JPH1031048A - 部分放電測定における部分放電電荷量の校正方法 - Google Patents

部分放電測定における部分放電電荷量の校正方法

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JPH1031048A
JPH1031048A JP18719096A JP18719096A JPH1031048A JP H1031048 A JPH1031048 A JP H1031048A JP 18719096 A JP18719096 A JP 18719096A JP 18719096 A JP18719096 A JP 18719096A JP H1031048 A JPH1031048 A JP H1031048A
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JP
Japan
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partial discharge
sheath
impedance
calibration
charge amount
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JP18719096A
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English (en)
Inventor
Yoshio Maruyama
義雄 丸山
Toshiyuki Sato
敏幸 佐藤
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シース・大地間サージインピーダンス、ケー
ブル・シース間サージインピーダンス、検出インピーダ
ンス値を考慮して、正確な校正比率を求め、部分放電電
荷量を精度よく求めること。 【解決手段】 電力ケーブル1の中間絶縁接続部2のシ
ースと大地間に取り付けた校正パルス発生器5から校正
パルスを注入し、中間絶縁接続部2に取り付けた検出イ
ンピーダンス4に発生する電圧を検出する。そして、注
入した電荷量と検出された電圧信号に基づき校正比率を
算出し、この校正比率を用いて実部分放電電荷量を校正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルの部
分放電測定における部分放電電荷量の校正方法に関し、
特に高い精度で部分放電電荷量の校正を行うことができ
る部分放電電荷量の校正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】部分放電の校正方法として、ケーブル導
体とケーブルシースの間に校正電荷を注入する直接注入
法と、絶縁接続部の絶縁されたシースの間に校正電荷を
注入する間接校正法が知られている。間接校正法は、高
圧導体に触れることなく実施できる校正法であり、活線
状態で部分放電を測定する場合の校正に適している。
【0003】次に従来から一般に行われている部分放電
測定における間接校正方法について説明する。図2は一
般に行われている部分放電測定方法を示す図であり、同
図(a)は電力ケーブルの中間絶縁接続部への部分放電
測定用検出器(検出インピーダンス)の取り付けを示す
図、(b)はケーブル導体とシースと検出器の電気的接
続関係を示す図、(c)はその等価回路である。
【0004】同図(a)において、1は電力ケーブル、
2はその中間絶縁接続部、3は箔電極であり、箔電極3
は電力ケーブル1のシース上の絶縁層に取り付けられて
いる。4は上記箔電極3に両端が接続された検出インピ
ーダンスであり検出インピーダンス4の両端電圧は図示
しない部分放電測定器に送られる。同図(b)は同図
(a)の電気的接続関係を示す図であり、6はケーブル
導体、7はケーブルシース、Fは部分放電発生点、Zc
はケーブル導体6とシース7間のサージインピーダン
ス、Zsはシース7と大地間のサージインピーダンス、
Coは箔電極3とシース7間の静電容量、Zoは検出イ
ンピーダンス4の検出インピーダンス値である。
【0005】上記した図2(c)は同図(b)の等価回
路であり、(b)に示されたものと同一のものには同一
の符号が付されている。部分放電は電流源として考える
ことができるので、同図(c)においては同図(b)の
F点で発生した部分放電を電流源として表しており、電
流源からの電流Iは、部分放電電荷量Qに比例する。
【0006】図2(c)において、検出インピーダンス
4の両端に生ずる電圧Vは次の(1)式で示される。ただ
し、Coは充分に大きいとして無視し、Zs>>Zc、
Zo>>Zcが成立すると仮定している。 V=ZcI (1) 上記電圧Vを検出しても電荷量Qとの関係が未知なの
で、放電電荷量Qを求めることができない。そこで、電
力ケーブルに部分放電が発生したとき、検出された電圧
Vに対する部分放電電荷量を知るために、間接校正法に
より校正が行われる。
【0007】図3は図2に示す部分放電測定における従
来の間接校正方法を示す図であり、同図(a)は電力ケ
ーブルの中間絶縁接続部への部分放電測定用検出器(検
出インピーダンス)と校正パルス発生器の取り付けを示
す図、(b)はその等価回路である。なお、間接校正方
法については必要なら特公平6−7148号公報等を参
照されたい。
【0008】図3において、図2に示したものと同一の
ものには同一の符号が付されており、図3では図2に加
えて校正パルス発生器5が設けられており、校正パルス
発生器5は電力ケーブル1のシース上の絶縁層に取り付
けられた箔電極3’に接続されている。図3(b)では
上記校正パルス発生器5は電流源として示されており、
上記電流源は、箔電極3’とシース間の静電容量Co’
を介してインピーダンスZc、Zsの接続点に接続され
ている。
【0009】図3において、Co’は充分に大きいとし
て無視し、Zs>>Zc、Zo>>Zcが成立すると仮
定すると、次の(2) 式が得られる。 V=2ZcI (2) 上記(2) 式の関係を得ておけば、実際の部分放電測定の
結果から前記(1) 式を使って、放電電荷量を知ることが
できる。すなわち、電荷量Qと電流Iの関係はわかって
いるので、校正パルス発生器5から電荷を注入したとき
の検出インピーダンスZoの電圧Vを測定すれば、電圧
Vと電荷量Qの関係を知ることができる。
【0010】従来においては、上記のように部分放電測
定における間接校正を行っており、ケーブル導体に直接
電荷が注入されている(1) 式の場合の係数Zcと、間接
校正の(2) 式の係数2Zcの比率Kを直間比といってい
る。この場合の直間比Kは次の(3) 式のようになる。 K=Zc/(2Zc)=0.5 (3)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の間接校正法においては、シース・大地間インピーダン
スZs、検出インピーダンスZoがケーブル・シース間
インピーダンスZcよりもはるかに大きいという条件を
使って直間比K=0.5として校正を行っていた。とこ
ろが、実際には上記条件が成立しないケースが多い。例
えば、275kV、1400mm2 CVケーブル(絶縁
厚27mm)のサージインピーダンスは、Zc=29.
