JP2008519837A - フェンタニル中間体の生成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フェンタニル中間体1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの生成方法、及び当該化合物の単離の手段に関する。

Description

発明の詳細な説明
(出願データ)
本願は、2004年11月10日提出の米国仮出願番号60/626,692に対して優先権を主張する。
(発明の背景)
1.技術分野
本発明は、麻酔及び無痛法に広く用いられる医薬物質であるフェンタニルの合成において有用な中間体の生成方法に関する。
2.背景情報
フェンタニルには、モルヒネの約80倍の鎮痛効果がある。フェンタニルとその塩は、麻酔及び無痛法に広く用いられている。フェンタニルには、いくつかの服用手段があり、慢性痛の管理に用いられるDuragesic(登録商標)経皮吸収パッチや、棒に付着したフェンタニルの固形製剤Actiq(登録商標)が含まれ、この製剤は、経粘膜吸収のために口の中でゆっくりと溶けて癌患者の突出痛を治療する。数種の新規フェンタニル医薬製品が、開発及び臨床実験の最中にある。これらの製品は、慢性痛や突出痛の管理のための服用に際し向上した柔軟性及び患者の便宜を提供する。
フェンタニルとその中間体の周知の合成方法は、Przemysl chemiczny 1978,57,4,180-182 by A.Jonczyk, M.Jawdosiuk and M.Makosza (ポーランド語)に開示されている。既知の製造方法の多くは、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを製造するためのJonczyk法に基づくものである。
スキームI
Figure 2008519837
当該刊行物は二つの例:シクロヘキサンから再結晶した1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンに対し全体収率73%、及び製品をメタノールから再結晶した場合、全体収率66%、を報告している。スキームIに示すように、1-フェネチル-4-フェニルアミノピペリジンの既知の方法は、1-フェネチル-4-ピペリドンとアニリンから酸触媒による分離イミンの生成、続くメタノール性水素化ホウ素ナトリウム溶液中でのイミン還元を要する。これらの条件を利用するには、前記イミンの生成の監視だけでなく、適切なジアミンへの還元も必要となった。これらすべての反応の監視及びイミンの不安定性により、方法を改良する必要性が生じた。既知の二工程の方法を扱う化学上の選択肢は、還元型アミノ化の条件を利用することであろう。これらの類型の方法は文献に詳細に記載されており、産業上使用されている。E.W.Baxter, A.B.Reitz “Reductive Aminations of Carbonyl Compounds with Borohydride and Borane Reducing Agents” Organic Reactions, Editor:L.E.Overman, 2002, Volume 59 産業上、最も一般的には接触水素化が使用されているが、水素及び活性触媒を取り扱う専用の装置が必要とされている(Skita,A.Keil, F.Chem.Ber.1928,61B,1452)。他の方法は、高額な試薬又は特殊な取扱いを要する試薬に依存する。Hutchins, R.O.Hutchins, M.K.Reduction of C-N to CHNH by Metal Hydrides. In Comprehensive Organic Synthesis; Editors B.N. Trost and I.Fleming, 1991, Volume 8
米国特許6,051,717及び6,689,913は、トルエン中でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いて行われる還元型アルキル化を開示している。製造される物質は、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンと異なるものである。
ベンゼン中でのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの製法については、D.A.Evans, K.T. Chapman and E.M.Carriera, The Journal of the American Chemical Society 1988, 110, 3560-3578 “Directed Reduction of β-Hydroxy Ketones Employing Tetramethylammonium Triacetoxyborohydride”に記載されている。
(発明の簡単な要約)
上記に引用された研究は、フェンタニル及びその塩を生成するのに役立つ1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの改良された製造手段が望ましいことを裏付けている。
従って、本発明の目的は、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンのより簡潔かつ有効な調製方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの精製方法を提供することである。
(発明の詳細な説明)
本発明は、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジン(PAP)の合成を提供する。
下記スキームIIに示される本発明は、PAPを生成する既知の方法の問題を、修正された水素化ホウ素試薬を伴う還元型アミノ化を利用することにより解決する。特有の二工程のアミノ化に対し、還元型アミノ化を用いる上での決定的な相違は、還元に使われる試薬である。本発明による還元型アミノ化は、水素化ホウ素ナトリウムではなくトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH(OAc) 3)を用いて行われ、当該トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムは水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から生成しうる。
