JP3038084B2 - 軟磁性薄膜の形成方法 - Google Patents

軟磁性薄膜の形成方法

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JP3038084B2 JP23147292A JP23147292A JP3038084B2 JP 3038084 B2 JP3038084 B2 JP 3038084B2 JP 23147292 A JP23147292 A JP 23147292A JP 23147292 A JP23147292 A JP 23147292A JP 3038084 B2 JP3038084 B2 JP 3038084B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟磁性薄膜の形成方法
に関し、より詳細には、高密度磁気記録再生用の軟磁性
薄膜を用いた磁気ヘッド用の軟磁性FeAlSi合金薄
膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体の高密度化にともな
いメタルテープのような高保磁力媒体が主流となって来
ている。このため磁気ヘッドに使用されるコア材料も高
い飽和磁束導度を有するものが要求されている。そこ
で、例えば、図5に示すように、高い飽和磁束密度を有
するFeAlSi合金薄膜11を、非磁性材料からなる
12上に設け、耐摩耗性を増すために、有効なトラ
ック幅として働くギャップ部分の両側に非磁性のガラス
13を設けた構成の薄膜磁気ヘッドが知られている。前
記のような磁気ヘッド用軟磁性薄膜の形成方法において
は、高い真空度で高純度の膜を形成するため、優れた軟
磁気特性を得られやすい電子ビーム蒸着法が用いられて
いる。
【0003】図6に電子ビーム蒸着装置の概要を示す。
薄膜の形成は、フィラメント14からでた電子ビーム1
5が蒸着源16を過熱・蒸発させることによって蒸発源
16の上方に配置した被成膜物17に薄膜を形成する。
なお、その際、真空槽18内は、圧力1×10-6Torr
以下まで排気される。従来は、図6のように、蒸発源直
上に被成膜物17を固定して配置していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
FeAlSi合金薄膜の形成方法においては、蒸発源直
上に被成膜物を固定して配置していたため、被成膜物の
一回の処理量が少ないという問題点があった。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、良好な特性を有する軟磁性FeAlSi合金
薄膜が大面積に、特性分布なく形成するようにした軟磁
性薄膜の形成方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、電子ビームにより蒸着物質を加熱 蒸発
させる蒸発源と、該蒸発源の上方に配置され、該蒸発源
からの蒸発物質が成膜される被成膜物とを有する電子ビ
ーム蒸着法を用いた軟磁性FeAlSi合金薄膜の形成
方法において、前記蒸発源から垂直上方へ延ばした法線
を中心とした下向きのドームを有し、該ドームは前記蒸
発源から上方へ延ばした法線上の所定の点迄の距離をt
0 とし、該法線からの傾きをαとし、該αの値を逐次変
更した時にt 0 ×Cosαなる式で得られる単一のドー
ムからなり、該ドーム内に沿って前記被成膜物を配置
し、該ドームを前記法線を中心に回転させながら前記蒸
発源から蒸発物質を蒸発させて前記被成膜物にFeAl
Si薄膜を形成させることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】蒸発源から垂直上方へ延ばした法線を中心とし
た下向きのドーム内に沿って被成膜物を配置し、FeA
lSi薄膜を形成するので、被成膜物を配置する成膜面
の面積は、従来の5倍〜10倍となり、量産性は飛躍的
に向上する。また、蒸発源から垂直上方へ延ばした法線
に対する傾きをα、蒸発源から法線方のある点までの
距離t0に対し、t0×COSαの関係を満たす位置に被
成膜物を配置し、FeAlSi薄膜を形成するので、軟
磁気特性のバラツキを小さくすることが可能となり、磁
気ヘッドの特性のバラツキを抑制することが可能となる
とともに、FeAlSi薄膜の軟磁気特性を向上させる
ことが可能である。さらに、被成膜物を蒸発源から垂直
上方に延ばした法線を中心に回転させるので、FeAl
Si軟磁性薄膜の特性のバラツキを極めて少なくするこ
とが可能となり、磁気ヘッドの特性のバラツキを飛躍的
に抑制することが可能となり、磁気ヘッドの歩留まりを
飛躍的に向上することが可能となる。
【0008】
【実施例】実施例について図面を参照して以下に説明す
る。図1は、本発明による軟磁性薄膜の形成方法の一実
施例を説明するための構成図で、電子ビーム蒸着装置を
示す図である。図中、1はフィラメント、2は電子ビー
ム、3は蒸発源、4は被成膜物、5は真空槽、6はドー
ムである。薄膜の形成は、フィラメント1からでた電子
ビーム2が蒸着物質を過熱・蒸発させることによって蒸
発源3の上方に配置した被成膜物4に薄膜を形成する。
