JP2001009395A - 超音波洗浄処理方法とその装置 - Google Patents

超音波洗浄処理方法とその装置

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JP2001009395A
JP2001009395A JP11183302A JP18330299A JP2001009395A JP 2001009395 A JP2001009395 A JP 2001009395A JP 11183302 A JP11183302 A JP 11183302A JP 18330299 A JP18330299 A JP 18330299A JP 2001009395 A JP2001009395 A JP 2001009395A
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Hiroshi Fujita
博 藤田
Noriaki Shimokawa
典昭 下川
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Toshiba Corp
Toshiba Circuit Technology KK
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Toshiba Corp
Toshiba Circuit Technology KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波処理槽での超音波発振時に、超音波伝
播槽中に発生する気泡により処理槽での音圧が変動し、
洗浄等の被処理物ヘの処理効果の低下やダメージを生じ
させるのを抑制することが可能な超音波処理方法とその
装置。 【解決手段】 被処理物2への超音波照射時の超音波伝
播液4の気泡の量を測定し、その結果に応じて音圧の変
動を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物である固
体一般を液体中で超音波洗浄する際の好適な洗浄技術に
関するもので、特に、半導体の製造プロセス等が代表例
とする各種産業機器の製造プロセスに用いられる基板や
部品等の洗浄に好適な超音波洗浄方法およびその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の電子部品部材類の製造工程等
においては、表面を極めて清浄にすることが求められる
ことがある。例えばLSIは、シリコンウエハ上に酸化
ケイ素の絶縁被膜を形成し、次いでこの被膜上に所定の
パターンにレジスト層を設け、レジスト層のない部分の
絶縁被膜をエッチング等によって除去して金属シリコン
を露出させ、この表面を洗浄した後、目的に応じてp型
あるいはn型の元素を導入し、アルミニウム等の金属配
線を埋め込む工程(リソグラフィプロセス)を繰り返し
て素子が製造される。その際に、p型、n型の元素を導
入する際や金属配線を埋め込む際に、シリコン表面に、
微粒子等の異物や、金属、有機物、自然酸化膜等が付着
していると、シリコンと金属配線との接触不良や、接触
抵抗増大により素子の特性が不良となることがある。こ
のためLSI製造工程において、シリコンウエハ表面の
洗浄工程は高性能な素子を得るために、非常に重要な工
程で、シリコンウエハ表面上の付着不純物は可能な限り
取り除くことが必要である。
【0003】そのため、半導体基板あるいはガラス基板
等の洗浄方法としては、バッチ処理によるディップ式超
音波洗浄が一般に採用されている。この方法は、被処理
物が入れられた洗浄槽中に洗浄液を満たし、洗浄槽の底
面または側面に取り付けられた超音波振動子から、超音
波を洗浄槽に放射して、洗浄液に超音波振動を加えて、
洗浄を行なうものである。すなわち、この方法では、洗
浄液中の超音波の音圧変化によって、液体内部で発生す
るキャビテーション(超音波の圧力振幅によって、気泡
が成長してその気泡が圧力に押し潰されて破壊する)に
より、洗浄液中に置かれた基板に付着している異物を除
去するものである。
【0004】図4はLSI製造工程等に用いられるディ
ップ式超音波洗浄装置の一例の模式図である。
【0005】処理槽21は純水や薬液の処理液29を満
たして、内部に被処理物22を保持する図示しない保持
具を有している。また、処理槽21の底部には底部全体
を覆うように超音波伝播槽23が設けられている。この
超音波伝播槽23は内部に超音波伝播液24が充満し処
理槽21をの低部と接している。また、底部に超音波振
動板25が固定されている。この超音波振動板25は発
振電源26に電気的に接続されている。
【0006】なお、処理槽21と超音波伝播槽23の双
