JPH0810732A - 超音波洗浄装置 - Google Patents

超音波洗浄装置

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JPH0810732A
JPH0810732A JP15242194A JP15242194A JPH0810732A JP H0810732 A JPH0810732 A JP H0810732A JP 15242194 A JP15242194 A JP 15242194A JP 15242194 A JP15242194 A JP 15242194A JP H0810732 A JPH0810732 A JP H0810732A
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ultrasonic
cleaning
intensity
tank
ultrasonic wave
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JP15242194A
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Tsugufumi Mitamura
承史 三田村
Osamu Yamamoto
治 山本
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波洗浄装置と干渉することなく洗浄槽ス
ペースを有効に活用し、かつ洗浄槽内全体にわたって常
時超音波強度を検知することができるセンサ機構を備え
た超音波洗浄装置を提供することを目的とする。 【構成】 洗浄液を貯溜する超音波洗浄槽と、超音波を
発生する超音波発生手段と、洗浄液が受ける超音波強度
を検出する複数個の超音波検出素子とを備えた超音波洗
浄装置であって、前記超音波検出素子を超音波洗浄槽の
槽壁に具備したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体デバイス、液晶
表示用ガラス基板、光学レンズなどの工業材料や部品の
洗浄処理に用いられる超音波洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波洗浄は例えば、油脂の付
着した被洗浄物の脱脂洗浄に用いられたり、あるいは、
高集積化に伴い清浄な表面が要求される半導体デバイ
ス、例えば、液晶表示素子用ガラス基板の洗浄に用いら
れたりする。液晶表示素子用ガラス基板を例にとると、
基板の大型化に伴い、基板洗浄プロセスにおける基板上
の微粒子等の除去能力の向上が強く望まれる中、超音波
洗浄は、その微粒子等の除去に効果のある方法の1つと
して注目されている。
【0003】超音波洗浄を行う従来の超音波洗浄装置の
一例を図6に基づいて説明する。この超音波洗浄装置に
は、洗浄液65を貯留する超音波洗浄槽51が備えられ
ており、この超音波洗浄槽51の底部に、超音波発振器
53からの出力に対応した強度を有する超音波を発生さ
せる超音波振動子54が設置されている。また、超音波
洗浄槽51内部には、揺動かご52が配設されており、
この揺動かご52が揺動することにより、超音波振動子
54で発生した超音波が洗浄液65を介して被洗浄基板
64に伝播する際、より被洗浄基板64に均一に伝播さ
れ、洗浄不良、洗浄ムラを防止することができる。
【0004】そして、超音波洗浄槽51の上部外周に
は、超音波洗浄槽51からオーバーフローする洗浄液6
5を受けるオーバーフロー槽51aが設けられており、
このオーバーフロー槽51aの底部と超音波洗浄槽51
とをポンプ56とフィルター57とが設けられている連
通管55を介して連結することで、オーバーフローシス
テムが構成されている。このオーバーフローシステムに
より、洗浄液中の微粒子等は、効率よくフィルター57
にて濾過され、濾過後の清浄な洗浄液65は、再び超音
波洗浄槽51内へ戻され、循環利用される。
【0005】このような超音波洗浄装置を使用した被洗
浄基板64の洗浄工程を説明する。まず、複数枚の被洗
浄基板64を所定の間隔で被洗浄基板用の保持部材であ
るキャリア63に収容し、これを超音波洗浄槽51内に
