JP3038820B2 - オキシメチレン共重合体の製造方法 - Google Patents
オキシメチレン共重合体の製造方法Info
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- JP3038820B2 JP3038820B2 JP2177507A JP17750790A JP3038820B2 JP 3038820 B2 JP3038820 B2 JP 3038820B2 JP 2177507 A JP2177507 A JP 2177507A JP 17750790 A JP17750790 A JP 17750790A JP 3038820 B2 JP3038820 B2 JP 3038820B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なオキシメチレン共重合体の製造方法、
さらに詳しくは、三フッ化ホウ素系の触媒を用いトリオ
キサン等を塊状重合させてオキシメチレン共重合体を製
造する方法に関する。
さらに詳しくは、三フッ化ホウ素系の触媒を用いトリオ
キサン等を塊状重合させてオキシメチレン共重合体を製
造する方法に関する。
トリオキサンと環状エーテルを三フッ化ホウ素系の触
媒を用い、塊状重合させてオキシメチレン共重合体を得
る方法はたとえば特公昭36−14640号公報で公知であ
る。以来、種々の改良方法が提案されているが、最近で
は2軸反応機を使用する塊状重合法が多数提案されてい
る。たとえば特開昭51−84890号公報、特開昭53−86794
号公報、特開昭55−164214号公報、特開昭56−38313号
公報、特開昭57−139113号公報、特開昭59−159812号公
報、特開昭60−101108号公報等に塊状重合法によるオキ
シメチレン共重合体の製造法が提案されている。
媒を用い、塊状重合させてオキシメチレン共重合体を得
る方法はたとえば特公昭36−14640号公報で公知であ
る。以来、種々の改良方法が提案されているが、最近で
は2軸反応機を使用する塊状重合法が多数提案されてい
る。たとえば特開昭51−84890号公報、特開昭53−86794
号公報、特開昭55−164214号公報、特開昭56−38313号
公報、特開昭57−139113号公報、特開昭59−159812号公
報、特開昭60−101108号公報等に塊状重合法によるオキ
シメチレン共重合体の製造法が提案されている。
本発明者らも予め触媒と環状エーテルとを短時間反応
させて真の触媒種である活性カチオン種を合成し、その
後トリオキサンと反応させることにより、極めて短時間
のうちに高重合度の共重合体を得る方法を見い出した。
させて真の触媒種である活性カチオン種を合成し、その
後トリオキサンと反応させることにより、極めて短時間
のうちに高重合度の共重合体を得る方法を見い出した。
しかしながら、触媒と環状エーテルによる活性カチオ
ン種の合成は極めて短時間で進行するため、ややもすれ
ば、環状エーテル自体の重合が進み、粘度が上がって、
重合機への供給不調や重合機でのトリオキサンとの混合
不良が発生したり、また、環状エーテルがブロック状に
共重合され、物性の面での好ましくない現象が発生する
ことになる。
ン種の合成は極めて短時間で進行するため、ややもすれ
ば、環状エーテル自体の重合が進み、粘度が上がって、
重合機への供給不調や重合機でのトリオキサンとの混合
不良が発生したり、また、環状エーテルがブロック状に
共重合され、物性の面での好ましくない現象が発生する
ことになる。
すなわち、本発明はトリオキサンと環状エーテルと三
フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物および三フッ化ホ
ウ素と酸素原子またはイオウ原子を含む有機化合物との
配位化合物から成る群から選ばれる少なくとも一種の重
合触媒を重合反応機の入口から供給して塊状重合を行な
い、生成した重合体を重合反応機の出口より吐出させる
押出機タイプの反応機を用いるオキシメチレン共重合体
の製造方法において、重合触媒を、(A)重合反応機に
供給する前に予め環状エーテルと合流させることによ
り、環状エーテルと0.1〜10分以内で反応させ、次いで
この反応物を重合反応機に供給する部分と、(B)直接
重合反応機に供給する部分とに分割することを特徴とす
るオキシメチレン共重合体の製造方法である。
フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物および三フッ化ホ
