JP3036814B2 - 送電用ケーブル接続装置の部分放電測定装置 - Google Patents

送電用ケーブル接続装置の部分放電測定装置

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JP3036814B2
JP3036814B2 JP02271729A JP27172990A JP3036814B2 JP 3036814 B2 JP3036814 B2 JP 3036814B2 JP 02271729 A JP02271729 A JP 02271729A JP 27172990 A JP27172990 A JP 27172990A JP 3036814 B2 JP3036814 B2 JP 3036814B2
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俊一郎 伴
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Kansai Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は送電用ケーブル接続装置における部分放電
を測定するための装置に関し、特に、CVケーブル(架橋
ポリエチレン絶縁ケーブル)接続用のプレモールド絶縁
体圧縮式プレハブ型付属品における内部部分放電を測定
/検出するための装置に関する。
[従来の技術] 高圧を送電する電力ケーブルの相互接続ならびに異種
ケーブル間の相互接続などの中間接続および電源側ケー
ブルから受電側ケーブルへの終端接続などにおいては、
作業効率の改善および接続部における絶縁特性の安定化
のために第6図に示すような接続装置が一般に用いられ
る。
第6図はCVケーブル接続用のプレモールド絶縁体圧縮
式プレハブ型付属品の構成を概略的に示す図である。第
6図を参照して、プレハブ型接続装置は、プレモールド
絶縁体2、エポキシ座8およびスプリング10を用いた圧
縮装置90、絶縁コンパウンド15および保護ケース16を含
む。
プレモールド絶縁体2は、たとえばEP(エチレン・プ
ロピレン)ゴムを用いて形成されており、テーパ状の断
面構造を有している。このプレモールド絶縁体2の中心
部にCVケーブル1が嵌合される。
プレモールド絶縁体2は、絶縁層21と半導電層22から
なり、一般に内部に半導電性のベルマウスを有してお
り、この部分で一般的なストレスコーンの機能すなわち
発生する高電界を緩和する機能を与える。
圧縮装置90は、たとえば金属を用いて構成される押付
け部9aを含む。この押付け部9aは、スプリング10がナッ
ト11の締め具合に応じて伝達する圧力をプレモールド絶
縁体2へ伝達する。この押付け部9aを介したプリング10
の圧力がプレモールド絶縁体2を介してエポキシ座8の
テーパ面およびケーブル1との界面に伝達されることに
より、この部分における耐圧特性を改善している。
このプレモールド絶縁体2、圧縮装置90およびエポキ
シ座8は工場成形品であり、実際にCVケーブル1の接続
を行なう現場においては、これらの部品を組み合わせる
ことにより接続装置を作成してCVケーブル1の接続を行
なっている、したがって一般にこの構成はプレハブ絶縁
方式と呼ばれている。
このプレハブ絶縁方式においては、CVケーブルと接続
装置との間の耐圧特性を決定するプレモールド絶縁体2
とCVケーブル1との接触およびプレモールド絶縁体2と
エポキシ座8との接触は一定とすることができるため、
作業者によらず確実に一定の耐圧特性を接続装置に与え
ることができる。
一般に、上述のCVケーブルのような高圧送電用ケーブ
ルなどを接続するために用いられる高圧機器において
は、安全対策上十分な耐圧構成が採られている。しかし
ながら、絶縁体(エポキシ座8またはCVケーブル1の絶
縁体とプレモールド絶縁体2の界面)に異物または傷な
どに起因するボイド(空隙)などが存在すると、このボ
イドに高電界が印加され、ボイド中の気体が部分的に電
離して部分放電が発生する。このような部分放電は微弱
な繰返し放電であるものの、長時間にわたり持続される
と、絶縁部を浸蝕させかつ劣化させて電気破壊へ至る原
因となる。
したがって、上述のような部分放電が発生すると、こ
の接続部における絶縁破壊が生じ、大事故に至る原因と
