JP3029290U - コンクリ−ト製ブロック組立型ゴミ焼却炉 - Google Patents

コンクリ−ト製ブロック組立型ゴミ焼却炉

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JP3029290U
JP3029290U JP1996002988U JP298896U JP3029290U JP 3029290 U JP3029290 U JP 3029290U JP 1996002988 U JP1996002988 U JP 1996002988U JP 298896 U JP298896 U JP 298896U JP 3029290 U JP3029290 U JP 3029290U
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衛 田中
稔 田中
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衛 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭用及び業務用としての高効率にゴミ処理
できる組立型焼却炉を提供する。 【解決手段】 全体で一つの円環ブロックTを分度構成
するコンクリ−ト製弧状ブロック1群と、コンクリ−ト
製基台ブロック4群と、金属製円盤蓋7と、ロストル8
とから成り、前記弧状ブロック1はその天面1bの円周
方向中央に凸条3を又底面1aにその凸条3に対応する
を凹溝2を形成し、円盤蓋7はその下面辺縁から前記弧
状ブロック1の天面1bに載置される筒状金網6を垂設
してある。そして、基台ブロック4群を間隔置きに求心
方向に分度配置し、その上に最下段の弧状ブロック1を
環状に配して各合口を密に接合して円環ブロックTを形
成し、以下各ブロック1の凸条3と凹溝2を上下嵌合さ
せて円環ブロックTを形成しつつ順次上段に積み上げ、
最上段の弧状ブロック1群からなる円環ブロックTに筒
状金網6付の円盤蓋7を載置し、内部にロストル8を置
いて構成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、家庭用或いは業務用のゴミ処理に使用する組立て型の焼却炉に関す る。
【0002】
【従来の技術】
ゴミ処理は現在緊急の課題である。 古来、ゴミは発生させた者が個人的に処理するのが原則であり、可燃ゴミは燃 料として焼却し、残り灰や生ゴミなどは庭に埋立ができたのでゴミ問題はなかっ た。 しかし近代化、都市化が進むにつれて、ゴミの量的増大と環境問題(大気汚染 に対する意識変化)によって、個人的処理、即ち庭先でのゴミ焼却や埋立ができ なくなってきた。
【0003】 その理由は、焼却時に火の粉が舞うので近隣火災の虞や、煙が洗濯物に付着し たり、室内に灰や臭いが流入すること、また多くの人が一斉に焼却すると都市の 大気が煤煙で汚染されることになること、さらにゴミの埋立によって土壌が汚染 され、その汚染土壌から周囲の水質が悪化する虞もあることなどである。 このために、今までの装置でゴミを焼却しようとすると苦情が起こり、単にゴ ミ焼却炉が庭先に置いてあることが見えるだけで隣近所から不快な態度をとられ るのが実情であった。
【0004】 そして現在は、殆どのゴミは収集した上で集中的に大規模施設において焼却し て埋立したり、焼却せずにそのまま大量に埋立処理されている。その埋立用地は 既にあるものは数年で埋立終了し、新たな用地確保は周辺住民の反対で殆ど期待 できず、大規模処理の限界が目前に迫っている。 ゴミは焼却すれば容量が減少するので埋立地の延命に役立つことはわかってい る。しかし、余りに莫大に発生かるゴミは焼却さえままならない現状である。 この事態での一つの対策は、ゴミを発生させる家庭内で効率的に焼却すること である。そして市街地を離れた場所においては既に個人的焼却処理が少しづつ始 まっている。
【0005】 その焼却に用いる装置として、家庭用或いは業務用のゴミ処理に使用するため に、前面下部に蓋付きの給気口を有し、上部には長い煙突が取付けられた金属筒 状の焼却炉が各種提供されている。 それらの煙突付焼却炉は、給気口が前面に向いているので、前面からの一方向 の風は効率良く取込めるが、その側面や裏側からの風の取込みができない難点が ある。 また煙突が高く突出していて外観が悪い上に強風にあうと煙突が煽られて焼却 炉本体が倒壊することがある。 また鉄などの金属製なので重量が極めて大きく、敷地内などでの移動や販売時 の運搬が大変困難である。