備えられた揺動かご52に装着する。キャリア63が超
音波洗浄槽51内部へ挿入されると、超音波発振器53
で任意に設定された電気出力が超音波振動子54で電気
機械変換されて超音波が発せられ、同時に、揺動かご5
2の揺動が開始する。超音波振動子54で発生した超音
波は、洗浄液65に伝播し、そして被洗浄基板64に伝
播する。
【0006】発生周波数が数十kHz以下の場合は主に
侵食効果、また、メガソニック領域(MHz域)になる
と振動加速度効果により、被洗浄基板64の表面に付着
した微粒子等を解離する。解離された微粒子等は、超音
波洗浄槽51のオーバーフローシステムにより超音波洗
浄槽51の外部へ排出され、連通管55に設けられたフ
ィルター57により効率よく捕捉・濾過されて除去され
る。
【0007】ところで、このように超音波洗浄にて被洗
浄基板64に付着した微粒子等の除去を行う場合、微粒
子等の効果的な除去を行う観点から、一般に、オーバー
フローシステムの濾過流量、揺動かご52の揺動速度、
被洗浄基板64の基板ピッチ、および洗浄液65の種類
等と、被洗浄基板64の表面が受ける超音波強度との関
係は超音波洗浄装置立ち上げ当初に最適化されている。
【0008】ところが、従来の洗浄装置においては、洗
浄装置の洗浄レベルに大きな影響を与える一つの要因と
して挙げられる超音波強度は、一度最適化された後、定
期的な超音波発振器53から超音波振動子54への出力
測定、もしくは、従来の超音波強度センサ61を使用し
て超音波強度の定期的な測定をする程度である。したが
って、長期にわたる使用により、超音波振動子54の劣
化等による超音波強度の低下が発生していたとしても、
その発見が非常に遅れてしまい、結果として、洗浄レベ
ルの低下、すなわち洗浄不良、洗浄ムラ等を招くことに
なる。
【0009】超音波発振器53と超音波振動子54との
間に接続された出力計60による超音波発振器53から
超音波振動子54への従来の出力検出では、超音波振動
子54から発せられた超音波が超音波洗浄槽51内の洗
浄液65に伝播した際の超音波強度を検出することはで
きない。したがって、超音波振動子54の劣化、超音波
振動子54と超音波洗浄槽51との密着性低下等が生じ
ていたとしても、それを確認することができない。も
し、このような事態が生じた場合、その出力がすべて超
音波洗浄槽51内に伝播されていないことになり、超音
波洗浄槽51内の超音波強度は、超音波発振器53から
超音波振動子54への出力より弱まってしまう。即ち、
初期に最適化された超音波強度より弱い強度で洗浄する
こととなり、洗浄ムラ・洗浄不良等を招くことになる。
さらに、超音波洗浄槽51内の超音波強度を誤って判断
することになる。また、このように、常時ではなく定期
的な測定では、上述したような事態の発見が非常に遅れ
ることから、製品品質に多大な悪影響を与える可能性も
ある。
【0010】そこで、従来から、超音波強度センサを使
用して定期的に超音波洗浄槽51内部の洗浄液65の超
音波強度を検出し、これに基づいて、濾過流量、揺動か
ご52の揺動速度、被洗浄基板64の基板ピッチ、およ
び洗浄液65の種類等と、被洗浄基板64の表面が受け
る超音波強度との関係が最適化されるように、ポンプ5
6のポンプ出力、揺動かご52を揺動させるモータ出
力、被洗浄基板64の基板ピッチ等を変化させることで
被洗浄基板64間の破損や、洗浄不足、洗浄ムラ等を回
避することが行われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波強度セン
サ61による超音波強度の検出では、必要に応じて外部
から超音波強度センサ61を超音波洗浄槽51内の洗浄
液65に浸漬させて、超音波洗浄槽51内の洗浄液65
が受ける超音波強度を検出しているが、被洗浄基板64
の基板周辺部や、基板間の洗浄液65が受ける超音波強
度の検出は、超音波強度センサ61の設置地点における
ポイント的なものにとどまってしまう。したがって、槽
内の複数箇所の超音波強度の同時モニターが困難で、超
音波振動子の劣化による超音波強度の低下等の超音波強
度の変動を見逃しやすくなるという問題がある。
【0012】また、例えば、液晶表示素子用大型基板の
洗浄に供せられる超音波洗浄装置の大型洗浄槽等の場