なるため、速やかに部分放電の発生を検知し、この部分
放電に対処する必要がある。
このような高圧機器における部分放電を検知する方法
としては、たとえば昭和63年電気学会全国大会予稿集第
1773頁ないし第1774頁に定本等が「1339 超音波センサ
によるCVケーブル付属品の部分放電検知」において示し
ているように、CVケーブル接続装置外部から超音波セン
サ(AEセンサ)を用いて検知する方法がある。
この定本等が示すような超音波センサを用いて部分放
電を検出する方法は、ボイド放電により発生する超音波
を超音波センサを用いて検出し、その超音波の到達時間
分布から部分放電発生部位を求めるものである。
すなわち、この方法は、CVケーブルの終端接続箱(接
続装置)の碍子表面の所定の位置に複数の超音波センサ
を設け、この超音波センサの各々の出力を監視し、各超
音波センサにおける部分放電に起因する超音波の時間差
を求め、この時間差と超音波センサの位置とから部分放
電発生位置を求めるものである。
[発明が解決しようとする課題] この超音波センサを用いた従来の部分放電検出方式に
おいては、接続装置の碍管表面に超音波センサが布設さ
れており、接続装置外部から部分放電を測定/検出する
構成が採られている。したがって、ガス中終端接続箱
(接続装置)のような機器直結式端末においては、機器
ケース外部から測定することとなり、その検出感度が著
しく低減する。
すなわち、このようなガス中終端箱においてはGIS
(ガス絶縁型開閉装置)本体が絶縁ガスとしてたとえば
SF6(6フッ化サルファイド)を用いているため、直結
されるケーブル終端箱の外側絶縁も同様にSF6ガスを用
いることとなる。このため、ガスを封入するための機器
ケースが必要となり、このようなガス中終端箱において
は、超音波センサは機器ケース外部に設けることとな
り、部分放電により発生した超音波がこの部分放電発生
部位から超音波センサへ到達するまでの距離時間が長く
なり、応じて部分放電検出感度が著しく低下する。
また、気中終端箱の場合においては、超音波センサが
碍管に直接結合されており、電界に超音波センサがさら
され、超音波センサに放電が生じてセンサが損傷する可
能性もあり、確実に部分放電を検出することができなく
なるという問題が生じる。
また、超音波センサを用いる構成では、外部から部分
放電の発生を検出しているため、検出された部分放電が
内部放電(CVケーブル、接続箱の絶縁部分において生じ
た放電)であるのか、外部放電(接続箱外表面での放
電)であるのかまたは外部ノイズのいずれであるのかの
判別を行なうことは困難である。すなわち、このような
接続箱外部から超音波センサを用いて部分放電を検出す
る構成の場合、上述の内部放電、外部放電および外部ノ
イズのいずれの場合においても同様のパルス状の信号が
発生し、このためこの検出されたパルス状の信号が内部
放電に起因するのか、外部放電に起因するのかまたは外
部ノイズに起因するのかの判別を行なうことは困難であ
る。
それゆえ、この発明の目的は上述の従来の部分放電検
出/測定装置の有する欠点を除去し、簡易な構成で容易
かつ確実に部分放電を検出/測定することができるのみ
ならず、内部放電であるのかまたは外部放電あるいは外
部ノイズであるのかの判別をも容易に行なうことのでき
る、送電用ケーブル接続装置における部分放電測定装置
を提供することである。
[課題を解決するための手段] この発明にかかる送電用ケーブル接続装置の部分放電
測定装置は、部分放電検出信号導出用検出素子として、
プレモールド絶縁体と圧縮装置との界面に形成された独
立電極を用いたものである。
すなわち、この発明にかかる部分放電測定装置は、接
続装置内部において接続装置と一体的にかつ遮蔽層と独
立に設けれた検出電極手段と、この検出電極手段に誘起
される電流を検出し、この検出電流に従って接続装置に
おける部分放電量を測定する手段を備える。
検出電極手段は、ケーブルの円周方向に沿って電気的
に独立な複数の分割電極に分割される。これら複数の分
割電極は少なくとも2つの互いに独立な検出電極を構成
する。検出/測定手段は、2つの互いに独立な検出電極
各々に発生する電流を検出しこれらの検出電流に従って
接続装置における部分放電量を測定する手段を備える。
また、検出電極手段は、好ましくは、複数の分割電極
