JP3041942U - Ｃｄ用パッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却等の廃棄処理と、リサイクルのいずれの
処理にも、環境を汚染することなく容易に、而かも、低
コストにて対処し得るＣＤ用パッケージを提供する。 【解決手段】 表紙２の下側に折り線２ａを介してポケ
ット片３を連設し、このポケット片３の左右両側に接着
片３ａ，３ｂを連設して、ポケット片３を折り線２ａの
部分で表紙２の面に折り重ね、左右の接着片３ａ，３ｂ
を表紙２の面に接着することによって、ＣＤ１０用のポ
ケツト２Ｈを構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ＣＤ（コンパクトデイスク）を収めるためのパッケージに関するも のであって、具体的には、西暦２０００年の春までに事業者に義務づけられた容 器包装リサイクル法に適合したＣＤ用パッケージに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のＣＤ用パッケージは、例えば特開昭５８−１５５５８３号公報に見られ るように、全体をプラスチックで造った開閉蓋付きの収納ケース体、又は、板紙 にプラスチックトレイを接着した構造の収納ケース体が使用されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、ＣＤが音楽用としてだけではなく、映像用或はコンピュータ用の記憶 媒体として広く普及してくるに連れて、その不要となった場合の廃棄処分の際に 、上記の収納ケース体を含めて全てがプラスチック製であるが為に、環境汚染の 問題が今後大きくクローズアップされて来るものと考えられ、加えて、プラスチ ックの再処理は高コストであり、また、リサイクルも難しいと云った問題もあっ て、その対策が望まれていた。

【０００４】 従って本考案の技術的課題は、焼却等の廃棄処理と、リサイクルのいずれの処 理にも環境を汚染することなく容易に、而かも、低コストにて対処し得るＣＤ用 パッケージを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の技術的課題を解決するために本考案で講じた手段は以下の如くである。

【０００６】 （１） 板紙で造った２枚の表紙（２，５）を背板（５ａ）を介して折り重ね自 在に連設し、一方の表紙（２）の一側縁に折り線（２ａ）を介してポケット片 （３）を連設して、このポケット片（３）を折り線（２ａ）の部分で一方の表紙 （２）の面側に折り重ね、且つ、ポケット片（３）の左右両側に連設した接着片 （３ａ，３ｂ）を一方の表紙（２）の面に接着することによって、ポケット片 （３）と一方の表紙（２）の間にＣＤ（１０）を収容するポケット（２Ｈ）を構 成すること。（請求項１）

【０００７】 （２） 左右の接着片（３ａ，３ｂ）を一方の表紙（２）の面に接着するポケッ ト片（３）の左右上側面、或は、この左右上側面に対応する一方の表紙（２）の 左右の下側面のいずれか一方、又は、両方に、収容するＣＤ（１０）の直径より も若干広い間隔をあけて左右２本の筋押し（４ａ，４ｂ）を、上記左右の接着片 （３ａ，３ｂ）の内側に沿って押圧形成すること。（請求項２）

【０００８】 （３） ポケット（２Ｈ）を構成するポケット片（３）の折り線（２ａ）の中間 部分に、ポケット（２Ｈ）に収容したＣＤ（１０）の底部縁（１０ａ）を嵌込む ことによって、一方の表紙（２）の縦幅をＣＤ（１０）の直径と同一寸法の１２ ｃｍ以内に構成する切欠穴（２ｂ）を切欠形成すると共に、上記一方の表紙（２ ）の横幅寸法を１４ｃｍ〜２３．５ｃｍの範囲内に構成し、且つ、他方の表紙 （５）の各寸法もこの一方の表紙（２）と同一寸法に構成すると共に、２枚の表 紙（２，５）を重ねた厚味を１ｃｍまでと成し、ＣＤ（１０）を含めた全体の重 量を５０ｇまでに構成して、全体を定形郵便物の規格に収まるように構成するこ と。（請求項３）

【０００９】 （４） ポケット片（３）の両側に設けた接着片（３ａ，３ｂ）を接着すること によってポケット（２Ｈ）を構成した一方の表紙（２）と同一形状のものを、背 板（５ａ）を横方向に複数個連設して構成すること。（請求項４）

