JPH04328324A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH04328324A JPH04328324A JP12546791A JP12546791A JPH04328324A JP H04328324 A JPH04328324 A JP H04328324A JP 12546791 A JP12546791 A JP 12546791A JP 12546791 A JP12546791 A JP 12546791A JP H04328324 A JPH04328324 A JP H04328324A
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Landscapes
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強磁性金属薄膜を磁性
層とする磁気記録媒体の製造方法に関する。
層とする磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より磁気記録の分野においては、ポ
リエステルやポリエチレンテレフタレート(PET)等
からなる非磁性支持体の上に、γ−Fe2 O3 、酸
化クロム等の磁性酸化物やFe、Co、Ni等を主成分
とする磁性合金等の粉末を有機高分子材料からなるバイ
ンダー中に分散せしめた磁性塗料を塗布することにより
磁性層を形成した、所謂塗布型の磁気記録媒体が広く使
用されている。これに対して、高密度磁気記録への要求
の高まりとともに、金属あるいはCo−Ni等の合金か
らなる磁性材料をメッキや真空薄膜形成技術(真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等)に
より直接ポリエステルフィルム等の非磁性支持体上に被
着して強磁性金属薄膜を成膜した、所謂蒸着型の磁気記
録媒体が知られている。この蒸着型の磁気記録媒体は、
抗磁力、角形比及び短波長域における電磁変換特性等に
優れていること、磁性層の薄膜化が可能であるために記
録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さいこと、或いは
磁性層中に非磁性材料であるバインダー等を含有しない
ために磁性材料の充填密度を高くできること等、数々の
利点を有している。
リエステルやポリエチレンテレフタレート(PET)等
からなる非磁性支持体の上に、γ−Fe2 O3 、酸
化クロム等の磁性酸化物やFe、Co、Ni等を主成分
とする磁性合金等の粉末を有機高分子材料からなるバイ
ンダー中に分散せしめた磁性塗料を塗布することにより
磁性層を形成した、所謂塗布型の磁気記録媒体が広く使
用されている。これに対して、高密度磁気記録への要求
の高まりとともに、金属あるいはCo−Ni等の合金か
らなる磁性材料をメッキや真空薄膜形成技術(真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等)に
より直接ポリエステルフィルム等の非磁性支持体上に被
着して強磁性金属薄膜を成膜した、所謂蒸着型の磁気記
録媒体が知られている。この蒸着型の磁気記録媒体は、
抗磁力、角形比及び短波長域における電磁変換特性等に
優れていること、磁性層の薄膜化が可能であるために記
録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さいこと、或いは
磁性層中に非磁性材料であるバインダー等を含有しない
ために磁性材料の充填密度を高くできること等、数々の
利点を有している。
【0003】このような蒸着型の磁気記録媒体において
、真空蒸着法により磁性層を形成する方法は、メッキ法
のように排液処理を必要とすることがなく、製造工程が
簡単である上、膜の成膜速度を大きくすることが可能で
あることから、非常に実用的と考えられている。
、真空蒸着法により磁性層を形成する方法は、メッキ法
のように排液処理を必要とすることがなく、製造工程が
簡単である上、膜の成膜速度を大きくすることが可能で
あることから、非常に実用的と考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
真空蒸着法では、蒸発される磁性材料は1つのルツボ内
に収容するのが一般的である。これは、上記磁性材料が
