JP4036287B2 - 超音波洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体材料であるウエハや高精密部品等の高精密洗浄を高周波の超音波を用いて行う超音波洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被洗浄物となる半導体ウエハ基板やLCD用ガラス基板などの電子デバイス用基板の洗浄には、超音波を用いた超音波洗浄が一般に使用されている。超音波洗浄は、超音波振動によって洗浄液に発生するキャビテーション作用、加速度作用、流体(洗浄液)の流れである直進流等を利用して、半導体ウエハ基板等の表面に付着した粒子、有機物、不純物などの汚れを除去するものである。50KHz以下の低周波によるキャビテーションを利用した超音波洗浄では、わずかな傷や欠損等が半導体ウェハ基板等に発生する可能性がある。また、半導体ウエハ基板やLCD用ガラス基板の洗浄では、除去すべき汚れの粒径が0.1から0.2μmの超微粒子が対象となる。この超微粒子を半導体ウエハ基板の表面から除去するために、高周波(500KHz以上の周波数)の超音波振動が用いられている。高周波の超音波洗浄は、洗浄液に発生する加速度作用、直進流が使用されている。また、高周波の超音波洗浄では、キャビテーションの発生が少ないため、半導体ウエハ基板等への傷や欠損等のダメージが軽減される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、500KHz以上の高周波による超音波洗浄では、加速度作用によって発生する微振動と洗浄液の流れである直進流が、半導体ウエハ基板の表面に付着した超微粒子の除去に利用されている。また、高周波による超音波洗浄では、キャビテーションによる気泡の発生が微少であるため、被洗浄物へのダメージも軽減される。
【0004】
図10は、駆動周波数500KHz以上で超音波振動子10を励振したときの洗浄槽4内での洗浄液の流れである直進流30を実線で示した図である。また、図10に示す直進流30の実線上の矢印は、直進流30の方向を示している。図10に示すように、直進流30は、超音波振動子10を取り付けた洗浄槽4底部の振動面に対して垂直方向に発生する。直進流30は、振動面から発生した洗浄液の流れであり、超音波の周波数が高いほど直進流30の流速が速くなる。直進流30により半導体ウエハ基板等の表面に発生するミクロ的な攪拌等によって洗浄が行われる。
【0005】
しかしながら、洗浄槽4内には、図10に示すように、洗浄槽4内の一部に直進流30が発生しない領域、すなわち、停滞域32が生じてしまう。停滞域32は、超音波振動子10が1個の場合には、超音波振動子10の中心付近上で発生する。また、図11に示すように、洗浄槽4の底部に複数の振動子が取り付けられている場合には、超音波振動子10と超音波振動子10の境界付近上で発生しやすい。
【0006】
停滞域32には、洗浄液にわずかに残っている気泡や空中から洗浄液に取り込まれた気泡が集中するため、停滞域32の気泡によって洗浄槽4内の超音波の伝達が妨げられる。図12は、図11に示す洗浄槽4の底部より高さ90mmでの水平方向の距離と音圧レベルとの関係を示す図である。図12に示すように、洗浄槽4の底部の高さ90mmでの水平方向0から±10mmの範囲で音圧の低下が見られる。音圧が低下すると、洗浄力が弱くなり、被洗浄物に洗浄むらが生じてしまう。このため、高周波を用いた超音波洗浄では、停滞域32の発生により洗浄液中の音圧が低下して、均一で安定した洗浄が行えないという課題がある。
【0007】
そこで、本発明は、従来の超音波洗浄装置の課題に鑑みてなされたものであって、超音波の伝達を妨げる停滞域を移動させることにより、洗浄効果の低下がなく、均一で安定した洗浄を行うことが可能な超音波洗浄装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による超音波洗浄装置は、洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、500KHz以上の周波数を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調し、振幅変調した信号を駆動周波数とし、該駆動周波数で超音波振動子を励振して超音波を洗浄液中に照射し、洗浄槽全体を前記洗浄槽の固有振動数で振動させるようにしたものである。
【0009】
また、本発明による超音波洗浄装置は、洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、500KHz以上の周波数を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を駆動周波数とし、該駆動周波数で超音波振動子を励振して超音波を洗浄液中に照射し、洗浄槽全体を前記洗浄槽の固有振動数で振動させるようにしたものである。
【0010】
また、本発明による超音波洗浄装置は、洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、500KHz以上の周波数を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調し、振幅変調した信号を駆動周波数とし、該駆動周波数で超音波振動子を励振して超音波を洗浄液中に照射し、洗浄槽全体を前記洗浄槽の固有振動数で振動させるようにしたものである。
