JP3043074B2 - 1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニルメチル)−n−[[2−メトキシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル]の分割 - Google Patents

1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニルメチル)−n−[[2−メトキシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル]の分割

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3
−アミン,2−(ジフェニルメチル)−N−[[2−メト
キシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル]の
分割方法に関する。
上記の化合物(以後、“ラセミ化合物”と呼ぶ)およ
びそのような化合物の(2S,3S)光学的対掌体(以後、
“2S,3S)光学的対掌体”と呼ぶ)は、広い範囲の中枢
神経系、胃腸、および炎症性疾患、並びに他の疾患の治
療および予防に有用なサブスタンスPレセプターアンタ
ゴニストである。ラセミ化合物および(2S,3S)光学的
対掌体、並びにそれらの製造方法については、1992年4
月28日付け国際特許出願PCT/US92/03317号の米国の出願
としての1994年5月23日付け米国特許出願第08/211,120
号を参照する。米国特許出願第08/211,120号は参照する
ことによってそっくりそのままここに記載されたものと
する。上記の化合物およびそれらの製造方法は、一般
に、1992年11月10日発行の米国特許第5,162,339号を参
照する。この特許も参照することによってそっくりその
ままここに記載されたものとする。
発明の概要 本発明は、1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3
−アミン,2−(ジフェニルメチル)−N−[[2−メト
キシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル]
と、1R−(−)−10−樟脳スルホン酸とを、適当な溶媒
中で反応させて、(2S,3S)−1−アザビシクロ[2.2.
2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニルメチル)−
N−[[2−メトキシ−5−(1−メチルエチル)フェ
ニル]メチル]の樟脳スルホン酸を形成し、そして、任
意に、そのような塩を加水分解して、(2S,3S)光学的
対掌体の遊離塩基を得ることを含む、1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニルメチ
ル)−N−[[2−メトキシ−5−(1−メチルエチ
ル)フェニル]メチル]の分割方法に関する。
上記分割のための溶媒は、ラセミ化合物および樟脳ス
ルホン酸分割剤の両方を溶解することができ、かつ相当
する(2R,3R)光学的対掌体の樟脳スルホン酸塩を(2S,
3S)光学的対掌体の塩に対して選択的に溶解することが
できるどのような溶媒でもよい。そのような溶媒の例は
アセトニトリル、アセトンおよびエタノールである。好
ましいのはアセトニトリルである。
上記分割法から得られる(2S,3S)光学的対掌体の樟
脳スルホン酸塩は、実施例のパラグラフ2のB項で例示
されているように任意にリパルプ化して、生成物の光学
的純度を高めることもできる。
発明の詳細な説明 以下のスキーム1は、ラセミ化合物を製造することが
できる方法を説明するものである。以下のスキーム2
は、(2S,3S)光学的対掌体の樟脳スルホン酸塩を形成
するためのラセミ化合物の分割を説明するものである。
スキーム3は、そのような光学的対掌体の光学活性遊離
塩基を形成するための(2S,3S)光学的対掌体の樟脳ス
ルホン酸塩の開裂を説明するものである。
スキーム1では、ラセミ化合物は次の2工程法によっ
て製造することができる。第1工程は、触媒量の樟脳ス
ルホン酸および乾燥剤または生じる水を共沸混合物にし
て除去するように設計されている器具(例えば、分子ふ
るいまたはディーンスタークトラップ)の存在下、式II
の化合物と反応させることによって式Iの化合物を脱水