【0006】 他方、金属製とは別に、直方体ブロックを組立てるてできるブロック焼却炉が 提供されている。 そのブロック焼却炉は同型のブロックを前面下部に給気口を設けて四角に積み 上げ、最上段に煙突を高く突出させて金属角蓋を被せたものである。 その焼却炉も金属焼却炉と同様に給気口が前面に向いているので、前面からの 一方向の風は効率良く取込めるが、その側面や裏側からの風の取込みができない 難点がある。また煙突は蓋に付いているだけなので強風に煽られると蓋と一緒に 容易に煙突部分が倒れることがある。 さらに、この種のブロック焼却炉は分解して運べるので移動は金属焼却炉に較 べれば然程困難ではないが。煙突部分は鉄等の金属製で重量が大きく且つ長いの で極めて扱いにくい欠点がある。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、移動が容易で風向きを問わず給気 口の給気効率を良くして完全燃焼を促進して近隣に迷惑を及ぼす煤煙の発生を極 力少なくし、また煙突をなくして存在を目立たないようにすると共に風による倒 壊の虞がない安全な焼却炉を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案は、全体で一つの円環ブロックTを分度構 成する肉厚で且つ自由高さのコンクリ−ト製弧状ブロック1群と、コンクリ−ト 製基台ブロック4群と、金属製円盤蓋7と、ロストル8とから成る。
【0009】 前記弧状ブロック1はその天面1bの円周方向中央に凸条3を又底面1aにそ の凸条3に対応するを凹溝2を形成し、前記基台ブロック4はその上面4aに前 記弧状ブロック1の肉厚が嵌入する設置溝5を形成し、円盤蓋7はその下面辺縁 から前記弧状ブロック1の天面1bに載置される筒状金網6を垂設する。
【0010】 そして、基台ブロック4群を間隔置きに求心方向に分度配置し、その設置溝5 上に最下段の弧状ブロック1を環状に配して各合口を密に接合して円環ブロック Tを形成し、以下各弧状ブロック1の凸条3と凹溝2を上下嵌合させて円環ブロ ックTを形成しつつ順次上段に積み上げ、最上段の弧状ブロック1群からなる円 環ブロックTに筒状金網6付の円盤蓋7を載置し、内部にロストル8を置いて成 るブロック組立型ゴミ焼却炉である。
【0011】 また、前記円盤蓋7の任意分度区画を切欠開口してゴミ投入口15を形成し、 そのゴミ投入口15に着脱用の把持部13を備えた小蓋12を載置可能に設けた ものである。
【0012】
【作用】
本考案は上記構成であり、総体としては重量物であるが、小さい弧状ブロック 1、基台ブロツク4等のコンクリ−ト製のブロック単位で分解され、それらの一 部品は軽いので運搬移動が容易である。またそれらをボルト等の連結具などは使 用せずに単に積み重ねるだけで完成するものなので組み立てが大変簡単にできる 。 また、図3に示すように、底部に形成される送風口(図3の黒矢印で示される )が全方向に開いていて、風向きを問わず効率良く空気を送り込める。 さらに、排気は筒状金網6によるものなので、火の粉が金網に阻止されて外部 へ放出されず安全である。 また、本焼却炉には煙突がないので目立つことなく外観体裁が良い。 さらに、ゴミ投入口15に小蓋12を設けた態様とすれば、容易に小蓋12が 開閉できるので小口ゴミの追加投入などが大変容易となる。
【0013】 なお、焼却炉を一体型とする場合には高温下にコンクリ−ト収縮によるクラッ ク破損が起こることがあるが、本考案はコンクリ−ト製でありながら小ブロック 単位とすることによって耐熱性を高めることが可能となる。そしてコンクリ−ト の収縮が起こる高温下にあっても小ブロックに分割されているので大きな収縮に はならずクラックの発生やクラックによる破損が起こらない。
【0014】
【実施例】
本考案の実施例を図で説明すると、図2に示すように、全体で一つの円環ブロ ックTを分度構成する肉厚で且つ自由高さのコンクリ−ト製弧状ブロック1群と 、コンクリ−ト製基台ブロック4群と、金属製円盤蓋7と、金属製ロストル8と から成る。
【0015】 前記弧状ブロック1はその天面1bの円周方向中央に凸条3を又底面1aにそ の凸条3に対応するを凹溝2を形成し、前記基台ブロック4は角柱状を成しその 上面4aに前記弧状ブロック1の肉厚が嵌入する設置溝5を形成し、円盤蓋7は その下面辺縁から前記弧状ブロック1の天面1bに凸条3を挟んで二重の筒状金 網6を垂設する。
【0016】 そして、それらの構成部材の組立て方法について説明すると、図3に示すよう に、前記基台ブロック4群を四本用いて円環ブロックTの径に設置溝5の位置を 合わせると共に少し前方部を大きく開いて約90度間隔置きに求心方向に分度配 置する。 その設置溝5上に間隔が大きく開いた部分の上方の30度角度分の円弧ブロッ ク1の一個分を除き、60度、30度、60度の各分度の円弧ブロック1を環状 に配して、各合口を密に接合して最下段を形成する。
【0017】 そして、図1に示すように、その上に第二段目を前記最下段の30度角度分の 円弧ブロック1欠如部分にはこれを跨ぐ60度分度の長さの円弧ブロック1を配 し、その余は30度分度の四個の円弧ブロック1を密に接合して積み上げる。 これにより60度分度の長さの円曲ブロック1の下方に焼却状態の監視と焼却 後の残った灰を取出す焼却監視兼灰取出口9が形成される。