方には、それぞれ、バルブ27a、27bを設けた管路
28a、28bが接続されている。
【0007】これらの構成により、発振電源26から供
給される高周波電力により超音波振動板25が振動して
超音波が発生する。超音波振動板25から放出された超
音波は、超音波伝播槽23の超音波伝播液24、処理槽
21内の処理液29を介して被処理物22に照射され
る。それにより被処理物22は洗浄が行なわれる。
【0008】なお、この洗浄工程の際に、超音波伝播液
24に照射された超音波の音圧がキャビテーション闘値
を超えるとキャビテーションによる気泡が発生し、それ
による音波の吸収、反射、散乱により、気泡の発生数量
が変動することで処理槽21での音圧低下が引き起こさ
れる。すなわち、図5(a)に従来技術での発振電源2
6の立上り出力特性と、図5(b)にそのときの処理槽
21での音圧特性を示すと、発振電源26では最終出力
まで一挙に急上昇するため、超音波伝播液24中にキャ
ビテーションによる気泡が発生し十分に音圧を低下させ
るのに要する時間より先に最終出力まで上昇する。この
ため、図5(b)に示すように発振開始時の音圧が安定
時より非常に高くなる。
【0009】つまり、超音波発振開始時には超音波伝播
液でキャビテーションが発生していないため、音波の透
過率が上がり、処理槽内での音圧が高くなる。その後、
キャビテーションが発生し、超音波伝播槽に気泡が充満
する。このキャビテーション発生による音波の吸収と発
生した気泡による吸収、反射、散乱により処理槽での音
圧が急激に低下して安定する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
超音波洗浄では超音波発振時には超音波伝播液でキャビ
テーションが発生し、超音波伝播槽に気泡が充満する。
このキャビテーション発生による音波の吸収と、発生し
た気泡による吸収、反射、散乱が起こり、これら気泡の
発生数量が変動することにより処理槽での音圧は変動す
る。
【0011】この場合、超音波発振開始時には超音波伝
播液でキャビテーションが発生していないため、音波の
透過率が上がり、処理槽内での音圧が高くなる。その
後、キャビテーションが発生し、超音波伝播槽に気泡が
充満すると、このキャビテション発生による音波の吸収
と発生した気泡による吸収、反射、散乱により処理槽で
の音圧が急激に低下して安定する。
【0012】従来、超音波処理中の処理音圧の変化は測
定しておらず、超音波伝播槽での音波の減衰量変動に関
しても測定や対策はなされていない。このため、洗浄処
理能力の変動や被処理物へのダメージ等の発生を引き起
こす場合が発生する。また、この場合、音圧変動の検知
機構がないため、処理直後でのこれらの発見ができない
等の問題が存在している。
【0013】また、処理槽内の側壁の近傍等に音圧計を
設置し、常時、音圧の監視を行う試みが行なわれている
場合もあるが、この場合は、洗浄に用いられているMH
z帯域等の高周波の超音波では音波の直進性が高く、し
かも気泡の発生に関しては槽内で不均一であるため、局
部的に槽内で音圧が変動する場合が多く、音圧計での常
時の監視では実際に処理音圧の変動を発見することがで
きない。
【0014】本発明はこれらの事情にもとづいて成され
たもので、超音波処理槽での超音波発振時に、超音波伝
播槽中に発生する気泡により処理槽での音圧が変動し、
洗浄等の被処理物ヘの処理効果の低下やダメージを生じ
させるのを抑制することが可能な超音波処理方法とその
装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による手
段によれば、発振電源の出力により振動する超音波振動
板の超音波振動を超音波伝播槽内の超音波伝播液に伝播
し、前記超音波伝播液に伝播された超音波振動を前記超
音波伝播液に接して設けられた処理槽内の処理液に伝播
し、前記処理液に伝播された超音波振動により前記処理
液中に配された被処理物を洗浄処理する超音波洗浄処理
方法において、前記超音波伝播液中の気泡の量を測定
し、その結果に基づき前記発振電源の出力を制御するこ
とを特徴とする超音波洗浄処理方法である。
【0016】また、請求項2の発明による手段によれ
ば、前記超音波伝播液中の気泡の量の測定は、光学的手
段により行うことを特徴とする超音波洗浄処理方法であ
る。
【0017】また、請求項3の発明による手段によれ
ば、前記超音波伝播液中の気泡の量の測定は、その超音
波伝播液を連続的または定期的にサンプリングして行う
ことを特徴とする超音波洗浄処理方法である。
【0018】また、請求項4の発明による手段によれ
ば、内部に処理液が満たされ被処理物が配される処理槽
と、内部に超音波伝播液が満たされた際に前記処理槽底
部と前記超音波伝播液が接するように設けられた超音波
