JP2001170584A - 超音波処理装置 - Google Patents
超音波処理装置Info
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Abstract
ができる超音波処理装置を提供すること。被処理体に対
して均一でムラのない超音波処理を行うことが可能な超
音波処理装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の超音波処理装置では、ガラス基
板11に下面用洗浄液を供給する下部洗浄液供給ノズル
14a・14b内において、超音波発振素子17…が、
ガラス基板11の搬送方向に垂直な平面上で一つの連続
形状である投影領域21を形成すべく配置され、該投影
領域21の幅長D1は、被処理体であるガラス基板11
の幅長D2以上となっている。さらに、超音波発振素子
17…の直下流側に位置する液体の流通経路、すなわ
ち、下部洗浄液供給ノズル14a・b内面が上流側から
下流側にかけて上方に伸びている。
Description
示素子、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Elec
tro Luminescent )などのフラットディスプレイや、イ
メージセンサーなどの平面またはライン走査型のセンサ
ー素子や、LSIなどの半導体、太陽電池、磁性体製
品、プリント回路基板などの電子部品の製造工程に用い
られる洗浄装置、およびレジスト剥離装置、並びにこれ
らを用いた電子部品の製造方法に関するものであり、特
に幅長が数百mm以上の大型基板の処理に有効な洗浄装
置、レジスト剥離装置、および製造方法に関するもので
ある。
ma Display Panel)、EL(ElectroLuminescent )な
どのフラットディスプレイや、イメージセンサーなどの
平面またはライン走査型のセンサー素子や、半導体など
の電子部品の製造においては、基板などに付着している
パーティクルや汚れなどを除去するための洗浄工程が必
須である。
板上に所定のパターンを形成するために、レジストを用
いたフォトリソグラフィー工程が頻繁に実施される。こ
のフォトリソグラフィー工程が完了した後では、基板か
らレジストを剥離する必要があるので、電子部品の製造
においては、レジスト剥離工程も必須となることが多
い。
を効率的に実施するために、従来からさまざまな構成の
洗浄装置、またはレジスト剥離装置が用いられている。
特に、上記洗浄処理やレジスト剥離処理は、超音波を照
射しつつ実施するとより効率的な処理が可能になるの
で、上記洗浄装置やレジスト剥離装置としては、超音波
処理装置が用いられることが多い。
超音波処理装置(超音波洗浄装置)が挙げられる。この
方式の超音波処理装置が備える洗浄部は、図13に示す
ように、洗浄液(液体)を貯えた洗浄槽101の下方に
振動板などの超音波発振素子(振動素子)103を備え
た構成となっている。該洗浄部では、上記洗浄液中に基
板110などの被処理体を浸漬した状態で、該洗浄液に
流れ102を形成しつつ、超音波発振素子103を超音
波振動させる。これによって、洗浄液に超音波が照射さ
れるため、結果的に洗浄液を介して被処理体に超音波が
照射されて、該被処理体を洗浄することができる。な
お、図13においては、説明の便宜上、装置を簡略化し
て記載しており、洗浄槽101内で洗浄液の流れ102
を形成するための具体的な構成については省略してい
る。
照射した処理液(液体)を被処理体に供給するノズル方
式の超音波処理装置が挙げられる。この方式の超音波処
理装置が備える処理部は、図14に示すように、被処理
体である基板110の上方に配置される超音波処理ノズ
ル111を備えている。また、この超音波処理ノズル1
11は、上記搬送方向に略直交する幅方向側に沿って配
置されるスリット状のノズル口112を有している。
110が所定の搬送方向(図中矢印A)に水平を保って
搬送されている。この搬送される基板110の上面に対
して、超音波処理ノズル111のノズル口112を介
し、超音波発振素子103から超音波が照射された処理
液(たとえば洗浄液として純水などが用いられる)10
7が噴射される。
は、移動する被処理体の幅方向全面に対して、幅方向に
沿って設けられる超音波処理ノズル111から超音波の
照射された処理液が噴射されるようになっている。その
結果、被処理体の移動に伴って被処理体全面が超音波処
理(たとえば洗浄処理)される。これによって、たとえ
ば洗浄処理であれば、基板110に付着しているたとえ
ば有機物、金属などの微粒子(パーティクル)や汚れな
どを効率的に除去することが可能になり、レジスト剥離
処理では、レジストが効率的に剥離される。
7978号公報に開示されているウエット処理装置が挙
げられる。このウエット処理装置は、図15に示すよう
に、一端にウエット処理液117を導入するための導入
口121を有する導入通路122と、一端にウエット処
理後のウエット処理液117aをウエット処理の系外へ
排出するための排出口123を有する排出通路124
と、該導入通路122と該排出通路124とをそれぞれ
他端において交差させ、交差部125に、たとえば基板
110などの被処理体に向けて開口する開口部126と
を備えている。
方に交差部125側を下方にして傾斜しており、同様に
排出通路124は排出口123側を上方に交差部125
側を下方に傾斜している。この傾斜した導入通路122
からウエット処理液117が導入され、開口部126か
ら図中矢印方向に移動する基板110に対してウエット
処理液117を供給して所定のウエット処理を実施し、
処理後のウエット処理液117aは排出通路124から
系外に排出される。
ウエット処理とともに超音波も照射してもよい。たとえ
ば、図16(a)・(b)に示すように、交差部125
の上方に単数の超音波発振素子103を配置したり、図
17に示すように、同じく交差部125の上方に、被処
理体の幅方向(横方向)に一列となるように複数個(図
中3個)の超音波発振素子103…を配置したり、ある
いは図18(a)・(b)に示すように、被処理体の移
動方向(この場合、被処理体の長手方向となる)に一列
で複数個(図中3個)の超音波発振素子103…を配置
することによって、超音波の照射が可能になる。
しているため、従来よりも高い処理能力が得られるとと
もに、ウエット処理液117の使用量を10分の1以上
低減させることができる。しかも、上記のように超音波
発振素子103を備えていると、ウエット処理とともに
被処理体に超音波を照射するので、処理能力が向上す
る。
652号公報に開示されている超音波処理装置が挙げら
れる。この超音波処理装置は、図19に示すように、被
処理体としての、例えば、液晶用ガラス等の基板130
に対し、下部処理液L1 ・上部処理液L2 を用いて所定
の処理を施すためのものであって、複数のローラにより
基板130の下面を支持し、所定方向に搬送する搬送機
構131;上方に開口し、内部に下部処理液L1 が供給
される発振容器132;発振容器132の底部に設けら
れ、該発振容器132の内部に供給された下部処理液L
1 に対し振動板133aを介して超音波振動を付与する
超音波振動子133;超音波振動子133に接続される
電気回路等を含んでなる超音波発振器;基板130の上
面側に配置され、該基板130の上面に対し上部処理液
L2 を供給する複数のノズル体134…;を含んで構成
されている。
いては、1)振動板133aにより超音波振動が付与さ
れることで上記発振容器132内の水平面上から押し上
げられる下部処理液L1 に、下面が接触するように基板
130を搬送するとともに、2)基板130の上面の領
域であって、下部処理液L1 が接触する部分と背向する
領域において衝突するように上部処理液L2 を供給する
ことにより、基板130に対する超音波処理が行われ
る。
子などの電子部品は、生産性を向上させるために多数個
を同時に製造するようになっている。また、特に液晶表
示素子においては、画面サイズの大きな商品(たとえば
対角20〜30インチ以上のサイズ)が求められている
ため、電子部品を製造するための元の基板の寸法そのも
のが大きくなっている。
を挙げる。TFT(Thin Film Transistor)型の液晶表
示素子においては、実際に工業的な量産が開始された頃
は、元の基板の大きさは300mm×400mm程度で
あった。ところが、最近では、元の基板の大きさは数百
mm角以上にまで達し、長手方向は1m近い寸法のもの
まで量産されつつある。
から鑑みた場合、電子部品の製造はできる限り連続的に
実施されることが好ましい。たとえば、製造過程におい
て、電子部品を一定時間静置するような工程があると、
生産性が低下するおそれがあるので好ましくない。
1〜第4の例の超音波処理装置またはウエット処理装置
では、このような電子部品の生産性の向上に十分対応で
きないという問題点を招来している。
処理装置では、超音波処理中は一定時間、被処理体(図
13における基板110)を静置する必要がある。その
ため、電子部品の生産性の低下を招来するおそれがあ
る。さらに、この方式の超音波処理装置は多量の処理液
が必要である上に、たとえば洗浄処理の場合には、処理
槽内の処理液(洗浄液)の流れ102を十分に制御しな
ければ、処理液が滞留したり処理液の流速にバラツキが
生じたりして、処理にムラが発生し易いという問題点を
招来する。
バッチ方式の超音波処理装置の使用に際しては、通常、
図13に示すように、複数の被処理体(電子部品)を同
時に処理することが多い(図13では、基板110を長
手方向を上下方向として、洗浄槽101内に複数枚配置
している)。ところが、この同時処理のために、上記処
理液の滞留や流速のバラツキが増加してしまうという問
題点を招来する。加えて、洗浄処理の場合には、処理槽
に貯えられた処理液は、通常フィルターなどを通過させ
ることにより再生処理された上で再使用され、一定期間
が経過した後には交換されるが、処理液の品質劣化など
によって経時的にも洗浄処理にバラツキが生じやすい。
合や、被処理体そのものが大型化した場合には、上記処
理槽(図13では洗浄槽101)を大型化しなければな
らない。すなわち超音波処理装置全体を大型化しなけれ
ばならないという問題点も招来する。
理装置では、たとえば被処理体が大型の基板110であ
ると、図20に示すように、超音波処理ノズル111中
には、通常用いられるサイズの超音波発振素子103に
代えて単数かつ大型で長尺の超音波発振素子113を用
いる必要がある。これは、被処理体の幅方向全面をカバ
ーするように超音波を照射するためである。ところが、
このような大型で長尺の超音波発生素子113は、その
信頼性が不十分であるという問題点を招来している。
103・113はセラミック製であり、焼成によって製
造されるため、超音波発振素子113のような長尺にな
ると、1)安定した寸法で作製することが困難である、
2)加熱などによる局部的な応力割れに対する寿命が短
く信頼性が低い、3)超音波発振素子113の面内の超
音波出力のバラツキが大きい、4)複数個の個々の超音
波発振素子113・113間でも超音波出力のバラツキ
が大きくなる、といった問題点を招来することになる。
は、処理の要となる超音波発振素子113を安定した品
質で作製することが困難となって高価なものになる。そ
の上、超音波発振素子113の製作日数にマージンが必
要となり、長期間化することになって実用的には不十分
である。
は、標準品または準標準品で容易かつすぐに入手可能
で、信頼性の高い通常の超音波発振素子103を用いる
技術が試みられている。この技術では、被処理体の幅方
向のサイズに対応させて、図21に示すように、複数の
超音波発振素子103…を直列に並べて素子列104を
形成する。これによって、被処理体が上記のような大型
の基板110となっても、超音波処理ノズル111から
基板110の幅方向全体に超音波を照射することは理論
上に可能になる。
成する技術では、超音波処理にムラが生じてしまうとい
う問題点を招来する。
製造されているといっても個々に超音波の出力に若干の
バラツキがあるため、上記素子列104を形成する場
合、各超音波発振素子103毎に上記出力バラツキを補
正する回路が必要となる。そのため、上記素子列104