ウ素と酸素原子またはイオウ原子を含む有機化合物との
配位化合物から成る群から選ばれる少なくとも一種の重
合触媒を重合反応機の入口から供給して塊状重合を行な
い、生成した重合体を重合反応機の出口より吐出させる
押出機タイプの反応機を用いるオキシメチレン共重合体
の製造方法において、重合触媒を、(A)重合反応機に
供給する前に予め環状エーテルと合流させることによ
り、環状エーテルと0.1〜10分以内で反応させ、次いで
この反応物を重合反応機に供給する部分と、(B)直接
重合反応機に供給する部分とに分割することを特徴とす
るオキシメチレン共重合体の製造方法である。
本発明では、触媒を分割して供給することで、環状エ
ーテル自体の重合を抑え、トリオキサンの望ましい重合
を図ろうとするものである。
ーテル自体の重合を抑え、トリオキサンの望ましい重合
を図ろうとするものである。
本発明で使用する環状エーテルとは、下記一般式(I
I)で表される化合物を意味する。
I)で表される化合物を意味する。
(ただし、式中Y1〜Y4は、水素原子、炭素数1〜6のア
ルキル基、炭素数1〜6のハロゲン置換アルキル基を示
し、それぞれ同一であっても異なっても良い。また、X
はメチレンまたはオキシメチレン基を表わし、アルキル
基やハロゲン置換アルキル基で置換されていても良く、
mは0〜3の整数を示す。あるいは、Xは−(CH2)p
−O−CH2−または、−O−CH2−(CH2)p−O−CH2−
であっても良く、この場合m=1であって、pは1〜3
の整数である。) 上記一般式(II)で示される環状エーテルの中で、特
に好ましい化合物として、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,
3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−ト
リオキソカン、エピクロルヒドリンなどが挙げられる。
ルキル基、炭素数1〜6のハロゲン置換アルキル基を示
し、それぞれ同一であっても異なっても良い。また、X
はメチレンまたはオキシメチレン基を表わし、アルキル
基やハロゲン置換アルキル基で置換されていても良く、
mは0〜3の整数を示す。あるいは、Xは−(CH2)p
−O−CH2−または、−O−CH2−(CH2)p−O−CH2−
であっても良く、この場合m=1であって、pは1〜3
の整数である。) 上記一般式(II)で示される環状エーテルの中で、特
に好ましい化合物として、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,
3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−ト
リオキソカン、エピクロルヒドリンなどが挙げられる。
本発明の環状エーテルの共重合量は、トリオキサンに
対して0.1〜10モル%、特に好ましくは0.2〜6モル%の
範囲である。
対して0.1〜10モル%、特に好ましくは0.2〜6モル%の
範囲である。
本発明で使用される重合触媒は三フッ化ホウ素、三フ
ッ化ホウ素水和物および三フッ化ホウ素と酸素原子また
はイオウ原子を含む有機化合物との配位化合物から成る
群から選ばれる少なくとも一種の化合物であり、ガス
状、液状または適当な有機溶剤の溶液として使用され
る。三フッ化ホウ素との配位化合物を形成する酸素また
はイオウ原子を有する有機化合物としては、アルコー
ル、エーテル、フェノール、スルフィド等が挙げられ
る。これらの触媒の中で、とくに三フッ化ホウ素の配位
化合物が好ましく、とりわけ三フッ化ホウ素・ジエチル
エーテル錯体、三フッ化ホウ素・ジ(n−ブチル)エー
テル錯体、三フッ化ホウ素・フェノール錯体が好まし
い。
ッ化ホウ素水和物および三フッ化ホウ素と酸素原子また
はイオウ原子を含む有機化合物との配位化合物から成る
群から選ばれる少なくとも一種の化合物であり、ガス
状、液状または適当な有機溶剤の溶液として使用され
る。三フッ化ホウ素との配位化合物を形成する酸素また
はイオウ原子を有する有機化合物としては、アルコー
ル、エーテル、フェノール、スルフィド等が挙げられ
る。これらの触媒の中で、とくに三フッ化ホウ素の配位
化合物が好ましく、とりわけ三フッ化ホウ素・ジエチル
エーテル錯体、三フッ化ホウ素・ジ(n−ブチル)エー
テル錯体、三フッ化ホウ素・フェノール錯体が好まし
い。
また重合触媒用溶剤としては、ベンゼン、トルエン、
キシレンのような芳香族炭化水素、n−ヘキサン、n−