【0011】
また、本発明による超音波洗浄装置は、洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、前記洗浄槽に機械的な振動を付与する加振手段を有し、前記加振手段は、前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の振動を前記洗浄槽の側面より付与して、洗浄槽水平方向に振動させるようにしたものである。
【0013】
また、本発明による超音波洗浄装置は、洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の振動を発する振動子及び前記振動子を駆動発振する発振器からなる低周波振動手段を有し、前記低周波振動手段は、前記洗浄槽の側面より低周波振動を付与して、洗浄槽を振動させるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の超音波洗浄装置の実施の形態について説明する。図1は、500KHz以上の周波数を洗浄槽の固有振動数を含む低周波で振幅変調した信号により洗浄を行う第1の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図、図2は、洗浄槽の固有振動数、500KHz以上の周波数及び振幅変調した電気信号の各波形を示す図、図3は、図1に示す超音波洗浄装置における距離と超音波の音圧レベルとの関係を示す図、図4は、500KHz以上の周波数を洗浄槽の固有振動数を含む低周波の周期で周波数変調した信号により洗浄を行う第2の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図、図5は、洗浄槽の固有振動数の周期、500KHz以上の周波数及び周波数変調した電気信号の各波形を示す図、図6は、500KHz以上の周波数を洗浄槽の固有振動数を含む低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を洗浄槽の固有振動数を含む低周波で振幅変調し、振幅変調した信号により洗浄を行う第3の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図、図7は、500KHz以上の周波数を周波数変調した電気信号及び周波数変調した電気信号を洗浄槽の固有振動数の周波数で振幅変調した電気信号の各波形を示す図、図8は、洗浄槽の固有振動数を振動周波数として洗浄槽の側面に加振装置を備えた第4の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図、図9は、洗浄槽の固有振動数を共振周波数とする振動子を洗浄槽の側面に取り付けた第5の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図である。
【0016】
以下に、本発明による第1、第2及び第3の実施の形態としての超音波洗浄装置1を図1乃至図7を参照して説明する。
【0017】
図1に示す第1の実施の形態としての超音波洗浄装置1は、500KHz以上の周波数を、洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調し、振幅変調した信号を駆動周波数として超音波振動子10を励振するものである。図1に示すように、超音波洗浄装置1の洗浄槽4の底部下面側に超音波振動子10が取り付けられており、前記超音波振動子10には超音波発振器15が接続されている。超音波洗浄装置1は、純水等からなる洗浄液2を洗浄槽4に貯留して、被洗浄物である半導体ウエハ基板やLCD用ガラス基板等を洗浄槽4に侵漬して洗浄を行うものである。
【0018】
超音波振動子10は、PZT素子等からなり、超音波発振器15により所定の周波数の電圧が印加されて超音波振動を発生する。図1に示す超音波発振器15には、振幅変調回路15aが内蔵されており、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調を行うようになっている。
【0019】
超音波発振器15で生成される振幅変調された電気信号について図2を用いて説明する。図2(a)は、洗浄槽4の固有振動数の波形を示す図、図2(b)は、500KHz以上の周波数の波形を示す図、図2(c)は、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数の信号で振幅変調した電気信号の波形を示す図である。超音波発振器15は、図2(a)に示す洗浄槽4の固有振動数を周波数とする発振器と図2(b)に示す500KHz以上の周波数を発振する発振器を内蔵している。洗浄槽4の固有振動数の周波数及び500KHz以上の周波数を振幅変調回路15aに入力して、振幅変調回路15aから図2(c)に示す振幅変調した電気信号が出力される。超音波発振器15は、振幅変調回路15aからの振幅変調された駆動周波数を電力増幅して、超音波振動子10を励振する。
【0020】
図2(a)に示す洗浄槽4の固有振動数をfsとし、図2(b)に示す500KHz以上の周波数をfcとしたときに、図2(c)示す振幅変調した電気信号(駆動周波数)は、二つの周波数成分から成っている。すなわち、駆動周波数は、fcとfsの周波数成分を有している。超音波振動子10は、上記周波数で駆動されて、洗浄槽4の底部より超音波を照射する。このとき、洗浄槽4は、機械的フィルターとなって、駆動周波数成分に含まれるfsに対して共振状態となり、洗浄槽4が周波数fsで振動する。