して、式 のイミン中間体を生成することを含むものである。この
反応に適した溶媒にはトルエン、ジクロロメタン、ベン
ゼンおよびキシレンが含まれる。適した乾燥剤/溶媒系
には硫酸マグネシウム、四塩化チタン/ジクロロメタ
ン、チタンイソプロポキシド/ジクロロメタンおよび分
子ふるい/THFが含まれる。硫酸マグネシウムが好まし
い。ディーンスタークトラップを用いるとき、溶媒はト
ルエンが好ましい。この反応は約25〜約110℃で行いう
る。溶媒の還流温度が好ましい。
樟脳スルホン酸の代わりに用いうる他の触媒の例は、
メタンスルホン酸およびパラトルエンスルホン酸であ
る。
イミン中間体は、その場で(実施例に記載のように)
または単離後に、還元剤、例えばトリアセトキシ硼水素
化ナトリウム、シアノ硼水素化ナトリウム、硼水素化ナ
トリウム、水素、および金属触媒、亜鉛、および塩酸、
ボランジメチルスルフィドまたはギ酸と反応させると、
ラセミ化合物が生成される。この反応に適した、反応に
不活性な溶媒には、非ケトン含有溶媒、例えば低級アル
コール(例えば、メタノール、エタノールおよびイソプ
ロパノール)、酢酸、クロロホルム、イソプロピルエー
テル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)、お
よびこれらの溶媒の組み合わせ、例えばTHF中の酢酸ま
たは塩化メチレン中の酢酸が含まれる。反応は約0〜約
30℃、好ましくは約0〜10℃で一般に行う。トリアセト
キシ硼水素化ナトリウムが還元剤であるとき、溶媒は低
級アルコール以外の溶媒であるのが好ましい。還元剤が
トリアセトキシ硼水素化ナトリウムであり、溶媒がTHF
中の酢酸であるのが好ましい。
スキーム2で説明する分割工程は、1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニルメチ
ル)−N−[[2−メトキシ−5−(1−メチルエチ
ル)フェニル]メチル]と1R−(−)−10−樟脳スルホ
ン酸とを、上記両試薬を溶解することができ、かつ相当
する(2R,3R)光学的対掌体の樟脳スルホン酸塩を(2S,
3S)光学的対掌体の樟脳スルホン酸塩に対して選択的に
(すなわち、優先的に)溶解することができる溶媒中で
反応させ、そして混合物を撹拌して(2S,3S)−1−ア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフ
ェニルメチル)−N−[[2−メトキシ−5−(1−メ
チルエチル)フェニル]メチル]の光学活性樟脳スルホ
ン酸塩を形成することを含む。次に、塩は、一般的な技
術を用いて(例えば、実施例のBの第1パラグラフに記
載のように、数時間撹拌し、沈殿物を濾過し、フィルタ
ーケークを洗浄し、真空乾燥することによって)単離す
ることができる。
上記の分割は窒素雰囲気下で行うのが好ましい。反応
温度は約10〜約50℃であり、この範囲のより高温部では
収率よりも光学純度がよく、この範囲のより低温部では
光学純度よりも収率がよい。
上記の分割法で得られる(2S,3S)光学的対掌体の樟
脳スルホン酸塩は、実施例のBの第2パラグラフに例示
するように、リパルプ化して生成物の光学純度を高めて
もよい。
(2S,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3
−アミン,2−(ジフェニルメチル)−N−[[2−メト
キシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル]の
樟脳スルホン酸塩を、スキーム3に示すように加水分解
して、(2S,3S)光学的対掌体の遊離塩基を得てもよ
い。そのような加水分解は、当業者に周知の方法を用い
て、塩を適切なアルカリ剤と反応させることによって行
うことができる。例えば、光学活性沈殿物はジクロロメ
タンと水性塩基、例えば水酸化カリウムまたは炭酸カリ
ウムとの間で分配してもよく、あるいは沈殿物のアルコ
ール溶液を塩基性イオン交換樹脂と共に撹拌してもよ
い。溶液中に得られる遊離塩基は次いで単離しても、あ
るいは溶液中で相当する塩酸塩または他の望まれる酸付
加塩に変えてもよい。
ラセミ化合物を製造することができる別の方法を以下
に記す。(この方法は(2S,3S)または(2R,3R)光学的
対掌体の製造に用いることもできる)。
所望の生成物と同じ絶対立体化学構造を有する式 (式中、Xは水素またはメトキシである) の化合物のベンジルまたはメトキシベンジル基を加水分