を選択的に相互接続して実行的に第1および第2の検出
電極を生成し、これらの第1および第2の検出電極から
部分放電検出用信号電流を個々に導出する手段を含む。
またこの発明にかかる部分放電測定装置の検出/測定
手段は、分割電極手段の抵抗値よりも小さな検出インピ
ーダンスを有する電流/電圧変換用の検出インピーダン
ス手段と、この検出インピーダンス手段により変換され
た電圧信号に基づいて発生した部分放電が装置内部で発
生したか否かを判別する手段を含む。また、分割電極
は、少なくとも3個設けられ、これらの少なくとも3個
の分割電極を選択的に相互接続して、2つの検出電極を
形成する。また好ましくは、検出/測定手段は、2つの
検出電極から個々に導出される電流の位相に従って部分
放電が接続装置内部で発生しているか否かを判定する手
段を含む。
[作用] プレハブ型付属品すなわち接続装置の内部部分放電は
主に、現地施工による欠陥が生じやすいプレモールド絶
縁体とケーブルとの界面およびこのプレモールド絶縁体
とエポキシ座との界面で発生する傾向にある。プレモー
ルド絶縁体と圧縮装置との界面に形成されたケーブル円
周方向に沿って分割された独立の検出電極は、この最も
部分放電の発生しやすい部位近傍に設けられており、確
実にこの部分放電に応じた電流を導出する。
この検出電極を実効的にケーブル円周方向に沿った2
分割構造などのように電気的に独立な分割電極構造と
し、この実効的に2分割された検出電極間の抵抗値を検
出用インピーダンスの抵抗値よりも大きくすれば、内部
部分放電発生時においてこの両分割電極領域から導出さ
れる電流の極性は互いに異なったものとなり、一方、外
部放電または外部ノイズの場合には同一極性となり、こ
の分割電極からの電流/電圧極性を見ることにより内部
部分放電であるか外部放電または外部ノイズであるかの
判別を行なうことが可能となる。
また検出電極を3個以上の互いに電気的に独立な分割
電極構造とし、かつこの複数の分割電極を選択的に相互
接続して2分割電極構造を実質的に与える構成とするこ
とにより、その分割電極の接続態様を切り換えることに
より、分割電極間領域に内部部分放電が発生しても、こ
のそれぞれの異なる分割電極構造における検出電流/電
圧の極性を見ることにより、内部放電であるか、外部ノ
イズまたは外部放電であるかの判別を確実に行なうこと
が可能となる。
[発明の実施例] 第1図はこの発明の一実施例である部分放電測定装置
の概略的構成を示す図である。第1図においては部分放
電測定に必要な構成のみが代表的に示される。
第1図を参照して、部分放電測定装置は、プレモール
ド絶縁体2と圧縮装置9との界面に形成された検出電極
4aおよび4bを含む。この検出電極4a、4bは部分放電検出
素子として機能する。検出電極素子4aおよび4bは、たと
えば、シルバーペイント、カーボンペイント、およびカ
ーボンブラックなどの導電性塗料をプレモールド絶縁体
2に接する圧縮装置9の内面に塗布することにより得ら
れる。この検出電極4aおよび4bは互いに電気的に独立な
2分割構造とされており、それぞれ独立に部分放電に応
じた電流を導出する。検出電極4aおよび4b間の抵抗は検
出インピーダンス5aおよび5bの抵抗よりも大きくされ
る。この検出電極素子4aおよび4bからはそれぞれ信号線
50aおよび50bが取り出され、ノイズ弁別器6のそれぞれ
の入力へ接続される。
検出電極4aは信号線50aを介してかつ検出インピーダ
ンス5aを介して接地電位に接続されるとともにノイズ弁
別器6の一方入力へ接続される。検出電極4bは信号線50
bおよび検出インピーダンス5bを介して接地電位に接続
されるとともに、信号線50bを介してノイズ弁別器6の
他方入力に接続される。検出インピーダンス5aおよび5b
はそれぞれ、部分放電発生時にこの信号線50aおよび50b
に流れる電流を電圧信号に変換する。
ノイズ弁別器6は、検出インピーダンス5aおよび5bで
電圧信号に変換された部分放電電流極性が同相であるか
異相であるかを判別し、この極性判別結果に従って、部
分放電が接続箱(接続装置)内部で生じているのかまた
は接続装置外部の外部放電もしくは外部ノイズに起因す
るのかの判別を行なう。
ノイズ弁別器6はさらに、検出インピーダンス5aおよ
び5bにより導出された部分放電電圧信号が異相であった
場合のみこの部分放電電圧信号を部分放電測定器7へ与