【0021】
洗浄槽4が振動しやすい周波数成分を含んだ駆動信号で超音波振動子10を励振することにより、洗浄槽4の振動面が高周波で振動し、洗浄槽4全体が低周波(固有振動数)で振動する。洗浄槽4が、低周波で振動することにより、気泡等を含んだ停滞域32の発生する位置を移動させることができる。
【0022】
図3は500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数の信号で振幅変調したときの洗浄槽4内の底部から90mmの位置での音圧の測定結果を示す図である。なお、横軸は超音波振動子10と超音波振動子10との境界を0としたときの水平方向の距離を示し、縦軸は、音圧レベル(dbデシベル)を示す。図3に示すように、図3の横軸での0の位置(超音波振動子10と超音波振動子10との境界付近)での音圧レベルの低下が少なく、振幅変調を行わないものと比較して音圧レベルが著しく改善されている。
【0023】
以上述べたように、洗浄槽4の固有振動数の信号で振幅変調した電気信号により超音波振動子10を駆動することにより、気泡の停滞位置を移動させることができるため、洗浄槽4内の音圧レベルを所定の範囲内にすることができる。
【0024】
次に、第2の実施の形態としての超音波洗浄装置1について説明する。第2の実施の形態としての超音波洗浄装置1は、500KHz以上の周波数を、洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を駆動周波数として超音波振動子10を励振するものである。図4に示すように、超音波発振器15には、周波数変調回路15bが内蔵されており、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調を行うようになっている。
【0025】
図5(a)は、洗浄槽4の固有振動数の周期の波形を示す図、図5(b)は、500KHz以上の周波数の波形を示す図、図5(c)は、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数の周期で周波数変調した電気信号の波形を示す図である。図5(a)に示す固有振動数の周期は、洗浄槽4の固有振動数をfsとすると、1/fsであり、周期内で時間と共に出力レベルが増加し、その後減少する三角波となっている。この三角波の周期信号が、周波数変調回路15bに入力信号として入力される。周波数変調回路15bは、入力信号のレベルの大きさに応じて周波数を制御して出力するようになっている。すなわち、入力信号のレベルの大きさが中間値の時には、図5(b)に示す500KHz以上の周波数(周波数をfcとする)を出力するようになっている。
【0026】
図5(c)示す周波数変調した電気信号(被変調波)は、fsの周波数成分を有している。超音波振動子10は、変調された周波数で駆動されて、洗浄槽4の底部より超音波を照射する。このとき、洗浄槽4は、機械的フィルターとなって、駆動周波数成分に含まれるfsに対して共振状態となり、洗浄槽4が周波数fsで振動する。
【0027】
洗浄槽4が振動しやすい周波数成分を含んだ駆動信号で超音波振動子10を励振することにより、洗浄槽4の振動面が高周波で振動し、洗浄槽4全体が低周波(固有振動数)で振動する。洗浄槽4が、低周波で振動することにより、気泡等を含んだ停滞域32の発生する位置を移動させることができる。
【0028】
図1に示す第1の実施の形態としての超音波洗浄装置1及び図4に示す第2の実施の形態としての超音波洗浄装置1は、駆動周波数に洗浄槽4が振動しやすい洗浄槽4の固有振動数の周波数成分を加えることにより、洗浄槽4が振動して、停滞域32を移動させるものである。
【0029】
次に、第3の実施の形態として、500KHz以上の周波数を、洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調し、振幅変調した信号を駆動周波数とした超音波洗浄装置1について図6及び図7を用いて説明する。
【0030】
図6に示す超音波洗浄装置1は、洗浄槽4(外槽ともいう)の内部には被洗浄物である半導体ウエハ基板等を侵漬して洗浄を行う内槽5を有する2重層式の超音波洗浄装置1である。2重層式の超音波洗浄装置1は、外槽に貯留された媒体液3を介して内槽5に超音波振動が伝搬される。内槽5は、金属イオンの析出がない人工石英が使用されている。図6に示すように、超音波発振器15には、周波数変調回路15b及び振幅変調回路15aが内蔵されており、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調及び振幅変調を行うようになっている。
【0031】
図7(a)は、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数の周期で周波数変調した電気信号の波形を示す図、図7(b)は、周波数変調した電気信号を洗浄槽4の固有振動数の周波数で振幅変調した電気信号の波形を示す図である。超音波発振器15は、周波数変調回路15bにより500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数の周期で周波数変調を行い、周波数変調した信号を振幅変調回路15aに入力して振幅変調を行う。振幅変調回路15aから出力された周波数変調及び振幅変調された駆動周波数を電力増幅して、超音波振動子10を励振する。
【0032】