解で除去して、同じ所望の立体化学構造を有する式 の相当する化合物を生成し、次いで、このように形成さ
れた上記化合物を式 のアルデヒドと、還元剤の存在下で反応させる。
ベンジルまたはメトキシベンジル基の加水分解による
除去は、強鉱酸、例えば塩酸、臭化水素酸またはヨウ化
水素酸を用い、室温付近ないし酸の還流温度付近の温度
で一般に行う。反応は臭化水素酸中、還流温度で行うの
が好ましい。この反応は通常、約2時間行う。
あるいは、上記手順におけるベンジルまたはメトキシ
ベンジル基の加水分解による除去の代わりに、そのよう
な基の水素添加分解による除去を用いてもよい。水素添
加分解による除去は、一般に、白金またはパラジウムの
ような金属含有触媒の存在下、水素を用いて行う。この
反応は、酢酸または低級アルコールのような反応に不活
な性溶媒中、約0〜約50℃で通常行う。あるいは、ベン
ジルまたはメトキシベンジル基は、式IIの化合物を、約
−30〜約78℃にてアンモニア中のリチウムまたはナトリ
ウムのような溶解金属で、またははパラジウムの存在
下、ギ酸塩でもしくはパラジウムの存在下、シクロヘキ
サンで処理することによって除去してもよい。
ベンジルまたはメトキシベンジル基は、式XIの化合物
を水素で、水酸化パラジウム担持炭素の存在下、メタノ
ール含有塩酸中、約25℃で処理することによって除去す
るのが好ましい。
得られた式VIの化合物は、還元剤の存在下、式VIIの
アルデヒドと反応させることによって、所望のラセミ化
合物(または光学的対掌体)に変えることができる。反
応は還元剤、例えばシアノ硼水素化ナトリウム、トリア
セトキシ硼水素化ナトリウム、硼水素化ナトリウム、水
素、および金属触媒、亜鉛、および塩酸、ボランジメチ
ルスルフィドまたはギ酸を用いて、約−60〜約50℃で一
般に行う。この反応に適した、反応に不活性な溶媒に
は、非ケトン含有溶媒、例えば、低級アルコール(例え
ば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノー
ル)、酢酸、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(TH
F)、およびこれらの溶媒の組み合わせが含まれる。溶
媒が塩化メチレンであり、温度が約25℃、そして還元剤
がトリアセトキシ硼水素化ナトリウムであると好まし
い。
あるいは、式VIの化合物と式VIIの化合物との反応
を、乾燥剤の存在下、または生じる水を共沸混合物にし
て除去するように設計されている器具を用いて行って、
のイミンを生成し、次いで、上記のような還元剤、好ま
しくはトリアセトキシ硼水素化ナトリウムとほぼ室温で
反応させてもよい。イミンの製造は、反応に不活性な溶
媒、例えばベンゼン、キシレンまたはトルエン、好まし
くはトルエン中、約25〜約110℃、好ましくは溶媒の還
流温度付近で一般に行う。適した乾燥剤/溶媒系には四
塩化チタン/ジクロロメタン、チタンイソプロポキシド
/ジクロロメタンおよび分子ふるい/THFが含まれる。四
塩化チタン/ジクロロメタンが好ましい。
ラセミ化合物(および両光学的対掌体)は、同じ立体
化学構造を有する式VIの化合物から、これを式 (式中、Lは適当な脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、
ヨードまたはメシレートである) と反応させることによって製造することもできる。この
反応は、反応に不活性な溶媒、例えばジクロロメタンま
たはTHF、好ましくはジクロロメタン中、約0〜約60
℃、好ましくは約25℃で一般に行う。
ラセミ化合物(および両光学的対掌体)は、同じ立体
化学構造を有する式VIの化合物から、これを式 (式中、Lは上記定義通りである) の化合物と反応させ、次いで、得られたアミンを還元す
ることによって製造することもできる。この反応は、反
応に不活性な溶媒、例えばTHFまたはジクロロメタン
中、約−20〜約60℃で、好ましくはジクロロメタン中、
約0℃で一般に行う。得られたアミンの還元は、エチル
エーテルまたはTHFのような不活性溶媒中、還元剤、例
えばボランジメチルスルフィド複合体、水素化リチウム
アルミニウムまたは水素化ジイソブチルアルミニウムで
処理することによって行う。反応温度は約0℃ないし溶
媒の還流温度付近である。還元は、THF中のボランジメ
チルスルフィド複合体を用いて、約60℃で行うのが好ま
しい。
