JP2005135783A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 貴金属チップの温度を低減し、貴金属チップが消耗することを抑制することができる、接地電極に突き出しが大きい貴金属チップを接合したスパークプラグを提供することにある。
【解決手段】 軸線方向に軸孔6を有する絶縁体2と、該絶縁体2の先端側に配設される中心電極3と、絶縁体2の周囲を取り囲む主体金具1と、一端が該主体金具1に接合され、他端部が中心電極3との間に火花放電ギャップを形成する貴金属チップ41を有する接地電極4とを備え、接地電極4が、電極母材4aと、電極母材4aの内部に配設され電極母材4aよりも熱伝導性が高い金属芯4bとを有し、貴金属チップ41の径をaとし、貴金属チップ41の接地電極4の中心電極側内周面からの突出長さをbとした時、b>a/2、0.4(mm)≦b
で、且つ、貴金属チップ41と金属芯4bとが接触しているスパークプラグ。
【選択図】 図2

Description

本発明は内燃機関の着火用に使用されるスパークプラグに関する。
自動車エンジン等の内燃機関の着火用に使用されるスパークプラグは、耐久性の向上のために、接地電極の他端部にPtやIr等を主体とする貴金属チップを溶接したタイプのものが多数提案されている。一方、スパークプラグをエンジンヘッド等に組み付けた際、接地電極が内燃機関の燃焼室内に突出しているため、接地電極が高温になり易い。そこで、Ni合金製の電極母材の内部にCuやAgを主体とする合金を配してなる複合材を使用してなる接地電極のものも多数提案されている。
特開平5−101869号 特開平4−366581号
ところで、特許文献1のスパークプラグにおいては、IrまたはIr合金を主成分とする貴金属チップを接地電極に溶接した場合に、貴金属チップと芯との距離を0〜0.5mmとすることで、貴金属チップの熱が芯を介して主体金具に伝達し、貴金属チップの低温を保つようにしている。また、特許文献2のスパークプラグにおいては、PtまたはPt合金を主成分とする貴金属チップを接地電極に溶接した場合に、貴金属チップの溶接面と芯との距離を0〜2mmとすることで、接地電極の高温化による貴金属チップの剥離を抑制するようにしている。
ところが、最近では、エンジンの更なる高性能化の要求が高まりつつあり、スパークプラグにおいても、更なる着火性の向上が求められている。この着火性の向上のためには、接地電極に取り付けられる貴金属チップの接地電極本体からの突き出し量を大きくすることが有効であり、接地電極の他端部に、突き出しが大きい貴金属チップを接合した構造が多く採用されている。
このような、接地電極の貴金属チップの突き出し量が大きいスパークプラグの場合、チップ先端部で受けた熱が接地電極に抜けにくく、貴金属チップがさらに高温化してしまい、貴金属チップの耐消耗性が低下してしまう虞があった。
本発明の課題は、接地電極に突き出し量が大きい貴金属チップを接合したスパークプラグにおいて、貴金属チップの温度を低減し、貴金属チップの耐消耗性が低下することを抑制することができるスパークプラグを提供することにある。
本発明のスパークプラグは、軸線方向に軸孔を有する絶縁体と、該絶縁体の軸孔の先端側に配設される中心電極と、前記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、一端が該主体金具に接合され、他端部に前記中心電極と対向し、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成する貴金属チップを有する接地電極と、をそなえるスパークプラグにおいて、前記接地電極は、電極母材と、前記電極母材の内部に配設され前記電極母材よりも熱伝導性が高い金属芯とを有し、前記貴金属チップの径をaとし、前記貴金属チップの前記接地電極の中心電極側内周面からの突出長さをbとしたとき、
b>a/2
0.4(mm)≦b
であって、且つ前記貴金属チップと前記金属芯とが接触していることを特徴とする。
接地電極に接合される貴金属チップを前記貴金属チップの径をaとし、前記貴金属チップの前記接地電極の中心電極側内周面からの突出長さをbとしたとき、
bがa/2より大きく、且つ、0.4(mm)以上とする。このように、貴金属チップの中心電極内周面からの突き出し量を大きくすることで、着火性が向上する。なお、bがa/2以下であると、突き出しの効果が薄れ、着火性向上の効果を十分に得ることができない。また、bが0.4(mm)より小さくても、突き出しの効果が薄れ着火性の効果が十分に得ることができない。
ところで、突き出しが大きい貴金属チップを接地電極の他端部に配置したスパークプラグは、貴金属チップが高温化し、貴金属チップの消耗が大きくなる。そこで、本発明のように、接地電極に、電極母材よりも熱伝導性が高い金属芯を電極母材の内部に設け、貴金属チップと金属芯とを接触させる。これにより、貴金属チップの高温化が抑制でき、貴金属チップの消耗が抑制することができる。なお、金属芯としては、Cu、Fe、Ag、Au等のそれぞれの単体や、これを主成分とする合金などが挙げられる。