を形成する場合には、各超音波発振素子103を絶縁す
るために、各超音波発振素子103・103間に所定間
隔の絶縁領域114を形成しなければならない。
波発振素子103の種類やサイズによって異なるが、た
とえば本多電子(株)製W−357LS−380(サイ
ズ100mm×15mm)を用いた場合には、少なくと
も約0.2mm以上の間隔を絶縁領域114として形成
する。
波発振素子103が絶縁されて上記回路による出力バラ
ツキが確実に補正できる上に、各超音波発振素子103
から発せられる超音波が隣接する他の超音波発振素子1
03に影響を及ぼす干渉作用を低減することができる。
114に対応する部位には、超音波が十分照射されなく
なるので、超音波の周波数、超音波の出力、処理液の流
量などの条件をある程度最適化した後、一定時間、超音
波照射処理を実施しても、上記絶縁領域114に対応す
る部位に、処理のムラが生じてしまう。このような処理
のムラは、処理時間が長くなったり、処理時間がばらつ
いて全面の効率的な処理も困難になったりするといった
問題点を招来する。
上の異物(パーティクル)または汚れ100が付着した
基板110を、上記素子列104を形成する技術を用い
た超音波洗浄装置で一定時間(たとえばt時間)洗浄す
ると、図23(a)に示すように、基板110における
上記絶縁領域114に対応する部位(図中二点鎖線)
に、異物または汚れ100が残存してしまう。また、上
記一定時間以上の時間(たとえばt時間の2倍の2t時
間以上)をかけると、図23(b)に示すように、ほぼ
完全に異物または汚れ100を除去することは可能であ
るものの、洗浄処理時間の増大、洗浄液の浪費、および
装置の消費電力の浪費を招来してしまう。
弱い場合や、図24に示すように、異物または汚れ10
0の付着個数が少ない場合、たとえば最終仕上げの洗浄
槽であれば、このような装置でも、図25(a)・
(b)に示すように、ある程度確率的には十分洗浄可能
である。なお、図25(a)は、上記t時間洗浄処理し
た場合の洗浄結果であり、図25(b)は、2t時間以
上洗浄処理した場合の洗浄結果である。
問題点を招来する。たとえば、図26に示すように、基
板110の表面にフォトリソグラフィーによるパターン
形成用のレジスト(フォトレジスト)115を膜状に塗
布する(図中斜線で示す)。その後フォトリソグラフィ
ー処理の後に、上記素子列104を形成する技術を用い
たレジスト剥離装置で一定時間(たとえばt時間)レジ
スト剥離処理を実施すると、図27(a)に示すよう
に、大部分のレジストは剥離できるが、やはり基板11
0における上記絶縁領域114に対応する部位に、線状
にレジストが残存する。
中央部と上記絶縁領域114とで超音波の強度を測定し
たところ、絶縁領域114では、超音波の強度が中央部
の50〜60%程度に低下して(面内で分布して)いる
ことがわかった。これは素子列104が面内で均一に振
動しないためである。
以上の時間(2t時間以上の時間)でレジスト剥離処理
を実施しても、図27(b)に示すように、結局絶縁領
域114に対応する部位では完全にレジストを剥離する
ことができない。さらに、基板110全面からレジスト
を確実に剥離するため無理に出力を増大させると基板1
10上に形成されているTFT素子などの特性がずれた
り損傷するおそれもある。
イズ360mm×465mmであり、その表面にμmオ
ーダーの微細なパターンが形成されているが、上述した
各図程度の表示サイズでは、このような微細なパターン
は記載困難なので、図示していない。また、上記のよう
に基板110の全面にレジストを塗布した後、超音波処
理によって剥離するプロセスを用いると、超音波処理装
置の超音波照射能力の均一性を評価できることがわかっ
た。
泡等のない液体中にて動作を行わないと、発熱により、
短時間で損傷・破壊されてしまう。そのため、超音波発
振時には、超音波発振素子103の周辺を処理液107
等の液体で充分満たしておく必要がある。
理装置は、被処理体としての基板110の上方に、下向
きにノズル口112が設けられており、そこから処理液
107を下方に噴射する構造である。したがって、ノズ
ル口112より気泡が侵入しやすい。また、処理液10
7の流通経路(具体的には、超音波処理ノズル111、
洗浄液供給管、洗浄液供給ポンプ等)が下方〜斜め下方
に伸びる構造であり、該流通経路内(より具体的には、
超音波処理ノズル111内)に設けられた超音波発振素
子103が作動することにより発生した気泡が、その周
辺に残留しやすい。さらに、いったん混入した気泡は、
処理液107の流通経路外に排出されにくい。
し、超音波発振素子103周辺に気泡が残留することを
防ぐために、例えば、1)超音波処理ノズル111内に
複数の処理液供給経路を設けること、2)超音波処理ノ
ズル111内壁をテーパ形状に加工すること等の、複雑
な構造を必要とする。また、ノズル口112より気泡を
排出するために、該ノズル口112の開口面積等を考慮
しながら、常時、多量の処理液107を流動させること
が必要とされる。このような問題は、処理される基板1
10の大型化に伴い、ますます深刻となってきている。
も、上記第2の例のノズル方式と同様に、被処理体の大
型化に対応して長尺の超音波発振素子113を用いるこ
とができず、通常のサイズの超音波発振素子103を用
いると、上記絶縁領域114に対応する部位に処理のム
ラが生じてしまうという問題点を招来する。
は、長尺基板等の大型の被処理体に対し、下部処理液L
1 を均一に押し上げることが難しく、上記の被処理体に
対して均一な処理を施すことが困難である。また、発振
容器132の底部から供給された下部処理液L1 が、該
発振容器132の上部周縁から排出される構成であるた
め、基板130に対して接触する下部処理液L1 の流速
が遅い。したがって、上部処理液L2 がシャワーとして
供給される基板130の上面に対する処理効果は高い
が、基板130の下面に対する処理効果は相対的に低く
なる。その結果、1)基板130の上面に供給された上
部処理液が下面に回りこむことで、下面に異物が再付着
する、2)実質的に両面同時処理の効果が低いので、例
えば、基板130の反転処理が必要となる、等の問題点
を招来する。さらに、上記第2および第3の例の場合と
同様に、被処理体(基板130に相当)の大型化に対応
して長尺の超音波発振素子を用いることができず、通常
のサイズの超音波発振素子(振動板133aに相当)を
用いると、該超音波発振素子間に設けられる絶縁領域に
対応する部位に処理のムラが生じてしまうという問題点
を招来する。
されたものであって、その目的は、 1)複雑な構造、および、多量の液体の流通、を要せず
に超音波発振素子の安定的な作動を行うことが可能であ
り、加えて、2)被処理体に対して均一でムラのない超
音波処理を行うことが可能な超音波処理装置を提供する
ことにある。
理装置は、上記の課題を解決するために、液体が、その
流通方向に流動される流通経路と、上記流通経路内に設
けられ、上記液体に対し超音波を照射する複数の振動素
子とを有してなり、上記複数の振動素子を基準として所
定方向に相対移動される被処理体の超音波被処理領域に
対し、上記流通経路の端部に設けられた少なくとも一つ
の液体供給口より超音波が照射された上記液体を供給す
る液体供給手段が設けられた超音波処理装置において、
上記複数の振動素子は、これら振動素子全てを上記所定
方向に垂直な平面に投影して得られる投影領域Aが一つ
の連続形状となるとともに、該投影領域Aの幅長が、選
択される一つの振動素子を上記平面に投影して得られる
投影領域Bの幅長より大きく、かつ、上記超音波被処理
領域の幅長と同等以上となるように配置されるととも
に、上記振動素子それぞれに対応した液体供給口の幅長
は、それが対応する振動素子全てを上記平面に投影して
得られる投影領域Cの最大広がり幅と同等以上となるよ
うに形成されており、さらに、上記複数の振動素子の直
下流側に位置する液体の流通経路が、上流側から下流側
にかけて、水平方向から上方の間のいずれかの方向に延
びていることを特徴としている。
である投影領域Aが形成されるように複数の振動素子が
配置されているので、所定の幅長を有する超音波被処理
領域全体に隙間なく超音波を照射することになる。その
ため、標準品や準標準品など容易に入手できかつ信頼性
の高い振動素子を用いて、大面積の領域に超音波を均一
に照射することができる。それゆえ、たとえば大型の被
処理体全面に対して均一な超音波処理が実施でき、ま
た、複数の被処理体に対して、同一条件で均一に超音波
処理を実施することが可能になる。その結果、ムラのな
い高品位の超音波処理を実現することができる。また処
理時間を短縮することもできるため、処理コストを低減
することも可能になる。
る液体の流通経路が、上流側から下流側にかけて、水平
方向から上方の間のいずれかの方向に延びているので、
振動素子が作動することにより発生した気泡は、液体の
流れにのって該流通経路の下流側に容易に排出される。
また、液体供給口より侵入した気泡や、該流通経路の下
流側に一旦排出された気泡が、振動素子の周辺に侵入す
ることがない。したがって、振動素子周辺の気泡を、上
記流通経路の下流側に排出するために必要な液体の量
を、大幅に低減することができ、加えて、振動素子周辺
への気泡の残留を防止するために特別な装置等を設ける
必要がなく、構成を非常に簡素化することができる。
構成に加えて、さらに、上記複数の振動素子が、水平面
と上記所定方向に垂直な平面とがなす交線方向に沿っ
て、2つ以上の振動素子が配列されてなる素子列を複数
構成し、かつ、これら素子列は上記所定方向に沿って並
列配置されるように設けられ、上記素子列を上記平面に
投影した場合に、一つの素子列を構成する振動素子の投
影領域Dと、他の素子列を構成する振動素子の投影領域
Eとが、互いに重なり合って重畳領域を形成することを
特徴としている。
ば、隣接する素子列を形成する振動素子が、上記平面に
投影された場合に、重畳領域を有した上で一つの連続形
状となるように配置されている。そのため、超音波は上
記重畳領域の分だけ重なるように照射されることにな
り、所定幅を有する超音波被処理領域全体に、より一層
確実に超音波を照射することができる。その結果、上述
した効果をより一層向上させることができる。
課題を解決するために、液体が、その流通方向に流動さ
れる流通経路と、上記流通経路内に設けられ、上記液体
に対し超音波を照射する複数の振動素子とを有してな
り、上記複数の振動素子を基準として所定方向に相対移
動される被処理体の超音波被処理領域に対し、上記流通
経路の端部に設けられた少なくとも一つの液体供給口よ
り超音波が照射された上記液体を供給する液体供給手段
が設けられた超音波処理装置において、上記振動素子の
それぞれから上記液体を介して超音波が照射される超音
波照射領域を重ねることにより、該超音波被処理領域が
完全に覆われるように上記複数の振動素子が配置されて
なり、さらに、上記複数の振動素子の直下流側に位置す
る液体の流通経路が、上流側から下流側にかけて、水平
方向から上方の間のいずれかの方向に延びていることを
特徴としている。
ぞれに対応した超音波照射領域を重ね合わせることによ
り、上記超音波被処理領域が完全に覆われるように振動
素子が配置されているので、所定の幅長を有する超音波
被処理領域全体に隙間なく超音波を照射することができ
る。そのため、標準品や準標準品など容易に入手できか
つ信頼性の高い振動素子を用いて、大面積の領域に超音
波を均一に照射することができる。それゆえ、たとえば
大型の被処理体全面に対して均一な超音波処理が実施で
き、また、複数の被処理体に対して、同一条件で均一に
超音波処理を実施することが可能になる。その結果、ム
ラのない高品位の超音波処理を実現することができる。
また処理時間を短縮することもできるため、処理コスト
を低減することも可能になる。
子の直下流側に位置する液体の流通経路が、上流側から
下流側にかけて、水平方向から上方の間のいずれかの方
向に延びているので、振動素子が作動することにより発
生した気泡は、液体の流れにのって該流通経路の下流側
に容易に排出される。また、液体供給口より侵入した気
泡や、該流通経路の下流側に一旦排出された気泡が、振
動素子の周辺に侵入することがない。したがって、振動