【0018】 そして、以下各弧状ブロック1の凸条3と凹溝2を上下嵌合させて30度分度 の6個の円弧ブロック1を用いて、円環ブロックTを形成しつつ順次上段に積み 上げる。 この部分の各段の円弧ブロック1には、その合口1cの上部半分程に切欠段差 10を設け、接合すると円弧ブロック1間にスリッド状の通風孔11が形成され るようにする。この通風孔11は、焼却炉内に取込まれる空気とそこから排出さ れる燃焼ガスとのバランスによって空気を炉内に導いたり、燃焼ガスを炉外に排 出したりして燃焼効率を上げることができる。
【0019】 最上段には60度分度の3個の円弧ブロック1を用いて円環ブロックTを形成 するように積み上げる。 その最上段の円環ブロックT上にステンレス製の筒状金網6付の開閉用の把持 部14を備えた鉄製の円盤蓋7を載置する。 前記円盤蓋7には任意分度区画を切欠開口してゴミ投入口15を形成し、その ゴミ投入口15に着脱用の把持部13を備えた小蓋12を載置可能に設ける。 大きいゴミは円盤蓋7を把持部14に棒を差込んで持上げて投入する。 小さいゴミは小蓋12を把持部13に棒を差込んで持上げて、そのゴミ投入口 15から投入する。小蓋12の方が軽いので投入が容易である。 最後に、図2に示すように、第二段目の底面の高さ位置をよりも僅か低い位置 に脚の長さを設定したロストル8を内部に置いて完成する。
【0020】
【考案の効果】
本考案は以上のようなので、通風口が全方向に開いていて風向きを問わず効率 良く空気を送り込んで、完全燃焼を促進することによって発生する灰の量を極力 減少させることができる。 また、燃焼して発生する火の粉は排気口の筒状金網6によって阻止され、外部 へ放出されないので火災防止の観点からも安全である(筒状金網6の二重にする とより安全となる)。
【0021】 さらに、焼却炉の設置位置を移動したい場合にも、全体としては重量物の焼却 炉でも、小さいブロック単位で分解され、それらはいずれも軽くなるので運搬移 動が容易である。またそれらをボルト等の連結具などは使用せずに単に積み重ね るだけで完成するものなので組み立てが大変簡単にできる。 さらにまた、焼却炉には煙突がないので外観体裁が良く、庭木などに隠れて近 隣からも目に付きにくい。 以上のように本考案の焼却炉は家庭の庭に設置するのに最適であり、普及する ことによって簡潔困難なゴミ処理対策の一助となること必定である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の要部を切欠した状態を示す斜視図。
【図2】本考案の分解斜視図。
【図3】第一段目まで組立てた組立て途中の状態を示す
斜視図。
【符号の説明】
1 円環ブロック 1a 弧状ブロックの底面 1b 弧状ブロックの天面 1c 弧状ブロックの合口 2 弧状ブロックの凹溝 3 弧状ブロックの凸条 4 基台ブロック 4a 基台ブロックの上面 5 基台ブロックの設置溝 6 筒状金網 6a 筒状金網の下辺 7 金属製円盤蓋 8 ロストル 8a ロストルの脚 9 焼却監視兼灰取出口 10 切欠段差部 11 通風孔 12 小蓋 13 小蓋の把持部 14 金属円盤蓋の把持部 15 金属円盤蓋のゴミ投入口 T 円環ブロック

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体で一つの円環ブロックTを分度構成
    する肉厚で且つ自由高さのコンクリ−ト製弧状ブロック
    (1)群と、コンクリ−ト製基台ブロック(4)群と、
    金属製円盤蓋(7)と、ロストル(8)とから成り、前
    記弧状ブロック(1)はその天面(1b)の円周方向中
    央に凸条(3)を又底面(1a)にその凸条(3)に対
    応するを凹溝(2)を形成し、前記基台ブロック(4)
    はその上面(4a)に前記弧状ブロック(1)の肉厚が
    嵌入する設置溝(5)を形成し、円盤蓋(7)はその下
    面辺縁から前記弧状ブロック(1)の天面(1b)に載
    置される筒状金網(6)を垂設し、そして、基台ブロッ
    ク(4)群を間隔置きに求心方向に分度配置し、その設
    置溝(5)上に最下段の弧状ブロック(1)を環状に配
    して各合口を密に接合して円環ブロックTを形成し、以
    下各弧状ブロック(1)の凸条(3)と凹溝(2)を上
    下嵌合させて円環ブロックTを形成しつつ順次上段に積
    み上げ、最上段の弧状ブロック(1)群からなる円環ブ
    ロックTに筒状金網(6)付の円盤蓋(7)を載置し、
    内部にロストル(8)を置いて成るコンクリ−ト製ブロ
    ック組立型ゴミ焼却炉。
  2. 【請求項2】 円盤蓋(7)の任意分度区画を切欠開口
    してゴミ投入口(15)を形成し、そのゴミ投入口(1
    5)に着脱用の把持部(13)を備えた小蓋(12)を
    載置可能に設けた請求項1のコンクリ−ト製ブロック組
    立型ゴミ焼却炉。
JP1996002988U 1996-03-21 1996-03-21 コンクリ−ト製ブロック組立型ゴミ焼却炉 Expired - Lifetime JP3029290U (ja)

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