合金材料である場合にも言えることである。しかしなが
ら、磁性材料が合金材料である場合には、この合金材料
の構成元素の蒸気圧や融点の差異等によって各金属粒子
の飛散の仕方が異なり、成膜された強磁性金属薄膜の長
手方向に組成ズレが生じてしまう。例えばCrを含有す
る合金材料を蒸発させると、Crが非常に蒸発し易いた
めに、磁性材料の組成を保ったまま安定に非磁性支持体
上に被着させることは難しく、特に生産規模での組成安
定性には不安が残る。このような状況から、磁性材料と
してCrを含有する合金材料等が用いられる場合には、
スパッタリングにより磁性層を形成する方法が主流とな
っているが、生産性の点で上述のような真空蒸着法には
及ばない。そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、真空蒸着法により組成安定性に
優れた強磁性金属薄膜を成膜することが可能な磁気記録
媒体の製造方法を提供することを目的とする。
真空蒸着法では、蒸発される磁性材料は1つのルツボ内
に収容するのが一般的である。これは、上記磁性材料が
合金材料である場合にも言えることである。しかしなが
ら、磁性材料が合金材料である場合には、この合金材料
の構成元素の蒸気圧や融点の差異等によって各金属粒子
の飛散の仕方が異なり、成膜された強磁性金属薄膜の長
手方向に組成ズレが生じてしまう。例えばCrを含有す
る合金材料を蒸発させると、Crが非常に蒸発し易いた
めに、磁性材料の組成を保ったまま安定に非磁性支持体
上に被着させることは難しく、特に生産規模での組成安
定性には不安が残る。このような状況から、磁性材料と
してCrを含有する合金材料等が用いられる場合には、
スパッタリングにより磁性層を形成する方法が主流とな
っているが、生産性の点で上述のような真空蒸着法には
及ばない。そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、真空蒸着法により組成安定性に
優れた強磁性金属薄膜を成膜することが可能な磁気記録
媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の目的
を達成するために検討を重ねた結果、蒸発される金属材
料を充填するルツボを外側の収容部内に内側の収容部が
形成された2重構造とし、各収容部に別々に金属材料を
充填してこれら金属材料の蒸着速度が等しくなるように
各収容部の条件を個々に設定することにより、得られる
強磁性金属薄膜の組成を良好に制御することができるこ
とを見出し、本発明に至ったものである。即ち、本発明
の磁気記録媒体の製造方法は、基体上に強磁性金属薄膜
を真空蒸着法により形成する磁気記録媒体の製造方法に
おいて、蒸発される金属材料が充填されるルツボを外側
の収容部と内側の収容部からなる2重構造とし、上記外
側の収容部に低融点金属材料を充填し、上記内側の収容
部に高融点金属材料を充填して、各金属材料を蒸発せし
めることを特徴とするものである。
を達成するために検討を重ねた結果、蒸発される金属材
料を充填するルツボを外側の収容部内に内側の収容部が
形成された2重構造とし、各収容部に別々に金属材料を
充填してこれら金属材料の蒸着速度が等しくなるように
各収容部の条件を個々に設定することにより、得られる
強磁性金属薄膜の組成を良好に制御することができるこ
とを見出し、本発明に至ったものである。即ち、本発明
の磁気記録媒体の製造方法は、基体上に強磁性金属薄膜
を真空蒸着法により形成する磁気記録媒体の製造方法に
おいて、蒸発される金属材料が充填されるルツボを外側
の収容部と内側の収容部からなる2重構造とし、上記外
側の収容部に低融点金属材料を充填し、上記内側の収容
部に高融点金属材料を充填して、各金属材料を蒸発せし
めることを特徴とするものである。
【0006】本発明において、磁性層とされる強磁性金
属薄膜は真空蒸着法により成膜される。この真空蒸着法
としては、通常の真空蒸着法の他、電界、磁界、電子ビ
ーム照射等により蒸気流のイオン化、加速化等を行って
蒸発化学種の平均自由行程の大きい雰囲気にて基体上に
薄膜を成膜させる方法等でも良い。本発明では、このよ
うな真空蒸着法のうち典型的には斜め蒸着法が採用され
る。この斜め蒸着法により強磁性金属薄膜を成膜するに
は、例えば図1に示すように、ドラム1の外周面1aに
非磁性支持体2を巻回させ、上記ドラム1の回転に応じ