ヘプタン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素、メ
タノール、エタノール、イソプロパノールのようなアル
コール類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジク
ロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素、
アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類が使用
される。
キシレンのような芳香族炭化水素、n−ヘキサン、n−
ヘプタン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素、メ
タノール、エタノール、イソプロパノールのようなアル
コール類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジク
ロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素、
アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類が使用
される。
重合触媒の添加量は、(A)環状エーテルとの反応用
と、(B)直接重合機への供給用との両分割を合わせ
て、トリオキサン1モルに対して0.000005〜0.1モルの
範囲が好ましく、特に好ましくは0.00001〜0.01モルの
範囲である。このうち環状エーテルとの反応に供される
触媒の添加量は、トリオキサン1モルに対して0.00001
〜0.0001モルの範囲が望ましい。
と、(B)直接重合機への供給用との両分割を合わせ
て、トリオキサン1モルに対して0.000005〜0.1モルの
範囲が好ましく、特に好ましくは0.00001〜0.01モルの
範囲である。このうち環状エーテルとの反応に供される
触媒の添加量は、トリオキサン1モルに対して0.00001
〜0.0001モルの範囲が望ましい。
また、触媒と環状エーテルによる活性カチオン種の合
成反応は極めて容易であり、その方法は特に限定されな
い。たとえば、攪拌機付き混合機で行なう方法のほか、
静止型混合機(スタティック・ミキサー)や最も簡便に
は配管内混合が使用できる。そして、反応時間は0.1〜1
0分以内で行なわれ、特に0.1〜3分が好ましい。温度は
反応液が液体の状態である範囲であればよく、通常は0
〜70℃が好ましく使用される。0.1分未満の時間では反
応が不充分であり、また10分を越える時間では環状エー
テル自体の重合が進み過ぎることになる。
成反応は極めて容易であり、その方法は特に限定されな
い。たとえば、攪拌機付き混合機で行なう方法のほか、
静止型混合機(スタティック・ミキサー)や最も簡便に
は配管内混合が使用できる。そして、反応時間は0.1〜1
0分以内で行なわれ、特に0.1〜3分が好ましい。温度は
反応液が液体の状態である範囲であればよく、通常は0
〜70℃が好ましく使用される。0.1分未満の時間では反
応が不充分であり、また10分を越える時間では環状エー
テル自体の重合が進み過ぎることになる。
本発明で使用される塊状重合は、特に限定されず、公
知の装置が使用されるが、塊状重合の場合には重合時の
急激な固化や発熱が生じるため、強力な攪拌能力を有
し、反応温度が制御できる2軸セルフクリーニング型混
合機が特に好ましく使用される。
知の装置が使用されるが、塊状重合の場合には重合時の
急激な固化や発熱が生じるため、強力な攪拌能力を有
し、反応温度が制御できる2軸セルフクリーニング型混
合機が特に好ましく使用される。
重合反応機のL/D(Lは重合機のバレルの長さ、Dは
重合機のバレルの直径)は、パドルとバレル内面あるい
はパドル同志の僅少なクリアランスが維持できる範囲で
あり、通常は6〜15の範囲で選ばれる。
重合機のバレルの直径)は、パドルとバレル内面あるい
はパドル同志の僅少なクリアランスが維持できる範囲で
あり、通常は6〜15の範囲で選ばれる。
重合温度は50〜140℃の範囲、特に65〜125℃の範囲が
好ましい。50℃未満ではトリオキサンが固体のために重
合速度が遅く、また125℃を越えると解重合反応が優勢
となり、高重合度の共重合体が得られないため好ましく
ない。
好ましい。50℃未満ではトリオキサンが固体のために重
合速度が遅く、また125℃を越えると解重合反応が優勢
となり、高重合度の共重合体が得られないため好ましく
