JP3037528B2 - 超音波強度センサ及び超音波強度検出方法 - Google Patents

超音波強度センサ及び超音波強度検出方法

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JP3037528B2 JP5123867A JP12386793A JP3037528B2 JP 3037528 B2 JP3037528 B2 JP 3037528B2 JP 5123867 A JP5123867 A JP 5123867A JP 12386793 A JP12386793 A JP 12386793A JP 3037528 B2 JP3037528 B2 JP 3037528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、半導体デバイ
ス、液晶表示素子用ガラス基板、光学レンズなどの工業
材料や部品の洗浄処理に用いられる超音波洗浄槽の超音
波強度を検出する超音波強度センサ及び超音波強度検出
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波洗浄は例えば油脂の付着
した被洗浄物の脱脂洗浄に用いられたり、あるいは、清
浄な表面が要求される半導体デバイスやガラス基板等の
超精密洗浄に用いられている。今日、半導体デバイスの
高集積化、液晶表示素子用ガラス基板の大型化に伴い、
基板洗浄プロセスにおける基板上の微粒子等の除去能力
の向上が強く望まれるなか、超音波洗浄は、その微粒子
の除去に効果ある方法の一つとして注目されている。
【0003】超音波洗浄を行う超音波洗浄装置の一例
を、図4に基づいて説明すると、超音波洗浄装置には、
洗浄液8を貯溜する超音波洗浄槽12が備えられてお
り、この超音波洗浄槽12の底部に、超音波を発生させ
る超音波振動子14が配設されている。また、超音波洗
浄槽12内部には、揺動かご13が配設されており、こ
の揺動かご13を揺動させることで、洗浄液8を撹拌す
るようになっている。そして、超音波洗浄槽12の上部
には、オーバー・フロー槽12aが設けられており、こ
のオーバー・フロー槽12aの底部と超音波洗浄槽12
とを、ポンプ16とフィルタ17とが設けられている連
通管15を介して連結することで、オーバー・フローシ
ステムが構成されている。このオーバー・フローシステ
ムにて、洗浄液中の微粒子等は、効率よくフィルタ17
にて濾過され、濾過後の清浄な洗浄液8は、再び超音波
洗浄槽12内へ戻され、循環利用されるようになってい
る。
【0004】このような超音波洗浄装置を使用して、被
洗浄基板9の洗浄を行う際、複数枚の被洗浄基板9…を
所定の間隔で被洗浄基板用の保持部材であるキャリア1
1に収容し、これを超音波洗浄槽12内に備えられた揺
動かご13内部に入れる。キャリア11が超音波洗浄槽
12内部へ入れられると、超音波振動子14が作動し、
超音波が発せられ、同時に、揺動かご13の揺動が開始
する。超音波振動子14によって発せられた超音波は、
まず洗浄液8に伝播し、振動した洗浄液8を介して被洗
浄基板9に伝播し、発生周波数が数十kHz以下の場合
は主に浸食効果、またメガソニック領域になると振動加
速度効果により、被洗浄基板9の表面に付着した微粒子
等を解離する。解離された微粒子等は、超音波洗浄槽1
2のオーバー・フローシステムにより超音波洗浄槽12
外部へ排出され、フィルタ17により効率良く補足・濾
過されて除去される。
【0005】ところで、このように超音波洗浄にて被洗
浄基板9に付着した微粒子等の除去を行う場合、微粒子
等の除去の観点から、オーバー・フローシステムの濾過
流量、揺動かご13の揺動速度、被洗浄基板9の基板ピ
ッチ、及び洗浄液8の種類等と、被洗浄基板9の表面が
受ける超音波強度との関係が最適化されていることが望
ましく、特に、被洗浄基板9が液晶表示素子用ガラス基
板の場合、現状でも300×400mm角程度の大きさ
を有し、将来さらに大型化され、500×600mm角