真空槽5内は、圧力1×10-6Torr 以下まで排気され
る。被成膜物4は、蒸発源から垂直上方へ延ばした法線
を中心とした下向きのドーム6内にそって配置され、F
eAlSi薄膜を形成する。この方法によれば、被成膜
物4を配置する成膜面の面積(ドーム6の面積)は、従
来の5倍〜10倍となり、量産性は飛躍的に向上する。
【0009】図2は、電子ビーム蒸着によって形成され
たFeAlSi薄膜の組成と、軟磁気特性の一つの指標
である透磁率の関係を示す図である(透磁率は、高けれ
ば高いほど良い)。図のように、FeAlSi薄膜の特
性は組成に非常に敏感である。また、蒸着時の各成分元
素の蒸発粒の飛び方(方向性・エネルギー)はそれぞれ
異なる。そのため、被成膜物を配置するドームの形状の
決定は、非常に困難である。
【0010】図3は、本発明による軟磁性薄膜の形成方
法の他の実施例を説明するための構成図で、図中の参照
番号は図1と同様である。蒸発源3から垂直上方へ延ば
した法線上の所定の点迄の距離をt 0 とし、該法線から
の傾きをαとし、該αの値を逐次変更したときに、t 0
×Cosαなる式で得られる単一のドームを前記法線を
中心に形成し、該ドーム内に沿って被成膜物4を配置
し、該ドーム4を前記法線を中心に回転させることによ
って、前記被成膜物4上にFeAlSi薄膜を形成する
ことによってドーム外側部分BCと中央部分Aの組成分
布を抑制することができることを見いだした。表1に
は、COSαとCOS2αに沿ってドームを作った際の
1MHzの透磁率を示す。
【0011】
【表1】
【0012】この表1より、FeAlSi膜組成分布が
抑制され、透磁率のバラツキが抑制されているのがわか
る。
【0013】図4は、本発明による軟磁性薄膜の形成方
法の更に他の実施例を説明するための構成図で、図中の
参照番号は図1と同様である。前述した図3のドームに
おける電子ビーム入射方向D側であるB(図3に向って
左側)とその奥側C(図3に向って右側)で組成分布が
あるのをつきとめた。手前側Bに対して、奥側Cは、A
lが約0.8wt%少なく、Siが約0.2wt%多い。
これによって、手前側Bと奥側Cで、特性に大きな差が
生じていた。この特性差をなくすために、図4のよう
に、蒸発源3から垂直上方へ延ばした法線に対する傾き
α、及び、蒸発源3から法線方向のある点までの距離t
0に対し、t0×COSαの関係を満たす位置に被成膜物
4を配置し、FeAlSi薄膜を形成する。さらに同時
に、被成膜物4を固定するドーム6を、蒸発源から垂直
上方に延ばした法線を中心に回転させる。これによっ
て、ドーム型ホルダー内での特性分布はほぼ解消され
る。また、膜厚の分布についても、1%以内にすること
ができる。
【0014】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。すなわち、良
好な特性を有する軟磁性FeAlSi合金薄膜が大面積
に、特性分布なく形成することができるため、FeAl
Si合金薄膜を用いた薄膜磁気ヘッドが、高い量産性・
歩留まりで特性のバラキツなく製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軟磁性薄膜の形成方法の一実施例
を説明するための構成図である。
【図2】本発明による電子ビーム蒸着によって形成され
たFeAlSi薄膜の組成と、軟磁気特性の一つの指標
である透磁率の関係を示す図である。
【図3】本発明による軟磁性薄膜の形成方法の他の実施
例を示す図である。
【図4】本発明による軟磁性薄膜の形成方法の更に他の
実施例を示す図である。
【図5】従来の軟磁性薄膜が用いられる磁気ヘッドを示
す図である。
【図6】従来の軟磁性薄膜の形成方法を示す図である。
【符号の説明】
1…フィラメント、2…電子ビーム、3…蒸発源、4…
被成膜物、5…真空槽、6…ドーム。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームにより蒸着物質を加熱 蒸発
    させる蒸発源と、該蒸発源の上方に配置され、該蒸発源
    からの蒸発物質が成膜される被成膜物とを有する電子ビ
    ーム蒸着法を用いた軟磁性FeAlSi合金薄膜の形成
    方法において、 前記蒸発源から垂直上方へ延ばした法線を中心とした下
    向きのドームを有し、該ドームは前記蒸発源から上方へ
    延ばした法線上の所定の点迄の距離をt 0 とし、該法線
    からの傾きをαとし、該αの値を逐次変更した時にt 0
    ×Cosαなる式で得られる単一のドームからなり、 該ドーム内に沿って前記被成膜物を配置し、該ドームを
    前記法線を中心に回転させながら前記蒸発源から蒸発物
    質を蒸発させて前記被成膜物にFeAlSi薄膜を形成
    させることを特徴とする軟磁性薄膜の形成方法。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
中村・石田・臼井著「集積回路技術の実際」産業図書(株)(1987−7−10)P.214−216

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