JP3038707U - 調理用コンロ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気が導入する窓孔がなくても確実に空気が
流入することができ、しかも燃料の燃焼中に火の粉等が
外部に飛散することがないコンロを提供するようにし
た。 【解決手段】 側壁部３の全部若しくは一部を、連続し
て屈曲する微細な空隙孔を厚さの内部に無数に有する通
気性コンクリートによって成形してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、バーベキュー用として、若しくはその他の調理用の用途に使用する ことができる調理用コンロに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、従来から知られている例えば屋外で使用するバーベキュー用の コンロとしては、コンクリートブロックを積み上げたり、既成のＵ字溝ブロック やドラム缶を使用し、簡易の燃焼用として上面が開放するように調理現場で作製 して、調理に供している。 そして、前記従来の調理用のコンロでは、壁面が非通気性であるから、コンロ の内部に空気を導入して燃焼を促進させるため、側壁に比較的大きな窓孔を形成 しなければならない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、コンロ側壁に比較的大きな窓孔を形成すると、風が窓孔からコンロ内 部に流入して火の粉や煙を外部に飛散させ、周囲にいる人の人体をやけどさせた り、周辺の可燃生物に燃え移って、火災が発生する可能性があった。また、調理 終了後にコンロの内部に燃焼中の燃料が残存していると、風によって外部に飛散 する危険があるので、直ちに消火して処分しなければならない。 したがって、窓がなくても内部に空気が流入することができるが、風が吹いて も火の粉や煙が外部に飛散しなくて、しかも取り扱いやすい耐熱性の調理用のコ ンロが要望されている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記従来の欠点に鑑み、また従来からの要望に鑑みて提案されたもの で、側壁部の前面若しくは一部を、連続して屈曲する微細な空隙孔を厚さの内部 に無数に有する通気性コンクリートによって成形してなる調理用コンロに関する ものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下に本考案を図面に示す実施の形態に基づいて説明すると、図１、２に示す 本考案の調理用コンロ１は、普通コンクリートからなる正方形状の厚板状基台２ の上面に、上下の端部が開放する角筒状の側壁部３を載置し、前記側壁部３の開 放する上面に金網４や蓋材５を装脱可能にした構成である。

【０００６】 前記基台２は、下面の４隅部に脚部２１を設けて必要な場所に設置するもので ある。そして、基台２は普通コンクリートからなるので、通気性がないけれど強 度が高く、しかも耐熱性である。

【０００７】 また、前記側壁部３は、前記基台２の外周縁に一致する外面であって、上下の 端部が開放する角筒状で、厚さの内部において、連続して屈曲する微細な空隙孔 を無数に有する構成である。

【０００８】 前記した側壁部３を形成するには、例えば骨材に対するセメントの混合比を少 なくして水とともに混練し、型に供給して養生硬化させるのである。 したがって、セメントは各骨材の外面にしか付着しないで、各骨材を接合する 機能を有するばかりでなく、物理的強度を発現させる機能を有する。

【０００９】 そして、前記側壁部３は、厚さの内部において連続して屈曲する微細な空隙孔 を無数に有するので通気性を有するが、コンロ１の内部で燃焼させた灰や塵埃等 は通過することができない。

【００１０】 前記金網４は、コンロ１を使用するときに側壁部３の上面におき、その上に加 熱調理する材料を載せるものである。また蓋材５は、コンロ１での調理を終了し たら、開放する上面に載置してコンロ１の内部に残存する燃料を消火させるもの である。

【００１１】 したがって、本考案のコンロ１は、側壁部３が通気性であるから、窓がなくて もコンロ１の内部に空気が流入することができ、コンロ１の内部に燃料を供給し て着火するだけで、確実に燃焼させることができ、上面に載置する材料を加熱さ せて調理する機能を果たすことができる。

【００１２】 そして、加熱調理が終了したら、側壁部３の上面に蓋材５を被着すると、コン ロ１の内部の燃料が燃え尽きることができる。

【００１３】 図３に示す本考案の他の実施の形態は、例えばコンロ１の寸法が大きい場合、 通気性ある側壁部３の上面に、非通気性の普通コンクリートからなる嵩上げ側壁 部６を載置して側壁部を構成したものであるから、側壁部の一部を通気性コンク リートによって成形したもので、その他の構成は前記実施の形態と同一の構成で ある。

【００１４】 前記のような構成のコンロ１であれば、寸法が大きくても側壁部の強度が低減 されないために、実用的に使用に供することができるし、規模の大きいコンロと して作製することができる。そして、通気性の側壁部３を側壁部の下側に位置さ せるとともに、非通気性の側壁部６を上側に位置させると、基台２の上面に置く の燃料に空気が接触しやすくなり、燃焼効率が良好になる。

【００１５】 以上本考案を図面に示す実施の形態に基づいて説明したが、本考案はこの形態 に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載の構成を変更しない 限り、どのようにでも実施することができる。例えば、通気性の側壁部と非通気 性の側壁部とを、交互にして複数段積層して側壁部を構成してもよい。また、強 度を保持できるのであれば、基台も通気性のコンクリートによって成形すること もできる。

【００１６】

【考案の効果】 以上要するに、本考案によれば、側壁部の前面若しくは一部を、連続して屈曲 する微細な空隙孔を厚さの内部に無数に有する通気性コンクリートによって成形 してなる構成である。

【００１７】 したがって、側壁部に空気の導入用の窓孔を開設しなくても、コンロの内部に 空気が流入するので、燃料の燃焼が著しく良好となり、燃料の供給状態によって 火力を自由に調節することができ、調理材料に対応した火力によって、最善の加 熱調理をすることができる。そして、強風時に屋外で使用しても、連続して屈曲 する微細な空隙孔によって常に適切な量の空気量しかコンロの内部に流入しない ので、燃料の燃焼を一定に保持できるばかりでなく、火の粉が外部に飛散しない ので火災ややけど等の事故が発生する危険がきわめて少なくて管理面でも安心し て利用することができるので、特に屋外でのバーベキュー用のコンロとして効果 的に使用することができる。 また、コンロとしての調理が終了して燃焼中の燃料が残存していても、上面を 蓋材で閉止することによって火の粉等が外部に飛散しないばかりでなく、側壁部 から導入する空気によって燃焼途中の燃料が完全燃焼した後に消火することにな り、残材の回収処分が不要であるとともに、廃棄物の減量化を促進することがで き、実用的価値の高いコンロを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。

【図２】図１の組立状態の斜視図である。

【図３】本考案の他の実施の形態を示す一部を断面とし
た正面図である。

【符号の説明】

１ コンロ ２ 基台 ３ 通気性の側壁部 ４ 金網 ５ 蓋材 ６ 非通気性の側壁部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 近藤 義春 東京都杉並区上高井戸１丁目７番16号 小 沢コンクリート工業株式会社内 (72)考案者 白石 雅広 東京都杉並区上高井戸１丁目７番16号 小 沢コンクリート工業株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側壁部を、連続して屈曲する微細な空隙
   孔を厚さの内部に無数に有する通気性コンクリートによ
   って成形してなる調理用コンロ。
2. 【請求項２】 側壁部の一部を、連続して屈曲する微細
   な空隙孔を厚さの内部に無数に有する通気性コンクリー
   トによって成形してなる調理用コンロ。