ラセミ化合物および(2S,3S)光学的対掌体は塩基性
であり、従って、各種無機および有機酸と共に様々な塩
を形成することが可能である。そのような塩は、動物へ
投与するために、薬学的に許容されるものでなければな
らないが、実際には、まず、活性化合物を反応混合物か
ら薬学的に許容されない塩として単離し、次に、アルカ
リ性試薬で処理することによってこれを遊離塩基化合物
に戻し、そしてその後、この遊離塩基を薬学的に許容さ
れる酸付加塩に変えるのが望ましいことがしばしばあ
る。ラセミ化合物および(2S,3S)光学的対掌体の酸付
加塩は、塩基化合物を実質的に当量の選択された鉱酸ま
たは有機酸と、水性溶媒媒質中または適当な有機溶媒、
例えばメタノールもしくはエタノール中で処理すること
によって容易に製造することができる。溶媒を注意深く
蒸発させると、所望の固体塩が容易に得られる。
ラセミ化合物および(2S,3S)光学的対掌体およびそ
れらの薬学的に許容される塩(以後、“活性化合物”と
も記す)は、サブスタンスPレセプター結合活性を示
し、従って、これらは人を含めた哺乳動物における臨床
的症状または疾患の治療および予防、サプスタンスP仲
介神経伝達の低下によって有効なまたは促進することが
できる治療または予防に有用である。そのような症状に
は、炎症性疾患(例えば、関節炎、乾癬、ぜん息および
炎症性腸疾患)、不安、うつ病または気分変調疾患、大
腸炎、嘔吐、精神病、痛み、湿疹および急性鼻炎のよう
なアレルギー、慢性閉塞気道疾患、ツタウルシに対する
ような過敏性疾患、高血圧、狭心症のような血管痙攣性
疾患、片頭痛およびレーノー病、強皮症のような線維組
織形成疾患および膠原病、およびエオシン好性肝蛭症、
肩/手症候群のような反射交感神経性ジストロフィー、
アルコール中毒症のような嗜癖疾患、ストレス関連身体
性疾患、末梢神経障害、神経痛、アルツハイマー病のよ
うな神経病理学的疾患、エイズ関連痴呆、糖尿病性神経
障害および多発性硬化症、日焼け、発作、眼の疾患、全
身性エリトマトーデスのような免疫増強または抑制関連
疾患、脈管形成に因るもしくは仲介される疾患または脈
管形成が症状である疾患、並びに結合組織炎のようなリ
ウマチ性疾患が含まれる。
活性化合物は、経口、非経口または局所のいずれかの
ルートにより投与することができる。一般に、これらの
化合物は約0.5〜約500mg/日の投与量で投与するのが最
も望ましいが、治療対象の体重および症状、並びに選択
される個々の投与ルートによって必然的に変わる。治療
する動物の種類および上記薬剤に対するその個々の反
応、並びに選択される医薬配合物の種類およびそのよう
な投与を行う期間および間隔によっても変わる。ある場
合には、上記範囲の下限より下の投与量が適切であり、
他の場合には、有害な副作用を引き起こすことなく、さ
らに多量の投与量を用いうる。ただし、そのようなより
多量の投与量は、一日を通じて投与するために、いくつ
かの少量の投与量にまず分ける。
活性化合物は単独でまたは薬学的に許容される担体ま
たは希釈剤と組み合わせた形で、上記の3つのルートの
いずれかによって投与しうる。そのような投与は1回ま
たは多数回の投与で行いうる。さらに詳しくは、そのよ
うな化合物は様々な投薬形態で投与することができる。
すなわち、それらは、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トロ
ーチ、ハードカプセル、粉剤、スプレー、クリーム、膏
薬、座薬、ゼリー、ゲル、ペースト、ローション、軟
膏、水性懸濁液、注入可能溶液、エリキシル剤、シロッ
プ等の形で、各種の薬学的に許容される不活性担体と組
み合わせうる。そのような担体には、固体希釈剤または
充填剤、滅菌水性媒質および各種非毒性有機溶媒等が含
まれる。さらに、経口医薬組成物には甘味剤および/ま
たはフレーバー剤を加えてもよい。一般に、活性化合物
または薬学的に許容されるその塩は、約5.0〜約70重量
%の濃度レベルで、そのような投薬形態中に存在する。
経口投与の場合、各種賦形剤、例えば微晶質セルロー
ス、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸二カル
シウムおよびグリシンを、各種錠剤分解物質、例えばデ
ンプン(および、好ましくはトウモロコシ、ジャガイモ
またはタピオカデンプン)、アルギン酸および特定の複
合シリケート、並びにポリビニルピロリドン、サッカロ