超音波洗浄装置1の駆動周波数は、洗浄槽4の固有振動数で振幅変調がされているため、洗浄槽4が振動して、洗浄槽4内の停滞域32を移動させる。これにより、内槽5の底部に超音波が均一に照射される。また、駆動周波数は周波数変調を行っているため、内槽5の厚さのバラツキ、内槽5の傾きに対しても、超音波が透過するため、安定した洗浄が行える。
【0033】
次に、本発明による超音波洗浄装置の第4及び第5の実施の形態を図8及び図9を参照して説明する。なお、第4及び第5の実施の形態としての超音波洗浄装置1は、洗浄槽4に機械的な振動を印加することにより、液面と平行な方向に洗浄液2の流れを発生させて、停滞域32を移動させるものである。
【0034】
図8に示すように、第4の実施の形態としての超音波洗浄装置1は、超音波洗浄装置1の洗浄槽4の底部下面側に超音波振動子10が取り付けられており、前記超音波振動子10には超音波発振器15が接続されている。また、洗浄槽4の側面には加振手段としての加振装置20が取り付けられている。超音波洗浄装置1は、純水等からなる洗浄液2を洗浄槽4に貯留して、被洗浄物である半導体ウエハ基板やLCD用ガラス基板等を洗浄槽4に侵漬して洗浄を行うものである。
【0035】
超音波振動子10は、PZT素子等からなり、超音波発振器15により所定の周波数の電圧が印加されて超音波振動を発生する。前記超音波発振器15は、500KHz以上の高周波により超音波振動子10を駆動するよう構成されている。
【0036】
加振装置20は、電磁石を駆動して振動を発生する電磁方式、あるいはモータによりカム等を回転駆動されて振動を発生するモータ方式等で構成されており、洗浄槽4の固有振動数を含む4KHz以下の低周波で水平方向に機械振動するようになっている。
【0037】
加振装置20は、超音波振動子10が洗浄液2中に超音波エネルギーを放射する動作と同期して洗浄槽4に振動を発するように構成されている。加振装置20によって洗浄槽4に機械的な振動を与えて、洗浄槽4が水平方向に振動することにより、液面と平行な方向に洗浄液2の流れが発生して、停滞域32は移動する。
【0038】
加振装置20により洗浄槽4の固有振動数で洗浄槽4に機械振動を印加することによって、超音波の伝達を妨げる停滞域32を移動させることができるため、被洗浄物を均一に洗浄することができる。
【0039】
また、図9に示す第5の実施の形態である超音波洗浄装置1は、超音波洗浄装置1の洗浄槽4の底部下面側に超音波振動子10が取り付けられており、前記超音波振動子10には超音波発振器15が接続されている。また、洗浄槽4の側面には低周波振動手段としての低周波振動発生装置24の振動子25が取り付けられている。図9に示すように、第5の実施の形態である超音波洗浄装置1は、洗浄槽4の側面には洗浄に寄与する超音波振動子10とは別の振動子25を洗浄槽4の側面に取り付けて、洗浄槽4の側面に取り付けた振動子25により低周波振動を発生させようにしたものである。
【0040】
超音波振動子10は、PZT素子等からなり、超音波発振器15により所定の周波数の電圧が印加されて超音波振動を発生する。前記超音波発振器15は、500KHz以上の高周波により超音波振動子10を駆動するよう構成されている。
【0041】
低周波振動手段としての低周波振動発生装置24は、振動子25及び発振器26から構成されており、発振器26により所定の周波数の電圧を振動子25に印加して低周波振動を発生するものである。また、低周波振動発生装置24は、超音波振動子10が洗浄液2中に超音波エネルギーを放射する動作と同期して洗浄槽4に振動を発するように構成されている。
【0042】
低周波振動発生装置24の振動子25は、発振器26により洗浄槽4の固有振動数を含む4KHz以下の低周波で励振される。低周波振動を洗浄槽4の側面に印加することにより、液面と平行な方向に洗浄液2の流れが発生して、停滞域32は移動する。
【0043】
図8に示す加振装置20、及び図9に示す低周波振動発生装置24は、洗浄槽4に機械的な振動を印加することにより、液面と平行な方向に洗浄液2の流れを発生させて、停滞域32を移動させるものである。
【0044】
なお、図1、図4及び図6に示した超音波洗浄装置1は、洗浄槽4の側面に機械振動を発生する装置を必要としないため、洗浄機の構造を簡素化することができ、また、従来の洗浄装置に変調回路を組み込んだ超音波発振器15を接続することにより、均一で安定した洗浄をおこなうことができる。
【0045】
以上述べたように、500KHz以上の高周波超音波洗浄における音圧の均一化を行うには、洗浄槽4、振動板自体の低次の固有周波数を発生させることにより、気泡の停滞域及び気泡の発生を排除することが効果的である。これによって、洗浄槽4内に伝達される超音波振動の位置によるむらをなくして洗浄効果を均一にすることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による超音波洗浄装置は、洗浄に使用している超音波周波数と異なる低周波の振動を洗浄槽に与えることにより、直進流によって発生する停滞域を移動させるものである。これにより、洗浄効果の低下がなく、均一で安定した洗浄を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 500KHz以上の周波数を洗浄槽の固有振動数を含む低周波で振幅変調した信号により洗浄を行う第1の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図である。