える。
接続装置における部分放電は、プレモールド絶縁体2
とケーブル1との接触界面またはプレモールド絶縁体2
とエポキシ座8との接触界面において主に発生する。こ
れは、前述のごとく、この界面において現地施工による
欠陥が集中する傾向が強いからである。この部分放電を
検出するためには、部分放電検出素子をできるだけ部分
放電発生場所に近接した位置に設けることがその部分放
電検出感度を向上させる観点からは好ましい。したがっ
て、上述のごとくプレモールド絶縁体2と圧縮装置9と
の界面に遮蔽層と独立に設置される電極を検出素子とし
て用いれば、より確実な部分放電検出を行なうことがで
きる。
さらに、検出電極構造として、互いに電気的に独立な
検出電極4aおよび4bからなる2分割構造とし、この分割
検出電極4aおよび4bから独立に部分放電情報を導出する
構成とし、さらにこの2分割した検出電極4aおよび4b間
の抵抗値を検出インピーダンス5aおよび5bのそれぞれの
抵抗値よりも大きくすれば、接続装置内部において部分
放電が発生している場合には検出インピーダンス5aおよ
び5bからの電圧信号が異相となり、一方、この接続装置
外部で発生している部分放電すなわち碍管表面に発生し
た場合の部分放電または外部ノイズの場合にはこの検出
インピーダンス5aおよび5bからの電圧信号は同相とな
る。このため、検出インピーダンス5aおよび5bからの電
圧信号の極性の異同を見ることにより容易に発生してい
る部分放電が内部部分放電であるのか外部部分放電また
は外部ノイズであるのかを判別することが可能となり、
より確実に接続装置における内部部分放電の検出を行な
うことができる。次に、この発明の一実施例である部分
放電測定装置において用いられる接続装置の具体的構成
について説明する。
第2図はプレモールド絶縁体圧縮式プレハブ型接続装
置の概略断面構造を示す図であり、第3図はこの第2図
に示す線A−Aに沿った断面構造を概略的に示す図であ
る。
第2図を参照して、この発明の一実施例であるプレモ
ールド絶縁体圧縮式プレハブ型接続装置は、ストレスコ
ーンの機能を与えかつCVケーブル1と接続装置との間の
絶縁を確実にするためのプレモールド絶縁体2を含む。
プレモールド絶縁体2は、スプリング10からの弾力が圧
縮装置9を介して伝達されてエポキシ座8に圧接されか
つCVケーブル1に圧接される。
プレモールド絶縁体圧縮装置9は、たとえばFRP(繊
維強化型プラスチック)からなる絶縁体により形成され
る。このプレモールド絶縁体圧縮装置9のプレモールド
絶縁体2との接触界面に、たとえばシルバーペイント、
カーボンペイント、およびカーボンブラックなどの導電
性塗料が2分割構造を実現するように塗布される。この
導電性塗料が塗布された領域が検出電極を与える。この
第2図に示す構成においては、プレモールド絶縁体圧縮
装置9とプレモールド絶縁体2との接触界面に形成され
る電極が部分放電検出素子として用いられる。
この第2図に示すこの発明の一実施例である接続装置
と第6図に示す従来から一般に用いられている接続装置
との構成を比較すれば明らかなように、この発明の実施
例においては、従来から用いられている構成部品をその
まま部分放電検出素子として用いることが可能となり、
重大な仕様変更に伴うことなく容易に検出素子を接続装
置内部に設けることができる。
また、第3図に示す接続装置の断面構造から明らかな
ように、プレモールド絶縁体2は、CVケーブル1をその
中心部を貫通させるような中空構造を有しており、この
CVケーブル1からの接触面から、電界を緩和するための
絶縁層21および半導電層22がこの順に形成される。
半導電層22表面には部分放電検出素子となる検出電極
4aおよび4bが2分割構造となるように形成される。ここ
で、この検出電極4aおよび4bは、プレモールド絶縁体圧
縮装置9の表面に塗布形成された導電層から形成されて
いるとして上で説明したが、これに変えてプレモールド
絶縁体2の表面に導電層を塗布することにより形成して
もよい。
上述のような構造とすることにより、従来から一般に
用いられいる接続用付属品をそのまま用い確実に部分放
電を検出することのできる検出装置を容易に得ることが
できる。
ここで、検出電極4aおよび4bからの電流を取り出す構
成は明確には示していないが、たとえばプレモールド圧