ない。
本発明により製造されたオキシメチレン共重合体は、
重合触媒を失活させた後、次工程に供される。本発明で
は、この重合触媒を失活させるための失活剤またはその
有機溶媒溶液を、重合反応機の後半部に添加し重合反応
を停止させることも可能である。
重合触媒を失活させた後、次工程に供される。本発明で
は、この重合触媒を失活させるための失活剤またはその
有機溶媒溶液を、重合反応機の後半部に添加し重合反応
を停止させることも可能である。
三フッ化ホウ素系触媒の失活剤としてはアミン化合物
や三価のリン化合物あるいはヒンダードアミン化合物が
用いられる。中でも、三価のリン化合物およびヒンダー
ドアミン化合物は失活せしめた触媒を除去する必要がな
いため、プロセス面で有利であり、さらにヒンダードア
ミン化合物はより熱安定性に優れた共重合体を与えるた
め、一層好ましく使用することができる。
や三価のリン化合物あるいはヒンダードアミン化合物が
用いられる。中でも、三価のリン化合物およびヒンダー
ドアミン化合物は失活せしめた触媒を除去する必要がな
いため、プロセス面で有利であり、さらにヒンダードア
ミン化合物はより熱安定性に優れた共重合体を与えるた
め、一層好ましく使用することができる。
本発明で使用されるヒンダードアミン化合物は下記一
般式(I)で表わされる化合物を意味する。
般式(I)で表わされる化合物を意味する。
(式中R1は水素原子または炭素数1〜30の一価の有機残
基を示し、またR2〜R5は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、それぞれ同一であっても互いに異なっていても良
い。nは1以上の整数を示し、R6はn価の有機残基を示
す)。
基を示し、またR2〜R5は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、それぞれ同一であっても互いに異なっていても良
い。nは1以上の整数を示し、R6はn価の有機残基を示
す)。
失活剤の添加量はトリオキサン100重量部に対して0.0
1〜5重量部用いられ、目的とする熱安定性の程度に応
じて添加量が加減される。
1〜5重量部用いられ、目的とする熱安定性の程度に応
じて添加量が加減される。
失活剤の供給位置は重合反応機の後半である必要があ
り、好ましくは吐出口のある先端部よりL/Dで0.5〜4の
範囲であり、更に好ましくはL/Dで1〜2の範囲で選ば
れる。L/Dで0.5未満では停止剤との混合時間が不足し好
ましくない。またL/Dで4を越えると重合の時間が短く
なり好ましくない。温度は、当然のことその有機溶媒の
沸点以下の温度であり、好ましくは0〜100℃である。
り、好ましくは吐出口のある先端部よりL/Dで0.5〜4の
範囲であり、更に好ましくはL/Dで1〜2の範囲で選ば
れる。L/Dで0.5未満では停止剤との混合時間が不足し好
ましくない。またL/Dで4を越えると重合の時間が短く
なり好ましくない。温度は、当然のことその有機溶媒の
沸点以下の温度であり、好ましくは0〜100℃である。
またその他、重合反応機には適当な重合度調節剤やそ
の他の添加剤も供給することも可能である。
の他の添加剤も供給することも可能である。
さらに、本発明によって製造されたオキシメチレン共
重合体は、不安定末端を封鎖あるいは除去することによ
って安定化した後、実用に供される。この場合の安定化
方法は通常公知の方法が採用される。
重合体は、不安定末端を封鎖あるいは除去することによ
って安定化した後、実用に供される。この場合の安定化
方法は通常公知の方法が採用される。
次に添付図面によって本発明の実施方法の一例を説明
する。
する。
第1図において、触媒供給管1から供給される触媒
は、環状エーテル供給管2から供給される環状エーテル
と供給口4に入る手前で合流し、配管内で反応し重合機
5に入る。一方、触媒供給管1′から供給される触媒は
単独で重合機5に入る。トリオキサンはトリオキサン供
給管3から供給された重合機5に入る。重合機5は攪拌
軸9、複数の板状パドル7および温度調整用ジャケット
8を有する2軸セルフクリーニング型混合機である。パ
ドル7の断面形状は第2図に示される様な凸レンズ型形
状をしている。なお重合機5の供給口4の下部および吐
出口6の上部は通常のスクリュー10で構成されている。
重合された共重合体は失活剤供給管11で供給される失活
剤と混合され、吐出口6より排出される。
は、環状エーテル供給管2から供給される環状エーテル