程度の大型基板が使用される可能性もあり、このように
被洗浄基板9のサイズが大型化すると、現状以上にそれ
らの関係の最適化が望まれている。なぜならば、それら
が最適化されておらず、被洗浄基板9に対する超音波強
度がそれらより相対的に強い場合は被洗浄基板9の破損
に、逆に弱い場合は洗浄むらや洗浄不良につながり、そ
して、被洗浄基板9の基板サイズが大型化するにつれて
その影響をより強く受けることとなるからである。
【0006】濾過流量、揺動速度、被洗浄基板9の基板
ピッチ、及び洗浄液8の種類等と、被洗浄基板9の表面
が受ける超音波強度との関係が最適化されていないため
に生じる不具合を詳細に説明すると、即ち、 超音波強度に対して相対的に濾過流量が少ない場合
は、超音波によって、一度は被洗浄基板9の基板表面か
ら微粒子等を解離することができても、それらの超音波
洗浄槽12外部への排出速度が遅いために、基板表面に
微粒子等が再付着する可能性が高くなり、これにより、
洗浄不良を生じ易い。反対に、超音波強度に対して相対
的に濾過流量が多い場合は、基板表面への超音波の伝播
が妨げられ、超音波による洗浄効果が得難くなるので、
基板表面に付着した微粒子等が解離し難くなり、洗浄む
らを生じ易い。
【0007】 超音波強度に対して相対的に揺動速度
が遅い場合は、単位面積・単位時間当たりの基板表面が
受ける超音波強度が増大するので、その程度が大きい場
合は、被洗浄基板9を破損させる可能性が高くなる。反
対に、超音波強度に対して相対的に揺動速度が速い場合
は、洗浄液8を必要以上に撹拌してしまうため、基板表
面への超音波の伝播が妨げられて超音波による洗浄効果
が得難くなり、これにより、基板表面に付着した微粒子
等が解離し難くなり、洗浄むらを生じ易い。
【0008】 超音波強度に対して相対的に被洗浄基
板9の基板ピッチが狭い場合は、超音波強度の減衰の程
度が増大することから、基板表面が受ける超音波強度が
減少し、基板表面への超音波の伝播が妨げられて超音波
による洗浄効果が得難くなり、これにより、基板表面に
付着した微粒子等が解離し難くなり、洗浄むらを生じ易
い。
【0009】 超音波により浸食作用が発生し易い洗
浄液8の場合、超音波強度が相対的に大きいと、浸食作
用による被洗浄基板9の破損につながる。
【0010】そこで、従来から、超音波強度センサを使
用して超音波洗浄槽12内部の洗浄液8の超音波強度を
検出し、これに基づいて、濾過流量、揺動速度、被洗浄
基板9の基板ピッチ、及び洗浄液8の種類等と、被洗浄
基板9の表面が受ける超音波強度との関係が最適化され
るように、ポンプ16のポンプ出力、揺動かご12を揺
動させるモータ出力、被洗浄基板9の基板ピッチ等を変
化させることで、被洗浄基板9の破損や、洗浄不良、洗
浄むら等を回避することが行われている。
【0011】従来使用されている超音波強度センサ21
は、必要に応じて超音波洗浄槽12内部の洗浄液8に浸
漬させて使用されるもので、図5に示すように、棒状タ
イプで、保護管22の内部の先端側に、圧電素子からな
る洗浄液8の振動を振動強度に対応した電気信号強度に
変換する超音波強度検出素子24が設けられた構成を有
しており、この超音波強度検出素子24を挾持している
二つの電極部23・23とこれらに接続された電極線2
3a・23aにより、超音波強度検出素子24にて変換
された電気信号が、保護管22の後端側に接続されたケ
ーブル7まで導かれ、この電気信号が、ケーブル7を介
して、図4に示す電気信号処理装置18及びデータ処理
装置19に入力され、超音波強度を測定できるようにな
っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の超音波強度センサ21を使用しての超音波強度の検
出では、濾過流量、揺動速度、被洗浄基板9の基板ピッ
チ、及び洗浄液8の種類等と、被洗浄基板9の表面が受
ける超音波強度との関係を効果的に最適化させることが
できないという問題が生じている。
【0013】即ち、従来の超音波強度センサ21は、必