縮装置9表面にこの分割検出電極4aおよび4bと対応する
ように導電性塗料を塗布しておけば、その任意の箇所か
らたとえば半田付けなどにより、部分放電発生時におい
て各分割検出電極からの電流検出信号を取り出すための
リード線を取り出すことができる。
部分放電検出電極として、第3図に示すような、電気
的に独立な2つの分割電極4aおよび4bのみを用いた場合
以下のような問題が生じることが考えられる。すなわ
ち、内部部分放電の発生源がこの分割電極4aおよび4bの
間の分割領域部位に位置する場合、この分割電極4aおよ
び4bからは同一極性の信号が導出され、このためノイズ
弁別器6において外部ノイズと判断される場合が生じ
る。
このような分割電極間の分割領域部位で部分放電が発
生した場合にも確実に部分放電として弁別するために
は、この分割電極の位置を変更し、部分放電発生部位を
分割電極間の分割領域部位からそらせる必要がある。し
かしながら、このような分割電極は接続装置内部に設け
られており、ケーブルの送電中はその分割電極の位置を
変更することは不可能であり、このような場合には確実
に内部部分放電を検出することができなくなる。
そこで、この分割電極位置を実効的に変更し、内部部
分放電を確実に内部部分放電として検出することのでき
る構成について以下に説明する。
第4図はこの発明の他の実施例である部分放電検出装
置の接続装置部における断面構造を概略的に示す図であ
る。第4図において、部分放電検出用の検出電極は4分
割構造とされ、それぞれが電気的に独立な導電層からな
る4つの分割検出電極4a,4b,4cおよび4dを備える。他の
構成は第3図に示すものと同様である。
この分割検出電極4a〜4dは、絶縁体で形成された圧縮
装置9のプレモールド絶縁体半導電層22に接する表面上
に導電性塗料を4分割構造を実現するように塗布するこ
とにより形成される。この4分割構造とされた検出電極
4a〜4dの各々からそれぞれ独立に部分放電により発生す
る電流を導出する信号線が取り出される。この信号線の
取出方法は、各分割電極対応にプレモールド絶縁体表面
に導電性塗料を塗布し、この任意の場所から半田付け等
により信号線を取り出す構成が用いられる。
次に、この第4図に示す部分放電検出装置の動作につ
いて第5A図および第5B図を参照して説明する。
まず、分割電極4aおよび4bに接続された信号線50aお
よび50bがともにノイズ弁別器の一方入力へ結合され、
かつ分割電極4cおよび4dにぞれぞれ接続された信号線50
cおよび50dがノイズ弁別器の他方入力へ結合される。こ
れにより分割検出電極50aおよび50bが一体となって1つ
の検出電極として機能し、かつ一方、分割検出電極50c
および50dが一体となって実質的に1つの他方の分割検
出電極として機能する。これにより、4分割構造の検出
電極が、実効的に2分割構造の検出電極に変換される。
この状態で信号線50a〜50dを流れる電流信号の極性をノ
イズ弁別器において観察する。今、部分放電発生源110
が第5A図に示すように分割検出電極4bと分割検出電極4c
との間の分割領域に位置している場合を考える。この場
合、分割検出電極4aおよび4bからなる第1の分割電極が
導出する電流信号と分割検出電極4cおよび4dが構成する
第2の分割電極から導出される信号電流とは同一極性と
なり、ノイズ弁別器6(第1図参照)においては外部放
電または外部ノイズと判定される。
この場合、次いで第5B図に示すように、分割検出電極
4a〜4dの形成する2分割電極構成を変更する。すなわ
ち、信号線50aと信号線50dとをともにノイズ弁別器の一
方入力へ結合させ、かつ信号線50bおよび50cをノイズ弁
別器6の他方入力へ結合させる。これにより、分割検出
電極4aおよび4dが一方の検出電極となり、分割検出電極
4bおよび4cが他方の分割電極となる2分割電極構造が得
られる。この場合、部分分割検出電極4bおよび4cは一体
となって実質的に1つの分割検出電極を形成しているた
め、部分放電発生源110は、この2分割電極構造の分割
領域に位置することがなくなる。したがって、この状態
においては信号線50aおよび50dが導出する信号電流と信
号線50bおよび50cが導出する信号電流とは異相となり、
ノイズ弁別器において確実に内部部分放電が発生してい
ると判別することができる。