ース、ゼラチンおよびアカシアのような粒状化結合剤と
共に含有する錠剤を用いうる。さらに、潤滑剤、例えば
ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムお
よびタルクが、錠剤の製造にしばしば非常に有用であ
る。同様な種類の固体組成物はゼラチン、カプセルの充
填剤としても用いうる;これに関連する好ましい物質に
は、ラクトースまたはミルクシュガー、並びに高分子量
ポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液および
/またはエリキシールが経口投与に望ましいとき、上記
成分を、各種甘味剤またはフレーバー剤、着色剤または
染料、および望ましい場合は、乳化剤および/または懸
濁化剤、並びに水、エタノール、プロピレングリコー
ル、グリセリンおよびこれらの組み合わせのような様々
なものと組み合わせてもよい。
非経口投与の場合、ゴマ油またはピーナッツ油中のま
たは水性プロピレングリコール中の活性化合物の溶液を
用いうる。水溶液は必要ならば適当に緩衝化すべきであ
り(pHは8より上が好ましい)、液体希釈剤をまず等張
性にする。これらの水溶液は静脈内注射に適している。
油性溶液は関節内、筋肉内および皮下注射に適してい
る。滅菌条件下でのこれら全ての溶液の製造は、当業者
に周知の標準的な薬学的技術によって容易に行われる。
さらに、皮膚の炎症を治療するとき、活性化合物を局
所的に投与することも可能であり、これは、標準的な医
学的慣行に従って、クリーム、ゼリー、ゲル、ペース
ト、軟膏等によって行うのが好ましい。
サブスタンスPレセプターアゴニストのような活性化
合物の活性は、オートラジオグラ法によってタキキニン
レセプターを可視化する放射性リガンドを用いて、ウシ
の尾組織のレセプター部位におけるサブスタンスPの結
合を抑制するその能力により測定しうる。そのような化
合物のサブスタンスP拮抗化活性は、Journal of Biolo
gical Chemistry,Vol.258,p.5158(1983)で報告されて
いるように、M.A.Cascieri等によって記載された標準分
析法を用いることによって評価しうる。この方法は、上
記の摘出したウシの組織におけるレセプター部位の放射
性標識サブスタンスPリガンドの量を50%まで減じるの
に必要な本発明の活性化合物または薬学的に許容される
その塩の濃度測定に本質的に関係するものであり、これ
によって試験化合物の固有のIC50値が得られる。
この方法では、ウシの尾の組織を−70℃の冷凍庫から
取り出し、50容量(w./v.)のpH7.7の氷冷50mMトリス
(すなわち、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3
−プロパンジオールであるトリメタミン)クロリドバッ
ファー中でホモジネートする。ホモジネートを20分間、
30,000×Gで遠心分離する。ペレットを50容量のトリス
バッファーに再懸濁し、再びホモジネートし、そしてさ
らに20分間、30,000×Gで遠心分離する。次に、ペレッ
トを、2mMの塩化カルシウム、2mMの塩化マグネシウム、
40g/mlのバシトラシン、4μg/mlのロイペプチン、2μ
gのキモスタチンおよび200g/mlのウシ血清アルブミン
を含有する氷冷50mMトリスバッファー(pH7.7)40容量
に再懸濁する。
次に、放射性リガンド結合手順を次のように行う。す
なわち、1μMの濃度にした試験化合物100μlを加
え、その後、最終濃度0.5mMにした放射性リガンド100μ
lを加え、そして最後に上記のように製造した組織標本
800μlを加えることによって反応を開始する。従っ
て、最終体積は1.0mlであり、次に反応混合物を渦巻き
状にかき混ぜ、室温(約20℃)で20分間インキュベート
する。次いで、細胞採取器を用いて管を濾過し、ガラス
繊維フィルター(ワットマンGF/B)を50mMのトリスバッ
ファー(pH7.7)で4回洗浄する。フィルターは、濾過
工程の前に、予め2時間プレソーキングしておく。次
に、放射能をカウント効率53%のベータカウンターで測
定し、IC50値を標準統計法を用いることによって計算す
る。
様々な精神病性疾患をコントロールするための神経弛
緩薬としての活性化合物の抗精神病活性は、モルモット
におけるサブスタンスP誘導またはサブスタンスPアゴ
ニスト誘導過剰運動抑制能力試験によって主に測定しう