素子周辺の気泡を、上記流通経路の下流側に排出するた
めに必要な液体の量を、大幅に低減することができ、加
えて、振動素子周辺への気泡の残留を防止するために特
別な装置等を設ける必要がなく、構成を非常に簡素化す
ることができる。
構成に加えて、上記液体供給手段が、超音波が照射され
た上記液体を収束して被処理体に供給するノズル手段を
含んでなり、さらに、上記複数の振動素子は該ノズル手
段内に設けられていることを特徴としている。
ル手段によって収束するため、超音波の出力を強化し、
各種処理の効率をより一層向上させることができる。ま
た、振動素子がノズル手段内に設けられるため、液体に
照射された超音波がほぼ減衰することなく被処理体に伝
播される。
構成に加えて、上記液体が、上記被処理体に対して所定
の処理を施すために用いられる処理液であることを特徴
としている。
体を介して超音波照射処理を行うと同時に、上記所定の
処理を行うことが可能となる。また、該処理が超音波の
照射下で行われるため、処理効率を向上させることが可
能となる。
構成に加えて、上記振動素子から照射される超音波の周
波数が、0.1MHz以上5MHz以下の範囲内である
ことを特徴としている。
理やレジスト剥離処理に好適な周波数となるので、被処
理体が損傷したり、被処理体に設けられている回路素子
などの特性が変化したりする事態を回避して、効率的な
処理が可能となる。
構成に加えて、上記被処理体に対して所定の処理を施す
ために用いられる上記処理液を供給する処理液供給手段
がさらに設けられており、上記液体供給手段は、被処理
体の下面に対し、超音波が照射された上記液体としての
処理液を供給するとともに、上記処理液供給手段は、上
記被処理体の上面に対し、上記処理液を供給することを
特徴としている。
理液が供給されている状態で、該被処理体の下面に対
し、超音波が照射された液体としての処理液が供給され
る。そして、該下面に伝播した超音波の振動が、上面側
にも伝播され、上下両面に対して所定の処理を施すこと
ができる。その結果、処理効率をより一層向上させるこ
とができる。加えて、被処理体の上面において洗浄・除
去された異物が下面に回り込んで再付着することを防止
でき、例えば、この異物が原因となる被処理体の損傷を
防止できる。
構成に加えて、さらに、上記処理液を加熱する加熱手段
を有することを特徴としている。
被処理体に接触させることになるので、各種処理の確実
性と効率を向上させることができる。
構成に加えて、上記処理液が、被処理体を洗浄するため
の洗浄液であることを特徴としている。
上記構成に加えて、上記処理液が、被処理体表面に形成
されているレジストを剥離するためのレジスト剥離液で
あることを特徴としている。
る超音波処理装置を、超音波洗浄装置、またはレジスト
剥離装置として好適に用いることができる。
一形態について、図1ないし図6に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、これによって、本発明が限
定されるものではない。
たとえば液晶表示素子の製造工程、より具体的には該液
晶表示素子に用いられるガラス基板の洗浄工程に用いら
れる。すなわち本実施の形態において超音波処理装置と
は超音波洗浄装置であり、被処理体、より具体的には被
洗浄物としてのガラス基板の超音波洗浄に使用されるも
のである。
図2に示すように、ガラス基板11(図1参照)の搬送
方向(所定方向)上流側から順に、ローダ部、第一洗浄
処理部、第二洗浄処理部、第三洗浄処理部、乾燥部、並
びに、アンローダ部の各ユニットを介して実施される。
尚、第一洗浄処理部、第二洗浄処理部、および、第三洗
浄処理部(超音波洗浄装置)をまとめて、以下、洗浄処
理部と称するものとする。また、上記洗浄工程では、コ
ンベア手段や搬送ローラ等の搬送手段を用いて、上記ガ
ラス基板11を各ユニット毎に搬送すべく構成されてい
る。
(例えば、20枚)収納可能な搬送専用のカセットか
ら、順次一枚ずつ取り出し、洗浄処理部側に、一定距離
間隔をあけて水平に送り出すものである。ガラス基板1
1の搬送速度は600mm/分であり、上記洗浄工程に
かかるすべてのユニットで共通である。
ラス基板11の洗浄処理は、具体的には、以下に示すよ
うに行われる。始めに、搬送方向の最上流側に位置する
第一洗浄処理部において、ディスク状のブラシによる洗
浄が行われ、主に、直径5μm以上の有機物、金属等の
パーティクル(微粒子)が除去される。次に、搬送方向
下流側に続く、第二洗浄処理部において、高圧のジェッ
ト洗浄により、直径3〜5μm程度のパーティクルが除
去される。そして、搬送方向の最下流側に位置する第三
洗浄処理部においては、直径1〜3μm程度のパーティ
クルが除去される。
部は、図3に示すように、被洗浄物としてのガラス基板
11の下面両端部を支持し搬送する複数の搬送ローラ1
9…、該ガラス基板11の上方に設けられた上部洗浄液
供給ノズル(処理液供給手段の一部をなす)12、およ
び、ガラス基板11の下方に設けられた二つの下部洗浄
液供給ノズル(ノズル手段)14a・14bを有してな
る。また、下部洗浄液供給ノズル14a・14bはそれ
ぞれ、上部洗浄液供給ノズル12に対しガラス基板11
の搬送方向下流側となり、かつ、下部洗浄液供給ノズル
14aが下部洗浄液供給ノズル14bに対し、上記の搬
送方向下流側となるように設けられている。
ノズル口を有し、搬送ローラ19…により水平に搬送さ
れているガラス基板11の上面に対し、上面用洗浄液
(処理液、洗浄液)13としての純水を収束して供給す
るものである。一方、下部洗浄液供給ノズル14a・1
4bは、ガラス基板11の下面(超音波被処理領域)に
対し、下面用洗浄液(液体、処理液、洗浄液)15とし
ての純水を、超音波発振素子(振動素子)17…により
超音波が照射されたライン状のシャワーとして収束して
供給するものである。
は、ガラス基板11に、上方より上面用洗浄液13とし
ての純水を供給しながら、下方よりライン状の超音波シ
ャワーを照射することにより、超音波が該ガラス基板1
1の下面のみならず、その上面に供給された上面用洗浄
液13にも伝播される。これにより、ガラス基板11の
上面・下面の超音波洗浄が同時に行われる。尚、本実施
の形態においては、上記複数の搬送ローラ19…等との
接触がないガラス基板11の上面が、より精密な洗浄処
理の対象とされている。また、本実施の形態において、
下面用洗浄液15としての純水に照射される超音波の周
波数は0.4MHzである。
状は、特に上記説明のものに限定されるものではない
が、ガラス基板11の幅長と略同等の幅長を有するもの
であれば、上面用洗浄液13を、ガラス基板11上面に
均一に供給することが容易となるのでより好ましい。ま
た、上部洗浄液供給ノズル12のノズル口の開口方向
も、特に限定されるものではない。例えば、図3に示す
ように、ガラス基板11の上面に対し略垂直に設けられ
ていてもよく、ガラス基板11の上面と対向して設けら
れていてもよく、さらには、該上面に対し斜め方向とな
るように設けられてもよい。
位置は、下部洗浄液供給ノズル14a・14bそれぞれ
に対し、ガラス基板11の搬送方向下流側とならないよ
うに設けられていれば特に限定されるものではない。す
なわち、下部洗浄液供給ノズル14aに対して搬送方向
上流側に位置する下部洗浄液供給ノズル14bの真上
に、上部洗浄液供給ノズル12を設けてもよい。これ
は、本実施の形態にかかる超音波洗浄装置がガラス基板
11の上下両面の同時洗浄を目的とし、超音波が照射さ
れた下面用洗浄液15を、ガラス基板11上面の上面用
洗浄液13非供給領域に背向する下面領域に対して供給
するケースを想定していないためである。
の層を形成する方法(すなわち、上面用洗浄液13を供
給する方法)は、特に上記例示の上部洗浄液供給ノズル
12を用いてなる方法に限定されるものではない。具体
的には、例えば、上面用洗浄液13を貯めてなる洗浄液
槽を新たに設け、該洗浄液槽にガラス基板11を浸漬し
たのちに引き上げて、該ガラス基板11を水平に搬送す
る方法等であってもよい。
は、被洗浄物に処理液を供給することができる構成であ
れば特に限定されるものではなく、上部洗浄液供給ノズ
ル12のように、処理液を収束して被処理体に供給する
ノズル手段を含んでなる必要はない。例えば必要に応じ
て、上部洗浄液供給ノズル12に代えて、上面用洗浄液
13をシャワー状に吐出・噴霧する、洗浄液吐出・噴霧
装置(処理液供給手段)等を設けることもできる。ま
た、処理液供給手段は、図示しない洗浄液(処理液)供
給ポンプを、以下に説明する液体供給手段と共有するも
のであってもよい。尚、ガラス基板11の洗浄が、その
下面のみを対象に行われる場合には、処理液供給手段を
省略することも可能である。
上記説明のように、超音波の照射された下面用洗浄液1
5を、液体供給口16a・16bよりガラス基板11の
下面(超音波被処理領域)に対し供給するものである。
したがって、下部洗浄液供給ノズル14a・14bの構
造は、斜め上方〜上方に向かって下面用洗浄液15を供
給できるように液体供給口16a・16bが設けられて
いればよく、本実施の形態においては、特に、図3に示
すように、上方に向かって下面用洗浄液15を供給すべ
く液体供給口16a・16bが設けられている。
それぞれ、以下に規定する幅方向に一定の長さ(順に、
図4に示す幅長D3・D4に相当)を有するスリット状
に設計されている。尚、上記の幅長D3・D4、ガラス
基板11の幅長、および、超音波発振素子17…の配
置、間における相関関係については、超音波発振素子1
7…の全体配置構成の記載において詳細に説明する。
る、ガラス基板11の下面に対する下面用洗浄液15の
均一かつ安定な供給のためには、下部洗浄液供給ノズル
14a・14bと搬送ローラ19…との位置関係などが
重要となる。両者の位置関係は特に限定されるものでは
ないが、下部洗浄液供給ノズル14a・14bより供給
された下面用洗浄液15が搬送ローラ19…に接触し、
ガラス基板11の下面への到達が阻害される虞を低減可
能に設計されることがより好ましい。すなわち、幅方向
側からみて、ガラス基板11の搬送方向に隣接する搬送
ローラ19・19間に位置する、ガラス基板11の下面
領域に対し下面用洗浄液15が供給されるべく、両者の
位置関係を規定することがより好ましい。より具体的に
は、1)本実施の形態のように、上方に向かって下面用
洗浄液15を供給する場合には、幅方向側からみて、ガ
ラス基板11の搬送方向に隣接する搬送ローラ19・1
9間の下方に、下部洗浄液供給ノズル14a・14bが
位置することがより好ましい。一方、2)斜め上方に向
かって下面用洗浄液を供給する場合には、幅方向側から
みて、搬送ローラ19の真下方に、下部洗浄液供給ノズ
ル14a・14bの少なくとも一方が位置する場合もあ
る。
…を、ガラス基板11の下面端部のみを支持するべく設
計することにより、1)下部洗浄液供給ノズル14a・
14bより供給された下面用洗浄液15が搬送ローラ1
9…に接触する虞を低減可能とするとともに、2)ガラ
ス基板11の下面が汚染・損傷されることを防止可能と
する。
は、下面用洗浄液15の流通経路と、該流通経路内に設
けられた超音波発振素子17…とを含んで構成されてい
る。ここでいう流通経路とは、具体的には、洗浄液供給
ポンプ(図示せず)、洗浄液供給管18・18、下部洗
浄液供給ノズル14a・14b等の、液体供給口16a
・16bにいたるまでの構造を指している。また、上記
の液体供給手段は、液体供給口が形成されたものであれ
ば、下部洗浄液供給ノズル14a・14bのように、液
体を収束して被処理体に供給するノズル手段を含んでな
るものに特に限定されるものではない。しかしながら、
超音波が照射された液体を収束してその出力を強化し、
処理の効率をより一層向上させるという観点から、ノズ
ル手段であることがより好ましい。
波は、本実施の形態においては、5つの超音波発振素子
17…により発振される。該超音波発振素子17として
は、被洗浄物を超音波洗浄するために必要な所定の周波
数の超音波を発振できるものであれば特に限定されるも
のではない。本発明に用いられる超音波発振素子17の
形状は、通常、略板状または略棒状であり、本実施の形
態では、例えば、100mm×15mmのサイズの振動