当該発明の一局面において、適切な収率の1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの調製方法がある。当該方法は、1-(2-フェネチル)-4-ピペリドンとアニリンとを適当な溶媒中で反応させる工程を含む。当該適当な溶媒は芳香族溶媒を含み、炭素数6〜9の芳香族溶媒が好ましく、限定せず例を挙げれば、キシレン、クメン、エチルベンゼン、ベンゼン、トリメチルベンゼンエチルトルエン、シメン及びトルエン及びそれらの混合物及びそれら全ての異性体などである。より好ましくは、溶媒は任意に酸を伴うトルエンである。好適な酸は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、ピバル酸、クロロ酢酸、メトキシ酢酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、ピコリン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、2-エチルヘキサン酸、トルイル酸、グリコール酸、フェニル酢酸、クエン酸、シトラマル酸、アニス酸、フマル酸、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、グルタール酸、マレイン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2-メチル酪酸、酒石酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、サリチル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、2-プロピルヘプタン酸、トリメチルアジピン酸、マンデル酸、(4-イソブチルフェニル)プロピオン酸、フロン酸、ジフェノール酸、乳酸、2-メチルグルタール酸、2,2-ジメチルマロン酸、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピオン酸、フェノキシ酢酸、アセチルサリチル酸、N-アセチル-DL-メチオニン酸、N-アセチル-L-グルタミン酸、6-アセトアミドヘキサン酸を含み、好ましい酸は酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、ピバル酸、2-メチル酪酸、安息香酸を含み、最も好ましくは酢酸である。
また、当該方法は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又は任意に酸及び水素化ホウ素ナトリウムを用いてその場で発生したトリアシロキシ水素化ホウ素ナトリウム(好ましくは酢酸及び水素化ホウ素ナトリウムを用いてその場で発生したトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)を加え、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを製造する工程;
及び1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを単離する工程を含む。
本発明が、上記に説明した工程の順序に限定されるのではないということは理解されるべきである。当該方法は様々な付加手順を伴い機能する。例えば、他のすべての成分は溶液(又はスラリー)としてトルエン中に加えるが、トルエン中のトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムは攪拌することができる。
スキームII
Figure 2008519837
AcOH=酢酸;
AcO=酢酸イオン

本発明の付加的な局面においては、1-プロパノール、2-ブタノール、メチルイソプロピルケトン、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2-ジメトキシエタン、2-ブタノン、ピロリジン、1-メチルピロリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、アセトニトリル、2,2-ジメトキシプロパン、ジエトキシメタン、1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソランエチルアセテート、イソプロピルアセテート、エチルイソブチレート及び2-プロパノールから選択される適切な溶媒からの再結晶による、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの改良された精製方法が提供されている。当該方法は、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを溶媒中に与える工程、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジン製品を単離する工程を含む。
本発明が好ましい溶媒である2-プロパノールを用いた場合の相当する収率は、一例では収率87.6%である。収率87.6%は上限ではない。下記の表に示す他の例すべては、再結晶をしない1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンのものである。
還元型アミノ化の手順は、刊行物Organic Chemistry,1996,61,3849-3862 by A.F.Abdel-Magid, K.G.Carson, B.D.Harris, C.A.Maryanoff and R.D.Shah “Reductive Amination of Aldehydes and Ketones with Sodium Triacetoxyborohydride”に記載されているように既知である。本発明の方法においては、トルエン中で酢酸を水素化ホウ素ナトリウムに加え生成されたトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの他、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(市販のもの)を用いる。