【００１０】 上記（１）で述べた請求項１に係る手段によれば、ＣＤ用パッケージの全体が プラスチックを一切使用せずに１００％板紙のみで構成されているため、不要に なった時の廃棄処理を環境を汚染することなく安全に、且つ、簡単に済ませるこ とができ、且つ、リサイクルも容易に行うことができると共に、ポケット片（３ ）の左右の接着片（３ａ，３ｂ）を一方の表紙（２）の面に接着することによっ て構成されるＣＤ（１０）用のポケツト（２Ｈ）は、極めてシンプルな構成であ って、パッケージ全体を容易に且つ低コストにて造ることができる経済性を備え ると共に、ポケツト（２Ｈ）の内部には背板等の出張りが全く無いため、ＣＤ （１０）の収納時にこれ等出貼り等が信号面に触れて傷つける虞れがなく、安全 に収納することを可能にする。

【００１１】 上記（２）で述べた請求項２に係る手段によれば、ポケット片（３）の左右上 側面、又は、一方の表紙（２）の左右の下側面のいずれか一方、又は、両方に押 圧形成した筋押し（４ａ，４ｂ）が、左右の接着片（３ａ，３ｂ）の接着面とＣ Ｄ（１０）の収納面（ポケツト２Ｈ）とを区分して、ＣＤ（１０）が収納しやす い様にポケット片（３）、或は、一方の表紙（２）を丸く屈曲した状態にして幾 分左右両側に広げる役目を果すため、ポケット片（３）の入口とその内部を少し 広目に開口してポケット（２Ｈ）に対するＣＤ（１０）の出し入れを容易に行う ことを可能にすると共に、収容したＣＤ（１０）の面とポケット（２Ｈ）の内側 面との間に隙間をあけて、信号面に傷等を付けないようにすることを可能にする 。

【００１２】 上記（３）で述べた請求項３に係る手段によれば、ＣＤ（１０）をポケツト （２Ｈ）に収めるＣＤ用パッケージの全体を、縦幅寸法が１２ｃｍ以内、横幅寸 法が１４ｃｍ〜２３．５ｃｍ以内、厚味が１ｃｍ以内、総重量が５０ｇ以内のい ずれも定形郵便物の規格内に収まるように構成しているため、これをビニール製 の薄い袋状の封筒に入れることによって、ＣＤ（１０）をパッケージに入れた状 態で第一種定形郵便の料金の範囲内で郵送することを可能にする。

【００１３】 上記（４）で述べた請求項４に係る手段によれば、２枚以上の複数枚のＣＤ （１０）…や、解説書等を連設した各ポケツト（２Ｈ）…に収容し、これを各背 板（５ａ）…の部分で折り重ねることによって、２枚以上のＣＤ（１０）…や解 説書等を一つにコンパクトにまとめた状態で保管したり、或は、携帯及び郵送等 することを可能にする。

【００１４】 以上の如くであるから、上記（１）〜（４）で述べた手段によって上述した技 術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案に係るＣＤ用パッケージの実施の形態を、添付した図面と共に 詳細に説明する。

【００１６】 図１はＣＤ１０をポケツト２Ｈに収納している状態を示した本考案に係るＣＤ 用パッケージ１の正面斜視図、図２は図１に示したＣＤ用パッケージ１の展開図 、図３は図１のＹ−Ｙ線に沿った拡大断面図を示したものであって、図中２と５ は細長い背板５ａを介して折畳み自在に連設した左右の表紙で、板紙で造ったこ れ等各表紙２，５の横幅は１４ｃｍ〜２３．５ｃｍの範囲内、縦幅Ｌはポケツト ２Ｈに収納するＣＤ１０の直径と同一寸法の１２ｃｍ以内、背板５ａの部分で二 枚重ねに折畳んだ場合の厚味が１ｃｍ以内、収納したＣＤ１０を含んだ総重量が ５０ｇ以内に構成されていて、全てが定形郵便物の規格に収まる仕組に成ってい る。

【００１７】 ３は一方の表紙２の下側に折り線２ａを介して連設したポケット片であって、 表紙２の略半分の縦幅に形成したこのポケット片３の左右両側には接着片３ａ， ３ｂが連設されていて、このポケット片３を折り線２ａの部分で折って表紙２の 上面側に折り重ね、次いで、接着片３ａ，３ｂを表紙２の表面側に接着剤３Ｔ， ３Ｔ等（図３参照）を用いて接着すると、表紙２の表面との間に図３に示したよ うなＣＤ１０用のポケツト２Ｈを構成する一方、上記接着片３ａ，３ｂの内側に 沿った状態で、且つ、収納するＣＤ１０の直径よりも若干広い間隔をあけて左右 ２本の筋押し４ａ，４ｂをポケット片３の上面に押圧形成することによって、同 じく図３に示すようにポケット片３の全体に丸味を持たせて幾分持ち上げた状態 にして、ＣＤ１０の出し入れを信号面を痛めることなく容易に行えるように構成 している。

