JP3665906B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は磁気記録媒体に関する。更に詳細には、本発明は電磁変換特性が改善された磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
高密度記録技術に対する要求の高まりと共に、光記録,半導体メモリなど様々な分野で活発な技術改良が進められるようになった。特に磁気記録の分野では従来の磁性粉塗布型記録媒体に代わり、高密度記録材料として強磁性金属またはこれらの合金類を用いた磁性薄膜の研究が盛んに行われるようになった。
【0003】
一般に、強磁性金属あるいはそれらの合金からなる磁性層を有する薄膜型磁気記録媒体は、強磁性金属あるいはそれらの合金を真空槽内に設けられた坩堝内で電子線照射により溶融し、加熱され蒸発した金属蒸気を、酸素を含むガスを導入した雰囲気下において、ポリエステルなどのプラスチックフィルムからなる非磁性基体上に被着して形成される。
【0004】
上記強磁性金属を磁気テープ等の長尺媒体の磁気記録層にする場合、連続蒸着装置を用いて斜め蒸着膜を作製する方法がなされている。これは、真空槽内に挿填された回転ドラムに摺接して走行させた非磁性基体に、非磁性基体との界面部分(高入射角部分)から強磁性金属層の最表面部分(低入射角部分)へ連続的に入射角度を小さくしながら蒸着するものである。しかし、この方法で得た強磁性金属層は、高入射角部分の粒子が十分に微細ではなく、また、粒子密度が低いなどの理由により、特に短波長領域の再生出力が若干劣ることが予想できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術における短波長領域の再生出力が低いという問題を解決し、以て、電磁変換特性の改善された薄膜型磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者が長年にわたり広範な実験を続けた結果、非磁性基体上に強磁性金属層を連続斜め蒸着法により形成するにあたり、強磁性金属層の下部は、非磁性基体との界面部分(高入射角部分)から離れるに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が小さくなる斜め入射粒子構造を有し、かつ、上記強磁性金属層の上部は、強磁性金属層の最表面部(低入射角部分)に近づくに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が大きくなる斜め入射粒子構造を有する、図1に示すような略S字型の強磁性金属層を形成することによって、特に短波長領域の再生出力が高くなることを見いだした。
【0007】
【作用】
図1に示すような略S字型の強磁性金属層を形成することによって短波長領域の再生出力が高くなる正確なメカニズムは未だ解明されていないので推測の域を出ないが、強磁性金属層の下層を、非磁性基体との界面部分(高入射角部分)から離れるに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が小さくなるように(換言すれば、高入射角部分を非磁性基体から立ち上がるように)成長させることによって、強磁性金属層の初期成長層の粒子が微細、かつ、緻密に成長するため、この初期成長層に配向して成長した強磁性金属層は、高密度記録に適した磁区構造を有して形成されるものと考えられる。
【0008】
図1に示すような略S字型の強磁性金属層は、非磁性基体界面から強磁性金属層最表面部までの間に、非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度に変曲点が存在する。ここで、“変曲点”とは、非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度の変化量の微分値がゼロの点をいう。
【0009】
この非磁性基体から立ち上がるように成長した高入射角部分は、強磁性金属層の成膜速度、および酸素を含むガスの導入量によって制御され、強磁性金属層の成膜速度が0.05μm/秒より大きい場合において、酸素を含むガスの導入量と強磁性金属層の成膜速度の比が0.04リットル/μmより大きい場合に比較的容易に形成されやすく、また、装置内に強磁性金属層の高入射角度を設定する部分に、蒸気流およびガス流の衝突,散乱を促進させる高入射角制御板を設置すると容易に形成されやすくなる。
【0010】 この非磁性基体から立ち上がるように成長した高入射角部分の膜厚が厚くなり過ぎると、磁気的に垂直成分が多くなり過ぎ、面内磁気記録媒体としての特性が損なわれる。このため高入射角部分から離れるに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が小さくなる斜め入射粒子構造を有する部分の層厚は全層厚の30%以下5%以上であることが一層好ましい。“高入射角部分から離れるに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が小さくなる斜め入射粒子構造を有する部分”とは、非磁性基体界面から前記変曲点までの部分を意味する。
【0011】
強磁性金属層全体の膜厚は特に限定されないが、一般的に、500〜5000Å、好ましくは、1000〜3000Å、最も好ましくは、1800〜2300Åの範囲内である。
【0012】
また、この非磁性基体表面から立ち上がるように成長した高入射角部分がない、図2に示されるような強磁性金属層の場合、初期成長層は極めて粒子密度が低く、更に、外部からの湿度や腐食性ガスなどにより侵食されやすくなるものと思われる。
【0013】
本発明の磁気記録媒体の記録磁性層材料としては、Fe、Co、Niから選ばれる強磁性金属薄膜あるいはこれらを主体とする合金薄膜、例えば、Co−Ni、Co−Cr、Co−P、Co−Pt、Co−Ta、Co−Ni−Cr、Co−Cr−Ta、Fe−Ni、Fe−Coや、これらの酸化膜、あるいはこれらに微量の添加元素を加えたものなど数多くのものが挙げられる。特にCoを50at%よりも多く含有する、例えば、Co−Ni−OまたはCo−O薄膜が好ましい。