合、振動子が大型化・複数化しているため、槽内の場所
による超音波強度の分布に不均一が生じ易くなる。した
がって、槽内の超音波強度を広範囲に検出したい場合等
は、同一超音波洗浄槽51内に水平方向および深さ方向
についてそれぞれ複数個の超音波強度センサ61を設置
する必要があるが、このような場合、キャリア63と複
数の超音波強度センサ61との干渉の可能性も考えら
れ、装置の安全性・安定稼働が懸念される。
【0013】上記従来の超音波洗浄装置では、超音波発
振器53と超音波振動子54との間に出力計60等を挿
入し、超音波発振器53から超音波振動子54への出力
を検出することにより、槽内の洗浄液65に伝播される
超音波強度を推定することもできるが、超音波振動子5
4から槽内の洗浄液65に伝播された超音波強度を直接
検出することができないため、槽内の超音波強度変動等
による洗浄不良・洗浄ムラ等の発生を見過ごすという問
題がある。
【0014】特開平4−56132において、従来使用
されている棒状タイプの超音波強度センサを、必要に応
じて超音波洗浄槽内部の洗浄液に浸漬させてモニターす
ることが開示されているが、このセンサでは被洗浄基板
の基板周辺部や、基板間の洗浄液が受ける超音波強度の
うち、超音波強度センサの設置された地点におけるポイ
ント的な超音波強度しか検出することができない。した
がって、この方式によると、超音波振動子の一部分から
発せられる超音波の強度を知ることはできるが、超音波
振動子全体から発せられた超音波の強度を把握できな
い。すなわち、上記超音波強度センサを用いて検出でき
る槽内のわずかな領域を除いた残りの大部分の領域にお
いて、超音波強度変動等が発生していたとしても検知す
ることができず、したがって、洗浄不良・洗浄ムラ等の
発生を見過ごしてしまうという問題がある。
【0015】また、この超音波強度センサを槽内に複数
個設置することで、おおよその各場所の超音波強度を把
握することはできるが、装置の揺動機構およびキャリア
搬送機構等との干渉が懸念され、この方式は、大型の超
音波洗浄槽等を有する液晶表示素子用大型基板用洗浄装
置等には不向きである。さらに、前記洗浄装置は超音波
強度のフィードバックシステムを有していないことか
ら、超音波発振器からの超音波振動子への出力の変動に
も対応できないという不都合がある。
【0016】また、特開平3−218016には、被洗
浄基板が複数枚セットされたキャリアの適当な位置に、
被洗浄基板と同量・同形の超音波強度センサを挿入し、
被洗浄基板が受ける超音波強度をこの超音波強度センサ
で近似し、フィードバックする方式が開示されている。
しかし、この方式によると、測定時の一時的な被洗浄基
板の受ける超音波強度の検出は可能であるが、この超音
波強度センサと超音波発振器とを接続するケーブル等が
洗浄効果を向上させるための揺動機構、キャリア搬送機
構等と干渉するため、このカセット内の超音波強度セン
サを実際の洗浄装置の運転時等に常時かつ長期的な超音
波強度のモニターに適用するのは非常に困難である。
【0017】また、超音波強度のフィードバックを行う
場合も長期的なモニターを行う必要が有り、前記方式で
は同様に超音波強度センサと超音波発振器とを接続する
ケーブル等と装置との干渉が避けられないため不適当で
ある。さらに、超音波洗浄装置のキャリアのロード、ア
ンロードを含めた自動化は、上記ケーブル等と装置等と
の干渉が発生するため、非常に困難であるという問題が
ある。
【0018】本発明は、上記従来の問題点を解消すべく
なされたものであって、超音波洗浄装置と干渉すること
なく洗浄槽スペースを有効に活用し、かつ洗浄槽内全体
にわたって常時超音波強度を検知することができるセン
サ機構を備えた超音波洗浄装置を提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成によ
り前記課題を解決するものである。請求項1の発明は、
洗浄液を貯溜する超音波洗浄槽と、超音波を発生する超
音波発生手段と、洗浄液が受ける超音波強度を検出する
複数個の超音波検出素子とを備えた超音波洗浄装置であ
って、前記超音波検出素子を超音波洗浄槽の槽壁に具備
したことを特徴とする超音波洗浄装置である。