と供給口4に入る手前で合流し、配管内で反応し重合機
5に入る。一方、触媒供給管1′から供給される触媒は
単独で重合機5に入る。トリオキサンはトリオキサン供
給管3から供給された重合機5に入る。重合機5は攪拌
軸9、複数の板状パドル7および温度調整用ジャケット
8を有する2軸セルフクリーニング型混合機である。パ
ドル7の断面形状は第2図に示される様な凸レンズ型形
状をしている。なお重合機5の供給口4の下部および吐
出口6の上部は通常のスクリュー10で構成されている。
重合された共重合体は失活剤供給管11で供給される失活
剤と混合され、吐出口6より排出される。
次に実施例および比較例により本発明を説明する。な
お、例中に示されるオキシメチレン共重合体の安定化お
よび、物性等の測定は以下のようにして行った。
お、例中に示されるオキシメチレン共重合体の安定化お
よび、物性等の測定は以下のようにして行った。
[オキシメチレン共重合体の安定化] 重合で得られたオキシメチレン共重合体100重量部に
対して、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕0.50重量部、水酸化カルシウム0.10重量部、ジ
シアンジアミド0.10重量部を添加し、通常のベンド付2
軸押出機に連続供給し、230℃、50torrで溶融安定化し
た。
対して、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕0.50重量部、水酸化カルシウム0.10重量部、ジ
シアンジアミド0.10重量部を添加し、通常のベンド付2
軸押出機に連続供給し、230℃、50torrで溶融安定化し
た。
[オキシメチレン共重合体の重合収率] 重合で得られたオキシメチレン共重合体100gをベンゼ
ン500ml中で30分間室温で攪拌した後、ポリマを濾別し
て真空乾燥した。乾燥後のポリマ重量を測定し重合収率
とした。
ン500ml中で30分間室温で攪拌した後、ポリマを濾別し
て真空乾燥した。乾燥後のポリマ重量を測定し重合収率
とした。
[オキシメチレン共重合体の重合度] ASTM D1238に従って、MIを190℃/2160gで測定した。
[オキシメチレン共重合体の融点] 差動走査熱量計を使用して、窒素雰囲気下10℃/分で
昇温して融点を測定した。
昇温して融点を測定した。
[オキシメチレン共重合体の加熱分解率] 熱天秤装置を使用して、空気雰囲気下240℃、60分で
重量の減少率を測定した。
重量の減少率を測定した。
[オキシメチレン共重合体の機械物性] 5オンスの射出能力を有する射出成形機を用いてシリ
ンダ温度200℃、金型温度60℃、成形サイクル50秒に設
定して引張試験片、アイゾット衝撃試験片を射出成形し
た。これら成形品を用いて、引張物性、アイゾット衝撃
値をそれぞれASTM D−638、D−256に従って測定した。
ンダ温度200℃、金型温度60℃、成形サイクル50秒に設
定して引張試験片、アイゾット衝撃試験片を射出成形し
た。これら成形品を用いて、引張物性、アイゾット衝撃
値をそれぞれASTM D−638、D−256に従って測定した。
実施例1 第2図に示した如き断面が凸レンズ型のパドルを有す
るセルフクリーニング型2軸混合機を重合反応機として
用い、第1図に示した如きフローでトリオキサン30kg/h
を供給した。触媒として三フッ化ホウ素・ジエチルエー
テラートを3.70重量%含むベンゼン溶液を0.10kg/hと環
状エーテルとして1,3−ジオキソラン1.20kg/hを室温配
管内で2分反応させ反応機に供給した。さらに、触媒と
して三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラートを3.70重量
%含むベンゼン溶液0.05kg/hを単独で反応機に供給し
た。そして、失活剤としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリビニル)セバケートを5.3重量%含む
ベンゼン溶液を0.52kg/hを反応機の後半部に供給した。
なお、重合度調節剤としてメチラールを用い所望の重合
度に調節した。
るセルフクリーニング型2軸混合機を重合反応機として
用い、第1図に示した如きフローでトリオキサン30kg/h
を供給した。触媒として三フッ化ホウ素・ジエチルエー
テラートを3.70重量%含むベンゼン溶液を0.10kg/hと環
状エーテルとして1,3−ジオキソラン1.20kg/hを室温配
管内で2分反応させ反応機に供給した。さらに、触媒と