板である本多電子(株)製W−357 LS−380を
用いている。尚、振動板それぞれに対応して設けられ、
該振動板を振動させるための電気回路に関しては図示し
ない。また、使用される超音波発振素子の数、大きさ等
は、特に上記のものに限定されるものではない。
る上記ガラス基板11は、幅長400mm×500mm
のサイズを有している。すなわち本実施の形態では、被
洗浄物の幅長が超音波発振素子17の長手方向のサイズ
よりも大きくなっている。そのため、本実施の形態にか
かる超音波洗浄装置では、例えば、図1および図4に示
すように、該超音波発振素子17を幅方向に沿って複数
並べて、ガラス基板11の幅方向全体に渡って隙間なく
超音波が照射されるように構成されている。以下、これ
ら超音波発振素子17…(場合によっては図4等に示す
ように超音波発振素子17a〜17eと区別する)の配
置に関し、詳細に説明を行う。
1および図4に示すように、下部洗浄液供給ノズル14
a内部にその3つが所定の間隔d1をおいて一列(素子
列Aと称する)に設けられ、下部洗浄液供給ノズル14
b内部にその2つが所定の間隔d1をおいて一列(素子
列Bと称する)に設けられている。上記素子列Aおよび
素子列Bはそれぞれ、ガラス基板11の搬送方向に垂直
な平面と水平面とがなす交線方向に沿って構成されてお
り、また、素子列Aと素子列Bとはガラス基板11の搬
送方向(所定方向)に沿って互いに並列配置されてい
る。尚、ここでいう「交線方向」とは「幅方向」と同一
のものを指し、物体・線分・領域等の「幅長」とは、該
物体・線分・領域等の上記交線方向(幅方向)における
長さを指すものとする。また、上記素子列の数は、2つ
以上であれば特に限定されるものではない。
全体配置構成についてより詳細に説明を行う。尚、説明
の便宜上、以下に説明する全体配置構成を全体配置構成
(A)と称するものとする。図1に示すように、これら
の超音波発振素子17…は、該超音波発振素子17…全
てをガラス基板11の搬送方向に垂直な平面に投影して
得られる投影領域(投影領域Aに相当)21が一つの連
続形状となるとともに、超音波発振素子17a〜17e
より選択される一つの超音波発振素子17(ここでは例
として超音波発振素子17eを挙げる)を搬送方向に垂
直な上記平面に投影して得られる投影領域(投影領域B
に相当)21aより大きな面積を有するように配置され
ている。より具体的には、超音波発振素子17…の投影
領域21が全体として、選択される一つの超音波発振素
子17の投影領域21aの幅長D9より長い幅長D1を
有するように配置されている。上記5つの超音波発振素
子17…はさらに、図4に示すように、上記投影領域2
1の幅長D1がガラス基板11の超音波被処理領域(本
実施の形態においては該ガラス基板11の下面全体)の
幅長D2(本実施の形態では400mm)と同等以上と
なるように形成されている。
発振素子17…全てが略同等の高さに配されている場合
には、上記連続形状は一つの直方体形状となる。この場
合、超音波発振素子17a〜17eそれぞれと被洗浄物
であるガラス基板11とが略同一の距離を保っていると
考えられる。それ故、ほぼ均一な条件でガラス基板11
に対する超音波処理を施すことが可能となるのでより好
ましい。
発振素子17…はさらに、上記説明の全体配置構成
(A)を前提として、以下に説明する全体配置構成
(B)をとるように配置されている。全体配置構成
(B)とは、上記素子列A・Bそれぞれを上記所定方向
に垂直な平面に投影した場合に、一つの素子列Aを構成
する超音波発振素子17a〜17cの投影領域(投影領
域Dに相当;図1参照)と、該素子列Aに隣接する他の
素子列Bを構成する超音波発振素子17d・17eの投
影領域(投影領域Eに相当;図1参照)とが、互いに重
なり合って重畳領域21b…を形成するような、超音波
発振素子17…の全体配置構成のことを指す。尚、上記
の重畳領域21b…とは図1に示す投影領域21におい
て、斜線を付して示された領域を指す。
換言すれば、上記素子列Aに配置された超音波発振素子
17a〜17cと、該素子列Aに隣接する素子列Bに配
置された超音波発振素子17d・17eとが千鳥状の配
置となる全体配置構成のことを指している。尚、上記素
子列A・Bは、本実施の形態では隣接して配置される
が、これに限定されるものではなく、素子列A・Bが離
間した状態で配置されていても構わない。
素子列を形成するに当たっては、各超音波発振素子にお
ける出力ムラを調整するために、各超音波発振素子間
に、たとえば約0.2mm以上の幅(超音波発振素子が
上記W−357LS−380である場合)を有する絶縁
領域を形成して、個々の超音波発振素子を独立させた状
態としている。
域があると、この絶縁領域に対応する部位は、処理(洗
浄処理)に必要な強さを有する超音波が十分に照射され
なかったり、実質的に超音波が照射されないような状態
となる。その結果、被処理体に処理のムラが発生する。
なお、この絶縁領域に対応する超音波が十分照射されな
い被処理体の部位を、以下の説明では、未照射領域とす
る。
発振素子17…の全体配置構成が、投影領域21上で略
同一の幅長d2を有する重畳領域21b…を形成するよ
うになっている。そのため、素子列Bからガラス基板1
1に超音波を照射した際に発生する上記未照射領域を、
素子列Aから照射する超音波によってカバーすることが
できる。それゆえ、ガラス基板11の超音波被処理領域
の幅長が、超音波発振素子17のサイズより大きい場合
であっても、下面全体により均一に超音波を照射するこ
とができる。その結果、ガラス基板11上面に対しても
より均一に超音波振動が伝播されるので、その上下両面
をより均一に洗浄することができ、洗浄処理効果を従来
よりも一層向上させることができるとともに、洗浄処理
時間を短縮することができる。加えて、下面用処理液1
5が供給されていることで、上面において洗浄・除去さ
れた異物が下面に回り込んで再付着することを防止でき
る。ガラス基板11下面への異物の再付着の防止は、例
えば、加熱・露光・面取等の後工程においてガラス基板
11を吸着ステージ上に吸着固定する際に、この異物に
よる損傷を防止可能であるという観点からも重要であ
る。
d2=0の場合、すなわち、複数の超音波発振素子17
…の全体配置構成が、上記全体配置構成(A)のみを満
たす場合であっても、素子列Bからガラス基板11に超
音波を照射した際に発生する未照射領域を、素子列Aか
ら照射する超音波によってカバーすることができるとい
う効果は得られる。
特に上記のものに限定されるものではない。たとえば、
上記複数の重畳領域21b…のいくつかが異なる幅長を
有するものであってもよい。さらに、上記幅方向(交線
方向)に沿って構成される素子列が3つ以上ある場合、
隣接していない2つの素子列それぞれの投影領域が互い
に重なり合って重畳領域を形成していてもよい。
る超音波処理装置では、所定の幅長を有する超音波被処
理領域全体に隙間なく超音波を照射することができるの
で、標準品や準標準品など容易に入手できかつ信頼性の
高い振動素子を用いて、大面積の領域に超音波を均一に
照射することが可能となる。
対して均一な超音波処理が実施でき、また、複数の被処
理体に対して、同一条件で均一に超音波処理を実施する
ことが可能になる。その結果、1)ムラのない高品位の
超音波処理を実現することができる。2)また処理時間
を短縮することもできるため、処理コストを低減するこ
とも可能になる。
カーや使用目的、製品のバリエーションなどによって異
なるため、上記絶縁領域の幅、および超音波発振素子1
7の幅長も、超音波発振素子17の種類毎に異なる。そ
のため、上記重畳領域21b…の形成パターンのより好
ましい状態は、超音波発振素子17の種類毎に実験的に
求められることになる。
17である上記W−357 LS−380は100mm
×15mmのサイズを有しており、これを用いた場合の
絶縁領域の幅長(すなわち、図4に示す間隔d1)は最
低約0.2mmが必要とされる。そこで、素子列Aに形
成される絶縁領域を埋めるように、素子列Bをなす超音
波発振素子17d・17eが配置されればよい。すなわ
ち、例えば、いずれかの重畳領域21bが形成されない
配置(図1および図4においてd2=0となる配置)も
含まれる。この場合、投影領域21は一つの帯状領域と
なるが、実際には、ガラス基板11の超音波被処理面上
に、超音波が弱く照射されるような領域が若干でも発生
するおそれがある。それゆえ、超音波発振素子17…の
配置としては、単に上記絶縁領域のみをカバーするので
はなく、重畳領域21b…が形成されるような配置とす
ることが好ましい。
21bの幅長d2が、絶縁領域の幅長(間隔d1に相
当)以上となるように超音波発振素子17…が配置され
ることが好ましい。このように、絶縁領域程度のマージ
ンを設けることによって、該絶縁領域を確実にカバーす
ることができる。
上に広げてもよい。この場合、各重畳領域21bの幅長
d2の好ましい範囲は、用いられる超音波発振素子17
の種類によって異なる。本実施の形態では、超音波発振
素子17として上記W−357 LS−380を用いて
いるが、この場合、絶縁領域を0.2mm以上に広げる
と、上記重畳領域21bの幅長d2の好ましい範囲は、
たとえば0.2mm以上50mm以下、より好ましい範
囲は、5mm以上10mm以下とすることができる。
配置は、少なくとも上記説明の全体配置構成(A)を満
たす限りにおいて特に限定されるものではない。他の配
置の例としては、たとえば、図5に示すように、超音波
発振素子17…が重畳領域21bを有するように、ガラ
ス基板11の搬送方向に対して略斜め方向に沿って配置
されているような構成も挙げることができる。なお、こ
の例では、一つの超音波発振素子17に対して一つの下
部洗浄液供給ノズル14が対応する構成となっている
が、下部洗浄液供給ノズル14と超音波発振素子17と
の対応についてはこれに限定されるものではない。
た下面用洗浄液15は、液体供給口16a・16bを介
して、ガラス基板11の下面に供給される。したがっ
て、上記説明の超音波発振素子17…と、液体供給口1
6a・16bとの対応関係も重要となる。より具体的に
は、図4に示すように、1)上記超音波発振素子17a
〜17cに対応した液体供給口16aの幅長D3は、そ
れが対応する超音波発振素子17a〜17cをガラス基
板11の搬送方向に垂直な平面に投影して得られる投影
領域(投影領域Cに相当)の最大広がり幅D1と同等以
上となるように形成されているとともに、2)上記超音
波発振素子17d・17eに対応した液体供給口16b
の幅長D4は、それが対応する超音波発振素子17d・
17eをガラス基板11の搬送方向に垂直な平面に投影
して得られる投影領域(投影領域Cに相当)の最大広が
り幅D5と同等以上となるように形成されている。これ
により、超音波発振素子17…により超音波が照射され
た下面用洗浄液15は、液体供給口16a・16bによ
って幅方向に収束されることなくガラス基板11の下面
に対して供給される。
応した液体供給口」とは、該超音波発振素子により超音
波が照射された液体が通過する液体供給口を指す。した
がって、超音波発振素子と液体供給口とは、1)1対1
対応である場合、2)多対1対応である場合、が考えら
れる。また、投影領域Cの最大広がり幅とは、より具体
的には、1)投影領域Cが連続した一つの形状である場
合には、投影領域Cの幅長そのものを指し、2)投影領
域Cが非連続形状である場合には、該非連続形状内にお
いて、幅方向に位置する2点間を結んでなる線分の幅長
の最大値を指すものとする。
置は、換言すれば、超音波被処理領域であるガラス基板
11の下面に対し、超音波発振素子17…のそれぞれか
ら下面用洗浄液15を介して超音波が照射される超音波
照射領域を重ねることにより、ガラス基板11の下面
(すなわち、超音波被処理領域)が完全に覆われるよう
に超音波を照射して洗浄する超音波洗浄装置である。
上記超音波発振素子17…それぞれから超音波が照射さ
れる超音波照射領域を示した図である。尚、図6におい
て、超音波発振素子17a〜17cにかかる超音波照射
領域と、超音波発振素子17d・17eにかかる超音波
照射領域とは、それぞれ別方向の斜線パターンにて示し
ている。これによれば、素子列Bからガラス基板11に
超音波を照射した際に発生する超音波の未照射領域を、