さらに、本発明のスパークプラグにおいて、前記貴金属チップの径a及び前記貴金属チップの前記突出長さbは、それぞれ、0.3(mm)≦a、b≦1.5(mm)であると良い。このように貴金属チップの径aを0.3(mm)以上にすることで、着火性が向上するうえ、貴金属チップの耐久性も得ることができる。なお、貴金属チップの径aが0.3(mm)未満であると、貴金属チップの径が小さすぎて、貴金属チップの耐久性が低下する。一方、突出長さbが、1.5(mm)以下となることで、着火性が向上するうえ、貴金属チップの耐久性も得ることができる。なお、突出長さbが1.5(mm)を越えると、熱引きが十分でなく貴金属チップの耐久性が低下する。
さらに、本発明のスパークプラグにおいて、軸線を含み、前記接地電極の長手方向に切断した断面における金属芯と貴金属チップとの最大接触距離cが、c≦1.1(mm)となることが良い。最大接触距離が1.1mmより大きくなると、貴金属チップを接地電極に溶接する際に、熱が金属芯によって主体金具側にひかれることとなり、溶接性が低下する。つまり、1.1mm以下とすることで、貴金属チップの接地電極への溶接性を保つことができる。なお、接地電極の長手方向とは、接地電極の主体金具の接合面から接地電極の先端面に向かう方向のことを言う。さらに、最大接触距離cが、0.5mm以上であることが好ましい。最大接触距離cが0.5mm以上であると、貴金属チップの熱を有効に芯に伝えることができ、貴金属チップの高温化を抑制し、貴金属チップの消耗をさらに抑制することができる。
ところで、接地電極の電極母材の内部に電極母材よりも熱伝導率性の高い金属芯を配置した接地電極は、中心電極の先端部に対向するために、中心電極側に折り曲げられる。この場合、金属芯と電極母材との熱膨張率の違いから接地電極が熱負荷により、中心電極から離間する方向に移動する現象(以下、起き上がりとも言う。)が起こる。このように起き上がりが発生すると、放電ギャップが広がってしまい、火花放電が起こりにくくなり、失火の原因となる。
そこで、本発明のスパークプラグにおいて、接地電極は、金属芯の内部に、金属芯よりも熱膨張率が低い中芯を有する。このように、熱膨張率が低い中芯を金属芯の内部に配置することで、起き上がりが発生することを抑制することができる。なお、中芯としては、Ni、Feの単体やこれを主成分とした合金等が挙げられる。なお、中芯と貴金属チップとは、接触しないほうが好ましい。これにより、十分に金属芯と貴金属チップが接触することで、貴金属チップの高温化が抑制でき、貴金属チップの消耗を抑制することができる。
また、本発明のスパークプラグは、貴金属チップが、Ir、W及びPtのいずれかを主成分に構成することができる。これらの金属元素は、中心電極の温度が上昇しやすい環境下においても、発火部の耐消耗性を良好なものとすることができる。
以下、本発明のいくつかの実施の形態を、図面を用いて説明する。図1及び図2に示す本発明の一例たる抵抗体入りスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端部が突出するようにその主体金具1に嵌め込まれた絶縁体2、発火部31を突出させた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、発火部31(中心電極3)の側面と対向するように配置された接地電極4等を備えている。接地電極4は、その先端面が発火部31の側面とほぼ平行に対向するように曲げられており、発火部31と対向する位置に発火部41が形成されている。そして、これら発火部31と発火部41との間が火花ギャップgとなっている。
主体金具1は炭素鋼等で形成され、図1に示すように、その外周面には、スパークプラグ100を図示しないエンジンブロックに取付けるためのねじ部12が形成されている。また、絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、その内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込むための貫通孔6を有している。貫通孔6の一方の端部側に端子金具8が挿入・固定され、同じく他方の端部側に中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔6内において端子金具8と中心電極3との間に抵抗体15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導電性ガラスシール層16、17を介して中心電極3と端子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。