1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンはフェンタニル塩酸塩、塩基及びシトラートの製造方法における中間体である。当該中間体を製造するには、上記背景技術に示すように、既知の方法ではアニリン、トルエン及び1-(2-フェネチル)-4-ピペリドンの素材が用いられている。驚いたことに、前述の素材を伴うトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、及び/又は任意に酢酸及び水素化ホウ素ナトリウムを用いてその場で発生したトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを使用することにより、一般に知られた方法より短く、単純で高い収率を得られることが当発明者により発見された。
再結晶による1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの改良された精製方法は、単一の溶媒の使用を含む。本発明による単一の溶媒の使用は、より簡潔で有効な精製を提供する。1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの融点は約96℃であり、そのため沸点がそれに近く又は若干高い再結晶の溶媒を用いることができる。当該溶媒は1-プロパノール、2-ブタノール、メチルイソプロピルケトン、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソランを含む。より好ましくは、沸点が96℃よりやや低めの溶媒であり、そのような溶媒はテトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2-ジメトキシエタン、2-ブタノン、ピロリジン、1-メチルピロリジン、トリエチルアミン、ジエトキシメタン、1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソラン及び2-プロパノールを含む。最も好ましい溶媒は2-プロパノールである。理由の一つには、メタノール(64.7℃)に対し、2-プロパノール(82.5℃)の沸点の高さが挙げられる。
本発明の理解をより深めるため、下記に例を挙げる。これらの例は本発明の好ましい実施態様を説明するためのものであり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
下記の表に示されたAldrich (粉末)NaBH(OAc)3を用いる実験は、Abdel-Magid et al.に記載されている一般的な手段に基づいたものである。提案された1,2-ジクロロエタンではなく、トルエンを使用した。その結果、精製又は未精製のフェネチルピペリドンを伴う高い収率及び転換が得られた。操作は特別な監視を必要とせず、実験室規模で行うことが可能である。反対に、試薬はNaBH4より生成され、酢酸は標準状態で使用される。
また、いくつかまたは全てのアニリン−酢酸塩をアニリンで置換することも本発明の範囲である。当業者が認識するように、NaBH(OAc)3の還元した量の使用など、当該方法の化学量論は異なる。長い反応時間が全転換を保証するよう意図して使われているため、より短い反応時間が可能である。反応の完成は、ガスクロマトグラフィー又は高圧液体クロマトグラフィー又は薄層クロマトグラフィーにより容易に測定した。
実験中、基本水性層に放置する間、四つの無色結晶がトルエン層において形成された。当該結晶を集め、相当な水準の水(4%〜7%)を含む、もしくは純粋なPAPであることが判明した。これらの結晶はPAP水和物を含んでもよい。この物質は文献に掲載されておらず、結晶化は、PAP水和物がPAPそのものと比較してトルエンの溶解性を減少させたことを示している。
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いた1-フェネチル-4-フェニルアミノピペリジン(PAP)の合成
手順:フラスコに、固体1-(2-フェネチル)-4-ピペリドン(“フェネチルピペリドン“)(64.27 g, F.W.203.28,0.31616 mole)、液体アニリン(29.79 g,F.W.93.13, 0.3199 mole)、液体酢酸(19.15g, F.W.60.05, 0.3189 mole)及び液体トルエン(340g)を加えた。混合物を窒素のわずかな正圧のもと攪拌し、溶液の温度が50〜60℃になるまで熱し、この範囲に15分間維持しすべてのフェネチルピペリドンを溶解した。その後、反応フラスコを溶液の温度が0±5℃になるまで冷却した。
粉末トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(94.26g, F.W.211.94, 0.4447 mole, Aldrich 316393)を約10分間にわたって分けて加えた。スラリーを2時間にわたり室温(約20℃)まで温め、その後約18時間室温に維持した。水酸化ナトリウム水溶液(2.5Nを484g(重量10%, F.W.40.0,1.21 mole)を加えた。混合物を約30分間攪拌した。
攪拌を止め、相が分離するよう三日間窒素下で室温にて放置した。混合物を分離用漏斗に注ぎ、トルエン層の結晶から液体をデカンテーションした。結晶を少量のトルエンですすぎ、その後真空オーブンによって、窒素下でオーブンの温度約35℃にて30分間乾燥させた。収率=結晶16.5g
液体層からの単離は次のように行われた。トルエン層を一度水酸化ナトリウム水溶液(約200mlの水に10%の水酸化ナトリウム水溶液20g)で抽出し、液体層を分離し有機層を一度水(約100ml)で抽出した。結合水性部分を一度トルエン(約50ml)で抽出し、分離され、結合トルエン部分を一度水(約200ml)で抽出した。トルエン層を、1リットル一頚丸底フラスコ中、減圧(水アスピレーター減圧)下で濃縮し、濃縮の間100℃未満の温度で維持した。不揮発性の有機残留物を、真空オーブンで60℃、窒素の流れのもとで乾燥し恒量にした。収率=粉末69.8g