【0020】請求項2の発明は、洗浄液を貯溜する超音
波洗浄槽と、超音波を発生する超音波発生手段と、洗浄
液が受ける超音波強度を検出する複数個の超音波検出素
子からなる超音波強度センサとを備えた超音波洗浄装置
であって、前記超音波強度センサを超音波洗浄槽の槽壁
に具備したことを特徴とする超音波洗浄装置である。
【0021】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、超音波検出素子が圧電素子であることを特徴とする
超音波洗浄装置である。
【0022】請求項4の発明は、請求項1又は2におい
て、超音波検出素子上に保護膜が形成されていることを
特徴とする超音波洗浄装置である。
【0023】請求項5の発明は、請求項1又は2におい
て、超音波検出素子で検出した超音波強度を超音波発生
手段にフィードバックして超音波強度を制御するフィー
ドバック制御手段を備えたことを特徴とするの超音波洗
浄装置である。
【0024】請求項6の発明は、請求項1又は2におい
て、超音波検出素子で検出した超音波強度が予め設定さ
れた範囲を一定時間超えた場合に、警報を発して超音波
洗浄装置を自動的に停止させる自動停止手段を備えたこ
とを特徴とする超音波洗浄装置である。
【0025】
【作用】請求項1の発明によれば、超音波強度を検出す
る超音波検出素子が槽壁に具備されているので、槽内の
複数箇所の超音波強度は装置稼働中であっても常時検出
される。請求項2の発明によれば、超音波強度を検出す
る超音波検出素子からなる超音波強度センサが槽壁に具
備されているので、槽内の複数箇所の超音波強度は装置
稼働中であっても常時検出され、また、超音波強度セン
サの槽壁への取り付けが容易である。請求項3の発明に
よれば、超音波強度を検出する超音波検出素子として、
圧電素子が用いられているので、槽壁の複数箇所に超音
波検出素子を形成するのが容易である。請求項4の発明
によれば、超音波検出素子上に保護膜が設けられている
ので、超音波による超音波検出素子の剥離が効果的に抑
制される。請求項5の発明によれば、超音波検出素子で
検出した超音波強度を超音波発生手段にフィードバック
するので、超音波強度が常時制御される。請求項6の発
明によれば、超音波検出素子で検出した超音波強度が予
め設定された範囲を一定時間超えると警報を発生して装
置を自動的に停止させる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明に係る超音波洗浄装置の第1
の実施例を示す断面図である。また、図2は第1の実施
例における超音波検出素子の使用状態を示す模式図であ
る。図1に示すように、この超音波洗浄装置には、洗浄
液8を貯留する超音波洗浄槽11が備えられており、こ
の超音波洗浄槽11の底部に、超音波発振器13からの
出力に対応した強度を有する超音波を発生させる超音波
振動子14(超音波発生手段に相当)が設置されてい
る。また、超音波洗浄槽11内部には、揺動かご12が
配設されており、この揺動かご12が揺動することで、
超音波振動子14で発生した超音波が洗浄液8を介して
被洗浄基板9に伝播した際、より被洗浄基板9に均一に
伝播され、洗浄不良、洗浄ムラを防止する。
【0027】本実施例においては、超音波強度を検出す
る複数個の超音波検出素子(図示せず)は、超音波洗浄
槽11の槽壁自体に埋め込まれている。すなわち、実際
には、超音波検出素子である圧電素子3の各々が、図2
に示すように、超音波洗浄槽11の槽壁に埋め込まれて
いる。そして、超音波洗浄槽11の上部外周には、超音
波洗浄槽11からオーバーフローする洗浄液8を受ける
オーバーフロー槽11aが設けられており、このオーバ
ーフロー槽11aの底部と超音波洗浄槽11とをポンプ
16とフィルター17とが設けられている連通管15を
介して連結することで、オーバーフローシステムが構成
されている。このオーバーフローシステムにて、洗浄液
中の微粒子等は、効率よくフィルター17にて濾過さ
れ、濾過後の清浄な洗浄液8は、再び超音波洗浄槽11
内へ戻され、循環利用される。
【0028】このような超音波洗浄装置を使用した被洗
浄基板9の洗浄工程を説明する。まず、複数枚の被洗浄
基板9を所定の間隔で被洗浄基板用の保持部材であるキ