要に応じて外部から超音波洗浄槽12内へ入れ、洗浄液
8に浸漬させることで、超音波洗浄槽12内部の洗浄液
8の超音波強度を検出するようになっており、被洗浄基
板9における基板周辺部や、基板間の洗浄液8の受ける
超音波強度を検出するようになっている。したがって、
被洗浄基板9の基板表面が直接受ける超音波強度を検出
することはできず、おおよそ、それに近い値しか検出す
ることができない。しかも、特に、液晶表示素子用ガラ
ス基板等の大型基板の超音波洗浄処理の場合など、超音
波振動子からの距離による減衰などで、基板表面が受け
る超音波強度の面内分布が発生し易いが、従来の超音波
強度センサ21にて、このような超音波強度の面内分布
を検出したい場合は、超音波強度センサ21を移動させ
ながら超音波強度を検出していかなければならず、甚だ
手間取る作業が必要である。しかも、キャリア11内に
収容されている被洗浄基板9の基板ピッチが、超音波強
度センサ21の外形寸法より狭い場合、基板間に超音波
強度センサ21を入れることができないので、基板間の
超音波強度も検出することができず、基板周辺部の超音
波強度しか検出できないこととなる。
【0014】したがって、上記したように、従来の超音
波強度センサ21を使用した超音波強度の検出では、濾
過流量、揺動速度、基板ピッチ、及び洗浄液の種類等と
基板表面が受ける超音波強度との関係を最適化すること
が、困難なこととなっている。
【0015】そこで、本発明は、上記課題に鑑みなされ
たもので、被洗浄基板の基板表面が直接受ける超音波強
度を複数箇所にて検出できる超音波強度センサを提供
し、かつ、この超音波強度センサを使用して、被洗浄基
板の表面に付着した微粒子等を効率よく除去すべく、濾
過流量、揺動速度、基板ピッチ、及び洗浄液の種類等
と、基板表面が受ける超音波強度との関係の最適化を図
るのに必要な被洗浄基板の基板表面の超音波強度を、効
果的に検出できる検出方法を提案することを目的として
いる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
超音波強度センサは、上記課題を解決するために、複数
個の超音波強度検出素子が被洗浄基板と同じ大きさの
板表面に形成され、超音波洗浄装置の超音波洗浄槽内部
に配されるものであることを特徴としている。
【0017】本発明の請求項2記載の超音波強度センサ
は、上記課題を解決するために、上記請求項1の超音波
強度センサにおいて、超音波強度検出素子が圧電素子か
らなることを特徴としている。
【0018】本発明の請求項3記載の超音波強度センサ
は、上記課題を解決するために、上記請求項1又は2記
載の超音波強度センサにおいて、複数個の超音波強度検
出素子の上に保護膜が形成されていることを特徴として
いる。
【0019】本発明の請求項4記載の超音波強度検出方
法は、上記課題を解決するために、上記請求項1,2又
は3記載の超音波強度センサを複数枚配列し、超音波強
度を3次元的に検出することを特徴としている。
【0020】本発明の請求項5記載の超音波強度検出方
法は、上記課題を解決するために、上記請求項4記載の
超音波強度検出方法において、被洗浄基板保持用の保持
部材の内部に、超音波強度センサを複数枚配列すること
を特徴としている。
【0021】
【作用】上記の請求項1の構成によれば、超音波強度検
出素子が被洗浄基板と同じ大きさの基板表面に形成され
ているので、超音波洗浄装置の超音波洗浄槽内部に配す
ることによって、基板表面が直接受ける超音波強度を検
出でき、しかも、超音波強度検出素子が複数個設けられ
ているので、基板表面における中心部や周辺部など、複
数箇所の超音波強度を検出できるようになる。そして、
請求項2の構成を採用すれば、上記超音波強度検出素子
には、圧電素子を用いることができ、また、請求項3の
構成を採用し、超音波強度検出素子の上に保護膜を設け
ることで、超音波強度検出素子が超音波にて剥離される
のを効果的に抑制し、超音波強度センサの寿命を延ばす
ことができる。
【0022】そして、このような超音波強度センサを、