【0014】
前記のように、本発明により強磁性金属層を形成する場合、酸素を含んだガスを導入しながら行うので、強磁性金属層内に酸素原子が含有されることがある。この場合、酸素原子の濃度は強磁性金属層の表面部分、中間部分および非磁性基体界面部分でそれぞれ異なる。一般的に、表面部分の酸素原子濃度は中間部分の酸素原子濃度の1.5〜6.0倍であり、界面部分の酸素原子濃度は中間部分の酸素原子濃度の1.2〜3.0倍であり、表面部分の酸素原子濃度対界面部分の酸素原子濃度の比率は0.50〜5.0である。また、強磁性金属層中の酸素原子濃度は、該強磁性金属層を構成する全成分元素の10〜30at%の範囲内であることが好ましい。
【0015】
本発明の磁気記録媒体の製造方法は特に限定されないが、連続斜め蒸着が可能な真空蒸着法によることが好ましい。強磁性金属またはこれらの合金類の溶融方法としては、電子銃による加熱の他、プラズマ照射銃による加熱、抵抗加熱法等も使用できる。
【0016】
また、本発明の磁気記録媒体としては、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルムなどの合成樹脂フィルムを基体とする磁気テープが代表例であるが、磁気ディスクも可能である。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1,2および比較例1
厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムおよびCo−20at%Ni合金を連続斜め蒸着装置に挿填し、1×10-5Torr以下まで真空脱気した。次いで、回転ドラムに沿って走行するポリエチレンテレフタレートフィルム上に、酸素ガスを所定の流量で導入しながら厚さ0.2μmのCo−Ni−Oからなる強磁性金属層を被着形成した。なお、このときのポリエチレンテレフタレートフィルム基体の界面部分(高入射角部分)から離れるに従って基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が小さくなる斜め入射粒子構造を有する層の厚さの全層厚に対する割合を、25%(実施例1)、15%(実施例2)および0%(比較例1)のように変えて作製した。酸素ガス導入量と強磁性金属層の成膜速度の比は実施例1で0.15リットル/μm、実施例2で0.09リットル/μm、比較例1で0.03リットル/μmであった。
【0018】
各実施例における磁気テープについて、電磁変換特性測定器を用いて10MHz の正弦波を記録した時の10MHz の再生出力と、7MHz の正弦波を記録した時の7MHz の再生出力との比を測定し、短波長領域の出力の延びとして評価した。表1に、各実施例のテープの10MHz 再生出力/7MHz 再生出力の標準メタルテープ比を示す。ここで使用した“標準メタルテープ”は粒径0.3μmのFe粒子粉末とバインダを混練してなる厚さ2.8μmの磁性塗膜を有する磁気記録テープであった。
【0019】
【表1】
Figure 0003665906
【0020】
表1に示された結果から明らかなように、実施例1および2で得られた磁気テープは、比較例1の磁気テープに比べて、10MHz 再生出力/7MHz 再生出力が高いことから、本発明の磁気記録媒体では、電磁変換特性を改善させることができることが理解される。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、強磁性金属層の下部は、非磁性基体との界面部分(高入射角部分)から離れるに従って非磁性基体の長手方向とのなす角度が小さくなる斜め入射粒子構造を有し、かつ、上記強磁性金属層の上部は、強磁性金属層の最表面部分(低入射角部分)に近づくに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が大きくなる斜め入射粒子構造を有する強磁性金属層を形成することによって、電磁変化特性が改善された薄膜型磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の構造を示す概念的断面図である。
【図2】従来の斜め蒸着強磁性金属層を有する磁気記録媒体の構造を示す概念的断面図である。
【符号の説明】
1 非磁性基体
2 略S字形強磁性金属層
3 従来の斜め蒸着強磁性金属層

Claims (3)

  1. 非磁性基体上に強磁性金属層を連続斜め蒸着法により形成した磁気記録媒体において、
    前記強磁性金属層の下部は、非磁性基体との界面部分(高入射角部分)から離れるに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が小さくなる斜め入射粒子構造を有し、かつ、前記強磁性金属層の上部は、強磁性金属層の最表面部分(低入射角部分)に近づくに従って非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度が大きくなる斜め入射粒子構造を有し、
    非磁性基体界面から強磁性金属層最表面部までの間に、非磁性基体の長手方向と粒子成長方向とのなす角度に変曲点が存在し、
    前記強磁性金属層の下部が全層厚の30%以下5%以上の厚さであり、
    前記強磁性金属層はCoを50 at %よりも多く含有し、更に酸素原子を10〜30 at %含有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 強磁性金属層の全層厚は500〜5000Åの範囲内である請求項1の磁気記録媒体。
  3. 強磁性金属層の全層厚は1000〜3000Åの範囲内である請求項2の磁気記録媒体。
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