素子列Aから照射する超音波によってカバーすることが
できる。尚、重畳領域21bの幅長d2に相当する幅長
を持つ領域(クロスハッチングにて示す)は、素子列A
および素子列Bの両方から超音波が照射される超音波照
射領域である。
発振素子17…と液体供給口16a・16bとは、必ず
しも上記説明の対応関係を有する必要はない。例えば、
上記超音波発振素子17d・17eに対応した液体供給
口16bの幅長が、超音波発振素子17d・17eの投
影領域(投影領域Cに相当)の最大広がり幅D5より小
さく形成されている(すなわち、液体供給口16bが幅
方向に収束されている)場合を例に挙げると、該液体供
給口16bの幅長は図4に示す幅長D8にまで収束可能
である。
8以上D5以下の範囲内であれば、素子列Bからガラス
基板11に超音波を照射した際に発生する超音波の未照
射領域を、素子列Aから照射する超音波によってカバー
することができる。さらに、液体供給口16bが幅方向
に収束されているため、1)下面用洗浄液15の使用量
を低減できるとともに、2)超音波の出力を収束により
強化し、各種処理の効率をより一層向上させることがで
きるという効果も得られる。また、液体供給口16aが
幅方向に収束される場合も考えられるが、この場合、収
束された幅長がガラス基板11の幅長D2より大きくな
ることが必要とされる。
aに、各超音波発振素子17a・17b・17cに対応
して3つの液体供給口を設ける場合等も考えられるが、
この場合でも、上記素子列Bからガラス基板11に超音
波を照射した際に発生する超音波の未照射領域を、素子
列A(すなわち、上記超音波発振素子17a・17b・
17cに相当)から照射する超音波によってカバー可能
な限りにおいて、上記3つの液体供給口を幅方向に収束
することが可能である。なお、いうまでもないが、液体
供給手段がノズル手段である場合、液体供給口をガラス
基板11の搬送方向に収束することも可能である。
路内における位置について具体的に説明を行う。下面用
洗浄液15の供給時に作動され、該下面用洗浄液15に
対し超音波を発振(照射)する超音波発振素子17…
は、下部洗浄液供給ノズル14a・14bにそれぞれ設
けられた液体供給口16a・16bの上流側(すなわ
ち、下面用洗浄液15の流通方向を基準として上流側)
に位置する、下面用洗浄液15の流通経路内に設けられ
ている。上記の流通経路は、超音波発振素子17…の直
下流側に位置する部位が、上流側から下流側にかけて、
水平方向から上方の間のいずれかの方向に延びている構
造を有していれば良い。
る流通経路が上記説明の方向に延びているために、下面
用洗浄液15の供給時には、超音波発振素子17…が作
動することにより発生する気泡は、下面用洗浄液15に
より容易に下流側に排出される。また、超音波発振素子
17…の下流側に一旦排出された気泡が、超音波発振素
子17…の周辺に侵入することがない。
流通経路において、超音波発振素子17…は下部洗浄液
供給ノズル14a・14b内に設けられることがより好
ましい。これにより超音波発振素子17…が、ガラス基
板11の近傍に配置されることとなり、該ガラス基板1
1に下面用洗浄液15が到達する間に超音波が減衰する
ことを抑制可能となる。尚、超音波発振素子17…とガ
ラス基板11との距離は、特に限定されるものではない
が、10〜100mmの範囲内であることがより好まし
い。
給口16a・16bは、斜め上方〜上方に向かって(す
なわち、ガラス基板11の下面に対して)下面用洗浄液
15を供給できるように設けられているため、該液体供
給口16a・16bより気泡が侵入することは困難であ
る。したがって、下面用洗浄液15の供給時には、気泡
が、洗浄液供給口16a・16bの上流側に位置する流
通経路内に設けられる超音波発振素子17…の周辺に侵
入・残留することがない。よって、超音波発振素子17
…が、発熱により損傷・破壊されてしまう虞がない。
ち、下面用洗浄液15に照射される超音波の周波数は、
洗浄の用途や被洗浄物の種類によって適宜選択されるも
のであって特に限定されるものではない。本実施の形態
で好適な超音波の周波数は、例えば、数百kHz〜数M
Hzの範囲内であることがより好ましく、0.1MHz
〜5MHzの範囲内あることがより好ましい。このよう
な周波数を有する超音波をガラス基板11に照射するこ
とによって、パーティクルや汚れの除去能力をより高め
ることができる。また、ガラス基板11等の被処理体が
損傷したり、被処理体に設けられている回路素子などの
特性が変化したりする事態を回避して、効率的な処理が
可能となる。
通常、同じものが使用される。上面用洗浄液13・下面
用洗浄液15として、具体的には、例えば、純水、超純
水、水素水、オゾン水、希フッ化水素酸水溶液、界面活
性剤溶液等の、超音波洗浄に使用される従来公知の洗浄
液を挙げることができる。その他、洗浄の用途や被洗浄
物の種類によって、上記洗浄液は適宜選択されるもので
ある。
上面用洗浄液13・下面用洗浄液15を供給するタイミ
ングは、特に限定されるものではない。例えば、搬送さ
れているガラス基板11に対し上面用洗浄液13を供給
する場合を例にとると、上部洗浄液供給ノズル12のノ
ズル口の下方にガラス基板11が位置するときのみに、
上面用洗浄液13の供給が行われるように制御してもよ
い。このようにタイミング制御を行うことにより、上面
用洗浄液13の使用量をさらに低減することが可能とな
る。また、上面用洗浄液13・下面用洗浄液15供給の
タイミング制御をより正確に行うために、基板位置検出
センサ等を別途設けても良い。
超音波洗浄を行う場合等には、該ガラス基板11は、搬
送されている必要はなく停止していてもよい。この場合
には、例えば、下部洗浄液供給ノズル14a・14b
を、上記所定方向と反対方向に移動させることにより、
ガラス基板11の下面全体に対し、超音波を均一に照射
することが可能となる。
ズル12と下部洗浄液供給ノズル14a・14bとを、
ガラス基板11の搬送方向に交互に配し、ガラス基板1
1上面への上面用洗浄液13供給後、ガラス基板11下
面への下面用洗浄液15の供給が行われ、続いて、ガラ
ス基板11上面へ上面用洗浄液13が再供給されること
で、該ガラス基板11が洗浄される構造等であっても良
い。
ス基板11は、図2に示す乾燥部に搬入され、エアナイ
フにより乾燥される。続いて、アンローダ部において、
順次カセットに収納され、ガラス基板11の洗浄処理が
終了する。
成によれば、被洗浄物の下面に伝播した超音波の振動
は、被洗浄物としての、例えば、ガラス基板11や、シ
リコンウエハ等の固体中では、ほぼ減衰されずに伝播さ
れる。そのため、被洗浄物の下面に伝播した振動は、減
衰することなく上面側に伝播され、下面のみならず上面
に付着した微粒子等を従来の超音波洗浄装置と同レベル
で同時に除去することが可能となる。すなわち、搬送さ
れる被洗浄物の表裏が、上下どちらであっても、同様に
洗浄することが可能である。
洗浄液15を満たす(すなわち、超音波発振素子17周
辺への気泡の侵入・残留を防止する)ために必要な下面
用洗浄液15の量を、大幅に低減することができ、低ラ
ンニングコスト化を実現することができる。加えて、超
音波発振素子17周辺への気泡の侵入・残留を防止する
ために特別な装置等を設ける必要がなく、超音波洗浄装
置(特に、超音波発振素子部分)の構造を非常に簡素化
することができ、装置コストを低減することができる。
ト形状の開口部を有する超音波ユニット(超音波発振素
子を一つのみ含むもの)の安定的な動作のために必要な
洗浄液の量を、該洗浄液を真下方向に供給する構成にし
た場合と、洗浄液を真上方向に供給する構成にした場合
とで比較してみた。その結果、洗浄液を真下方向に供給
する構成では10〜15L/分の速度で洗浄液を供給す
る必要があるのに対し、洗浄液を真上方向に供給する構
成では0.5〜1L/分程度の速度で洗浄液を供給すれ
ばよいことが判明した。したがって、本実施例の形態に
かかる超音波洗浄装置の構造においても、従来と比較し
てより低速の洗浄液供給速度にて、超音波発振素子17
を安定的に動作させることができると考えられる。
波洗浄装置(基板の上面に対して、すなわち真下方向に
のみ洗浄液の供給を行う型のもの、表1では従来装置と
称する)と、本発明にかかる超音波洗浄装置(表1では
本発明装置と称する)とを使用して、同一の面積を有す
る基板の洗浄を行う場合、必要とされる洗浄液量(単位
時間当たりの上面用・下面用洗浄液使用量それぞれ、並
びに、合計値:単位L/分)は、以下の表1に示すよう
になる。洗浄処理に要する時間自体は両装置でほぼ同じ
であるため、基板サイズによらず、従来のものと比較し
て約1/3の洗浄液量で、基板の上面および下面の洗浄
が可能であるといえる。
に示す上面用洗浄液13・下面用洗浄液15に相当)を
回収する回収手段、および、回収された洗浄液をろ過す
るフィルタリング手段をさらに設けることにより、洗浄
液を循環・再利用し、さらに、洗浄液使用量を低減する
ことが可能となる。
清浄度が、さほど問題とならない工程等で適用すること
ができる。より具体的には、高い清浄度がもとめられる
側の面を上面として搬送し、基板に対して供給された洗
浄液を回収・フィルタリングした後、下面に対して供給
される洗浄液として再利用すればよい。
波洗浄装置を、洗浄液を再利用するかたち(再利用型)
で使用した場合に、必要とされる洗浄液量(単位時間当
たりの洗浄液使用量(新液が使用される上面用洗浄液の
量):単位L/分)のおおよその値も記載している。
部洗浄液供給ノズル12内に超音波発振素子17を設け
ることにより、ガラス基板11の上下両面に対し、超音
波を直接照射することも可能である。また、上記実施の
形態では、超音波発振素子17の幅長より大きな幅長を
有するガラス基板11の超音波洗浄処理について説明を
行ったが、特にこれに限定されるものではない。例え
ば、超音波発振素子17の幅長より小さな幅長を有する
ガラス基板11を、幅方向に複数並列配置して、並列処
理を行う際にも使用することができる。
成は、上記説明のように、液晶表示素子、PDP(Plas
ma Display Panel)、EL(Electro Luminescent )な
どのフラットディスプレイや、イメージセンサーなどの
平面またはライン走査型のセンサー素子や、半導体など
の電子部品の製造における、ガラス基板11などに付着
しているパーティクルや汚れ、薬液などの異物を除去す
るための洗浄工程に適用可能である。これにより、品質
・信頼性の高い電子部品が得られる。また、上面用洗浄
液13・下面用洗浄液15にかえて、例えば、レジスト
剥離液を液体または処理液として使用することにより、
レジスト剥離工程に適用することも可能である。
について、図7および図8に基づいて説明すれば、以下
の通りである。尚、これによって、本発明が限定される
ものではない。また、説明の便宜上、上記実施の形態1
の部材と、同一の機能・構造を有する部材については、
同一の番号を付し、その説明を省略する。
たとえば液晶表示素子の製造工程、より具体的には該液
晶表示素子に用いられるガラス基板の洗浄工程に用いら
れる。すなわち本実施の形態において超音波処理装置と
は超音波洗浄装置であり、被処理体、より具体的には被
洗浄物としてのガラス基板の超音波洗浄に使用されるも
のである。以下、上記実施の形態1との相違点に関し重
点的に説明を行う。
は、上記実施の形態1で示した下部洗浄液供給ノズル1
4a・14bをガラス基板11の上方に配し、ガラス基
板11の上面に対し超音波が照射された下面用洗浄液1
5を供給するべく構成したものである。尚、説明の便宜
上、下部洗浄液供給ノズル14a・14bにかえて洗浄
液供給ノズル(ノズル手段)14c・14dの名称を、
また、下面用洗浄液15にかえて洗浄液(液体、処理
液)15aの名称を使用するが、これらはいずれも同一
のものを指している。
4c・14dは、例えば、図7に示すようにガラス基板
11の上面に対して平行配置されており、加えて、該洗
浄液供給ノズル14c・14dは、ガラス基板11の上
面から略同じ高さとなるように設けられている。
14c・14d内に設けられる超音波発振素子17…の
全体配置構成は、上記実施の形態1における超音波発振
素子17…の全体配置構成において、幅方向に伸びる各