請求項4に記載されているように、複数枚配列すること
により、超音波強度を3次元的に検出することができ、
例えば、その配列方法として、請求項5に記載されてい
るように、被洗浄基板保持用の保持部材の内部に複数枚
設置することにより、保持部材に保持された被洗浄基板
が受ける超音波強度を3次元的に検出することができ
る。具体的に説明すると、保持部材に保持される被洗浄
基板の数枚、もしくは全部を、上記超音波強度センサに
置き換えることで、保持部材に保持される各被洗浄基板
の基板表面が受ける超音波強度を検出することができ
る。
【0023】したがって、このような超音波強度センサ
を使用して、超音波強度を3次元的に検出することで、
例えば超音波洗浄装置における、濾過流量、揺動速度、
基板ピッチ、及び洗浄液の種類等と、基板表面が受ける
超音波強度との関係を効果的に最適化することが可能と
なり、被洗浄基板の破損や、被洗浄基板の洗浄不良・洗
浄むら等の不具合を引き起こすことなく、効率よく被洗
浄基板に付着している微粒子等を除去することができ
る。
【0024】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図3に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0025】本発明に係る超音波強度センサ1が適用さ
れる超音波洗浄装置は、半導体デバイスの洗浄に用いら
れる装置であり、図3に示すように、洗浄液8を貯溜す
る超音波洗浄槽12が備えられており、この超音波洗浄
槽12の底部に、超音波を発生させる超音波振動子14
が配設されている。また、超音波洗浄槽12内部には、
図示しないモータのモータ出力にて揺動される揺動かご
13が配設されており、この揺動かご13を揺動させる
ことで、洗浄液8を撹拌するようになっている。そし
て、超音波洗浄槽12の上部には、オーバー・フロー槽
12aが設けられており、このオーバー・フロー槽12
aの底部と超音波洗浄槽12とを、ポンプ16とフィル
タ17とが設けられている連通管15を介して連結する
ことで、超音波洗浄槽12内部の洗浄液8が下方から上
方へと流れるオーバー・フローシステムが構成されてい
る。このオーバー・フローシステムにて、洗浄液中の微
粒子等は、微粒子の粒子径を考慮したフィルタ17にて
効率よく捕捉・濾過されて洗浄液中から排出される。そ
して、濾過後の洗浄液8は、再び超音波洗浄槽12内へ
戻され、循環利用されるようになっている。
【0026】このような超音波洗浄装置を使用して、半
導体デバイスである被洗浄基板9の洗浄を行う際、複数
の被洗浄基板9…を被洗浄基板保持用の保持部材である
キャリア11に所定間隔で収容した状態で、超音波洗浄
槽12内に備えられた揺動かご13内部に入れる。キャ
リア11が超音波洗浄槽12内部へ入れられると、超音
波振動子14が作動し、超音波が発せられ、同時に、揺
動かご13の揺動が開始する。超音波振動子14によっ
て発せられた超音波は、まず洗浄液8に伝播し、振動し
た洗浄液8を介して被洗浄基板9に伝播し、発生周波数
が数十kHz以下の場合は主に浸食効果、またメガソニ
ック領域になると振動加速度効果より、被洗浄基板9の
表面に付着した微粒子等を解離する。解離された微粒子
等は、超音波洗浄槽12のオーバー・フローシステムに
より超音波洗浄槽12外部へ排出され、フィルタ17に
より効率良く補足・濾過され、除去される。濾過後の清
浄な洗浄液8は、再び超音波洗浄槽12内部へ戻され
る。
【0027】このような超音波洗浄装置に備えられる本
発明に係る超音波強度センサ1は、図1に示すように、
上記被洗浄基板9と同じ大きさのベース基板2を有して
おり、このベース基板2の基板表面のほぼ全領域を埋め
尽くすように、複数の超音波強度を電気変換するための
超音波強度検出素子である圧電素子3が配列して形成さ
れている。尚、実際には、圧電素子3がベース基板2の
表面に直接形成されているのではなく、図2の断面図に
示すように、ベース基板2の表面に電極4が形成されて