て上記非磁性支持体2を図中a方向に移動させながら、
ルツボ3内に充填された金属材料4を蒸発させ、この金
属材料4からの蒸気流Yを上記非磁性支持体2の表面の
法線方向Xに対してある入射角θを持たせて入射させな
がら蒸着を行っている。
属薄膜は真空蒸着法により成膜される。この真空蒸着法
としては、通常の真空蒸着法の他、電界、磁界、電子ビ
ーム照射等により蒸気流のイオン化、加速化等を行って
蒸発化学種の平均自由行程の大きい雰囲気にて基体上に
薄膜を成膜させる方法等でも良い。本発明では、このよ
うな真空蒸着法のうち典型的には斜め蒸着法が採用され
る。この斜め蒸着法により強磁性金属薄膜を成膜するに
は、例えば図1に示すように、ドラム1の外周面1aに
非磁性支持体2を巻回させ、上記ドラム1の回転に応じ
て上記非磁性支持体2を図中a方向に移動させながら、
ルツボ3内に充填された金属材料4を蒸発させ、この金
属材料4からの蒸気流Yを上記非磁性支持体2の表面の
法線方向Xに対してある入射角θを持たせて入射させな
がら蒸着を行っている。
【0007】この時、上記ドラム1の近傍にマスク5を
配設し、上記蒸気流Yの入射角θを規制する。これによ
り、上記非磁性支持体2に対する蒸着は、上記非磁性支
持体2の表面が上記マスク5で遮蔽される時点までの領
域でなされ、上記蒸気流Yの入射角θは、上記非磁性支
持体2の移動とともに高角度から低角度に徐々に変化し
、上記マスク5が配設された位置で最小値をとるように
なる。この蒸気流Yの入射角θの変化範囲は、90〜3
0°とされることが好ましい。このように、上記蒸気流
Yの入射角θを制御することにより、良好な蒸着効率を
確保できると同時に、磁気特性の向上を図ることができ
る。また、このマスク5の端部にO2 ガス導入口7を
設け、このO2 ガス導入口7から上記非磁性支持体2
の表面にO2 ガスを供給する。これにより、得られる
強磁性金属薄膜の磁気特性の向上が図られる。
配設し、上記蒸気流Yの入射角θを規制する。これによ
り、上記非磁性支持体2に対する蒸着は、上記非磁性支
持体2の表面が上記マスク5で遮蔽される時点までの領
域でなされ、上記蒸気流Yの入射角θは、上記非磁性支
持体2の移動とともに高角度から低角度に徐々に変化し
、上記マスク5が配設された位置で最小値をとるように
なる。この蒸気流Yの入射角θの変化範囲は、90〜3
0°とされることが好ましい。このように、上記蒸気流
Yの入射角θを制御することにより、良好な蒸着効率を
確保できると同時に、磁気特性の向上を図ることができ
る。また、このマスク5の端部にO2 ガス導入口7を
設け、このO2 ガス導入口7から上記非磁性支持体2
の表面にO2 ガスを供給する。これにより、得られる
強磁性金属薄膜の磁気特性の向上が図られる。
【0008】ここで、上記金属材料4が充填されるルツ
ボ3は、図2に示すように、外側の収容部3aと内側の
収容部3bからなる2重構造とされる。これら収容部3
a,3bには、図1に示すように、別々に金属材料4a
,4bが充填される。このルツボ3は、その外側から水
冷により冷却される。これにより、上記外側の収容部3
aの温度の方が上記内側の収容部3bの温度よりも低く
なる傾向を示す。従って、上記外側の収容部3aに比較
的蒸発し易い低融点金属材料4aを充填し、上記内側の
収容部3bに比較的蒸発し難い高融点金属材料4bを充
填すると、上記内側の収容部3bが外側の収容部3aに
よって必然的に保温される。そして、上記外側の収容部
3a及び内側の収容部3bに照射される電子ビームのパ
ワーや照射時間等を個々に設定すれば、外側の収容部3
aに充填された低融点金属材料4aと内側の収容部3b
に充填された高融点金属材料4bの蒸発速度が制御され
る。これにより、組成ズレを生じることなく、良好な合
金組成を有する強磁性金属薄膜を成膜することができる
。このような蒸着において、上記外側の収容部3aの温
度は、水冷により一旦約10〜25℃とされるが、蒸着
時の電子ビームの照射により数100℃程度に設定され
る。一方、上記内側の収容部3bの温度は、1500℃
以上に設定されることが好ましい。
ボ3は、図2に示すように、外側の収容部3aと内側の
収容部3bからなる2重構造とされる。これら収容部3
a,3bには、図1に示すように、別々に金属材料4a
,4bが充填される。このルツボ3は、その外側から水
冷により冷却される。これにより、上記外側の収容部3
