JP3038002U - パチンコ玉払出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 玉繰り出し制御部の耐久性を向上させ、安定
的かつ適正に動作するパチンコ玉払出し装置を提供する
こと。 【解決手段】 玉貯蔵部と繰り出し制御部５との間のパ
チンコ玉通過部４を螺旋状通過路とし、パチンコ玉の落
下速度の減速、集積重力の分散を図り、繰り出し制御部
５に与える衝撃力を緩和させるようにしたもの。また、
パチンコ玉の重量を螺旋状通過路で負担させることがで
きるので、パチンコ玉の移動を停止させた時の集積重力
を分散し低減させることができ、繰り出し制御部５への
負担を軽減し耐久性の向上を図ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、パチンコ玉貯蔵部内のパチンコ玉をパチンコ玉通過部を通過させた 後、玉取り出し口の方向に繰り出す繰り出し制御部を有するパチンコ玉払出し装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

パチンコ玉貯蔵部内のパチンコ玉をパチンコ玉通過部を通過させた後、玉取り 出し口の方向に繰り出す繰り出し制御部を有するパチンコ玉払出し装置は、パチ ンコ台、パチンコ玉貸出し装置双方に設けられる。 その基本的構成は、玉貯蔵部と、パチンコ玉通過部と、繰り出し制御部と、玉 取り出し口を設けてなる。また、この装置は、繰り出し制御部に連続する払い出 し個数をカウントする計数部を有し、規定数量を払い出すようになっている。 ところで、この装置は一連の玉通過経路の各部、特に繰り出し制御部に過度の 負担を与えず、円滑に玉払い出しが行わなければならず、このことを念頭にこれ まで種々の装置が提案されてきている。

【０００３】 例えば、玉貯蔵部から繰り出し制御部にいたるパチンコ玉通過部を直線路に形 成したもの、屈曲箇所を介した直線路の連続路に形成したもの、前後あるいは左 右に蛇行する蛇行路を設けたもの、一部に半円状の迂回路を設けたものなどが提 案されている。このように構成することにより、繰り出し制御部に対する衝撃が 幾分なりとも緩和させるようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、パチンコ玉払い出し装置は、繰り出し制御部が上方に位置している 玉貯蔵部からパチンコ玉通過部を通過してくるパチンコ玉の落下を受け止めて１ 個づつ繰り出し、あるいはパチンコ玉の移動を停止させるようになっている。 したがって、パチンコ玉の落下を瞬間的に受け止める部位にある玉繰り出し具 には、かなりの衝撃力が加わることになる。また、パチンコ玉通過部から繰り出 し制御部にかけては、パチンコ玉が充填されているため繰り出し制御部には過大 な重量がかかっている状態である。 このため、繰り出し制御部の耐久期間が短くなり、ひいては計数部の計数誤り など各種トラブル発生の原因、装置全体の寿命を短くする原因となっている。

【０００５】 本考案は、上記不具合を解決すべく提案されるもので、繰り出し制御部の耐久 性を向上させ、安定的かつ適正に動作するパチンコ玉払出し装置を提供すること を目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するため、 １．パチンコ玉貯蔵部内のパチンコ玉をパチンコ玉通過部を通過させた後、玉 取り出し口の方向に繰り出す繰り出し制御部を有するパチンコ玉払出し装置にお いて、前記パチンコ玉通過部を、螺旋状通過路としたことを特徴とするパチンコ 玉払出し装置とした。 ２．前記螺旋状通過路を、中心軸方向から見た３６０°にわたる１回転路が、 前記繰り出し制御部に近づくにしたがい小径となるように構成したことを特徴と する第１項記載のパチンコ玉払出し装置とした。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、図面にしたがい本考案の実施の形態をパチンコ玉貸出し装置に例をとっ て説明していく。図１は、本考案のパチンコ玉払出し装置を組み込んであるパチ ンコ玉貸出し装置の全体斜視図であり、図２は、パチンコ玉払出し装置の主要部 を示す正面図、および一部拡大正面図である。 パチンコ玉貸出し装置は、図１に示すように、カード挿入口（もしくは紙幣、 コイン挿入口）１にプリペイドカードを挿入し、キーボード２を操作して所定の パチンコ玉を玉取り出し口３から取り出し、近傍に設置してあるパチンコ台に投 入し遊戯するようになっている。なお、前記のように本考案は、パチンコ玉貸出 し装置に限定されるものではなく、パチンコ台にも適用できるが、ここではパチ ンコ玉貸出し装置に例をとって説明していく。

【０００８】 このパチンコ玉貸出し装置の内部に、図２Ａに示したパチンコ玉払出し装置が 組み込まれている。パチンコ玉払出し装置は、上部に玉貯蔵部（図示していない ）が配設され、玉貯蔵部に連続してパチンコ玉通過部４が配設され、玉貯蔵部内 のパチンコ玉を繰り出し制御部５方向に送り出すようになっている。 なお、繰り出し制御部５の繰り出し手段は、スクリューの回転動によりパチン コ玉を繰り出すように構成したものなど種々あるが、本実施の形態では繰り出し 制御部５に玉繰り出し具６を設け、回転させながらパチンコ玉を個毎に繰り出す ように形成された回転体としている。