伝播槽と、前記超音波伝播槽に設けられた超音波振動板
と、前記超音波伝播液中の気泡の量を測定する気泡量測
定手段と、前記気泡量測定手段により得られた気泡の量
に基づき前記超音波振動板の振動を制御する気泡量解析
部を有することを特徴とする超音波洗浄処理装置であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0020】図1は本発明の第1の実施の形態を示すL
SI製造工程等に用いられるディップ式超音波洗浄装置
の一例の模式図である。
【0021】ディップ用の処理槽1は純水や薬液の処理
液9を満たして、内部に被処理物2を保持する図示しな
い保持具を有している。また、処理槽1の底部には底部
全体を覆うように超音波伝播槽3が設けられている。こ
の超音波伝播槽3は内部に超音波伝播液4が充満し処理
槽1を浸漬している。また、底部に超音波振動板5が固
定されている。この超音波振動板5は発振電源6に電気
的に接続されている。この発振電源6は図示しない制御
部によって、処理槽1の内部の超音波周波数が500〜
3000kHzになるように制御されている。
【0022】なお、処理槽1と超音波伝播槽3の双方に
は、それぞれ、バルブ7a、7bを設けた管路8a、8
bがそれぞれ接続されており、超音波伝播液4と処理液
9は随時供給・排出されている。
【0023】上述の超音波伝播槽3は透明の塩化ビニー
ル製でレーザダイオード10と受光部11とで構成され
た気泡量計測手段が設けられている。つまり、側壁部に
レーザダイオード10が設置され、レーザダイオード1
0の対向面の側壁にはフォトダイオードで構成されてい
る受光部11が設置されている。これらにより、レーザ
ダイオード10から出射されたレーザ光は、超音波伝播
槽3と超音波伝播液4を透過して受光部11に入射する
構造である。また、受光部11に入射したレーザ光は光
電変換されて光量に応じた電圧を出力する。受光部11
には気泡量解析部12が電気的に接続され、受光部11
からの出力電圧を解析し、設定された所定値との比較し
て判定を行う。気泡量解析部12の警報出力部12aは
装置コントローラ13に電気的に接続されており、気泡
量解析部12での判定において所定範囲以外の値となっ
た場合に、警報が装置コントローラ13に出力される。
警報出力部12aからの警報出力が装置コントローラ1
3に入力されると、装置コントローラ13はそれに応じ
た装置制御を行う。
【0024】したがって、処理槽1内へ超音波伝播中に
超音波振動によるキャビテーションが発生して超音波伝
播槽3内に気泡が生成して充満すると、レーザ光が気泡
により散乱されて受光部11に入射する光量が減少す
る。受光部11に入射されるレーザ光量は、超音波伝播
液4中での光路上の気泡量に応じて減衰するため、受光
部11からの電圧出力を測定することで相対的な気泡量
の測定を行うことができる。なお、超音波伝播液4の気
泡の量の測定は、連続または定期的にサンプリングして
行っている。
【0025】これにより、超音波伝播槽3での気泡発生
量が定常状態に対し少ない場合、音波の透過率が上が
り、処理槽1での音圧が上昇する。この場合、レーザ光
の透過光量が増加するため、処理槽1での音圧変化を検
知することができる。なお、気泡発生量が極端に少ない
場合には、処理槽1での音圧上昇により被処理物2にダ
メージが生じる場合があるため、気泡量解析部12の警
報出力部12aからの警報により装置を停止して、再
度、超音波振動板5の超音波発振を行う。
【0026】再度の超音波発振を行っても気泡発生量が
少ない場合には、装置が異常であると判断して装置を停
止してメンテナンスを促すなどの対処を行う。また、逆
に気泡発生量が定常状態より多い場合には、レーザダイ
オード10からのレーザ光が気泡により散乱されて透過
光量が減衰する。このとき、音波も同様に気泡により減
衰するため、処理槽1での音圧が低下して処理効果が低
下する。そこで、レーザ光量が所定範囲以下の値に低下
した場合には、気泡量解析部12の警報出力部12aか
ら警報を発して処理後の効果確認を促す。又は、一旦、
超音波振動板5の超音波発振を停止させて、再度の超音
波発振を行うことで定常状態への回復を図る。
【0027】また、図2は上述の実施の形態の変形例を
示す平面状の模式図である。すなわち、気泡量計測手段
は受光部11aをレーザダイオード10からのレーザ光
の透過光が直接入射しない位置に設置し、受光部11a
をレーザダイオード10からのレーザ光路のある点で焦
点を結ぶよう図示しない光学系で調整する。この場合、
レーザ光路中に気泡が存在すると散乱光が発生する。こ
の発生した散乱光を受光部11aの焦点面で捉えて光電
変換する。レーザ光路中の気泡の量により散乱光量が変