おり、この上に圧電素子3が、そして、さらにその上に
もう一方の電極4が形成された構成となっている。これ
ら一対の電極4・4には、ベース基板2の一端部に設け
られたアダプター6にまで圧電素子3で検出された電気
信号を導くための電極線部4a・4aが一体に形成され
ている。上記ベース基板2の一端部に設けられたアダプ
ター6には、ケーブル7が接続されており、このケーブ
ル7を介して、図3に示す電気信号処理装置18、デー
タ処理装置19、モニタ20が順に接続されている。
【0028】上記電極4・4,…、電極線部4a・4
a,…、及び圧電素子3…の形成は、ベース基板2の表
面に、電極4・4,…、電極線部4a・4a,…はスパ
ッタ法等、圧電素子3…はスパッタまたはCVD法等に
より、所望の膜厚で薄膜を形成した後、エッチング等の
微細加工を施し、所望の大きさにパターニングすること
で形成されており、本実施例においては、さらにその上
を、保護膜5で覆うことで、圧電素子3…や電極4・
4,…、電極線部4a・4a,…が剥離されることを抑
制し、超音波強度センサ1の寿命を延ばすような処理が
施されている。
【0029】上記超音波強度センサ1を、図3に示すよ
うに、例えばキャリア11内に保持した状態で、上記超
音波洗装置の超音波洗浄槽12内部へ配設すると、超音
波振動子14によって発せられた超音波は、洗浄液8を
伝播することにより、洗浄液8の振動を発生させる。洗
浄液8の振動は超音波強度センサ1におけるベース基板
2上に形成された個々の圧電素子3…により、振動強度
に対応した電気信号に変換される。電気信号は、圧電素
子3の両面に形成された電極4・4,…、及び電極線部
4a・4a,…によりベース基板2の端部のアダプター
6に導かれ、アダプター6に接続されたケーブル7を介
して、電気信号処理装置18に伝送される。電気信号処
理装置18からの電気信号出力は、データ処理装置19
に入力されてデータ処理され、ベース基板2の基板表面
の各圧電素子3で検出される超音波強度が、電気信号強
度としてモニタ20に表示され、超音波強度を検出して
測定する。これにより、この超音波強度センサ1と同じ
状態で超音波洗浄槽12内部に配される被洗浄基板9が
受ける超音波強度を、平面的(2次元的)に検出して測
定することができる。
【0030】また、このような超音波強度センサ1を複
数枚用意し、キャリア11内に保持されている被洗浄基
板9の数枚と入れ換えて、もしくは、保持されている全
ての被洗浄基板9と入れ換えてセットして、上記超音波
洗装置の超音波洗浄槽12内部へ配設することで、キャ
リア11内に保持される複数の被洗浄基板9の各基板表
面が受ける超音波強度を、キャリア11内で空間的(3
次元的)に検出して測定することができる。
【0031】したがって、このようにして検出された各
超音波強度に基づいて、濾過流量を制御するポンプ16
のポンプ出力、揺動速度を制御する揺動かご13のモー
タ出力の調整を行い、その基板ピッチでの濾過流量、揺
動速度を最適化することができる。また、基板ピッチを
変化させると、これらの関係も変化するが、上述のよう
に、再びその基板ピッチにて超音波強度センサ1…を配
置し、超音波強度を検出することで、基板ピッチ変更後
もこれらの関係を容易に最適化することができる。
【0032】これにより、さらなる被洗浄基板9の大型
化が図られたとしても、本発明にかかる上記超音波強度
センサ1を使用することで、濾過流量、揺動速度、基板
ピッチ、及び洗浄液8の種類等と、被洗浄基板9の基板
表面が受ける超音波強度との関係を効果的に最適化する
ことができ、被洗浄基板9の破損や、被洗浄基板9の洗
浄不良・洗浄むら等の不具合を引き起こすことなく、効
率よく被洗浄基板9に付着している微粒子等を除去する
ことができる。
【0033】尚、本実施例においては、超音波強度検出
素子として、圧電素子3を例示したが、超音波強度を検
出できるものであればよく、これに限定されるものでは
ない。同様に、ベース基板2の表面に形成した圧電素子