aの温度の方が上記内側の収容部3bの温度よりも低く
なる傾向を示す。従って、上記外側の収容部3aに比較
的蒸発し易い低融点金属材料4aを充填し、上記内側の
収容部3bに比較的蒸発し難い高融点金属材料4bを充
填すると、上記内側の収容部3bが外側の収容部3aに
よって必然的に保温される。そして、上記外側の収容部
3a及び内側の収容部3bに照射される電子ビームのパ
ワーや照射時間等を個々に設定すれば、外側の収容部3
aに充填された低融点金属材料4aと内側の収容部3b
に充填された高融点金属材料4bの蒸発速度が制御され
る。これにより、組成ズレを生じることなく、良好な合
金組成を有する強磁性金属薄膜を成膜することができる
。このような蒸着において、上記外側の収容部3aの温
度は、水冷により一旦約10〜25℃とされるが、蒸着
時の電子ビームの照射により数100℃程度に設定され
る。一方、上記内側の収容部3bの温度は、1500℃
以上に設定されることが好ましい。
【0009】本発明において、上記強磁性金属薄膜を構
成する金属材料としては、特に限定されるものではなく
、例えばCo、Ni、Ta、Cr、Pt等の中から2種
以上を組み合わせて使用することが可能である。この組
合せとしては、CoとCr、CoとNi、CoとTa、
或いはPtとCo−Ni系合金等が挙げられる。このよ
うに組み合わされた金属材料、或いは合金材料のうち、
低融点金属材料を上記外側の収容部に充填し、高融点金
属材料を上記内側の収容部に充填する。ここで、上記金
属材料として使用される元素の一例の融点及び沸点を表
1に示す。
成する金属材料としては、特に限定されるものではなく
、例えばCo、Ni、Ta、Cr、Pt等の中から2種
以上を組み合わせて使用することが可能である。この組
合せとしては、CoとCr、CoとNi、CoとTa、
或いはPtとCo−Ni系合金等が挙げられる。このよ
うに組み合わされた金属材料、或いは合金材料のうち、
低融点金属材料を上記外側の収容部に充填し、高融点金
属材料を上記内側の収容部に充填する。ここで、上記金
属材料として使用される元素の一例の融点及び沸点を表
1に示す。
【表1】
【0010】また、上記基体としては、通常この種の磁
気記録媒体において使用されるものが何れも使用可能で
ある。更に、本発明においては、必要に応じて、上記基
体上に下塗り膜を形成する工程やバックコート層、トッ
プコート層等を形成する工程等を加えても良い。この場
合、下塗り膜、バックコート層、トップコート層等の成
膜条件は、通常この種の磁気記録媒体の製造方法に適用
される方法であれば良く、特に限定されない。
気記録媒体において使用されるものが何れも使用可能で
ある。更に、本発明においては、必要に応じて、上記基
体上に下塗り膜を形成する工程やバックコート層、トッ
プコート層等を形成する工程等を加えても良い。この場
合、下塗り膜、バックコート層、トップコート層等の成
膜条件は、通常この種の磁気記録媒体の製造方法に適用
される方法であれば良く、特に限定されない。
【0011】
【作用】Cr等のような比較的融点の低い金属元素とP
t等のような比較的融点の高い金属元素の合金材料を1
つのルツボ内に収容して蒸着を行う場合、両者の金属元
素では蒸着速度が異なるために、得られた強磁性金属薄
膜に組成ズレが生じてしまう。そこで、蒸発される金属
材料が充填されるルツボを外側の収容部と内側の収容部
からなる2重構造とし、各収容部に別々に金属材料を充
填する。そして、このルツボをその外側から冷却すると
、上記外側の収容部の温度の方が上記内側の収容部の温
度よりも低くなる傾向を示すので、この外側の収容部に
比較的蒸発し易い低融点金属材料を充填し、上記内側の
収容部に比較的蒸発し難い高融点金属材料を充填すれば
、上記内側の収容部内の高融点金属材料を上記外側の収
容部によって効果的に保温することができる。また、各
収容部に照射される電子ビームのパワーや照射時間等を
個々に設定して、上記外側の収容部と内側の収容部に温
度差をもたせることにより、各収容部に充填された金属
材料の蒸着速度を調節することができる。これにより、
組成ズレを生じることなく、良好な合金組成を有する強
磁性金属薄膜を成膜することができる。
t等のような比較的融点の高い金属元素の合金材料を1
つのルツボ内に収容して蒸着を行う場合、両者の金属元
素では蒸着速度が異なるために、得られた強磁性金属薄
膜に組成ズレが生じてしまう。そこで、蒸発される金属