化するので、超音波伝播液4中の気泡発生量を測定する
ことができる。なお、このときの気泡発生量と散乱光量
の関係は、上述の実施の形態とは逆に気泡発生量が増加
すると散乱光量が増加する。この気泡発生量情報により
気泡量解析部12の警報出力部12aからの警報によ
り、装置コンローラ13によって上記の実施の形態と同
様に装置の制御を行う。
【0028】また、上記実施例の変形例として、レーザ
ダイオード10から出射されたレーザ光を図示しないス
キャナにより1次元的に走査し、擬似レーザ光平面を形
成させ、図示しない受光部を超音波伝播槽3の周囲に1
次元的に多数配置することで、超音波伝播槽3の全面も
しくは特定面の気泡分布を測定することができる。ま
た、シリンドリカルレンズ(不図示)等を用いてレーザ
光平面を形成させ、受光部にも同様にシリンドリカルレ
ンズ等で集光させることで、特定面の全面の気泡量の測
定を行うことができる。
【0029】また、図3は本発明の第2の実施の形態を
示すLSI製造工程等に用いられるディップ式超音波洗
浄装置の一例の模式図である。
【0030】第1の実施の形態と同一機能部分には同一
記号を付しているので、その説明は省略する。
【0031】すなわち、気泡量計測手段に導く管路とし
て超音波伝播槽3にはサンプリングチューブ14が接続
されており、サンプリングチューブ14には気泡量計測
手段である気泡カウンタ15が接続されている。この気
泡カウンタは一般に用いられているものである。
【0032】つまり、気泡カウンタ15はサンプリング
チューブ14を介して、超音渡伝播液を定期的または連
続的に吸引して超音波伝播液4中の気泡個数を計数す
る。さらに、気泡カウンタ15は計数した気泡個数を予
め定められている所定範囲に対する気泡個数との比較を
行う。
【0033】その結果、比較した結果が所定範囲以外の
値のときは装置コントローラ13に警報を発し、その警
報を受けた装置コントローラ13が警報にもとづいて装
置の制御を行う。この場合は、上記の第1の実施の形態
で説明したと同様に、超音波伝播液4中の気泡量によ
り、処理槽1での音圧が変化するため、定常状態以下の
気泡個数の場合、超音波伝播槽3での音波の透過率が上
がり、処理槽1での音圧が上昇する。また、気泡個数が
定常状態以上の場合には、超音波伝播槽3での音波の透
過率が下がって処理槽1での音圧が減少する。これらの
音圧変化に対して、それぞれ上述の第1の実施の形態で
行ったと同様に装置の制御を行う。
【0034】上述の各実施の形態で説明したように、本
発明では、発振電源6から供給される高周波電力により
超音波振動板5が振動して超音波が発生する。超音波振
動板5は超音波伝播槽3の底部に連結されており、超音
波伝播槽3には超音波伝播液4が満たされている。ま
た、処理槽1の底部は超音渡伝播槽3に浸漬されてお
り、処理槽1内には処理液9が満たされた状態で、被処
理物2を処理液9中に浸漬させて超音波処理を行う。超
音波振動板5から放出された超音波は超音波伝播液4、
処理槽1、処理液9を介して被処理物2に照射される。
【0035】超音波振動板5の超音波発振により超音波
伝播液4中でキャビテーションが発生して気泡が生ず
る。これらキャビテーション発生による音波の吸収と、
発生した気泡による吸収、反射、散乱により処理槽1で
の音圧が低下する。この際に、水質など諸条件により気
泡の発生状態が変化し、処理槽1での音圧変動が引き起
こされる。
【0036】気泡発生量測定手段として、超音波伝播槽
3の側壁部分にレーザダイオード10と受光部11を設
け、超音波伝播槽3内にレーザ光を照射する。超音波伝
播槽3中の気泡により、レーザダイオード10からのレ
ーザ光が散乱および減衰するので、その散乱光量もしく
は透過光量の変化を測定することにより超音波伝播槽3
中の気泡量を測定している。なお、その際に、レーザ光
を走査、平面光とし、多数の受光部11を超音波伝播槽
3周囲に1次元的に配置することにより超音波伝播槽3
全面の音圧変動の測定を行う場合もある。
【0037】また、超音波伝播槽3にパーティクルカウ
ンタと同機構の気泡カウンタ15を設置し、超音波伝播
液4を定期的もしくは連続的にサンプリングし、一定液
量内の気泡数を測定することでも実現できる。
【0038】これらの測定により、気泡量が所定範囲以
外の値の場合、所定範囲以上では音波の減衰が大きくな
り、処理音圧が低下して洗浄効果等の低下が起こる。ま
た、所定範囲以下では音波の透過率が上がり、処理音圧
が高くなるため被処理物2にダメージが生じる。このた
め、気泡発生量測定手段により気泡発生量を測定し、所
定範囲以外となった場合に、超音波処理装置に警報を発
して装置を制御する。例えば、気泡発生量が所定範囲以
上の場合、警報発生により処理効果を確認し、効果が適