4Ωである。ここで、シース・大地間のインピーダンス
Zsが50〜100Ω、検出インピーダンスZoが50
Ωの場合には、上記条件が成立しなくなる。このような
場合には、校正が正確にできないから、測定電荷量に誤
差が大きくなる。
【0012】本発明は上記した事情に鑑みなされたもの
であり、上記したシース・大地間インピーダンスZs、
検出インピーダンスZoがケーブル・シース間インピー
ダンスZcよりもはるかに大きいという条件が成り立た
ない場合であっても、部分放電電荷量を正確に求めるこ
とができる部分放電電荷量の校正方法を提供することで
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】図2(c)の等価回路か
ら検出インピーダンス4の両端に生ずる電圧Vと電流I
の関係を求めると次の(4) 式が得られる。 V={2ZcZsZo/(2ZcZs+2ZsZo+ZcZo)}I (4) 上記(4) 式において、Zs>>Zs、Zo>>Zcの場
合、確かに前記した(1) 式が求まる。また、図3(b)
の等価回路から検出インピーダンス4の両端に生ずる電
圧を求めると次の(5) 式となる。 V={2ZcZsZo/(2ZcZs+ZsZo+ZcZo)}I (5) 上記(5) 式において、Zs>>Zs、Zo>>Zcの場
合、前記した(2) 式となる。
【0014】しかしながら、上記(4) 、(5) 式の比例定
数からは前記した(3) 式の簡単な関係は得られない。こ
こで、校正パルス発生器の出力が非平衡型(片接地)で
あることから、片接地型で校正パルスを電力ケーブルに
入力する方が信頼度が高い測定ができるものと考えられ
る。
【0015】そこで、図1に示すようにシース・大地間
に校正パルス発生器5を接続し、校正パルス発生器5か
ら校正パルスを注入する。このとき、検出インピーダン
ス4による検出電圧は次の(6) 式となる。 V={2ZcZsZo/(2ZcZs+ZsZo+2ZcZo)}I (6) 上記(4) 式、(6) 式では係数が異なる。ここで、ケーブ
ルのサージインピーダンスZcと検出インピーダンスZ
oは既知である。すなわち、上記インピーダンスZcは
ケーブル構造寸法から次の(7)式から計算される。 Zc=(60/√ε)log (D2/D1) (7) ただし、εは絶縁体の比誘電率でCVケーブルの場合は
2.3であり、また、D1は導体外径、D2は絶縁体外
径である。また、前記(6) 式における検出インピーダン
スZoは例えば50Ωである。
【0016】シース・大地間のサージインピーダンスZ
sは、ケーブルの布設状態により、大地との寸法関係が
異なるため、個々に異なる。一般に50Ωから100Ω
の値をとるが、前記(6) 式から計算することができる。
すなわち、前記(6) 式の電流Iの係数をK1 とおくと、
次の(8) 式、(9) 式となる。 V=K1 I (8) K1 =2ZcZsZo/(2ZcZs+ZsZo+2ZcZo) (9)
【0017】上記(9) 式から次の(10)式が得られる。 Zs=2K1 ZcZo/(2ZcZo−2K1 Zc−K1 Zo) (10) 上記のようにしてZc,Zs,Zoが決定できたことに
より前記(4) 式からV,Iの比例定数が求まり、実部分
放電の電荷量校正が可能となる。すなわち、図1の校正
パルス発生器5から校正パルスを注入して、上記(9) 式
から係数K1 を求め、上記(7) 、(10)式により、Zc、
Zsを求めれば、検出インピーダンスZoは既知である
ので、前記(4) 式におけるIとVの関係を求めることが
できる。
【0018】本発明は上記原理に基づき前記課題を解決
したものであり、絶縁接続部のシースと大地間に取り付
けた校正パルス発生器から校正パルスを注入し、絶縁接
続部に取り付けた部分放電検出器により、その時に発生
する電圧を検出し、注入した電荷量と検出された電圧信
号に基づき校正比率を算出し、上記校正比率に基づき実
部分放電電荷量と検出電圧の比率を算出して、実部分放
電電荷量を校正する。
【0019】
【発明の実施の形態】275kV級のCVケーブル線路
(CVケーブルの導体外径45mm、絶縁体外径103
mm)で測定を行った。図1に示すように、電力ケーブ
ル1の中間絶縁接続部2を挟んだ両側に箔電極3を取り
付け、50.0Ωの検出インピーダンス4を接続した。
また、ケーブルシース上の絶縁層に箔電極3’を取り付
け、図1に示すようにシース・大地間に校正パルス発生
器5を接続して校正パルスを注入し、検出インピーダン