して三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラートを3.70重量
%含むベンゼン溶液0.05kg/hを単独で反応機に供給し
た。そして、失活剤としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリビニル)セバケートを5.3重量%含む
ベンゼン溶液を0.52kg/hを反応機の後半部に供給した。
なお、重合度調節剤としてメチラールを用い所望の重合
度に調節した。
反応機の内径は100mm、L/Dは10であった。パドルはフ
ラットパドル、ヘリカルパドル合わせて36枚/軸取り付
けられており、供給口下部及び吐出口上部は通常のスク
リューとなっている。失活剤の供給部は反応機の先端部
よりL/Dで2の位置であった。反応機のジャケットは温
水で50℃に調整された。攪拌軸は同方向回転で30rpmに
設定した。
ラットパドル、ヘリカルパドル合わせて36枚/軸取り付
けられており、供給口下部及び吐出口上部は通常のスク
リューとなっている。失活剤の供給部は反応機の先端部
よりL/Dで2の位置であった。反応機のジャケットは温
水で50℃に調整された。攪拌軸は同方向回転で30rpmに
設定した。
この時、得られたポリマの重合収率は98.3%であっ
た。引き続き安定化し、ポリマのMIを測定したところ9.
1であった。一方、加熱分解率は3.0%と極めて良好な熱
安定性のものが得られた。さらに、融点および機械物性
を測定した結果を以下に示す。
た。引き続き安定化し、ポリマのMIを測定したところ9.
1であった。一方、加熱分解率は3.0%と極めて良好な熱
安定性のものが得られた。さらに、融点および機械物性
を測定した結果を以下に示す。
融 点 ;164.2℃ 引っ張り強度 ;59MPa 引っ張り破断伸度;72% アイゾット衝撃値;65J/m (1/2″ノッチ) 比較例1 単独の触媒供給を停止し、1,3−ジオキソランとの反
応用に単独供給分の触媒を上乗せして供給した以外は全
く実施例1同様に重合したところ、重合収率は96.8%と
低下した。さらに、安定化し融点および機械物性を測定
した結果を以下に示す。
応用に単独供給分の触媒を上乗せして供給した以外は全
く実施例1同様に重合したところ、重合収率は96.8%と
低下した。さらに、安定化し融点および機械物性を測定
した結果を以下に示す。
融 点 ;166.5℃ 引っ張り強度 ;60MPa 引っ張り破断伸度;64% アイゾット衝撃値;61J/m (1/2″ノッチ) 実施例1と比較例1の融点、機械物性を較べると、触
媒を分割しない比較例1では融点が上昇し、共重合成分
がブロック化していることが窺える。また、機械物性的
にも破断伸度が低下してきており好ましくない。
媒を分割しない比較例1では融点が上昇し、共重合成分
がブロック化していることが窺える。また、機械物性的
にも破断伸度が低下してきており好ましくない。
機械機構部品、電気・電子部品等、幅広い用途に使用
されているポリアセタールコポリマ製造工程において、
本発明の方法を用いることで、優れた機械物性と熱安定
性を有するポリマが極めて短時間かつ高収率で得られ
る。
されているポリアセタールコポリマ製造工程において、
本発明の方法を用いることで、優れた機械物性と熱安定
性を有するポリマが極めて短時間かつ高収率で得られ
る。
第1図は本発明を実施するための重合反応機の一部切開
側面図、第2図は重合反応機中の凸レンズ型パドルの部
分断面図である。 1,1′……触媒供給管、2……環状エーテル供給管、3
……トオリキサン供給管、4……供給口、5……重合反
応機、6……吐出口、7……パドル、8……ジャケッ
ト、9……攪拌軸、10……スクリュー、11……失活剤供
給管。
側面図、第2図は重合反応機中の凸レンズ型パドルの部
分断面図である。 1,1′……触媒供給管、2……環状エーテル供給管、3
……トオリキサン供給管、4……供給口、5……重合反
応機、6……吐出口、7……パドル、8……ジャケッ
ト、9……攪拌軸、10……スクリュー、11……失活剤供
給管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−43212(JP,A) 特開 昭64−75526(JP,A) 特開 昭64−69616(JP,A) 特開 昭63−101410(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 2/06,2/18