このように、分割検出電極を4分割構造とし、この分
割検出電極の接続態様を切り換えることにより、実質的
に2分割検出電極位置をずらせることができ、たとえ内
部部分放電が分割電極の分割領域部位で発生したとして
も確実に内部部分放電と判定することができる。
この分割検出電極の接続態様の切り換えは、この接続
装置外部に設けられたスイッチボックス(図示せず)に
より実現される。また、このとき実質的に2分割構造の
電極とされたときの各分割電極間の抵抗値は検出インピ
ーダンス5aおよびbのインピーダンスよりも大きくされ
る。
なお上記実施例においては分割検出電極として4分割
構造が用いられた場合について説明したがこれは3分割
構造の分割検出電極構造であってもよく、また5以上の
分割電極構造を用いても上記実施例と同様の効果を得る
ことができる。
3分割電極構造の場合、この3分割電極のうち任意の
2つのみを選択的に用いて2分割構造として部分放電を
検出してもよく、一方の電極に2個の分割検出電極を用
い他方を1つの分割検出電極を用いた2分割電極構造と
し、その接続態様を切り換える構成を用いてもよい。ま
た5個以上の分割検出電極が用いられる場合も同様であ
り、実質的に2分割電極構造が得られるとともにその2
分割電極位置が実質的に異ならせることのできる構成で
あればその接続態様の切り換えは任意である。
さらに上記実施例においてはCVケーブルを接続するた
めのプレモールド圧縮式プレハブ型接続装置について説
明したが、これは、中間接続装置、終端接続装置のいず
れであってもよく、この場合においても上記実施例と同
様の効果が得られる。特に中間接続装置の場合にはこの
内部金属遮蔽層をたとえばケーブル軸方向に3分割以上
に分割して各分割領域を分割検出電極として用いること
により上記実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに上記実施例においては内部絶縁手段としてエポ
キシ座が用いられているが、この絶縁材料としてはエポ
キシ樹脂に限定されることはなく、一般にプレモールド
絶縁体を圧接することによりケーブルの接続を行なう絶
縁手段であれば上記実施例と同様の効果を得ることがで
きる。
またこの接続装置の構造としては第1図に示される構
造に限定されず、一般にプレモールド絶縁体を圧接する
ことによりケーブルの接続を行なう接続装置であれば上
記実施例と同様の効果を得ることができる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば部分放電検出素子と
して、接続装置付属品であるプレモールド絶縁体と圧縮
装置との界面に新たに形成した電極を用いたので、部分
放電発生近傍で部分放電を検出することが可能となり、
確実に部分放電を検出することができ、部分放電検出感
度を向上させることができる。
また、この検出電極をケーブル円周方向に沿った2分
割構造としそれぞれを検出素子として用いれば、検出イ
ンピーダンスを流れる電流の極性を感知することによ
り、発生した部分放電が内部部分放電であるか、または
外部放電もしくは外部ノイズであるかの判別を行なうこ
とができ、確実に接続装置における内部部分放電を検出
することができる。
また、この検出電極として3個以上の分割検出電極を
用い、この分割検出電極を適当に接続して2分割構造の
電極を実現することにより、2分割電極位置をケーブル
への送電中においても容易に異ならせることができ、た
とえ部分放電が分割検出電極の分割領域部位で発生して
も確実に内部部分放電を検出することができる。
また、分割電極間の抵抗値を外部に設けられた検出イ
ンピーダンスのインピーダンス値よりも大きくすること
により、この2分割電極各々から独立に導出される信号
電流極性を内部部分放電と外部部分放電または外部ノイ
ズとの場合で異ならせることができる。
また、この発明によれば、従来から用いられている圧
縮式プレハブ型接続装置の付属品の構造を変更する必要
はなく、単に導電性塗料塗布などにより設けた検出電極
を分割構造とするだけで部分放電検出素子を実現するこ
とができるため、簡易かつ簡潔な部分放電測定手段を容
易に実現することができるのみならず、従来から行なわ
れている部分放電試験のための部分放電検出素子として
この分割電極を用いることができ、現場で使用されてい