ス4の両端電圧Vとの比率K1 を求めた。その結果、K
1 として次の(11)式を得た。 K1 =19.7 (11)
【0020】一方、CVケーブルの導体外径45mm、
絶縁体外径103mmからケーブルのサージインピーダ
ンスZcを計算したところ、次の(12)式のようになっ
た。 Zc={60/√(2.3)}log (103/45)=29.4Ω (12) 上記(11)式、(12)式の結果、および、検出インピーダン
スZo =50.0Ωを用いて、前記(10)式によりシース
・大地間のサージインピーダンスZsを求めたところ、
Zs=72.7Ωが得られた。これらの値Zc,Zo,
Zsを前記式(4) に代入して次の(13)式に示す校正式を
得た。 V=16.4I (13)
【0021】上記(11)式、(13)式より直間比率Pは次の
(14)式のようになる。 P=16.4/19.7=0.832 (14) なお、上記(14)式は、1pCの実部分放電と、校正パル
ス発生器5による0.832pCの注入電荷は、同じ検
出電圧が得られることを意味している。以上のようにし
て、直間比率Pを求めれば、シース・大地間インピーダ
ンスZs、検出インピーダンスZoがケーブル・シース
間インピーダンスZcよりもはるかに大きいという条件
が成り立たない場合であっても、部分放電が発生したと
きの検出インピーダンス4の両端電圧と上記直間比率P
から正確に実部分放電の電荷量を知ることができる。
【0022】従来の方法では、前記したようにシース・
大地間サージインピーダンスZs、検出インピーダンス
ZoとケーブルのサージインピーダンスZcの大きさを
考慮せず、前記したように直間比率を0.5と考えられ
ていたが、本実施例のようにして直間比率を求めると、
上記条件の場合、直間比率Pは0.832となる。すな
わち、本実施例の直間比率は従来方法による直間比率に
対して166%(=0.832/0.5)となり、従来
の方法では、66%も誤差を生じることとなる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、絶縁接続部のシースと大地間に取り付けた校正パル
ス発生器から校正パルスを注入し、絶縁接続部に取り付
けた部分放電検出器により、その時に発生する電圧を検
出し、注入した電荷量と検出された電圧信号に基づき校
正比率を算出し、上記校正比率に基づき実部分放電電荷
量と検出電圧の比率を算出して、実部分放電電荷量を校
正するようにしたので、大幅な精度の改善を図ることが
でき、部分放電電荷量を正確に求めることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】部分放電測定方法を示す図である。
【図3】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 電力ケーブル 2 中間絶縁接続部 3,3’ 箔電極 4 検出インピーダンス 5 校正パルス発生器 6 ケーブル導体 7 ケーブルシース Co,Co’箔電極とシース間静電容量 F 部分放電発生点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力ケーブル線路の絶縁接続部における
    部分放電測定における部分放電電荷量の校正方法であっ
    て、 絶縁接続部のシースと大地間に取り付けた校正パルス発
    生器から校正パルスを注入し、 絶縁接続部に取り付けた部分放電検出器により、その時
    に発生する電圧を検出し、注入した電荷量と検出された
    電圧信号に基づき校正比率を算出し、 上記校正比率に基づき実部分放電電荷量と検出電圧の比
    率を算出して、実部分放電電荷量を校正する、ことを特
    徴とする部分放電電荷量の校正方法。
JP18719096A 1996-07-17 1996-07-17 部分放電測定における部分放電電荷量の校正方法 Pending JPH1031048A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101018702B1 (ko) 2008-08-13 2011-03-04 한국전기연구원 자기교정과 추적관리 기능을 갖는 부분방전량 교정기
WO2019148794A1 (zh) * 2018-01-30 2019-08-08 重庆泰山电缆有限公司 高压电缆局部放电检测方法及装置

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