ャリア10に収容し、これを超音波洗浄槽11内に備え
られた揺動かご12に装着する。キャリア10を超音波
洗浄槽11内部に入れた後、超音波発振器13で任意に
設定された電気出力が超音波振動子14で電気機械変換
されて超音波が発生し、同時に、揺動かご12の揺動が
開始する。超音波振動子14で発生した超音波は洗浄液
8に伝播し、そして被洗浄基板9に伝播する。これによ
り、被洗浄基板9の表面に付着した微粒子等が基板表面
から解離する。
【0029】特に周波数領域が数十kHz帯の超音波を
使用した場合、この領域の超音波は指向性が低いため、
洗浄液8の振動はキャリア10内に保持された被洗浄基
板9だけでなく、超音波洗浄槽11の槽壁に埋め込まれ
た圧電素子3にも伝播する。圧電素子3は、振動強度を
対応した電気信号に変換し、この電気信号はケーブル7
を介して電気信号処理装置18に伝送される。電気信号
処理装置18からの電気信号出力は、データ処理装置1
9に入力されてデータ処理され、電気信号強度としてモ
ニタ20に表示される。
【0030】さらに、その電気信号強度は、常時、電気
信号処理装置18から超音波発振器13にフィードバッ
クされ、出力が制御される(フィードバック制御手段に
相当)。その結果、超音波振動子14から発せられる超
音波強度は、常に一定に保持される。
【0031】図3は本発明に係る超音波洗浄装置の第2
の実施例を示す断面図である。図4は第2の実施例にお
ける超音波強度センサの使用状態を示す模式図である。
また、図5は第2の実施例における超音波強度センサの
部分断面図である。第2の実施例は、図3に示すよう
に、超音波強度センサ21が超音波洗浄槽31に埋め込
まれずに槽壁に具備されている超音波洗浄装置に関する
ものである。この超音波強度センサ21は、図4に示す
ように、槽壁と同等若しくはそれより小さい適当な大き
さのベース基板22と、このベース基板22の基板表面
の全領域に配設した超音波検出素子である複数の圧電素
子23とから構成されている。圧電素子23は超音波強
度を電気変換するものである。
【0032】通常、圧電素子23はベース基板22の表
面に直接形成されず、図5の断面図に示すように、圧電
素子23とベース基板22との間に電極24が形成され
る。さらに、圧電素子23上にも電極24を形成し、一
対の電極を構成する。また、圧電素子23で検出された
電気信号をベース基板22の一端部に設けられたアダプ
ター26にまで導くための電極線部24aが電極24と
一体に形成されている。前記ベース基板22の一端部に
設けられたアダプター26には、ケーブル41が接続さ
れており、このケーブル41を介して電気信号処理装置
38、データ処理装置39、モニタ40が順に接続され
ている。
【0033】前記電極24および電極線部24aは、ス
パッタ法等により、また、圧電素子23は、スパッタま
たはCVD法等により、それぞれ所望の膜厚でベース基
板22の表面に薄膜を形成した後、フォトリソグラフィ
ー、エッチング等の微細加工を施し、所望の大きさにパ
ターンニングする。本実施例においては、さらに電極2
4の上を保護膜25で覆うことで、圧電素子23、電極
24、電極線部24aの剥離を抑制し、超音波強度セン
サ21の寿命を延ばすような処理が施されている。
【0034】第2の実施例における洗浄工程を図3に基
づいて説明する。超音波強度センサ21を具備した超音
波洗浄装置の超音波洗浄槽31に、被洗浄基板43を保
持したキャリア44を入れる。次に、超音波振動子34
によって超音波を発生させると、この発生した超音波は
洗浄液42に伝播して、洗浄液42は振動する。その結
果、超音波は洗浄液42の振動を通じて被洗浄基板43
にも伝播して、被洗浄基板43の表面に付着した微粒子
等が解離する。
【0035】第1の実施例で説明したように、周波数領
域が数十kHz帯である超音波を用いると、洗浄液42
の振動はキャリア44内に保持された被洗浄基板43だ
けでなく、超音波洗浄槽31の槽壁に設置された超音波
強度センサ21にも伝播する。その伝播した振動は、超
音波強度センサ21のベース基板22上に形成された個
々の圧電素子23により、その振動強度に対応した電気
信号に変換される。この電気信号は、圧電素子23の両