る。この試験は、まずモルモットに対照化合物または本
発明の適当な試験化合物を投与し、次に、モルモットに
サブスタンスPまたはサブスタンスPアゴニストを、カ
ニューレによる大脳内投与によって注入し、その後、上
記刺激に対する個々の運動反応を測定することによって
行う。
本発明を次の実施例によって説明する。しかしなが
ら、本発明はこの実施例の詳細に限定されない。
実施例 A. 1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−アミ
ン、2−(ジフェニルメチル)−N−[[2−メトキシ
−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル] 機械撹拌後、窒素送入口、ディーンスタークトラップ
および冷却器を備えた125cc三つ口フラスコに、10gの2
−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3−オキシド(34.3mmol、1当量)、6.89g
の1−メトキシ−2−アミノメチル−4−イソプロピル
ベンゼン(38.43mmol、1.12当量)、16mgの1R−(−)
−10−樟脳スルホン酸(0.069mmol、0.002当量)および
45ccのトルエンを入れた。得られた懸濁液を油浴中で加
熱還流した(110℃)。反応混合物を3時間加熱還流
し、約0.6ccの水がディーンスタークトラップに集まっ
た。反応混合物を周囲温度に冷却し、14時間撹拌した。
反応混合物を一つ口フラスコに移し、回転蒸発させて約
24ccの体積にした。この濃縮物を、氷/水浴中で0℃に
予め冷却しておいた60ccのテトラヒドロフラン中の18.1
8g(85.77mmol、2.5当量)のトリアセトキシ硼水素化ナ
トリウムおよび10.3g(171.55mmol、5当量)の酢酸を
含む、機械撹拌機、温度計および窒素送入口を備えた20
0cc三つ口フラスコに滴加した。トルエン濃縮物の添加
は7分後に完了した。内部温度は+10℃に達した。氷浴
を取り除き、得られた不均質反応混合物を周囲温度(24
℃)に温め、14時間撹拌した。反応混合物を、100%酢
酸エチルおよび酢酸エチル/メタノール(2/1)を用い
て、TLC(薄層クロマトグラフィー)を行った。
次に、反応混合物を回転蒸発させて約40ccの体積に
し、そして150ccのジクロロメタンで希釈した。この混
合物を、磁気撹拌しながら、200ccの水に加え、混合物
全体を15分間撹拌した。この混合物のpHは4.0であり、2
5%水酸化ナトリウム溶液を分けて加えることによってp
H11.0に調整した。次に、有機および水性層を分離し、
塩基性水性層をジクロロメタンで抽出(1×70cc)し、
その後、一緒にした有機層を無水硫酸マグネシウムで1
時間乾燥した。乾燥剤を濾去し、濾液を回転蒸発させて
約100ccの体積にした。この濃縮物に、160ccの2−プロ
パノールを加え、混合物を再び回転蒸発させて100ccの
体積にした。最終濃縮物を周囲温度で磁気撹拌すると、
15分後に白色沈殿物が形成した。このスラリーを2時間
粒状化した。白色固体を濾過し、濾過ケークを2−プロ
パノールで洗浄し、真空乾燥して、7.68g(収率48%)
の表題化合物を得た。融点=111〜115℃。
固体のHPLC分析を、ゾルバックスCNカラム、203nm UV
検出器および55%アセトニトリル/45%水(0.1%H3PO4
+0.2%トリエチルアミン(TEA)を含有する)を1ml/分
の流量で用いる、ヒューレットパッカードシリーズ2液
クロマトグラムで行った。この分析から、トランス光学
的対掌体のみが90%の純度で存在することが分かった。
B. (2S,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3−アミン,2−(ジフェニルメチル)−N−[[2−メ
トキシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチ
ル],(1R)−(−)−10−樟脳スルホン酸塩 磁気撹拌機および窒素送入口を取り付けた125cc三つ
口フラスコに、5.11gの1−アザビシクロ[2.2.2]オク
タン−3−アミン、2−(ジフェニルメチル)−N−
[[2−メトキシ−5−(1−メチルエチル)フェニ
ル]メチル](11.24mmol、1当量)および51ccのアセ
トニトリルを入れて、部分的な懸濁液を得た。次に、2.