正範囲以下なら再処理を行うなどの適切な処理が迅速に
行える。
【0039】また、気泡発生量が所定範囲以下ならば、
超音波振動板5の超音波発振を停止させ、再度、超音波
発振させることで所定範囲への回復を図る。再度所定範
囲以下なら装置に警報を発し、装置停止を行い、装置メ
ンテナンスを行うなどの処置を行っている。
【0040】したがって、本発明では、超音波伝播槽3
でのキャビテーションにより発生した気泡の発生量変化
による処理槽1での音圧変化を監視することができる。
これにより音圧値が所定範囲より大きくなることが無く
なり、被処理物2へのダメージを抑止することができ
る。
【0041】また、従来の装置では気泡発生量の増加し
た場合は、音圧値が所定範囲以下となって処理性能を低
下させていたが、本発明によれば処理性能低下の検知を
行こなっているので、その場合も検知結果に応じて再処
理などの対応が行えるので、十分に処理性能の維持がで
きる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、被処理物に対して超音
波処理を施すに際して、処理槽での音圧変化を監視して
それに応じて制御することで、被処理物へのダメージを
抑止した良好な処理を施すことができる。
【0043】また、気泡発生量の増加により、音圧値が
所定範囲以下となって処理性能を低下した場合でも、そ
の検知を行こない、かつ、検知結果に応じて再処理など
の対応を行っているので、良好な処理性能の維持が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディップ式超音波洗浄装置の第1の実
施の形態を示す模式図。
【図2】本発明のディップ式超音波洗浄装置の第1の実
施の形態の変形例を示す模式図。
【図3】本発明のディップ式超音波洗浄装置の第2の実
施の形態を示す模式図。
【図4】従来のディップ式超音波洗浄装置の一例の模式
図。
【図5】(a)従来のディップ式超音波洗浄装置での超
音波発振電源の立上り出力特性を示すグラフ、(b)そ
のときの処理槽1での音圧特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1…処理槽、2…被処理物、3…超音波伝播槽、4…超
音波伝播液、5…超音波振動板、6…超音波発振電源、
9…処理液、10…レーザダイオード、11、11a…
受光部、12…気泡量解析部、13…装置コントロー
ラ、14…サンプルチューブ、15…気泡カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下川 典昭 東京都府中市東芝町2番1号 東芝サーキ ットテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA03 AB01 AB42 BB02 BB85 BB93 CB01 CD42 CD43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振電源の出力により振動する超音波振
    動板の超音波振動を超音波伝播槽内の超音波伝播液に伝
    播し、前記超音波伝播液に伝播された超音波振動を前記
    超音波伝播液に接して設けられた処理槽内の処理液に伝
    播し、前記処理液に伝播された超音波振動により前記処
    理液中に配された被処理物を洗浄処理する超音波洗浄処
    理方法において、 前記超音波伝播液中の気泡の量を測定し、その結果に基
    づき前記発振電源の出力を制御することを特徴とする超
    音波洗浄処理方法。
  2. 【請求項2】 前記超音波伝播液中の気泡の量の測定
    は、光学的手段により行うことを特徴とする請求項1記
    載の超音波洗浄処理方法。
  3. 【請求項3】 前記超音波伝播液中の気泡の量の測定
    は、その超音波伝播液を連続的または定期的にサンプリ
    ングして行うことを特徴とする請求項1記載の超音波洗
    浄処理方法。
  4. 【請求項4】 内部に処理液が満たされ被処理物が配さ
    れる処理槽と、内部に超音波伝播液が満たされた際に前
    記処理槽底部と前記超音波伝播液が接するように設けら
    れた超音波伝播槽と、 前記超音波伝播槽に設けられた超音波振動板と、前記超
    音波伝播液中の気泡の量を測定する気泡量測定手段と、 前記気泡量測定手段により得られた気泡の量に基づき前
    記超音波振動板の振動を制御する気泡量解析部を有する
    ことを特徴とする超音波洗浄処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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