中心電極3は、電極母材3aが表面に形成され、内部に金属芯3bが挿入されている。そして、中心電極3の電極母材3aは、INCONEL600(INCO社の登録商標)等のNi合金である。一方、金属芯3bは、Cu、Agの芯からなる。この金属芯3bは、電極母材よりも熱伝導率が高い。そして、中心電極3の電極母材3aは先端側が縮径されるとともにその先端面が平坦に構成され、ここに上記発火部31を構成する円板状の貴金属チップを重ね合わせ、さらにその接合面外縁部に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等により溶接部Wを形成してこれを固着することにより発火部31が形成される。上記発火部31は、Pt、Ir及びWを主成分とする金属にて構成される。具体的には、Pt−Ir、Pr−Rh等のPt合金や、Ir−5wt%Pt、Ir−20Rh等のIr合金が挙げられる。なお本明細書でいう「発火部」とは、接合されたチップのうち、溶接による組成変動の影響を受けていない部分(例えば、溶接により接地電極ないし中心電極の材料と合金化した部分を除く残余の部分)を指すものとする。
接地電極4の一端42は、主体金具1の先端面に対して溶接等により固着・一体化されている。一方、接地電極の他端部43は、中心電極先端面に対向している。接地電極4は、電極母材4aが表面に形成され、内部に金属芯4b、さらにその内部に中芯4cが挿入されている。(図3参照)そして、接地電極4の電極母材4aは、INCONEL600であり、金属芯4bは、Cuであり、中芯4cは、Niである。さらに、電極母材4aの熱伝導率は13W/m・Kであり、金属芯4bの熱伝導率は428W/m・Kであり、この金属芯4bは、電極母材4aよりも熱伝導率が高い。また、中芯の熱伝導率4cは121W/m・Kであり、中芯4cは、金属芯4bよりも熱伝導率が低い。そして、接地電極4の他端部43には、発火部41が備えられている。そして、発火部41は、円注状の貴金属チップを接地電極4の所定位置に設けた凹部に挿入し、さらにその接地電極4と貴金属チップとの境界に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等により溶接部Wを形成してこれを固着することにより発火部41が形成される。上記発火部41は、Pt、Ir及びWを主成分とする金属にて構成される。具体的には、Pt−Ir、Pr−Rh等のPt合金や、Ir−5wt%Pt、Ir−20Rh等のIr合金が挙げられる。
そして、発火部41は、直径aがφ0.6mm、接地電極本体からの突き出し量bが0.8mmとなっている。このように、貴金属チップの中心電極側内周面からの突出長さがb>a/2、0.4(mm)≦bとすることで、着火性が向上する。一方、貴金属チップの直径を0.3mm≦a、b≦1.5mmとすることで、貴金属チップの耐久性が確保される。
さらに、金属芯と貴金属チップとが接触している。上記のように、突き出しが大きい貴金属チップを接地電極の他端部に配置したスパークプラグは、貴金属チップが高温化し、貴金属チップの消耗が大きくなるが、貴金属チップと金属芯とを接触させることで、貴金属チップの高温化が抑制でき、貴金属チップの消耗が抑制することができる。
さらに、軸線を含み、前記接地電極の長手方向に切断した断面における貴金属チップと金属芯との接触距離cが0.5mmである。このように、接触距離cを1.1mm以下とすることで、貴金属チップの接地電極への溶接性を保つことができる。
このようなスパークプラグ100は、次のようにして製造する。但し、スパークプラグ100の要部の製造方法を中心に説明し、公知部分については、説明を省略または簡略化する。
まず、主原料にアルミナを使用し、高温の所定の形状に焼成することによって絶縁体2を形成する。また、鋼材を使用し、所定の形状に塑性加工することによって、主体金具1を形成する。次いで、Ni耐熱合金からなる棒状の中心電極3、接地電極4を作成する。そして、接地電極4を主体金具3の先端面に電気抵抗溶接する。その後、主体金具1の先端部の外周面にねじ部7を形成する。一方、中心電極3の先端を縮径し、その先端面に第1貴金属チップ31を電気抵抗溶接、レーザ溶接等により固設する。この時、溶接部W1が形成される。
そして、絶縁体2の軸孔6に中心電極3を先端側が絶縁体2から突出するように挿入し、次いで、後端側に導電性シール層16、抵抗体15、導電性シール層17を順に挿入し、さらに、絶縁体2の後端側に、絶縁体2の後端から端子金具5の後端側が突出するように端子金具8を挿入して、公知の手法を使って、固設する。そして、中心電極3、端子金具8等が固設された絶縁体2と、接地電極4が固設された主体金具1を組み付けた後、接地電極4の先端部に第2貴金属チップ41を電気抵抗溶接、レーザ溶接等により固設する。この時、溶接部W2が形成される。そして、接地電極4の第2貴金属チップが41の先端面41aが中心電極3の第1貴金属チップ31の先端面31aが対向するように、接地電極4を曲げ、図1に示すような、内燃機関用スパークプラグ100が完成する。
本発明の効果を確認するために、以下の各種実験を行った。