【００１８】 尚、図面では左右の筋押し４ａ，４ｂをポケット片３の接着片３ａ，３ｂ側に のみ押圧形成しているが、この筋押し４ａ，４ｂを接着片３ａ，３ｂを接着する 一方の表紙２の下側面（背面）に設ける場合もあり、図面にはこの点の記載が省 略されている。

【００１９】 上述したポケツト２Ｈを構成する他の方法として、例えば図６の（イ）に示す ように表紙Ａの下側に折り線Ｄを介して連設したポケット片Ｂの左右両側に、夫 々折り線Ｃａ，Ｃａを介して左右の接着片Ｃ，Ｃを設け、これを同図（ロ）及び （ハ）の如く左右の折り線Ｃａ，Ｃａに沿って内折りして、ポケット片Ｂを折り 線Ｄの部分で表紙Ａの面に折り重ねると共に、上記内折りした左右の接着片Ｃ， Ｃの接着面を接着剤ＣＴ，ＣＴを用いて表紙Ａ側に接着することによって構成す ることも可能である。

【００２０】 しかし、上記接着片Ｃ，Ｃを内側に折って接着する方法は、ポケット片Ｂの左 右両端縁をきれいに仕上げることができるが、反面、図７に示した拡大断面図の 記載かからも明らかなように、ポケツトＨの内部に左右の接着片Ｃ，Ｃが出張る ため、収納するＣＤ（Ｅ）の信号面にこれ等接着片Ｃ，Ｃが触れて傷を付けてし まう欠点があり、この接着方法を本考案に採用することはできない。

【００２１】 図１と図２に於いて、３ｃはポケット片３の上縁に形成したＣＤ取出し用の切 欠き、２ｂは上記折り線２ａの中間部分に形成した切欠穴であって、ポケツト２ Ｈに収納したＣＤ１０の底部縁１０ａをこの切欠穴２ｂに嵌込むことによって、 表紙２の縦幅ＬをＣＤ１０の直径寸法１２ｃｍと同一にすることを可能にする。

【００２２】 図１と図２に示したＣＤ用パッケージ１は、他方の表紙５を一方の表紙２側に 折り重ねることによって、これをＣＤ１０用の保護カバーとして用いているが、 図４に示した実施例では、他方の表紙５の代りに図１及び図２に示したポケツト ２Ｈを有する表紙２を、背板５ａを介して横方向に複数枚連設することにより、 複数枚のＣＤ１０…を各ポケツト２Ｈ…に収納したり、ＣＤ１０の代りに解説書 等の小冊子１１を収納するように構成している。

【００２３】 図５は、全体を定形郵便物の規格に収まる構造に構成した図１並びに図２に示 した本考案に係るＣＤ用パッケージ１を、薄いビニール等で形成した定形封筒１ ２に収納する状態を示したものであって、ＣＤ１０を収納したパッケージ１を封 筒１２に入れて上蓋１２ａを封緘することによって、ＣＤ１０を第一種定形郵便 の料金（９０円）で郵送することを可能にする。

【００２４】 本考案に係るＣＤ用パッケージ１は以上述べた如き構成であるから、ポケット 片３を折って左右の接着片３ａ，３ｂを表紙２の上面側にベタ貼りするだけで、 ＣＤ１０を安全に収納できるポケツト２Ｈを構成でき、更に、上記左右の接着片 ３ａ，３ｂの内側に沿ってポケット片３の上面、又は、一方の表紙２の下側面の いずれか一方か両方に筋押し４ａ，４ｂを押圧形成することによって、ポケツト ２Ｈの入口とその内部を少し丸く膨らませて、ＣＤ１０の出し入れを容易に行え 、且つ、ＣＤ１０の信号面を痛めないように収納できるＣＤ用パッケージ１を提 供することができる。

【００２５】 また、本考案に係るＣＤ用パッケージ１の全体は、ＣＤ１０を収納した状態で 定形郵便の規格内に収まるように構成されているため、これを第一種定形郵便の 料金で郵送でき、更に、ポケツト２Ｈを備える表紙２を横方向に複数個連設する ことによって、複数枚のＣＤ１０…や解説書等の小冊子１１をコンパクトに収納 できるパッケージを提供することができる。