61gの(1R)−(−)−10−樟脳スルホン酸(11.24mmo
l、1当量)を一度に加えた。反応混合物は均質になっ
た。周囲温度で5分間撹拌した後、沈殿物が形成した。
その後、さらに5ccのアセトニトリルを加え、反応混合
物を4時間撹拌した。固体を濾過し、濾過ケークをアセ
トニトリル(2×6cc)で洗浄し、真空乾燥して、2.97g
の白色固体を得た(全体収率38.5%、所望の光学的対掌
体塩の収率77%)。融点=177〜182℃。
粗製塩(2.97g)のHPLC分析をクロム テック キラ
ル−AGPカラムで行った。移動相−0.01M KH2PO4(pH=
5.5):アセトニトリル(85:15 v/v)。229nm UV光で
検出を行い、流量は1ml/分、注入体積は20uLであった。
分析から、所望の光学的対掌体は95.7%、不所望の光学
的対掌体は4.3%であることが分かった。
磁気撹拌機を備えた35ccフラスコに、2.87gの上記の
粗製塩および20ccのアセトニトリルを入れ、得られたス
ラリーを周囲温度で5時間撹拌した。次に、固体を濾過
し、アセトニトリル(2×3cc)で洗浄し、真空乾燥し
て、白色固体を得た。重量=2.8g(物質回収率97%)。
融点=180〜185℃。
リパルプ化塩(2.8g)のHPLC分析をクロム テック
キラル−AGPカラムで行った。移動相−0.01M KH2PO
4(pH=5.5):アセトニトリル(85:15 v/v)。229nm
UV光で検出を行い、流量は1ml/分、注入体積は20uLで
あった。分析から、所望の光学的対掌体は96.6%、不所
望の光学的対掌体は3.4%であることが分かった。
リパルプ化塩の旋光度を、ナトリウム589光源を用い
て、パーキン エルマー 241旋光計で測定した。リパ
ルプ化塩(44.9mg)を10ccのメタノールに溶解し、5cc
の1デシメーターセルに満たして用いた。[α]25 D
−26.06゜。
C. (2S,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3−アミン,2−(ジフェニルメチル)−N−[[2−メ
トキシ−5−(1−メチルエチル)フェニル]メチル] 磁気撹拌機を備えた100cc三角フラスコに、上記工程
Bからの2.63g(3.83mmol)のリパルプ化塩、32ccのジ
クロロメタンおよび16ccの水を入れて、均質な2相溶液
を得た。水性層のpHは4.0であることが分かった。25%
水酸化ナトリウム溶液を滴加してこれをpH11.00に調整
した。塩基性にした後、2層を15分間撹拌した。層を分
離し、有機層を水(1×16cc)で洗浄し、層を分離し、
有機層を無水硫酸ナトリウムで1時間乾燥し、そして乾
燥剤を濾去した。有機層をストリップして泡状物/油状
物の混合物を得、周囲温度で放置すると2日で結晶化し
た。重量=1.659g(収率95.3%)。融点=100〜103℃。
キラルHPLC分析をクロム テック キラル−AGPカラ
ムで行った(100mm×4.0mm、5μm)。移動相は0.01M
KH2PO4(pH=5.5):アセトニトリル(85:15 v/
v)。検出は229nm UV光で行い、流量は1ml/分、注入体
積は20uLであった。分析から、所望の光学的対掌体は9
9.5%、不所望の光学的対掌体は0.5%であることが分か
った。
純度HPLC分析をゼルバックスRx C−8カラムで行っ
た(15cm×4.6mmI.D.)。移動相はアセトニトリル:
水:トリエチルアミン:リン酸(650:350:3:1 v/v)で
あった。検出は229nm UV光で行い、流量は2.0ml/分。
注入体積は20uLであった。分析から,生成物の純度は9
9.5%であることが分かった。
光学活性遊離塩基最終生成物の旋光度を、光源として
ナトリウム589を用いて、パーキン エルマー 241旋光
計で測定した。化合物(52.4mg)を10ccのメタノールに
溶解し、長さ1デシメーターの5ccセルに満たして用い
た。[α]25 D▼=−9.27゜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07M 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 453/02 A61K 31/439 A61P 1/00 A61P 25/00 A61P 29/00 C07M 7:00 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般構造式: のラセミ(±)−(2R,3R;2S,3S)−1−アザビシクロ
    [2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニル−メ
    チル)−N−{[2−メトキシ−5−(1−メチル−エ
    チル)フェニル]メチル}の分割方法であって、 1) 上記ラセミ化合物と一般構造式: の1R−(−)−10−樟脳スルホン酸とを反応させるこ
    と、および 2) 一般構造式: の樟脳スルホン酸塩を実質的に選択的に沈殿させ、そし
    て回収することによって、2S,3S光学的対掌体を得るこ