図1、図2及び図3に示す形状のスパークプラグの各種試験品を以下のように用意した。まず、絶縁体2の材質として焼結アルミナセラミックを、中心電極3の電極母材としてINCONEL600を、金属芯としてCuを、中芯としてNiを、発火部31,32を形成するための貴金属チップの材質としてPt−20wt%Niを、それぞれ選定した。そして、貴金属チップの直径aを0.6mmとして、また接地電極の内周面からの突出長さbを0.1mm、0.3mm、0.4mm、0.6mm、0.8mmとそれぞれに設定した。なお、中心電極と接地電極とのギャップの長さは1.1mmである。また、接地電極の幅は2.8mm、高さ1.5mmで、チップの中心軸は接地電極先端面から0.8mmのところにある。
そして、上記のように設定した各スパークプラグを、排気量2000cc、6気筒のDOHC型ガソリンエンジンに取り付け、エンジン回転数750rpmにて運転で行った。なお、A/Fは14.5とする。そして、運転時に点火進角を進めていき、点火回数500回におけるエンジン内の圧力のバラツキが20%となる点火進角を確認した。点火進角が進むことで、着火性が向上することが分かる。結果を表1に示す。なお、点火進角が45°以上のものを○、45°未満のものを×と判断した。
表1によると、貴金属チップの絶縁体の内周面からの突出長さbが0.4mm以上については、点火進角45°以上となった。それに対して、突出長さbを0.3mm以下にすると、点火進角45°以下となる。つまり、貴金属チップの径をaとし、貴金属チップの前記接地電極の中心電極側内周面からの突出長さをbとしたとき、絶縁体の内周面からの突出長さをb>a/2とすることで、着火性が向上する。さらに、本実施例では、突出長さbが0.4mm以上となっている。よって、着火性が十分に保たれている。
次に、実施例1と形状のスパークプラグの各種試験品を以下のように用意した。そして、接地電極の内周面からの突出長さbは0.8mmとして、貴金属チップの直径aを0.2mm、0.3mm、0.6mm、1.0mm、1.5mm、1.6mmと設定した。なお、中心電極と接地電極とのギャップの長さは1.1mmであり、また、接地電極の幅は2.8mm、高さ1.5mmで、チップの中心軸は接地電極先端面から0.8mmのところにある。
そして、上記のように設定した各スパークプラグを実施例1と同様に、排気量2000cc、6気筒のDOHC型ガソリンエンジンに取り付け、エンジン回転数750rpmにて運転で行った。なお、A/Fは14.5とする。そして、実施例1と同様に、運転時に点火進角を進めていき、点火回数500回におけるエンジン内の圧力のバラツキが20%となる点火進角を確認した。結果を表2に示す。なお、点火進角が45°以上のものを○、45°未満のものを×と判断した。
表2によると、貴金属チップの径aが1.5mm以下では、点火進角が45°以上となった。それに対して、貴金属チップの径aが1.6mmとなると、点火進角45°未満となる。つまり、このことからも、貴金属チップの径をaとし、貴金属チップの突出長さをbとしたとき、b>a/2とすることで、着火性が向上する。
次に、実施例1、2と同様のスパークプラグの各種試験品を用意した。そして、金属芯と貴金属チップの接触長さを0mm(接触していない)、0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.7mm、1.0mmとした。なお、貴金属チップの直径を0.6mm、貴金属チップの接地電極内周面からの突出長さを0.8mmとした。なお、中心電極と接地電極とのギャップの長さは1.1mmであり、また、接地電極の幅は2.8mm、高さ1.5mmで、チップの中心軸は接地電極先端面から0.8mmのところにある。
そして、上記の各種試験品を、排気量2000cc、6気筒のDOHC型ガソリンエンジンに取り付け、エンジン回転数5000rpmでスロットル全開にて500時間運転を行った。そして、運転終了後のギャップ増加量を測定した。0.1mm未満を○とし、0.1mm以上0.15mm未満のものを△、0.15以上のものを×と判断した。結果を表3に示す。
表5によると、金属芯と貴金属チップとの接触長さが0mmのものは、ギャップ量0.15mm以上となっているのに対して、金属芯と貴金属チップとの接触長さが0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.7mm、1.0mmのものはギャップ量が0.15mm未満となっている。さらに、金属芯と貴金属チップとの接触長さが0.5mm、0.7mm、1.0mmのものは、ギャップ増加量0.1mm未満となっている。つまり、金属芯と貴金属チップを接触させることで、貴金属チップの高温化を防ぎ、耐久性を向上している。さらに、軸線を含み、前記接地電極の長手方向に切断した断面における貴金属芯と貴金属チップとの最大接触距離が0.5mm以上となるものは、耐久性の向上がより効果的である。