る活線下使用中における接続装置の異常検出をも容易に
行なうことができ、送電用ケーブル接続装置における部
分放電の発生を速やかに検出し、発生した部分放電で対
応することができ、接続装置の保守点検のための極めて
有効な手段を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例であるプレモールド絶縁体
圧縮式プレハブ型接続装置の内部部分放電測定装置の原
理的構成を示す図である。第2図はこの発明の一実施例
であるプレモールド絶縁体圧縮式プレハブ型接続装置の
概略構造を示す図である。第3図は第2図の線A−Aに
沿った断面構造を示す図である。第4図はこの発明の他
の実施例である部分放電検出素子の断面構造を概略的に
示す図である。第5A図および第5B図は第4図に示す部分
放電検出素子を用いた際の部分放電検出動作を原理的に
示す図である。第6図は従来から用いられているプレモ
ールド絶縁体圧縮式プレハブ型接続装置の構成の一例を
示す図である。 図において、1は送電用ケーブル(CVケーブル)、2は
プレモールド絶縁体、3は埋め込み電極、4,4a,4b,4cお
よび4dはプレモールド絶縁体半導電層上に接して形成さ
れる検出電極、5a,5bは検出インピーダンス、6はノイ
ズ弁別器、7は部分放電測定器、8はエポキシ座、9は
プレモールド絶縁体圧縮装置、10はスプリングである。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−111774(JP,A) 特開 昭63−131079(JP,A) 特開 昭63−204165(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 15/08 G01R 31/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送電用ケーブル接続装置における部分放電
    を測定するための装置であって、 前記接続装置内部にケーブル遮蔽層と独立に設けられる
    検出電極手段を備え、前記検出電極手段は、前記ケーブ
    ルの円周方向に沿って分割される複数の分割電極を含
    み、前記複数の分割電極は少なくとも2つの互いに独立
    な検出電極を構成するように接続され、さらに 前記検出電極手段の2つの検出電極にそれぞれ発生する
    電流を検出し、これらの検出した電流に従って前記接続
    装置における部分放電量を測定する検出/測定手段を備
    える、送電用ケーブル接続装置の部分放電測定装置。
  2. 【請求項2】前記検出/測定手段は、前記2つの互いに
    独立な検出電極各々に対して設けられる電流/電圧変換
    用の検出インピーダンスを含み、 前記検出電極手段は、前記ケーブルの円周方向に沿って
    実効的に2分割構造を有し、前記2分割構造の検出電極
    間の抵抗値は前記検出インピーダンスの抵抗値よりも大
    きくされ、 前記検出/測定手段はさらに、 前記2分割構造の検出電極それぞれの出力に応答して、
    部分放電が装置内部で発生したか否かを判別する手段を
    含む、請求項1記載の送電用ケーブル接続装置の部分放
    電測定装置。
  3. 【請求項3】前記検出電極手段は、 前記ケーブル遮蔽層と独立に前記接続装置内部に設けら
    れ、前記ケーブルの円周方向に沿って分割され、かつ少
    なくとも3個の相互に独立な分割電極と、前記独立の分
    割電極を選択的に相互接続して、前記独立の分割電極を
    前記ケーブルの円周方向に関して実効的に2分割構造の
    検出電極にするための選択接続手段を備え、前記2分割
    構造の検出電極それぞれに発生した電流が前記検出/測
    定手段へ与えられる、請求項1または2記載の送電用ケ
    ーブル接続装置の部分放電測定装置。
  4. 【請求項4】前記検出/測定手段は、前記2つの検出電
    極それぞれからの電流の位相が同じであるか否かに従っ
    て部分放電が前記接続装置内部において発生したか否か
    を判別するための手段を含む、請求項1記載の送電用ケ
    ーブル接続装置の部分放電測定装置。
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