【０００９】 次に、玉貯蔵部から繰り出し制御部５にいたるパチンコ玉通過部４について説 明する。このパチンコ玉通過部４は、多数のパチンコ玉が繰り出し制御部５に向 かって１個づつ縦列状態になっている箇所である。したがって、パチンコ玉通過 部４の下端に位置する繰り出し制御部５の玉繰り出し具６（回転体）には、パチ ンコ玉の落下速度とパチンコ玉の集積重力とが加わり、多大な負担をかけること となっている。 この負担を軽減するためパチンコ玉通過部４を螺旋状通過路としている。この ように構成することにより、パチンコ玉が螺旋状通過路を移動方向を複数回変え られながら通過させられ落下速度が減速されるとともに、パチンコ玉の集積重力 が分散されるようになる。

【００１０】 この場合、パチンコ玉通過部４である螺旋状通過路を、中心軸Ｙ方向から見た ３６０°にわたる１回転路が、繰り出し制御部５に近づくにしたがい小径となる ように構成すると、減速、重力分散されたパチンコ玉が円滑に繰り出し制御部５ の玉繰り出し具６に到達できるようになる。これは、パチンコ玉が落下速度とパ チンコ玉の集積重力とが減速、分散されながら玉繰り出し具６に向かって移動方 向を整えられるようになるからである。

【００１１】 次に、繰り出し制御部５について説明する。図示のように、繰り出し制御部５ に対応するパチンコ玉通過部４ａに玉繰り出し具６のパチンコ玉受入れ部６ａが 入り込み、パチンコ玉を１個づつ計数部７方向に繰り出すようになっている。 この玉繰り出し具６は、軸６ｂを中心に回転可能にフリーに設けられ、このま まの状態では矢印方向に回転しながら、パチンコ玉受入れ部６ａに受け入れたパ チンコ玉を間断なく繰り出すようになっている。

【００１２】 そこで、本考案は繰り出し制御部５に玉停止機構８を設けてある。この玉停止 機構８は、ソレノイド９を有しその動作部９ａ先端にクランク１０が付設され、 動作部９ａが突出するとクランク１０と玉繰り出し具６の係合が解除されて玉繰 り出し具６はフリーの状態となり、図示のように動作部９ａが引っ込むとクラン ク１０と玉繰り出し具６が係合し玉繰り出し具６は回転を停止されるようになっ ている。 なお、玉停止機構８の構成は、これに限定されるものではなく、例えば玉繰り 出し具６の軸６ｂをモータの駆動軸に連結させ、モータの駆動を制御することに より玉繰り出し具６を回転、停止させるようにするなど任意の手段を適用すれば よい。

【００１３】 前記のように玉繰り出し具６を回転体としているが、この回転体は落下するパ チンコ玉の衝撃力を直接受ける部分である。したがって、回転体外周部は損傷し やすいとともに、長期間にわたり軸６ｂに衝撃力が及ぶと損傷し適正な回転を妨 げてしまうおそれがある。 そこで、回転体は硬質の合成樹脂で形成しているが、金属製の場合は回転体に 衝撃吸収部材を付設することが望ましい。例えば図２Ｂに示すように、玉繰り出 し具６を強靱な金属で形成し、その表面のうち少なくとも玉繰り出し具６外周部 に樹脂、ゴム等の衝撃吸収部材６ｃを付設すればよい。

【００１４】 次に、計数部７は玉停止機構８の玉繰り出し具６を介して繰り出されたパチン コ玉をカウントする。具体的構成は種々考えられるが、例えばフォトセンサを用 いて光学的にカウントさせるといった方法を用いればよい。 そして、計数部７でカウントされた結果により、玉繰り出し具６の繰り出し動 作を停止させ、その後再び玉繰り出し具６を動作させるといった指示を計数部７ から繰り出し制御部５に出させるようにしておけばよい。そのための、電子制御 部が必要となることはいうまでもない。

【００１５】

【考案の効果】

以上のごとく本考案によれば、玉貯蔵部から繰り出し制御部にいたるパチンコ 玉通過部を螺旋状通過路としたので、パチンコ玉の落下速度が減速されるととも に集積重力が分散され、繰り出し制御部に与える衝撃力が緩和される。また、落 下速度の減速により計数の確実性を向上させることができる。 また、パチンコ玉の貯蔵量を増加させることができるが、それらの重量を螺旋 状通過路で負担させることができるので、パチンコ玉の移動を停止させた時の集 積重力を分散し低減させることができ、繰り出し制御部への負担を軽減し耐久性 の向上を図ることができる。

【００１６】 また、螺旋状通過路を、中心軸方向から見た３６０°にわたる１回転路が、繰 り出し制御部に近づくにしたがい小径となるように構成したことにより、パチン コ玉は落下速度とパチンコ玉の集積重力とが減速、分散されながら玉繰り出し具 方向に移動方向を整えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の装置を組み込んだパチンコ玉貸出し装
置の全体斜視図である。

【図２】パチンコ玉払出し装置の主要部を示した正面
面、及び一部拡大正面図である。

【符号の説明】

４ パチンコ玉通過部 ４ａ パチンコ玉通過部 ５ 繰り出し制御部 ６ 玉繰り出し具（回転体） ６ａ 玉受入れ部 ６ｂ 軸 ７ 計数部 ８ 玉停止機構 ９ ソレノイド ９ａ 動作部 １０ クランク

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ玉貯蔵部内のパチンコ玉をパチ
   ンコ玉通過部を通過させた後、玉取り出し口の方向に繰
   り出す繰り出し制御部を有するパチンコ玉払出し装置に
   おいて、 前記パチンコ玉通過部を、螺旋状通過路としたことを特
   徴とするパチンコ玉払出し装置。
2. 【請求項２】 前記螺旋状通過路を、中心軸方向から見
   た３６０°にわたる１回転路が、前記繰り出し制御部に
   近づくにしたがい小径となるように構成したことを特徴
   とする請求項１記載のパチンコ玉払出し装置。