【００２６】 尚、図面及び上述の説明では、ポケット片３の縦幅を表紙２の略半分の大きさ に構成しているが、これは実施の一例であって、ポケット片３を表紙２と同じ大 きさに造ったり、２／３程度の大きさに造る場合もあって、その大きさは任意と する。

【００２７】

【考案の効果】

以上述べた次第で、本考案に係るＣＤ用パッケージによれば、焼却等の廃棄処 理とリサイクルが簡単なＣＤ用のパッケージを比較的低コストにて提供でき、而 かも、第一種定形郵便の料金で郵送したり、複数枚のＣＤや小冊子類をコンパク トに収納できる優れた機能性と、収納するＣＤの信号面を痛めることのない優れ た安全性とを備えた実用性の高いＣＤ用パッケージを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るＣＤ用パッケージを正面から見た
斜視図である。

【図２】本考案に係るＣＤ用パッケージの展開図であ
る。

【図３】図１のＹ−Ｙ線に沿った拡大断面図である。

【図４】多連式ＣＤ用パッケージの構成を説明した正面
図である。

【図５】本考案に係るＣＤ用パッケージを定形封筒に入
れる状態を説明した構成図である。

【図６】（イ），（ロ），（ハ）は信号面を痛める欠点
のあるＣＤ用パッケージの組立状態を順番に説明した斜
視図である。

【図７】図６（ハ）のＸ−Ｘ線に沿った拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ＣＤ用パッケージ ２，５ 表紙 ２ａ 折り線 ２ｂ 切欠穴 ２Ｈ ポケット ３ ポケット片 ３ａ，３ｂ 接着片 ４ａ，４ｂ 筋押し ５ａ 背板 １０ ＣＤ １０ａ ＣＤの底部縁７

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板紙で造った２枚の表紙（２，５）を背
   板（５ａ）を介して折り重ね自在に連設し、一方の表紙
   （２）の一側縁に折り線（２ａ）を介してポケット片
   （３）を連設して、このポケット片（３）を折り線（２
   ａ）の部分で一方の表紙（２）の面側に折り重ね、且
   つ、ポケット片（３）の左右両側に連設した接着片（３
   ａ，３ｂ）を一方の表紙（２）の面に接着することによ
   って、ポケット片（３）と一方の表紙（２）の間にＣＤ
   （１０）を収容するポケット（２Ｈ）を構成したことを
   特徴とするＣＤ用パッケージ。
2. 【請求項２】 左右の接着片（３ａ，３ｂ）を一方の表
   紙（２）の面に接着するポケット片（３）の左右上側
   面、或は、この左右の上側面に対応する一方の表紙
   （２）の左右の下側面のいずれか一方、又は、両方に、
   収容するＣＤ（１０）の直径よりも若干広い間隔をあけ
   て左右２本の筋押し（４ａ，４ｂ）を、上記左右の接着
   片（３ａ，３ｂ）の内側に沿って押圧形成したことを特
   徴とする請求項１記載のＣＤ用パッケージ。
3. 【請求項３】 ポケット（２Ｈ）を構成するポケット片
   （３）の折り線（２ａ）の中間部分に、ポケット（２
   Ｈ）に収容したＣＤ（１０）の底部縁（１０ａ）を嵌込
   むことによって、一方の表紙（２）の縦幅をＣＤ（１
   ０）の直径と同一寸法の１２ｃｍ以内に構成する切欠穴
   （２ｂ）を切欠形成すると共に、上記一方の表紙（２）
   の横幅寸法を１４ｃｍ〜２３．５ｃｍの範囲内に構成
   し、且つ、他方の表紙（５）の各寸法もこの一方の表紙
   （２）と同一寸法に構成すると共に、２枚の表紙（２，
   ５）を重ねた厚味を１ｃｍまでと成し、ＣＤ（１０）を
   含めた全体の重量を５０ｇまでに構成して、全体を定形
   郵便物の規格に収まるように構成したことを特徴とする
   請求項１又は２記載のＣＤ用パッケージ。
4. 【請求項４】 ポケット片（３）の両側に設けた接着片
   （３ａ，３ｂ）を接着することによってポケット（２
   Ｈ）を構成した一方の表紙（２）と同一形状のものを、
   背板（５ａ）を横方向に複数個連設して構成したことを
   特徴とする請求項１又は２記載のＣＤ用パッケージ。