材料が充填されるルツボを外側の収容部と内側の収容部
からなる2重構造とし、各収容部に別々に金属材料を充
填する。そして、このルツボをその外側から冷却すると
、上記外側の収容部の温度の方が上記内側の収容部の温
度よりも低くなる傾向を示すので、この外側の収容部に
比較的蒸発し易い低融点金属材料を充填し、上記内側の
収容部に比較的蒸発し難い高融点金属材料を充填すれば
、上記内側の収容部内の高融点金属材料を上記外側の収
容部によって効果的に保温することができる。また、各
収容部に照射される電子ビームのパワーや照射時間等を
個々に設定して、上記外側の収容部と内側の収容部に温
度差をもたせることにより、各収容部に充填された金属
材料の蒸着速度を調節することができる。これにより、
組成ズレを生じることなく、良好な合金組成を有する強
磁性金属薄膜を成膜することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について実験結
果にもとづき説明する。本実施例は、金属材料としてC
oとCr(実施例1)、TaとCo(実施例2)及びP
tとCo90Ni10合金(実施例3)の組合せをそれ
ぞれ用い、斜め蒸着法により非磁性支持体上に強磁性金
属薄膜を形成して各種磁気テープを作製した例である。 なお、上記非磁性支持体の移動速度は20m/分とし、
ルツボに充填された金属材料からの蒸気流の上記非磁性
支持体の表面の法線方向に対する入射角θの変化範囲が
40〜90°となるようにした。また、これら磁気テー
プを作製する際の蒸着時の電子ビームのパワーは表2中
に示す通りである。
果にもとづき説明する。本実施例は、金属材料としてC
oとCr(実施例1)、TaとCo(実施例2)及びP
tとCo90Ni10合金(実施例3)の組合せをそれ
ぞれ用い、斜め蒸着法により非磁性支持体上に強磁性金
属薄膜を形成して各種磁気テープを作製した例である。 なお、上記非磁性支持体の移動速度は20m/分とし、
ルツボに充填された金属材料からの蒸気流の上記非磁性
支持体の表面の法線方向に対する入射角θの変化範囲が
40〜90°となるようにした。また、これら磁気テー
プを作製する際の蒸着時の電子ビームのパワーは表2中
に示す通りである。
【0013】このようにして得られた磁気テープの長手
方向の組成ズレを調べた。この結果を表2に示す。なお
、比較のために、1つの収容部からなるルツボ内にCo
−Cr合金を充填して本実施例と同様にして斜め蒸着を
行った磁気テープ(比較例)についても調べた。上記組
成ズレは、幅127mm×長さ500mの磁気テープの
蒸着開始時点と蒸着終了時点での磁性層の組成を調べ、
蒸着終了時点における蒸着開始時点からの組成ズレ量を
求めた。
方向の組成ズレを調べた。この結果を表2に示す。なお
、比較のために、1つの収容部からなるルツボ内にCo
−Cr合金を充填して本実施例と同様にして斜め蒸着を
行った磁気テープ(比較例)についても調べた。上記組
成ズレは、幅127mm×長さ500mの磁気テープの
蒸着開始時点と蒸着終了時点での磁性層の組成を調べ、
蒸着終了時点における蒸着開始時点からの組成ズレ量を
求めた。
【表2】
【0014】表2に示すように、比較例と実施例1の結
果から、Co−Cr合金を合金状態で蒸発させて蒸着を
行った場合では組成ズレが20%にも及んだのに対して
、CoとCrを別々の収容部に充填して、異なる条件の
下で蒸発させて多元蒸着を行った場合では何れも組成ズ
レが0.8〜1.5%に抑えられることが判った。また
、実施例3のように、低融点金属材料としてPt(融点
1770℃)を用い、高融点金属材料としてCo(融点
1492℃)とNi(融点1453℃)の合金を用いた
場合でも、良好な結果が得られたことから、CoとNi
のように比較的融点の近い金属元素同士であれば、これ
らを合金化させて使用しても良いことが判った。
果から、Co−Cr合金を合金状態で蒸発させて蒸着を
行った場合では組成ズレが20%にも及んだのに対して
、CoとCrを別々の収容部に充填して、異なる条件の
下で蒸発させて多元蒸着を行った場合では何れも組成ズ
レが0.8〜1.5%に抑えられることが判った。また
、実施例3のように、低融点金属材料としてPt(融点
1770℃)を用い、高融点金属材料としてCo(融点
1492℃)とNi(融点1453℃)の合金を用いた
場合でも、良好な結果が得られたことから、CoとNi