次に、実施例1と形状のスパークプラグの各種試験品を以下のように用意した。そして、接地電極の内周面からの突出長さは0.8mmとして、貴金属チップの直径を0.2mm、0.3mm、0.6mm、1.0mm、1.5mm、1.6mmと設定した。なお、中心電極と接地電極とのギャップの長さは1.1mmである。
そして、各スパークプラグを、排気量2000cc、6気筒のDOHC型ガソリンエンジンに取り付け、エンジン回転数5000rpmでスロットル全開にて500時間運転を行った。そして、運転終了後のギャップ増加量を測定し、0.1mm未満を○とし、0.1mm以上を×と判断した。この結果を表4に示す。
表4によると、貴金属チップの径が0.2mmでは、ギャップ増加量が0.1mm以上となる。一方、貴金属チップの径が0.3mm、0.5mm、1.0mm、1.5mm、1.6mmでは、ギャップ増加量が0.1mm未満となる。つまり、貴金属チップの径aを0.3mm以上とすることで、貴金属チップの耐消耗性が向上する。
次に、実施例1と形状のスパークプラグの各種試験品を以下のように用意した。そして、そして、直径を0.6mmとして、また接地電極の内周面からの突出長さを0.8mm、1.2mm、1.5mm、1.6mmとそれぞれに設定した。なお、中心電極と接地電極とのギャップの長さは1.1mmである。
そして、各スパークプラグを、排気量2000cc、6気筒のDOHC型ガソリンエンジンに取り付け、エンジン回転数5000rpmでスロットル全開にて500時間運転を行った。そして、運転終了後のギャップ増加量を測定し、0.1mm未満を○とし、0.1mm以上を×とした。この結果を表5に示す。
表5によると、貴金属チップの径が1.6mmでは、ギャップ増加量が0.1mm以上となる。一方、貴金属チップの径が0.8mm、1.2mm、1.5mmでは、ギャップ増加量が0.1mm未満となる。つまり、貴金属チップの突出長さbを1.5mm以下とすることで、貴金属チップの耐消耗性が向上する。
なお、本発明においては、上述した具体的な実施形態に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施形態とすることができる。例えば、本実施形態では、接地電極4に中芯4cを設けていたが、接地電極4が電極母材4aと金属芯4bの構成であっても良い。
また、本実施形態では、接地電極4に凹部を設けて、その凹部に貴金属チップを挿入し、レーザー等にて溶接していたが、これに限らず、接地電極4に貫通孔を設け、その貫通孔を埋設するように貴金属チップを設けて、接地電極4の中心電極3側とは反対側の面をレーザー等により溶接するようにしても良い。
本発明のスパークプラグの実施例を示す正面断面図。 図1の要部を示す正面断面図。 本発明のスパークプラグの接地電極の要部を示す正面断面図。
符号の説明
1 主体金具
2 絶縁体
3 中心電極
4 接地電極
6 貫通孔
31、41 発火部(貴金属チップ)
100 スパークプラグ

Claims (5)

  1. 軸線方向に軸孔を有する絶縁体と、
    該絶縁体の軸孔の先端側に配設される中心電極と、
    前記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、
    一端が該主体金具に接合され、他端部に前記中心電極と対向し、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成する貴金属チップを有する接地電極と、を備えるスパークプラグにおいて、
    前記接地電極は、電極母材と、前記電極母材の内部に配設され前記電極母材よりも熱伝導性が高い金属芯とを有し、
    前記貴金属チップの径をaとし、
    前記貴金属チップの前記接地電極の中心電極側内周面からの突出長さをbとしたとき、
    b>a/2
    0.4(mm)≦b
    で、且つ前記貴金属チップと前記金属芯とが接触していることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップの径a及び前記貴金属チップの前記突出長さbは、それぞれ
    0.3(mm)≦a
    b≦1.5(mm)
    であることを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグにおいて、
    軸線を含み、前記接地電極の長手方向に切断した断面における前記金属芯と前記貴金属チップとの最大接触距離cが、
    c≦1.1(mm)
    であることを特徴とするスパークプラグ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパークプラグにおいて、
    接地電極は、前記金属芯の内部に、前記金属芯よりも熱膨張率が低い中芯を有していることを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップは、Ir、W及びPtのいずれかを主成分に構成されていることを特徴とするスパークプラグ。
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