JP3043475B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スパークプラグの中
心電極の先端に溶接した貴金属チップの熱引きの向上に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンなどのガソリン機関で
は、着火性能向上のため中心電極先端にPt、Pt合金
など貴金属チップを溶接したスパークプラグが使用され
ている。従来のスパークプラグは、Ni合金製母材に熱
電導性に優れたCu芯を入れた中心電極を使用し、母材
の先端に貴金属チップを溶接しており、貴金属チップ溶
接面とCu芯との間に熱伝導性の悪い母材が介在してい
た。このため、燃焼室に露出した貴金属チップ表面から
受ける熱を、Cu芯を介して中心電極の後端側に逃が
す、いわゆる熱引きが十分でなく、高速、高負荷運転で
は中心電極先端が過昇温し易くチップが剥離を生じる、
火花消耗が多くなるなどの欠点があった。なお貴金属チ
ップを、Cu芯に直接溶接した場合には、熱引きは良好
であるが、溶接強度が低く、実用的耐久性が得られない
欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、貴
金属チップの溶接強度の低下を招くことなく貴金属チッ
プの熱引きを大きくでき、これにより貴金属チップの剥
離が防止できると共に、消耗が少なく耐久性の向上した
スパークプラグを実現するための製造方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明のスパークプラ
グは、筒状主体金具に、軸穴を有する絶縁碍子が嵌め込
まれ、先端に貴金属チップを有する中心電極が該軸穴に
嵌着されたスパークプラグの製造方法において、中心部
にCuまたはAgを主体とする良熱伝導性金属芯を有す
る純NiまたはNi合金製母材よりなる前記中心電極の
先端に、前記良熱伝導性金属芯の一部が露出するように
凹部を形成し、前記良熱伝導性金属芯に直接当接しない
ように貴金属チップを載置して、前記貴金属チップと前
記母材とを抵抗溶接するとともに、前記貴金属チップと
前記良熱伝導性金属芯とを接触させることを特徴とす
る。
【0005】
【発明の作用・効果】この発明では、中心電極の先端
に、Cuなどの良熱伝導性金属芯の一部が露出する形で
凹部を形成することにより、貴金属チップと母材とを抵
抗溶接させつつ、貴金属チップと良熱伝導性金属芯とを
接触させることができる。さらに、凹部を設けた後に貴
金属チップを載置するに際して、貴金属チップを良熱伝
導性金属芯に直接接触しないように載置することによ
り、貴金属チップは母材とのみ当接するので、貴金属チ
ップと母材とのみに抵抗溶接を行うことができ、高い溶
接強度を有する形で貴金属チップを溶接することができ
る。これにより、貴金属チップの熱引きが速くでき、貴
金属チップの温度を従来の980℃に対して870℃と
低く維持でき、貴金属チップの剥離防止ができるととも
に耐火花消耗性が向上したスパークプラグを提供するこ
とができる。
【0006】
【実施例】図1は、この発明にかかるスパークプラグを
示し、先端面にL字形の外側電極11が溶接された筒状
の主体金具1内に、軸穴21付き絶縁碍子2を嵌め込
み、その段座12にパッキン15を介して絶縁碍子2の
座面23を係止し、頭部14の加締めにより絶縁碍子2
が固定されている。絶縁碍子2において、軸穴21の先
端側軸穴22には中心電極4が挿入され、先端部4Aが
絶縁碍子2の先端より突出すると共に、径大の鍔部4B
が軸穴22の段部に当接し、導電性ガラスシール33、
モノリシック抵抗体32及び端子31を備えた中軸3が
一体に加熱封着されている。そして、主体金具1の先端
にねじ部13が螺刻され、ガスケット16を介して図示
しないシリンダヘッドに固着される。
【0007】中心電極4は、図2に示すごとく、15重
量%のCr、8重量%のFeを含むNi合金製で、幾分
径小となっている先端部4Aの外径Gが2.5mmとな
っている円柱状母材41と、母材41の軸心部に埋め込
まれたCuまたはAgを主体とする直径1.3mmの良
熱伝導金属製の芯42と、母材41の先端部(中心電極
の先端部)4Aに基部51が埋め込まれて溶接されたP
t、Irまたは、これらの合金などの貴金属チップ5と
からなる。チップ5は、母材41と溶接されるととも
に、端面52は前記芯42の先端と接触ないし溶接され
ている。
【0008】チップ5の溶接は、図3の(イ)、
(ロ)、(ハ)に示すごとく母材41の先端面の中心
に、芯42の先端面に達する小穴43を形成し、そのク
ラッド材40の端面に、芯42に直接接触しないように
円柱状のチップ5を軸芯を一致させてあてがい、加圧し
ながら通電して抵抗溶接される。溶接前のチップ5の寸
法および小穴43の寸法は、チップ5が直径D=1.1
mm、長さH=1.4mmの円柱であり、小穴43が直