超音波発振素子17の中心軸を回転軸として同一方向に
90°回転して得られるものである。
…は、上記実施の形態1の場合と同様、上記説明の全体
配置構成(A)・(B)を満足するように配置されてい
る。すなわち、該超音波発振素子17…全てをガラス基
板11の搬送方向に垂直な平面に投影して得られる投影
領域(投影領域Aに相当;図示せず)が一つの連続形状
となるとともに、超音波発振素子17a〜17eより選
択される一つの超音波発振素子17を搬送方向に垂直な
上記平面に投影して得られる投影領域(投影領域Bに相
当;図示せず)より大きな幅長D1を有するように配置
されている。
は、図8に示すように、上記投影領域の幅長D1がガラ
ス基板11の超音波被処理領域(本実施の形態において
は該ガラス基板11の上面全体)の幅長D2(本実施の
形態では400mm)と同等以上となるように形成され
ている。さらに、素子列Aに配置された超音波発振素子
17a〜17cと、該素子列Aに隣接する素子列Bに配
置された超音波発振素子17d・17eとが、重畳領域
21b…(一つのみ図示)を有する千鳥状の配置となっ
ている。
配置構成によれば、素子列Bからガラス基板11に超音
波を照射した際に発生する超音波の未照射領域を、素子
列Aから照射する超音波によってカバーすることができ
る。それゆえ、ガラス基板11の超音波被処理領域の幅
長が、超音波発振素子17のサイズより大きい場合であ
っても、該ガラス基板11の上面全体により均一に超音
波を照射することができる。その結果、ガラス基板11
上面をより均一に洗浄することができ、洗浄処理効果を
従来よりも一層向上させることができるとともに、洗浄
処理時間を短縮することができる。標準品等の既存の入
手容易な超音波発振素子を使用することが可能である点
は、上記実施の形態1と同様である。
類、超音波発振素子17…と液体供給口16a・16b
との対応関係、超音波発振素子17・17間の間隔d
1、および、重畳領域21bの幅長d2、等については
上記実施の形態1と同様であり説明を省略する。
7…は、洗浄液供給ノズル14c・14dにそれぞれ設
けられた液体供給口16a・16bの上流側に位置す
る、洗浄液15aの流通経路内(より具体的には洗浄液
供給ノズル14c・14d内)に設けられており、上記
の流通経路は、超音波発振素子17…の直下流側に位置
する部位が、上流側から下流側にかけて、水平方向に延
びている構造となっている。それゆえ、洗浄液15aの
供給時には、超音波発振素子17…が作動することによ
り発生する気泡は、該洗浄液15aにより容易に下流側
に排出される。また、超音波発振素子17…の下流側に
一旦排出された気泡が、超音波発振素子17…の周辺に
侵入することがない。
振素子17…の近傍(表面)に、気泡が残留することを
防止することができる。また、超音波発振素子17…
は、上記説明のように洗浄液供給ノズル14c・14d
内に設けられているので、洗浄液15aに照射された超
音波が減衰することなくガラス基板11の上面に伝播さ
れる。
形態1と異なり、洗浄液供給ノズル14c・14dは、
ガラス基板11の上面に平行配置されている。従って、
超音波発振素子17…周辺の気泡をより効率的に除去す
るために、1)洗浄液供給ノズル14c・14dの設置
角度を調整する、2)該洗浄液供給ノズル14c・14
d内の気泡を抜くための予備経路を設ける、等の工夫を
行うことがより好ましい。
ス基板11の下面に対し純水等の洗浄液を供給し、ガラ
ス基板11の上下両面の超音波洗浄を行う構成としても
よい。さらにこの場合には、下面に対して供給される該
洗浄液に対し超音波が照射されていてもよい。
について、図9ないし図12に基づいて説明すれば、以
下の通りである。尚、これによって、本発明が限定され
るものではない。また、説明の便宜上、実施の形態1の
部材と、同一の機能・構造を有する部材については、同
一の番号を付し、その説明を省略する。
例として、超音波を照射しつつ被処理体の表面に形成さ
れているレジストを剥離するレジスト剥離装置を挙げ
て、本発明を説明する。
えば液晶表示素子の製造工程において、該液晶表示素子
に用いられるガラス基板上に所定のパターンを形成する
フォトリソグラフィー工程の後に実施されるレジスト剥
離工程に用いられるものである。したがって、上記レジ
スト剥離装置に対する被処理体であるガラス基板の表面
には層状のレジストが形成されている。なお、第一剥離
処理部および第二剥離処理部をまとめて、以下、剥離処
理部と称する。
るレジストの形成されている面をレジスト被処理面(超
音波被処理領域)とする。さらに、特に説明のない限
り、レジストが形成されているガラス基板を単にガラス
基板とする。
製造工程におけるガラス基板のレジスト剥離工程は、た
とえば図9に示すように、ガラス基板11の搬送方向の
上流側から順に、ローダ部、コンベア槽、第一剥離処理
部および第二剥離処理部を備えており、より好ましく
は、さらにリンス処理部、水洗処理部、乾燥部、並びに
アンローダ部の各ユニットを介して実施される。
基板を搬送ローラを用いて各ユニット毎に搬送するよう
になっているが、ガラス基板11の搬送手段は、特に搬
送ローラに限定されるものではなくコンベア手段などで
あってもよい。
(たとえば20枚)収納可能な搬送専用のカセットか
ら、順次一枚ずつ取り出し、コンベア槽を介して剥離処
理部に一定距離間隔をあけて水平に送り出すものであ
る。具体的には、ローダ部により送り出されたガラス基
板11は、搬送ローラによりレジスト被処理面の背向面
(裏面)を当接支持された状態で、レジスト被処理面を
上面として水平に搬送され、剥離処理部(第一剥離処理
部)へと搬入される。なお、本実施の形態におけるガラ
ス基板11の搬送速度は、たとえば900mm/分(ま
たは、それ以上)であり、レジスト剥離工程内の全ての
ユニットで共通である。
処理は、具体的には以下に示すように行われる。始め
に、第一剥離処理部は、超音波を照射しつつレジスト剥
離を行う第二剥離処理部に対する予備処理部として機能
するものであり、超音波を照射しない状態でガラス基板
11にレジスト剥離液を接触させるようになっている。
具体的には、例えば、シャワー手段等を用いて、ガラス
基板11のレジスト被処理面に対し、レジスト剥離液を
シャワーとして供給する。これにより、レジスト被処理
面上のレジストが膨潤されるとともに、該レジストの予
備的な剥離が行われる。尚、上記のレジスト剥離液は、
加熱されたものであることがより好ましい。
部においては、本発明にかかるレジスト剥離装置(超音
波処理装置)が適用され、ガラス基板11に超音波を照
射しつつレジストの剥離が行われる。
に、枚葉式のレジスト剥離装置となっており、その構成
は前記実施の形態1における超音波洗浄装置と類似した
構成となっている。具体的には、レジスト被処理物(被
処理体)としてのガラス基板11の上方(斜め上方〜真
上)に配された剥離液供給シャワーノズル(処理液供給
手段の一部)22…、ガラス基板11の下方に配され、
内面がテーパー形状に加工された超音波ノズル(ノズル
手段)24…、および、ガラス基板11を搬送方向(所
定方向)に搬送するための搬送ローラ19…を備えてい
る。
ス基板11のレジスト被処理面にレジスト剥離液(処理
液)23を供給する役割を有しており、また、超音波ノ
ズル24…は、レジスト被処理面の背向面(裏面)に対
し、超音波発振素子17…により超音波が照射された液
体25を供給する役割を有している。尚、一つの剥離処
理部内に設けられる、剥離液供給シャワーノズル22お
よび超音波ノズル24…の数は、特に限定されるもので
はない。
1は、搬送ローラ19…によりレジスト被処理面の背向
面(裏面)を当接支持された状態で、レジスト被処理面
を上面として水平に搬送され、第二剥離処理部内へと搬
入される。第二剥離処理部内に設けられた剥離液供給シ
ャワーノズル22…は、例えば、ガラス基板11が第二
剥離処理部内を搬送される間、レジスト剥離液23を連
続的に供給する。この結果、レジスト被処理面上全体
に、レジスト剥離液層23aが形成される。レジスト剥
離液23の種類は特に限定されるものではなく、フォト
レジスト(レジスト)28の種類等により適宜選択すれ
ばよい。本実施の形態においては、ELM−R10(商
品名:三菱ガス化学株式会社製)を使用している。
離液23の供給方法は、特に限定されるものではなく、
具体的には、例えば、レジスト剥離液23を滴下する方
法、噴霧する方法、吐出する方法、等を挙げることがで
きる。
に対しては、ガラス基板11の下面から略同じ距離とな
るように、かつ、該下面に対し所定の角度αの傾斜をも
って設けられた、複数の超音波ノズル24…より超音波
シャワー(液体25)がライン状に照射される。超音波
シャワーの照射方向は、特に限定されるものではなく、
例えば、該背向面に対して略垂直な(ガラス基板11の
搬送方向と直角な)方向、等を挙げることができる。
シャワーが照射されると、超音波振動が、ガラス基板1
1内部を通過してレジスト被処理面上のレジスト剥離液
層23aに伝播される。その結果、レジスト剥離液23
とフォトレジスト28との反応が促進される。すなわ
ち、レジスト被処理面からのフォトレジスト28の剥
離、並びに、該剥離液層23a中へのフォトレジスト2
8の溶解を促進することができ、レジスト剥離処理にか
かる時間を、従来のものと比較して飛躍的に短縮するこ
とが可能となる。したがって、レジスト剥離装置(よ
り、具体的には、剥離処理部)の装置長さの短縮、並び
に、フットプリントの小型化を実現することができる。
加えて、レジスト剥離液23の使用量を低減することが
可能となるので、例えば、該剥離液23を貯蔵するスペ
ースの縮小や、該剥離液23を貯蔵することによる危険
性の低減を実現することが可能となる。
レジスト剥離液23が、図示しない加熱手段により予め
加熱されていれば、レジスト剥離処理にかかる時間をさ
らに短縮し、レジスト剥離液23の使用量をさらに低減
することができるという効果が得られる。これは、剥離
対象であるフォトレジスト28を軟化させる、あるい
は、熱応力等によりその剥離性を向上させるためであ
る。上記の加熱手段により加熱された後のレジスト剥離
液の温度は特に限定されるものではないが、50℃〜9
0℃の範囲内であることがより好ましく、70℃〜80
℃の範囲内であることがさらに好ましい。
特に限定されるものではないが、0.1MHz〜5MH
zの範囲内であることがより好ましく、0.3MHz〜
1MHzの範囲内であることがさらに好ましく、特に
0.4MHzの条件で極めて好適であることが確認され
た。該周波数が、上記範囲内にあれば、レジスト被処理
物(ガラス基板11)に損傷を与える虞なく、レジスト
剥離処理にかかる時間を飛躍的に短縮することができ
る。尚、準標準品の超音波発振素子としては、0.4M
Hz、1MHz、並びに3MHzの周波数の超音波を発
振するものが入手容易であるが、0.4MHzの超音波
を発振するものがレジスト剥離の処理効率に最も優れて
いた。この理由は明らかではないが、0.4MHzの超
音波の方が減衰しにくい、あるいは、その振動エネルギ
ーが剥離対象であるフォトレジスト28に吸収されやす
いためであると推測される。
のではないが、レジスト剥離液23であることがより好
ましい。これによれば、レジスト被処理物の端面に付着
したフォトレジスト(図示せず)、および、フォトリソ
グラフィー工程のホットプレート処理(加熱処理)時等
に、該背向面に付着したフォトレジスト(図示せず)等
の有機物汚れ等も除去することができる。
るフォトレジストの量は少ないため、液体25としてレ
ジスト剥離液(処理液)23が使用される場合、該液体
25の寿命は、通常使用されるレジスト剥離液23(す
なわち、レジスト被処理面に供給されるもの)の10倍
以上ある。この場合には、液体25を回収する回収手
段、および、回収された液体25をろ過するフィルタリ
ング手段をさらに設けることにより、容易に循環・再使
用することができる。尚、レジスト被処理面の背向面
に、例えば、1)フォトレジスト等の有機物汚れが無
い、あるいは、2)有機物汚れが存在しても後工程で問
題とならない場合には、液体25として、例えば純水を
使用すればよい。
通方向に流動される流通経路、すなわち、液体供給ポン
