、複数枚の便 座シートＡ…が積層された次のシート群Ｂをシート装填部５に装填して使用する 。

【００２９】 以上のように、便座３の着座面３ａと対向する方向に便蓋４を回動して、便蓋 ４のシート装填部５に装填された最下層の便座シートＡを便座３の着座面３ａに 装着するので、従来例のように作業者の手で便座シートＡを装着するような手間 及び作業が省けると共に、便座３の着座面３ａが覆われる状態に便座シートＡを 正確且つ確実に装着することができ、便座シートＡの装着作業が簡単且つ容易に 行える。且つ、使用済みの便座シートＡを便座３の着座面３ａから剥離した後、 便蓋４を開閉回動して、シート装填部５に装填された次層の便座シートＡを便座 ３の着座面３ａに装着するので、便座シートＡの交換作業が容易に行える。その 便座３の着座面３ａに装着された便座シート上に着座するので、利用者の臀部と 便座３とが接触するのを確実に防止することができ、清潔且つ衛生的な状態で使 用することができる。

【００３０】 しかも、便座シートＡの貼着面Ａａに付設した粘着剤Ｃと、便座３の着座面３ ａに付設した粘着剤Ｄとの粘着力により、便蓋４のシート装填部５に装填された 最下層の便座シートＡを１枚分離し、便座３の着座面３ａが覆われる状態に便座 シートＡを粘着固定するので、利用者が便座３に着座したとき、便座シートＡが 捲れたり、その装着位置がズレたりせず、利用者の臀部が便座３の着座面３ａに 接触するのを確実に防止することができる。

【００３１】 さらに、便座シートＡに形成した保持部Ａｂを指で保持して、便座３の着座面 Ａｂに装着された使用済みの便座シートＡを端から順に剥離するので、剥離時に 生じる抵抗が小さく、便座シートＡを簡単且つ容易に剥離することができる。且 つ、保持部Ａｂを指で保持して、使用済みの便座シートＡを、例えば、ゴミ箱に 投入したり、汚物と一緒に流したりして廃棄処分するので、手や指に雑菌が付着 するのを確実に防止することができ、使用済みの便座シートＡの取扱い及び廃棄 が容易に行え、衛生的である。

【００３２】 図６は、便座シートＡの貼着面Ａａに対して粘着剤Ｃを部分的に付設し、便座 ３の着座面３ａに、便座シートＡに付設した粘着剤Ｃの面積よりも広く且つ装着 固定するのに必要な範囲に粘着剤Ｄを付設した他の装着例を示し、便座シートＡ に付設した粘着剤Ｃの面積よりも、便座３に付設した粘着剤Ｄの面積が広いので 、便蓋４のシート装填部５に装填された最下層の便座シートＡを１枚分離するの に必要な粘着力が得られ、便座３の着座面３ａに対して便座シートＡを確実に装 着されるので、上述した実施例と同等の作用効果を奏することができる。

【００３３】 図７は、便座３の着座面３ａに埋設した吸着子Ｅにより便座シーＡを吸着保持 するその他の装着例を示し、便座３の着座面３ａと対向する方向に便蓋４を回動 して、便座３の着座面３ａに埋設された吸着子８に対して便蓋４のシート装填部 ５に装填された最下層の便座シートＡを圧接するので、その吸着子８の吸着面に 生じる負圧により、便蓋４のシート装填部５に装填された最下層の便座シートＡ が１枚分離され、便座３の着座面３ａが覆われる状態に便座シートＡを吸着保持 するので、上述した実施例と同等の作用効果を奏することができる。

【００３４】 この考案の構成と、上述の実施例との対応において、 この考案のシート保持手段は、実施例の粘着剤Ｃ，Ｄと、吸着子Ｅとに対応す るも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。

【００３５】 上述した実施例では、基端開放形状に形成された便座３の着座面３ａに、その 着座面３ａが覆われる大きさ及び形状に形成した便座シートＡを装着するが、例 えば、図８に示すように、リング形状（楕円）を有する便座３の着座面３ａには 、その着座面３ａと対応する大きさ及び形状に形成した便座シートＡを装着し、 また、図９に示すように、遊端開放形状を有する便座３の着座面３ａには、その 着座面３ａと対応する大きさ及び形状に形成した便座シートＡを装着する。さら にまた、左右に分割形成した便座シートＡを装着してもよく、実施例のようなシ ート形状のみに限定されるものではない。