Claims (4)
- 【請求項1】トリオキサンと環状エーテルと三フッ化ホ
ウ素、三フッ化ホウ素水和物および三フッ化ホウ素と酸
素原子またはイオウ原子を含む有機化合物との配位化合
物から成る群から選ばれる少なくとも一種の重合触媒を
重合反応機の入口から供給して塊状重合を行ない、生成
した重合体を重合反応機の出口より吐出させる押出機タ
イプの反応機を用いるオキシメチレン共重合体の製造方
法において、重合触媒を、(A)重合反応機に供給する
前に予め環状エーテルと合流させることにより、環状エ
ーテルと0.1〜10分以内で反応させ、次いでこの反応物
を重合反応機に供給する部分と、(B)直接重合反応機
に供給する部分とに分割することを特徴とするオキシメ
チレン共重合体の製造方法。 - 【請求項2】重合反応機として2本の平行攪拌軸と各軸
上に取り付けられた複数のパドルおよび該パドル外周に
近接するバレルを有し、該軸を同時に同方向に回転した
際に互いに相手のパドル面およびバレル内面との間にわ
ずかなクリアランスを保って回転するセルフクリーニン
グ型2軸混合機を用いる請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】重合反応機の後半部に重合触媒と錯体を形
成して重合触媒を失活させる失活剤またはその有機溶媒
溶液を添加して重合反応を停止させる請求項1記載の製
造方法。 - 【請求項4】失活剤が下記一般式(I)で表わされるヒ
ンダードアミン化合物である請求項3記載の製造方法。 (式中R1は水素原子または炭素数1〜30の一価の有機残
基を示し、またR2〜R5は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、それぞれ同一であっても互いに異なっていても良
い。nは1以上の整数を示し、R6はn価の有機残基を示
す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2177507A JP3038820B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | オキシメチレン共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2177507A JP3038820B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | オキシメチレン共重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0465412A JPH0465412A (ja) | 1992-03-02 |
JP3038820B2 true JP3038820B2 (ja) | 2000-05-08 |
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ID=16032118
Family Applications (1)
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JP2177507A Expired - Fee Related JP3038820B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | オキシメチレン共重合体の製造方法 |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995004099A1 (fr) * | 1993-07-29 | 1995-02-09 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Polydioxolane a poids moleculaire eleve et son procede de production |
JP3208377B2 (ja) * | 1997-08-22 | 2001-09-10 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリアセタール樹脂の連続製造方法 |
-
1990
- 1990-07-06 JP JP2177507A patent/JP3038820B2/ja not_active Expired - Fee Related
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