3の配列状態も、これに限定されるものではなく、ベー
ス基板2の基板表面に受ける超音波強度を全体的に検出
できる配列であればよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明は、複数個の超音
波強度検出素子が被洗浄基板と同じ大きさの基板表面に
形成され、超音波洗浄装置の超音波洗浄槽内部に配され
超音波強度センサを構成し、この超音波強度センサ
を、被洗浄基板保持用の保持部材の内部に、複数枚配列
して、保持部材の内部に保持される被洗浄基板の基板表
面が直接受ける超音波強度を、3次元的に検出するもの
である。
【0035】したがって、このような超音波強度センサ
を使用することで、例えば超音波洗浄装置における、濾
過流量、揺動速度、基板ピッチ、及び洗浄液の種類等
と、基板表面が受ける超音波強度との関係を効果的に最
適化することが可能となり、被洗浄基板の破損や、被洗
浄基板の洗浄不良・洗浄むら等の不具合を引き起こすこ
となく、効率よく被洗浄基板に付着している微粒子等を
除去することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、保護膜を除い
た状態の超音波強度センサの平面図である。
【図2】上記超音波強度センサにおける要部の断面図で
ある。
【図3】上記超音波強度センサが使用されている状態
の、超音波洗浄装置の模式図である。
【図4】従来の超音波強度センサが使用されている状態
の、超音波洗浄装置の模式図である。
【図5】従来の超音波強度センサの断面模式図である。
【符号の説明】
1 超音波強度センサ 2 ベース基板(基板) 3 圧電素子(超音波強度検出素子) 4 電極 4a 電極線部 5 保護膜 6 アダプター 7 ケーブル 8 洗浄液 9 被洗浄基板 11 キャリア(被洗浄基板保持用の保持部材) 12 超音波洗浄槽 13 揺動かご 14 超音波振動子 18 電気信号処理装置 19 データ処理装置 20 モニタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04R 17/02 H04R 17/02 (56)参考文献 特開 昭63−249025(JP,A) 特開 昭58−127157(JP,A) 特開 昭55−159121(JP,A) 特開 平4−56132(JP,A) 実開 昭57−140751(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01H 3/10 B08B 3/12 G01H 3/00 H01L 21/304 341 H04R 17/00 332 H04R 17/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の超音波強度検出素子が被洗浄基板
    と同じ大きさの基板表面に形成され、超音波洗浄装置の
    超音波洗浄槽内部に配されるものであることを特徴とす
    る超音波強度センサ。
  2. 【請求項2】上記超音波強度検出素子が圧電素子からな
    ることを特徴とする上記請求項1記載の超音波強度セン
    サ。
  3. 【請求項3】複数個の超音波強度検出素子の上に保護膜
    が形成されていることを特徴とする上記請求項1又は2
    記載の超音波強度センサ。
  4. 【請求項4】上記請求項1,2又は3記載の超音波強度
    センサを複数枚配列し、超音波強度を3次元的に検出す
    ることを特徴とする超音波強度検出方法。
  5. 【請求項5】被洗浄基板保持用の保持部材の内部に、超
    音波強度センサを複数枚配列することを特徴とする上記
    請求項4記載の超音波強度検出方法。
JP5123867A 1993-05-26 1993-05-26 超音波強度センサ及び超音波強度検出方法 Expired - Fee Related JP3037528B2 (ja)

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