    と を特徴とする、上記の方法。
  2. 【請求項2】樟脳スルホン酸塩の実質的選択的沈殿およ
    び回収が、ラセミ化合物および樟脳スルホン酸を含む反
    応体を溶解することができ、同時に、実質的に、得られ
    たラセミ化合物の(2R,3R)光学的対掌体の光学活性樟
    脳スルホン酸塩のみを、選択的に溶解することができ
    る、溶媒系中で行われ、これによってラセミ化合物の
    (2S,3S)光学的対掌体の単離がその沈殿および回収に
    よって達成される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】溶液から沈殿する光学活性塩を加水分解し
    て、(2S,3S)光学的対掌体を一般構造式: の遊離塩基として得ることをさらに特徴とする、請求項
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】溶媒がアセトニトリルである、請求項2に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】溶媒がアセトンである、請求項2に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】溶媒がエタノールである、請求項2に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】溶液から沈殿する光学活性塩を加水分解し
    て、(2S,3S)光学的対掌体を遊離塩基として得ること
    をさらに特徴とする、請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】沈殿および回収による単離の後、(2S,3
    S)光学的対掌体が少なくとも99.5%の純度となるまで
    さらに精製される、請求項3に記載の方法。
  9. 【請求項9】(2S,3S)光学的対掌体が少なくとも99.99
    %の純度となるまでさらに精製される、請求項8に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】次の一般構造式: を有する1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−ア
    ミン,2−(ジフェニルメチル)−N−{[2−メトキシ
    −5−(1−メチル−エチル)フェニル]メチル}の
    (2S,3S)光学的対掌体の製造方法であって、 A. 一般構造式: のラセミ(±)−(2S,2R)−1−アザビシクロ[2.2.
    2]オクタン−3−オキシド,2−ジフェニルメチルと一
    般構造式: の1−メトキシ−2−アミノメチル−4−イソプロピル
    ベンゼンとを反応させて、一般構造式: のラセミ(±)−(2S,3R;2S,3S)−1−アザビシクロ
    [2.2.2]オクタン−3−アミン,2−(ジフェニル−メ
    チル)−N−{[2−メトキシ−5−(1−メチル−エ
    チル)フェニル]メチル}を得ること; B. 上記工程で生成されたラセミ化合物を、一般構造
    式: の1R−(−)−10−樟脳スルホン酸と、ラセミ化合物お
    よび樟脳スルホン酸を含む反応体を溶解することがで
    き、同時に、実質的に、得られたラセミ化合物の(2R,3
    R)光学的対掌体の光学活性樟脳スルホン酸塩のみを、
    選択的に溶解することができる、溶媒系中で反応させ、
    これによってラセミ化合物の(2S,3S)光学的対掌体の
    単離を、一般構造式: の光学活性樟脳スルホン酸塩としての沈殿および回収に
    より行うことによって、上記ラセミ化合物を分割するこ
    と;並びに C. 溶液から沈殿する光学活性塩を加水分解して、(2
    S,3S)光学的対掌体を一般構造式: の遊離塩基として得ること を特徴とする、上記の方法。
  11. 【請求項11】沈殿および回収による単離の後、および
    遊離塩基への加水分解の前に、(2S,3S)光学的対掌体
    が、少なくとも99.5%の純度となるまで、さらに精製さ
    れる、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】(2S,3S)光学的対掌体が、その遊離塩
    基形への加水分解の後、さらに精製される、請求項11に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】沈殿および回収による単離の後、および
    遊離塩基への加水分解の前に、(2S,3S)光学的対掌体
    が少なくとも99.99%の純度となるまでさらに精製され
    る、請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】(2S,3S)光学的対掌体が、その遊離塩
    基形への加水分解の後、さらに精製される、請求項13に
    記載の方法。
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