【図2】 (a)は、洗浄槽の固有振動数の波形、(b)は、500KHz以上の周波数の波形、(c)は、振幅変調した電気信号の各波形を示す図である。
【図3】 第1の実施の形態の超音波洗浄装置における距離と超音波の音圧レベルとの関係を示す図である。
【図4】 500KHz以上の周波数を洗浄槽の固有振動数を含む低周波の周期で周波数変調した信号により洗浄を行う第2の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図である。
【図5】 (a)は、洗浄槽の固有振動数の周期、(b)は、500KHz以上の周波数、(c)は、周波数変調した電気信号の各波形を示す図である。
【図6】 500KHz以上の周波数を洗浄槽の固有振動数を含む低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を洗浄槽の固有振動数を含む低周波で振幅変調し、振幅変調した信号により洗浄を行う第3の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図である。
【図7】 (a)は、500KHz以上の周波数を洗浄槽4の固有振動数の周期で周波数変調した電気信号、(b)は、周波数変調した電気信号を洗浄槽4の固有振動数の周波数で振幅変調した電気信号の波形を示す図である。
【図8】 洗浄槽の固有振動数を振動周波数として洗浄槽の側面に加振装置を備えた第4の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図である。
【図9】 洗浄槽の固有振動数を共振周波数とする振動子を洗浄槽の側面に取り付けた第5の実施の形態としての超音波洗浄装置の一部断面を含む構成図である。
【図10】 駆動周波数500KHz以上で超音波振動子を励振したときの洗浄槽内での洗浄液の流れである直進流を実線で示す図である。
【図11】 洗浄槽の底部に複数の振動子が取り付けられている場合の洗浄槽内での洗浄液の流れである直進流を示す図である。
【図12】 従来の超音波洗浄装置での距離と超音波の音圧レベルとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 超音波洗浄装置
2 洗浄液
3 媒体液
4 洗浄槽(外槽)
5 内槽
10 超音波振動子
15 超音波発振器
15a 振幅変調回路
15b 周波数変調回路
20 加振装置
24 低周波振動発生装置
25 振動子
26 発振器
30 直進流
32 停滞域

Claims (5)

  1. 洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、
    500KHz以上の周波数を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調し、振幅変調した信号を駆動周波数とし、該駆動周波数で超音波振動子を励振して超音波を洗浄液中に照射し、
    洗浄槽全体を前記洗浄槽の固有振動数で振動させるようにしたこと
    を特徴とする超音波洗浄装置。
  2. 洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、
    500KHz以上の周波数を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を駆動周波数とし、該駆動周波数で超音波振動子を励振して超音波を洗浄液中に照射し、
    洗浄槽全体を前記洗浄槽の固有振動数で振動させるようにしたこと
    を特徴とする超音波洗浄装置。
  3. 洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、
    500KHz以上の周波数を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の周期で周波数変調し、周波数変調した信号を前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波で振幅変調し、振幅変調した信号を駆動周波数とし、該駆動周波数で超音波振動子を励振して超音波を洗浄液中に照射し、
    洗浄槽全体を前記洗浄槽の固有振動数で振動させるようにしたこと
    を特徴とする超音波洗浄装置。
  4. 洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、
    前記洗浄槽に機械的な振動を付与する加振手段を有し、
    前記加振手段は、前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の振動を前記洗浄槽の側面より付与して、洗浄槽を水平方向に振動させるようにしたこと
    を特徴とする超音波洗浄装置。
  5. 洗浄液を貯留した洗浄槽の内部に被洗浄物を侵漬し、駆動周波数500KHz以上で励振した超音波を洗浄液中に照射して洗浄を行う超音波洗浄装置において、
    前記洗浄槽の固有振動数を含んだ4KHz以下の低周波の振動を発する振動子及び前記振動子を駆動発振する発振器からなる低周波振動手段を有し、
    前記低周波振動手段は、前記洗浄槽の側面より低周波振動を付与して、洗浄槽を振動させるようにしたこと
    を特徴とする超音波洗浄装置。
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