プ(図示せず)、液体供給管27、超音波ノズル24等
の、液体供給口26にいたるまでの構造内に、加熱ヒー
ター27a等の加熱手段を設けることもできる。このよ
うな加熱手段により液体25を予め加熱することで、上
記の背向面に付着したフォトレジスト(図示せず)等の
有機物汚れ等を迅速かつ確実に除去することができる。
さらに、予め加熱された液体25がガラス基板11に供
給されることにより、レジスト被処理面上に形成された
レジスト剥離液層23aが、間接的に加熱される。これ
により、レジスト剥離処理にかかる時間を短縮し、レジ
スト剥離液23の使用量を低減することができるという
効果が得られる。
段は、液体供給管27に設けられている。また、上記の
加熱手段により加熱された後の液体25の温度は特に限
定されるものではないが、50℃〜90℃の範囲内であ
ることがより好ましく、70℃〜80℃の範囲内である
ことがさらに好ましい。
は、上記説明の液体25の流通経路と、該流通経路内、
より具体的には、超音波ノズル24…内に設けられた超
音波発振素子17…とを含んで構成されている。以下、
上記の液体供給手段内に設けられる超音波発振素子17
…の全体配置構成について詳細に説明を行う。
が2つである場合、より具体的には、図11に示すよう
に、超音波発振素子17a〜17cを含んでなる超音波
ノズル24Aと、超音波発振素子17d・17eを含ん
でなる超音波ノズル24Bとが、搬送方向に沿ってこの
順に設置されている場合について説明を行う。
のようにガラス基板11の下面に対し所定の角度αの傾
斜をもって設けられている。すなわち、本実施の形態に
おいて、超音波ノズル24A・24B内に設けられる超
音波発振素子17…の全体配置構成は、上記実施の形態
1における超音波発振素子17…の全体配置構成におい
て、1)素子列Aと素子列Bとを入れ換え、2)幅方向
に伸びる各超音波発振素子17の中心軸を回転軸として
同一方向に角度αで回転して得られるものである。
…は、上記実施の形態1の場合と同様、上記説明の全体
配置構成(A)・(B)を満足するように配置されてい
る。すなわち、該超音波発振素子17…全てをガラス基
板11の搬送方向に垂直な平面に投影して得られる投影
領域(投影領域Aに相当;図示せず)が一つの連続形状
となるとともに、超音波発振素子17a〜17eより選
択される一つの超音波発振素子17を搬送方向に垂直な
上記平面に投影して得られる投影領域(投影領域Bに相
当;図示せず)より大きな幅長D1を有するように配置
されている。
は、上記投影領域の幅長D1がガラス基板11の超音波
被処理領域(本実施の形態においては該ガラス基板11
の上面全体)の幅長D2(本実施の形態では400m
m)と同等以上となるように形成されている。さらに、
素子列Aに配置された超音波発振素子17a〜17c
と、該素子列Aに隣接する素子列Bに配置された超音波
発振素子17d・17eとが、重畳領域21b…(一つ
のみ図示)を有する千鳥状の配置となっている。
配置構成によれば、素子列Aからガラス基板11に超音
波を照射した際に発生する超音波の未照射領域を、素子
列Bから照射する超音波によってカバーすることができ
る。それゆえ、ガラス基板11の超音波被処理領域の幅
長が、超音波発振素子17のサイズより大きい場合であ
っても、該ガラス基板11の上面全体により均一に超音
波を照射することができる。
たフォトレジスト28(および、レジスト被処理面の背
向面等に付着したフォトレジスト)をより均一に剥離す
ることができ、レジスト剥離処理効果を従来よりも一層
向上させることができるとともに、レジスト剥離処理時
間を短縮することができる。加えて、液体25が供給さ
れていることで、上面において剥離・除去されたフォト
レジスト28が下面に回り込んで再付着することを防止
できる。尚、標準品等の既存の超音波発振素子を使用す
ることが可能である点は、上記実施の形態1と同様であ
る。
類、超音波発振素子17…と液体供給口26…との対応
関係、超音波発振素子17・17間の間隔d1、およ
び、重畳領域21bの幅長d2、等については上記実施
の形態1と同様であり説明を省略する。
特に限定されるものではなく、図12に示すように、例
えば、5つの超音波ノズル24…のそれぞれに、超音波
発振素子17を一つづつ設ける構成とすることもでき
る。より具体的には、超音波ノズル24a〜24eに、
順に、超音波発振素子17a〜17eが、一対一対応で
設けられる構成である。
上記説明のようにガラス基板11の下面に対し所定の角
度αの傾斜をもって設けられている。すなわち、本実施
の形態において、超音波ノズル24a〜24e内に設け
られる超音波発振素子17…の全体配置構成は、上記説
明の超音波ノズル24A・24B内に設けられる超音波
発振素子17…の全体配置構成と同様に、上記実施の形
態1における超音波発振素子17…の全体配置構成にお
いて、1)素子列Aと素子列Bとを入れ換え、2)幅方
向に伸びる各超音波発振素子17の中心軸を回転軸とし
て同一方向に角度α回転して得られるものであり、その
詳細な説明を省略する。すなわち、これらの超音波発振
素子17…は、上記実施の形態1の場合と同様、上記説
明の全体配置構成(A)・(B)を満足するように配置
されている。
口26…との対応関係については、超音波発振素子17
eと、該超音波発振素子17eに対応する超音波ノズル
24eの液体供給口26との関係を例に挙げて説明を行
う。
上記超音波発振素子17eに対応した液体供給口26の
幅長D7が、それが対応する超音波発振素子17eをガ
ラス基板11の搬送方向に垂直な平面に投影して得られ
る投影領域(投影領域Cに相当;図示せず)の最大広が
り幅D6と同等以上となるように形成されている。これ
により、超音波発振素子17eにより超音波が照射され
た液体25は、液体供給口26によって幅方向に収束さ
れることなくガラス基板11の下面に対して供給され
る。同様に、超音波発振素子17a〜17dにより超音
波が照射された液体25は、それぞれの超音波発振素子
17が対応する液体供給口26によって幅方向に収束さ
れることなくガラス基板11の下面に対して供給され
る。
17…の全体配置構成によっても、素子列Aからガラス
基板11に超音波を照射した際に発生する超音波の未照
射領域を、素子列Bから照射する超音波によってカバー
することができるという効果を得ることができる。しか
しながら、図11等に示すように、一つの超音波ノズル
24に複数の超音波発振素子17…を設ける構成の方
が、液体25の流れやガラス基板11に対する超音波の
伝播状態を、該ガラス基板11の幅方向に沿って均一と
することが容易であり、上記幅方向に、より均一にフォ
トレジスト28を剥離することが可能である。
素子17…は、超音波ノズル24にそれぞれ設けられた
液体供給口26の上流側に位置する、液体25の流通経
路内(より具体的には超音波ノズル24内)に設けられ
ており、上記の流通経路は、超音波発振素子17…の直
下流側に位置する部位が、上流側から下流側にかけて、
斜め上方、より具体的には水平面に対し角度αをもって
延びている構造となっている。
る流通経路が斜め上方に延びているために、液体25の
供給時には、超音波発振素子17…が作動することによ
り発生する気泡は、該液体25により容易に下流側に排
出される。また、超音波発振素子17…の下流側に一旦
排出された気泡が、超音波発振素子17…の周辺に侵入
することがない。したがって、上記の構成によれば超音
波発振素子17…の近傍(表面)に、気泡が残留するこ
とを防止することができる。また、超音波発振素子17
…は、上記説明のように超音波ノズル24内に設けられ
ているので、液体25に照射された超音波が減衰するこ
となくガラス基板11の上下両面に伝播される。
7…の直下流側に位置する部位は、上流側から下流側に
かけて、斜め上方に延びている構成のみに限定されるも
のではなく、水平方向から上方の間のいずれかの方向に
延びている構成であれば、上記説明の効果を得ることが
可能である。
11は、続いて、リンス処理部に搬送される。リンス処
理部は、ガラス基板11に残存したレジスト剥離液を、
例えば、DMSO液からなるリンス液で置換し、下流に
続く水洗処理部にレジスト剥離液およびフォトレジスト
が持ちこまれることを防止するためのものである。すな
わち、水洗処理部にレジスト剥離液およびフォトレジス
トが持ち込まれることに起因する、1)該水洗処理部に
貯えられた純水がアルカリ性を呈し、ガラス基板11上
に形成された配線(特に、アルミニウム系材料よりなる
もの)を腐食する問題、2)排水処理設備の負担が増加
する問題、等の発生を防止することを目的として設けら
れるものである。尚、本実施の形態では、第二剥離処理
部において、剥離液供給シャワーノズル22…よりレジ
スト剥離液23が連続的に供給されるため、剥離・溶解
したフォトレジスト28の全ては、リンス処理部に搬入
される時点で、レジスト被処理面よりすでに洗い落とさ
れている。
においては、始めに、ガラス基板11の上下方からのシ
ャワー洗浄によりリンス液が除去される。続いて、メガ
ソニックシャワーにて、ガラス基板11に付着した有機
物等の微粒子が除去される。
11は、乾燥部に備えられたエアーナイフにより、その
両面が液切り・乾燥され、続いて、アンローダ部にて、
カセットに収納されることによりレジスト剥離工程が完
了する。TFT(Thin FilmTransistor) 基板の製造工
程では、このようなレジスト剥離工程が5〜7回繰りか
えし行われる。
基板11の搬送手段は、特に搬送ローラ19…に限定さ
れるものではない。また、剥離液供給シャワーノズル2
2…が、ガラス基板11のレジスト被処理面のほぼ全面
に対して設けられている場合等には、レジスト剥離液2
3供給時に、ガラス基板11は搬送停止の状態であって
もよい。
供給されるレジスト剥離液23に対し超音波を照射する
べく、処理液供給手段内に超音波発振素子を設ける構成
とすることもできる。さらに、レジスト剥離液23・液
体25にかえて、例えば、洗浄液を使用することによ
り、本実施の形態にかかる超音波処理装置を、電子部品
の製造等における超音波洗浄工程に適用することも可能
である。
のように、複数の振動素子により超音波が照射された液
体を、液体供給口より供給する液体供給手段が設けら
れ、上記複数の振動素子は、これら振動素子全てを上記
所定方向に垂直な平面に投影して得られる投影領域Aが
一つの連続形状となるとともに、該投影領域Aの幅長
が、選択される一つの振動素子を上記平面に投影して得
られる投影領域Bの幅長より大きく、かつ、上記超音波
被処理領域の幅長と同等以上となるように配置されると
ともに、上記振動素子それぞれに対応した液体供給口の
幅長は、それが対応する振動素子全てを上記平面に投影
して得られる投影領域Cの最大広がり幅と同等以上とな
るように形成されており、さらに、上記複数の振動素子
の直下流側に位置する液体の流通経路が、上流側から下
流側にかけて、水平方向から上方の間のいずれかの方向
に延びている構成である。
である投影領域Aが形成されるように複数の振動素子が
配置されているので、所定の幅長を有する超音波被処理
領域全体に隙間なく超音波を照射することになる。その
ため、標準品や準標準品など容易に入手できかつ信頼性
の高い振動素子を用いて、例えば、大面積の領域に超音
波を均一に照射することができるという効果を奏する。
る液体の流通経路が、上流側から下流側にかけて、水平
方向から上方の間のいずれかの方向に延びているので、
振動素子が作動することにより発生した気泡は、液体の
流れにのって該流通経路の下流側に容易に排出される。
また、液体供給口より侵入した気泡や、該流通経路の下
流側に一旦排出された気泡が、振動素子の周辺に侵入す
ることがない。したがって、振動素子周辺の気泡を、上
記流通経路の下流側に排出するために必要な液体の量
を、大幅に低減することができ、加えて、振動素子周辺
への気泡の残留を防止するために特別な装置等を設ける
必要がなく、構成を非常に簡素化することができるとい
う効果を併せて奏する。
構成に加えて、さらに、上記複数の振動素子が、水平面
と上記所定方向に垂直な平面とがなす交線方向に沿っ
て、2つ以上の振動素子が配列されてなる素子列を複数
構成し、かつ、これら素子列は上記所定方向に沿って並