面に形成された電極24及び電極線部24aによりベー
ス基板22の端部に設けられたアダプター26に導か
れ、アダプター26に接続されたケーブル41を介し
て、電気信号処理装置38に伝送される。
【0036】さらに、電気信号処理装置38からの電気
信号出力は、データ処理装置39に入力されてデータ処
理され、ベース基板22の基板表面に設けられた各圧電
素子23で検出される超音波強度が、電気信号強度とし
てモニタ40に表示され、超音波強度を検出して測定す
る。また、その電気信号強度は、常時、電気信号処理装
置38から超音波発振器33にフィードバックされ、出
力が制御される(フィードバック制御手段に相当)。そ
の結果、超音波振動子34で発生する超音波強度は、常
に一定に保持される。
【0037】これにより、一度最適化された超音波強度
は、経年後も初期状態と変わらず、被洗浄基板の洗浄不
良・洗浄ムラ等の不具合を引き起こすことなく、効率よ
く被洗浄基板に付着している微粒子等を除去することが
できる。また、本発明に係る超音波洗浄装置は、超音波
検出素子で検出した超音波強度が、予め設定された範囲
を一定時間超えると警報を発生し、装置を自動的に停止
させる自動停止手段を具備することも可能であり、増大
した超音波強度による被洗浄基板の破損等を防止し、ま
た、超音波振動子および超音波洗浄槽等を保護すること
ができる。さらに、超音波強度の低下による被洗浄基板
の洗浄ムラ、洗浄不良等の発生を未然に防ぐことができ
る。
【0038】尚、本実施例においては、超音波強度を検
出する超音波検出素子として、圧電素子を例示したが、
超音波強度を検出できるものであればよく、これに限定
されるものではない。同様に、ベース基板の表面に形成
した圧電素子3の配列状態も、種々のものが考えられ、
ベース基板の基板表面に受ける超音波強度を全体的に検
出できる配列であればよい。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、超音波強度を
検出する複数個の超音波検出素子を超音波洗浄装置の槽
壁に具備することにより、槽内の複数箇所の超音波強度
を装置稼働中でも常時検出することができ、装置稼働中
の超音波強度の監視および異常の早期発見が可能とな
る。また、槽内の超音波強度分布が分かり、装置立ち上
げ、条件出し及びメンテナンス時の調整が容易となる。
【0040】請求項2の発明によれば、超音波強度を検
出する複数個の超音波検出素子からなる超音波強度セン
サを超音波洗浄装置の槽壁に具備することにより、槽内
の複数箇所の超音波強度を装置稼働中でも常時検出する
ことができ、装置稼働中の超音波強度の監視および異常
の早期発見が可能となる。また、槽内の超音波強度分布
が分かり、装置立ち上げ、条件出し及びメンテナンス時
の調整が容易となる。さらに、超音波強度センサの槽壁
への取り付けが容易であるので、保守整備を容易に行う
ことができ、また、従来の装置にも取り付けることがで
きる。
【0041】請求項3の発明によれば、超音波強度を検
出する超音波検出素子として、圧電素子を用いることに
より、容易に超音波検出素子を槽壁の複数箇所に形成す
ることができる。
【0042】請求項4の発明によれば、超音波検出素子
上に保護膜を設けることにより、超音波検出素子が超音
波にて剥離されるのを効果的に抑制し、超音波強度セン
サの寿命を延ばすことができる。
【0043】請求項5の発明によれば、超音波強度セン
サで検出した超音波強度を超音波発生手段にフィードバ
ックして超音波強度を制御することにより、超音波振動
子の劣化、超音波振動子と超音波洗浄槽との密着性の低
下が生じた場合であっても、超音波洗浄槽内の超音波強
度を常に最適化された一定の超音波強度に保持すること
ができ、被洗浄基板の洗浄不良・洗浄ムラ等の不具合を
引き起こすことなく、効率よく被洗浄基板に付着してい
る微粒子等を除去することができる。
【0044】請求項6の発明によれば、超音波検出素子
で検出した超音波強度が予め設定された範囲を一定時間
超えると警報を発生して装置を自動的に停止させる自動
停止手段を超音波洗浄装置に備えることにより、増大し
た超音波強度による被洗浄基板の洗浄レベルの低下や破