のように比較的融点の近い金属元素同士であれば、これ
らを合金化させて使用しても良いことが判った。
【0015】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体の製造方法においては、金属材料が充
填されるルツボが外側の収容部内に内側の収容部が形成
された2重構造とれるので、こられ収容部の温度等を個
々に設定することができる。従って、これら収容部に蒸
気圧や融点等の異なる金属材料を充填し、各収容部の条
件を適宜設定すれば、これら収容部に充填された各金属
材料の蒸着速度が等しくなるように調節することができ
る。このような多元蒸着によって組成ズレが極めて少な
く、良好な合金組成を有する強磁性金属薄膜を成膜する
ことができる。
明の磁気記録媒体の製造方法においては、金属材料が充
填されるルツボが外側の収容部内に内側の収容部が形成
された2重構造とれるので、こられ収容部の温度等を個
々に設定することができる。従って、これら収容部に蒸
気圧や融点等の異なる金属材料を充填し、各収容部の条
件を適宜設定すれば、これら収容部に充填された各金属
材料の蒸着速度が等しくなるように調節することができ
る。このような多元蒸着によって組成ズレが極めて少な
く、良好な合金組成を有する強磁性金属薄膜を成膜する
ことができる。
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造方法における強磁
性金属薄膜の蒸着工程を示す断面図である。
性金属薄膜の蒸着工程を示す断面図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体の製造方法における強磁
性金属薄膜の蒸着工程を示す斜視図である。
性金属薄膜の蒸着工程を示す斜視図である。
2・・・非磁性支持体
3・・・ルツボ
3a・・・外側の収容部
3b・・・内側の収容部
4・・・蒸発源
5・・・マスク
Claims (1)
- 【請求項1】 基体上に強磁性金属薄膜を真空蒸着法
により形成する磁気記録媒体の製造方法において、蒸発
される金属材料が充填されるルツボを外側の収容部と内
側の収容部からなる2重構造とし、上記外側の収容部に
低融点金属材料を充填し、上記内側の収容部に高融点金
属材料を充填して、各金属材料を蒸発せしめることを特
徴とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12546791A JPH04328324A (ja) | 1991-04-27 | 1991-04-27 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12546791A JPH04328324A (ja) | 1991-04-27 | 1991-04-27 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04328324A true JPH04328324A (ja) | 1992-11-17 |
Family
ID=14910811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12546791A Withdrawn JPH04328324A (ja) | 1991-04-27 | 1991-04-27 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04328324A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101113650B1 (ko) * | 2009-08-26 | 2012-02-14 | 현대자동차주식회사 | 공급가스의 가습 성능이 향상되는 연료전지 시스템 |
-
1991
- 1991-04-27 JP JP12546791A patent/JPH04328324A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101113650B1 (ko) * | 2009-08-26 | 2012-02-14 | 현대자동차주식회사 | 공급가스의 가습 성능이 향상되는 연료전지 시스템 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980711 |