【００３６】 加えて、図１０は、便座３の上面全体が覆われる大きさ及び形状に形成した略 楕円形状の便座シートＡを装着する他の装着例を示し、便座３の着座面３ａと対 向する方向に便蓋４を回動して、便蓋４のシート装填部５に装填された最下層の 便座シートＡを便座３の着座面３ａに装着することで、その便座シートＡの中央 部に形成した折込み片Ａｃ…が自重により内側に折曲げられ、また、利用者の手 で折込み片Ａｃ…を内側に折曲げて、便座３の内周縁部と対応する大きさに便座 シートＡの中央部を開口するので、便器本体２及び便座３の内周縁部に汚物が付 着するのを積極的に防止することができ、常に、常時綺麗な状態で使用すること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 洋式便器を構成する便蓋の開閉動作を示す斜
視図。

【図２】 便蓋の開閉動作を示す側面図。

【図３】 シート群を装填した便蓋の開状態を示す正面
図。

【図４】 便座シートを便座の着座面に対接した状態を
示す断面図。

【図５】 便座シートを便座の着座面に装着した状態を
示す断面図。

【図６】 便座シートの他の装着例を示す斜視図。

【図７】 便座シートのその他の装着例を示す装着部断
面図。

【図８】 リング形状に形成した便座シートを示す平面
図。

【図９】 先端開放形状に形成した便座シートを示す平
面図。

【図１０】 便座の上面全体が覆われる大きさに形成し
た便座シートのその他の装着例を示す平面図。

【符号の説明】

Ａ…便座シート Ａａ…貼着面 Ａｂ…保持部 Ｂ…シート群 Ｃ，Ｄ…粘着剤 Ｅ…吸着子 １…洋式便器 ２…便器本体 ３…便座 ３ａ…着座面 ４…便蓋 ５…シート装填部 ６…保持片

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】便器本体に取付けられた便座と対向して、
   該便座が覆われる大きさに形成した便蓋を開閉可能に取
   付けた洋式便器であって、上記便蓋の裏面側に、上記便
   座の着座面と対向して該着座面が覆われる大きさに形成
   した便座シートを複数枚積層して保持すると共に、上記
   便座の着座面に対して上記便蓋の裏面側に保持された最
   下層の便座シートを装着可能に設けた便座シート保持構
   造。
2. 【請求項２】上記便座の着座面に、上記便蓋の裏面側に
   保持された最下層の便座シートを分離すると共に、上記
   便座の着座面が覆われる状態に便座シートを保持するシ
   ート保持手段を設けた請求項１記載の便座シート保持構
   造。
3. 【請求項３】上記便座シートの貼着面に、該便座シート
   の積層状態を維持するのに必要な粘着力を有する粘着剤
   を付設し、上記便座の着座面に、上記便座シートに付設
   された粘着剤の粘着力よりも強く、該便座の着座面に対
   して便座シートを装着固定するのに必要な粘着力を有す
   る粘着剤を付設した請求項１記載の便座シート保持構
   造。
4. 【請求項４】上記便座シートの貼着面に、該便座シート
   の積層状態を維持するのに必要な部分に粘着剤を付設
   し、上記便座の着座面に、上記便座シートに付設された
   粘着剤の面積よりも広く、該記便座の着座面に対して便
   座シートを装着固定するのに必要な範囲に粘着剤を付設
   した請求項１記載の便座シート保持構造。
5. 【請求項５】上記便座シートを、上記便座の上面全体が
   覆われる大きさに形成すると共に、該便座シートの中央
   部を上記便座の内周縁部と対応する大きさに開口可能に
   形成した請求項１，２，３又は４記載の便座シート保持
   構造。
6. 【請求項６】上記便座シートの縁部に、該便座シートを
   便座の着座面から剥離するときに保持する保持部を形成
   した請求項１，２，３，４又は５記載の便座シート保持
   構造。