径d=0.8mm、深さh=0.3mmとなっている。
【0009】図4に示す、チップ5の直径D、長さH、
小穴43の直径d、深さhは、次の関係を有することが
望ましい。また小穴43の深さhは、0.05mm<h
<1.5mmであることが必要である。 D/2<d<D、1.4h<H この理由は、D/2>dであると、チップ5の圧入代が
大きくなりすぎて溶融したNi合金がチップ5の端面と
芯42の端面との間に厚い層が形成され、チップ5を芯
42との接触ができなくなる。また、d≧Dであると、
チップ5の外周と小穴43の内周との抵抗溶接が困難に
なるからである。また1.4h>Hであると、チップ5
の、母材41の端面からの突出量が小さくなりすぎ、着
火性が低下することによる。さらに小穴43の深さは、
0.05mmより浅いと溶接後に溶融した芯42の材料
が母材41の端面にはみ出して耐久性が低下し、1.5
mmより深いとチップ5の端面が芯42の先端に達しな
い。
【0010】図5のグラフは、スパークプラグの耐久試
験の結果を示す。実線は、図1および図2に示したスパ
ークプラグを、2000cc、6気筒のガソリン機関に
装着し、5000rpm×W.O.T×1分とアイドリ
ング×1分の冷熱サイクリック耐久テストを行い、チッ
プ5の剥離および消耗の状態を測定した結果を示す。こ
の発明品のスパークプラグは6個とも、400時間経過
後もチップ5の剥離は発生せず、チップ5の消耗も平均
0.2mm前後と微小である。これに対し、チップ5の
端面と芯42の先端とが接触していない比較品は、破線
で示すごとくチップ5の消耗による火花放電間隙の増加
量が、発明品に較べ平均10%程度大きいとともに、1
76時間経過した時点で最初のチップ5の剥離が生じ
た。
【0011】図6の(イ)、(ロ)、(ハ)は、中心電
極4の製造方法の他の実施例を示す。この実施例では小
穴43の入口側に、チップ5の端部が嵌まり込む径大の
段部44を設け、チップ5を抵抗溶接する際の位置決め
を容易にしている。これによりチップ5の溶接作業が効
率よく行えると共に、溶接時に溶融してチップ5の端面
と芯42の先端面との間に流れ込む母材41の量を低減
できる。なお、チップ5に径小の段部を形成してもよ
い。図7の(イ)、(ロ)、(ハ)は、中心電極4の製
造方法のさらに他の実施例を示す。この実施例では、チ
ップ5の端部にテーパー53を付け、小穴43にテーパ
ー45を設けている。このテーパー53またはテーパー
45は何れか一方のみ設けてもよく、図6の実施例と同
様な利点がある。
【0012】なお、この発明のスパークプラグにおい
て、製造の行程でチップ5と芯42との境界面に、溶融
した母材41が流れ込み母材41の薄い膜ができるが、
この膜は薄いため実用上支障はなく、この発明では上記
薄い膜の有無に係わらずチップ5と芯42とが接触して
いるものと定義する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスパークプラグの断面図である。
【図2】中心電極の先端部の拡大断面図である。
【図3】中心電極の製造工程図である。
【図4】中心電極のチップ溶接前の先端部の拡大断面図
である。
【図5】この発明のスパークプラグの耐久実験結果を示
すグラフである。
【図6】中心電極の他の製造工程図である。
【図7】中心電極のさらに他の製造工程図である。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁碍子 3 中軸 4 中心電極 41 中心電極母材 42 良熱伝導性金属製の芯 43 小穴 5 貴金属チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−45584(JP,A) 特開 昭63−55880(JP,A) 特公 昭45−38849(JP,B1) 特公 昭49−22989(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 13/00 - 21/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状主体金具に、軸穴を有する絶縁碍子
    嵌め込まれ先端に貴金属チップを有する中心電極
    該軸穴に嵌着されたスパークプラグの製造方法におい
    て、 中心部にCuまたはAgを主体とする良熱伝導性金属芯
    を有する純NiまたはNi合金製母材よりなる前記中心
    電極の先端に、前記良熱伝導性金属芯の一部が露出する
    ように凹部を形成し、前記良熱伝導性金属芯に直接当接
    しないように貴金属チップを載置して、前記貴金属チッ
    前記母材とを抵抗溶接するとともに、前記貴金属チ
    ップと前記良熱伝導性金属芯とを接触させことを特徴
    とするスパークプラグの製造方法
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