損等を防止するとともに、超音波発生手段を保護するこ
とができ、また、超音波強度の低下による被洗浄基板の
洗浄ムラや洗浄不良などを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波洗浄装置の第1の実施例を
示す断面図である。
【図2】第1の実施例における超音波検出素子の使用状
態を示す模式図である。
【図3】本発明に係る超音波洗浄装置の第2の実施例を
示す断面図である。
【図4】第2の実施例における超音波強度センサの使用
状態を示す模式図である。
【図5】第2の実施例における超音波強度センサの要部
断面図である。
【図6】従来の超音波洗浄装置において、従来の超音波
強度センサにより洗浄液の超音波強度を測定している状
態及び従来の超音波発振器からの超音波振動子への出力
を測定している状態を示す模式図である。
【符号の説明】
3 圧電素子 8、42 洗浄液 9、43 被洗浄基板 10、44 キャリア 11、31 超音波洗浄槽 12、32 揺動かご 13、33 超音波発振器 14、34 超音波振動子 15、35 連通管 21 超音波強度センサ 22 ベース基板 23 圧電素子 24 電極 24a 電極線部 25 保護膜 26 アダプター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液を貯溜する超音波洗浄槽と、超音
    波を発生する超音波発生手段と、洗浄液が受ける超音波
    強度を検出する複数個の超音波検出素子とを備えた超音
    波洗浄装置であって、前記超音波検出素子を超音波洗浄
    槽の槽壁に具備したことを特徴とする超音波洗浄装置。
  2. 【請求項2】 洗浄液を貯溜する超音波洗浄槽と、超音
    波を発生する超音波発生手段と、洗浄液が受ける超音波
    強度を検出する複数個の超音波検出素子からなる超音波
    強度センサとを備えた超音波洗浄装置であって、前記超
    音波強度センサを超音波洗浄槽の槽壁に具備したことを
    特徴とする超音波洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波検出素子が圧電素子であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の超音波洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記超音波検出素子上に保護膜が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波
    洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記超音波検出素子で検出した超音波強
    度を前記超音波発生手段にフィードバックして超音波強
    度を制御するフィードバック制御手段を備えたことを特
    徴とする請求項1又は2記載の超音波洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記超音波検出素子で検出した超音波強
    度が予め設定された範囲を一定時間超えた場合に、警報
    を発して超音波洗浄装置を自動的に停止させる自動停止
    手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の超
    音波洗浄装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011016081A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Is Engineering:Kk 超音波強度監視装置
JP2014144443A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Citizen Holdings Co Ltd 超音波洗浄装置
CN111736426A (zh) * 2020-06-28 2020-10-02 昆山国显光电有限公司 一种清洗装置和清洗方法

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