精製(2-プロパノール手順)
2-プロパノール(127g)と1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジン(112.48g;1-(2-フェネチル)-4-ピペリドン83.38gから生成)の混合物を熱し、温めた水槽に浸した1リットル丸底フラスコの中で攪拌する。槽の温度が約75℃になると、はっきりした茶色の溶液が現れる。槽を徐々に冷やし、約63℃で溶液は均質のままである。さらに槽の温度を約51℃まで冷やすと、電磁攪拌棒の回転を妨げる沈殿物ができる。水槽を約70℃まで温め戻し、攪拌棒が再びスラリーを懸濁し始める。懸濁スラリーを徐々に冷却し、最後に約0℃から10℃で約2時間維持する。当該固体を、アスピレーター減圧を用いてブフナー漏斗の上に集め、濾過ケークを冷却(約−10℃)した2-プロパノールで一度におよそ25g用いて二度すすぐ。濾過ケークを真空で圧縮し乾燥させ、湿ったケーク(111.3g)を真空オーブンで窒素下にて約60℃で乾燥し、結晶した1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジン(100.75g,収率87.6%)を得る。





























(表1)
1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの合成
Figure 2008519837
本発明で引用されたすべての刊行物及び特許公報は、ここで参考としてそのまま取り入れる。

Claims (8)

  1. (1)1-(2-フェネチル)-4-ピペリドンとアニリンとを芳香族溶媒中で反応させる工程;
    (2)トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、又は酸及び水素化ホウ素ナトリウムを用いてその場で発生したトリアシロキシ水素化ホウ素ナトリウムを加え、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを製造する工程;
    (3)その後1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを単離する工程、
    を含むことを特徴とする、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの調製方法。
  2. (1)芳香族溶媒中の1-(2-フェネチル)-4-ピペリドンとアニリンとを、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムに加え、又は、芳香族溶媒中の1-(2-フェネチル)-4-ピペリドンとアニリンとを、酢酸及び水素化ホウ素ナトリウムを用いてその場で発生したトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムに加え、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを製造する工程;
    (2)その後1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを単離する工程、
    を含むことを特徴とする、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの調製方法。
  3. 芳香族溶媒がキシレン、クメン、エチルベンゼン、ベンゼン、トリメチルベンゼン、エチルトルエン、シメン及びトルエン又は任意に酸を伴うそれらの混合物から選択される請求項1又は2記載の方法。
  4. 芳香族溶媒が酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、ピバル酸、2-メチル酪酸及び安息香酸から選択される、任意に酸を伴うトルエンである請求項3記載の方法。
  5. 酸が酢酸である請求項4記載の方法。
  6. 1-プロパノール、2-ブタノール、メチルイソプロピルケトン、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2-ジメトキシエタン、2-ブタノン、ピロリジン、1-メチルピロリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、アセトニトリル、2,2-ジメトキシプロパン、ジエトキシメタン、1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソラン、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、エチルイソブチレート及び2-プロパノールから選択される溶媒からの再結晶による、1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンの精製方法であって、
    (1)1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジンを溶媒中に与える工程、
    (2)1-(2-フェネチル)-4-アニリノピペリジン製品を単離する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 溶媒がテトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2-ジメトキシエタン、2-ブタノン、ピロリジン、1-メチルピロリジン、トリエチルアミン、ジエトキシメタン、1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソラン、イソプロピルアセテート及び2-プロパノールから選択される請求項6記載の方法。
  8. 溶媒が2-プロパノールである請求項7記載の方法。
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