列配置されるように設けられ、上記素子列を上記平面に
投影した場合に、一つの素子列を構成する振動素子の投
影領域Dと、他の素子列を構成する振動素子の投影領域
Eとが、互いに重なり合って重畳領域を形成する構成で
ある。
畳領域を有した上で一つの連続形状となるように配置さ
れているので、超音波は上記重畳領域の分だけ重なるよ
うに照射されることになり、所定幅を有する超音波被処
理領域全体に、より一層確実に超音波を照射することが
できる。その結果、上述した効果をより一層向上させる
ことができるという効果を奏する。
ように、複数の振動素子により超音波が照射された液体
を、液体供給口より供給する液体供給手段が設けられ、
上記振動素子のそれぞれから上記液体を介して超音波が
照射される超音波照射領域を重ねることにより、該超音
波被処理領域が完全に覆われるように上記複数の振動素
子が配置されてなり、さらに、上記複数の振動素子の直
下流側に位置する液体の流通経路が、上流側から下流側
にかけて、水平方向から上方の間のいずれかの方向に延
びている構成である。
超音波被処理領域全体に隙間なく超音波を照射すること
ができる。そのため、標準品や準標準品など容易に入手
できかつ信頼性の高い振動素子を用いて、大面積の領域
に超音波を均一に照射することができるという効果を奏
する。
る液体の流通経路が、上流側から下流側にかけて、水平
方向から上方の間のいずれかの方向に延びているので、
振動素子が作動することにより発生した気泡は、液体の
流れにのって該流通経路の下流側に容易に排出される。
また、液体供給口より侵入した気泡や、該流通経路の下
流側に一旦排出された気泡が、振動素子の周辺に侵入す
ることがない。したがって、振動素子周辺の気泡を、上
記流通経路の下流側に排出するために必要な液体の量
を、大幅に低減することができ、加えて、振動素子周辺
への気泡の残留を防止するために特別な装置等を設ける
必要がなく、構成を非常に簡素化することができるとい
う効果を併せて奏する。
構成に加えて、上記液体供給手段が、超音波が照射され
た上記液体を収束して被処理体に供給するノズル手段を
含んでなり、さらに、上記複数の振動素子は該ノズル手
段内に設けられている構成である。
ル手段によって収束するため、各種処理の効率をより一
層向上させることができる。また、振動素子がノズル手
段内に設けられるため、液体に照射された超音波がほぼ
減衰することなく被処理体に伝播されるという効果を併
せて奏する。
構成に加えて、上記液体が、上記被処理体に対して所定
の処理を施すために用いられる処理液である構成であ
る。
体を介して超音波照射処理を行うと同時に、上記所定の
処理を行うことが可能となり、さらに、該処理が超音波
の照射下で行われるため、処理効率を向上させることが
可能となるという効果を併せて奏する。
構成に加えて、上記振動素子から照射される超音波の周
波数が、0.1MHz以上5MHz以下の範囲内である
構成である。
理やレジスト剥離処理に好適な周波数となるので、被処
理体が損傷したり、被処理体に設けられている回路素子
などの特性が変化したりする事態を回避して、効率的な
処理が可能となるという効果を併せて奏する。
構成に加えて、上記処理液を供給する処理液供給手段が
さらに設けられており、上記液体供給手段は、被処理体
の下面に対し、超音波が照射された上記液体としての処
理液を供給するとともに、上記処理液供給手段は、上記
被処理体の上面に対し、上記処理液を供給する構成であ
る。
理液が供給されている状態で、該被処理体の下面に対
し、超音波が照射された液体としての処理液が供給され
るので、該下面に伝播した超音波の振動が、上面側にも
伝播され、上下両面に対して所定の処理を施すことがで
きる。その結果、処理効率をより一層向上させることが
できる。
構成に加えて、さらに、上記処理液を加熱する加熱手段
を有する構成である。
被処理体に接触させることになるので、各種処理の確実
性と効率を向上させることができるという効果を併せて
奏する。
構成に加えて、上記処理液が、被処理体を洗浄するため
の洗浄液である構成である。
上記構成に加えて、上記処理液が、被処理体表面に形成
されているレジストを剥離するためのレジスト剥離液で
ある構成である。
る超音波処理装置を、超音波洗浄装置、またはレジスト
剥離装置として好適に用いることができるという効果を
併せて奏する。
(超音波洗浄装置)における超音波発振素子の配置の一
例を示す概略斜視図である。
示素子用ガラス基板の洗浄処理の工程を示す工程図であ
る。
面図である。
素子の配置とガラス基板との対比を鉛直方向より示した
説明図である。
素子の配置の他の例を鉛直方向より示した説明図であ
る。
板に超音波を照射した状態を鉛直方向より示した説明図
である。
置(超音波洗浄装置)の構成を示す概略側面図である。
素子の配置とガラス基板との対比を鉛直方向より示した
説明図である。
処理装置が適用される液晶表示素子用ガラス基板のレジ
スト剥離処理の工程を示す工程図である。
発明の実施の他の形態にかかる超音波処理装置(レジス
ト剥離装置)の構成を示す概略側面図である。
発振素子の配置とガラス基板との対比を鉛直方向より示
した説明図である。
発振素子の配置の他の例を鉛直方向より示した説明図で
ある。
一例を示す説明図である。
一例を示す説明図である。
示す説明図である。
理装置における超音波発振素子を備える構成の一例を示
す説明図である。
波発振素子を備える構成の他の例を示す説明図である。
理装置における超音波発振素子を備える構成のさらに他
の例を示す説明図である。
す説明図である。
おいて、超音波発振素子と基板との配置関係の理想的な
状態を示す説明図である。
おいて、超音波発振素子と基板との実際の配置関係の一
例を示す説明図である。
用いて基板の洗浄処理を実施する状態の一例を示す説明
図である。
時間)洗浄処理した場合の洗浄結果を示す説明図であ
り、(b)は、図22に示す基板を一定時間の倍以上
(2t時間以上)洗浄処理した場合の洗浄結果を示す説
明図である。
用いて基板の洗浄処理を実施する状態の他の例を示す説
明図である。
時間)洗浄処理した場合の洗浄結果を示す説明図であ
り、(b)は、図24に示す基板を一定時間の倍以上
(2t時間以上)洗浄処理した場合の洗浄結果を示す説
明図である。
用いて基板のレジスト剥離処理を実施する状態の一例を
示す説明図である。
時間)レジスト剥離処理した場合の処理結果を示す説明
図であり、(b)は、図26に示す基板を一定時間の倍
以上(2t時間以上)レジスト剥離処理した場合の処理
結果を示す説明図である。
構成) 13 上面用洗浄液(処理液;洗浄液) 14a 下部洗浄液供給ノズル(ノズル手段;流通経
路) 14b 下部洗浄液供給ノズル(ノズル手段;流通経
路) 14c 洗浄液供給ノズル(ノズル手段;流通経路) 14d 洗浄液供給ノズル(ノズル手段;流通経路) 15 下面用洗浄液(液体;処理液;洗浄液) 15a 洗浄液(液体;処理液) 16a 液体供給口 16b 液体供給口 17 振動素子 18 洗浄液供給管(流通経路) 21 投影領域(投影領域A) 21a 投影領域(投影領域B) 21b 重畳領域 22 剥離液供給シャワーノズル(処理液供給手段
の一構成) 23 レジスト剥離液(処理液) 23a レジスト剥離液層(処理液;レジスト剥離
液) 24 超音波ノズル(ノズル手段;流通経路) 25 液体(処理液;レジスト剥離液) 26 液体供給口 27 液体供給管(流通経路) 27a 加熱ヒーター(加熱手段) A・B 素子列 D1 投影領域Aの幅長;投影領域Cの最大広がり
幅 D2 幅長(超音波被処理領域の幅長) D3 幅長(液体供給口の幅長) D4 幅長(液体供給口の幅長) D5 投影領域Cの最大広がり幅 D6 投影領域Cの最大広がり幅 D7 幅長(液体供給口の幅長) D9 幅長(投影領域Bの幅長)
Claims (10)
- 【請求項1】液体が、その流通方向に流動される流通経
路と、上記流通経路内に設けられ、上記液体に対し超音
波を照射する複数の振動素子とを有してなり、 上記複数の振動素子を基準として所定方向に相対移動さ
れる被処理体の超音波被処理領域に対し、上記流通経路
の端部に設けられた少なくとも一つの液体供給口より超
音波が照射された上記液体を供給する液体供給手段が設
けられた超音波処理装置において、 上記複数の振動素子は、これら振動素子全てを上記所定
方向に垂直な平面に投影して得られる投影領域Aが一つ
の連続形状となるとともに、該投影領域Aの幅長が、選
択される一つの振動素子を上記平面に投影して得られる
投影領域Bの幅長より大きく、かつ、上記超音波被処理
領域の幅長と同等以上となるように配置されるととも
に、 上記振動素子それぞれに対応した液体供給口の幅長は、
それが対応する振動素子全てを上記平面に投影して得ら
れる投影領域Cの最大広がり幅と同等以上となるように
形成されており、 さらに、上記複数の振動素子の直下流側に位置する液体
の流通経路が、上流側から下流側にかけて、水平方向か
ら上方の間のいずれかの方向に延びていることを特徴と
する超音波処理装置。 - 【請求項2】さらに、上記複数の振動素子が、水平面と
上記所定方向に垂直な平面とがなす交線方向に沿って、
2つ以上の振動素子が配列されてなる素子列を複数構成
し、かつ、これら素子列は上記所定方向に沿って並列配
置されるように設けられ、 上記素子列を上記平面に投影した場合に、一つの素子列
を構成する振動素子の投影領域Dと、他の素子列を構成
する振動素子の投影領域Eとが、互いに重なり合って重
畳領域を形成することを特徴とする請求項1記載の超音
波処理装置。 - 【請求項3】液体が、その流通方向に流動される流通経
路と、上記流通経路内に設けられ、上記液体に対し超音
波を照射する複数の振動素子とを有してなり、 上記複数の振動素子を基準として所定方向に相対移動さ
れる被処理体の超音波被処理領域に対し、上記流通経路
の端部に設けられた少なくとも一つの液体供給口より超
音波が照射された上記液体を供給する液体供給手段が設
けられた超音波処理装置において、 上記振動素子のそれぞれから上記液体を介して超音波が
照射される超音波照射領域を重ねることにより、該超音
波被処理領域が完全に覆われるように上記複数の振動素
子が配置されてなり、 さらに、上記複数の振動素子の直下流側に位置する液体
の流通経路が、上流側から下流側にかけて、水平方向か
ら上方の間のいずれかの方向に延びていることを特徴と
する超音波処理装置。 - 【請求項4】上記液体供給手段が、超音波が照射された
上記液体を収束して被処理体に供給するノズル手段を含
んでなり、さらに、上記複数の振動素子は該ノズル手段
内に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3
の何れか一項に記載の超音波処理装置。 - 【請求項5】上記液体が、上記被処理体に対して所定の
処理を施すために用いられる処理液であることを特徴と
する請求項1ないし4の何れか一項に記載の超音波処理
装置。 - 【請求項6】上記振動素子から照射される超音波の周波
数が、0.1MHz以上5MHz以下の範囲内であるこ
とを特徴とする請求項5に記載の超音波処理装置。 - 【請求項7】上記被処理体に対して所定の処理を施すた
めに用いられる上記処理液を供給する処理液供給手段が
さらに設けられており、 上記液体供給手段は、被処理体の下面に対し、超音波が
照射された上記液体としての処理液を供給するととも
に、 上記処理液供給手段は、上記被処理体の上面に対し、上
記処理液を供給することを特徴とする請求項5または6
に記載の超音波処理装置。 - 【請求項8】さらに、上記処理液を加熱する加熱手段を
有することを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一
項に記載の超音波処理装置。 - 【請求項9】上記処理液が、被処理体を洗浄するための
洗浄液であることを特徴とする請求項5ないし8の何れ
か一項に記載の超音波処理装置。 - 【請求項10】上記処理液および液体が、被処理体表面
に施されているレジストを剥離するためのレジスト剥離
液であることを特徴とする請求項5ないし8の何れか一
項に記載の超音波処理装置。
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