JP3036490U - 鉄筋・鋼板補剛木桁を用いた鋼床版木橋 - Google Patents
鉄筋・鋼板補剛木桁を用いた鋼床版木橋Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】道路橋,鉄道橋,人道橋などの木橋,および,
木造建築物などの床構造に本考案を用いると有効であ
る。 【構成】集成木材(1)を鉄筋(3)で補剛した木桁を
木主桁(G)とし,鋼デッキフルート(6)と鋼床版用
U形鋼(7)より成る鋼床版(S)を橋床とし,木主桁
(G)と鋼床版(S)とをずれ止め鋼板(10)を用い
て相互に連結して作る木橋。木主桁(G)の集成木材
(1)の代わりにLVL(Laminated Ven
eer Lumber)(2)を用いることもあり,ま
た,木主桁(G)の鉄筋(3)の代わりに鋼板(4)を
用いることもある。
木造建築物などの床構造に本考案を用いると有効であ
る。 【構成】集成木材(1)を鉄筋(3)で補剛した木桁を
木主桁(G)とし,鋼デッキフルート(6)と鋼床版用
U形鋼(7)より成る鋼床版(S)を橋床とし,木主桁
(G)と鋼床版(S)とをずれ止め鋼板(10)を用い
て相互に連結して作る木橋。木主桁(G)の集成木材
(1)の代わりにLVL(Laminated Ven
eer Lumber)(2)を用いることもあり,ま
た,木主桁(G)の鉄筋(3)の代わりに鋼板(4)を
用いることもある。
Description
【0001】
道路橋,鉄道橋,人道橋などの橋に主として用いられるが,木造建築物の床構 造にも用いられる。
【0002】
従来の木橋の主桁には,鉄筋などで補剛していない集成材やLVLを用いてい る。また,木橋の床構造には,木製の横梁や木製の床板が用いられている。
【0003】
従来の木橋のように,鉄筋などで補剛していない集成材やLVLを主桁に用い ると,木材自身のヤング率が小さく,クリープが大きいので,その橋の支間は小 さい。また,木橋の床構造に,木製の横梁や木製の床板を用いると,活荷重に対 して耐荷力が小さく,寿命も短い。
【0004】
鉄筋や鋼板で補剛した集成材やLVLを主桁に用いることにより,その橋の支 間を非常に大きくすることができる。また,床構造に鋼床版を用いることにより ,その耐荷力を非常に大きくすることができ,また寿命も永くなる。また,ずれ 止め鋼板を用いて木主桁と鋼床版とを相互に連結することにより,橋全体が木主 桁と鋼床版の合成構造となるから,橋の耐荷力がさらに非常に大きくなり,その 橋の支間もさらに大きくすることができる。
【0005】
図面を使って,本考案の作用を説明する。 図1は本考案の橋の完成一般図で,図1(a)は平断面図,図1(b)はB− B断面図,図1(c)はA−A横断面図,図1(d)は鉄筋で補剛した木主桁の 断面図,図1(e)は鋼板で補剛した木主桁の断面図である。図1(b)のB− B断面図が示すように,鉄筋または鋼板で補剛された木主桁の上に鋼床版が乗っ ている。そして,図1(c)のA−A横断面図が示すように,木主桁と鋼床版と はずれ止め鋼板によって連結されて一体になっている。鋼デッキプレートの上に はアスハルト舗装が打設される。 図2および図3は鋼床版パネル(P)の詳細設計図で,図2(a)はその平面 図,図2(b)はD−D横断面図,図2(c)はC−C横断面図であり,図3は 鋼デッキプレート,鋼床版用U形鋼,ダイアフラム(8),鋼リブ(9),ずれ 止め鋼板(10)の寸法および相互の溶接連結状況を示す。
【0006】 図1(a),(b),(c)に示すように,トラック,トレーラーなどの活荷 重は,まずアスハルト舗装を通して鋼床版の鋼デッキプレートに直接作用し,次 いで,鋼床版用U形鋼に伝わる。そして,最終的には主桁が,トラック,トレー ラーなどの活荷重,および,アスハルト舗装,鋼デッキプレート,鋼床版用U形 鋼などの死荷重を負担する。したがって,橋の幅員,橋の支間が大きくなればな る程,活荷重と死荷重が大きくなり,主桁は大きな曲げモーメントとせん断力を 受ける。
【0007】 図1(d),(e)に示すように,木主桁の下フランジ付近を,鉄筋または鋼 板で補剛すると,主桁の曲げ剛性は飛躍的に増大するから,それだけ大きな曲げ モーメントとせん断力に抵抗できる。
【0008】 図2(b),(c)に示すように,木主桁の上フランジ部に間隔640mmの ずれ止め鋼板はめ込み孔(5)をあらかじめあけておき,そこに液状の接着剤を 適当量流し込んだところに,間隔640mmの鋼床版パネルのずれ止め鋼板(1 0)を上から落しこむことにより,鋼床版パネルと木主桁とを連結する。この場 合,ずれ止め鋼板の寸法を幅a,高さb,厚さcとすれば,ずれ止め鋼板はめ込 み孔の寸法は幅a+2mm,深さb+1mm,厚さc+2mm程度にする。この ようにして,鋼床版と木主桁とが連結されると,鋼床版と木主桁とが一体となり ,さらに飛躍的に大きな曲げ剛性をもった合成桁が誕生する。この場合,間隔6 40mmのずれ止め鋼板の寸法a,b,cは,ずれ止め鋼板の位置における最大 せん断力(押し抜きせん断力)に抵抗するように設計される。
【0009】 本考案の木橋が完成した状態における木主桁の集成材またはLVLは,下フラ ンジ部の鉄筋または鋼板と,上フランジ部の鋼床版との間にサンドイッチ状には さまれた状態になっているから,木主桁全体が大きな曲げモーメントをうけても ,集成材またはLVL自身に生じるひずみは非常に小さいので,集成材またはL VL自身は弾性的な挙動を示し,クリープの心配はない。
【0010】
実施例1について,図面を使って説明する。 図1に示すように,この橋は本考案の2本主桁の木橋で,車道幅員5500m m,橋の支間20000mm,主桁間隔3000mmで,新道路橋示方書(平成 6年版)の新活荷重(B活荷重)により設計された本格的道路橋であり,木主桁 は図1(d),(e)に示すとおりである。図2(a)に示すように,鋼床版パ ネル(P)の寸法は2560mm×6300mmで11トン積みトラックに積載 可能であり,図1(a),図3(a),(c)に示すように,鋼床版パネルは現 場において相互に現場溶接されるから,架設は非常に容易であり,施工も速い。 架設終了後,厚さ80mmのアスハルト舗装が打設され,木製高欄が設置されて ,本橋は竣工する。
【0011】 実施例2について,図面を使って説明する。 図4に示すように,この橋は本考案の4本主桁の木橋で,車道幅員11500 mm,橋の支間20000mm,主桁間隔3000mmmで,新道路橋示方書( 平成6年版)により設計された本格的道路橋であり,木主桁は図1(d),(e )に示すとおりである。図4(a)に示すように,鋼床版パネルの寸法は256 0mm×12300mmで18トン積みセミトレーラーに積載可能であり,鋼床 版パネルは現場において相互に現場溶接されるから,架設は非常に容易であり, 施工も速い。架設終了後,厚さ80mmのアスハルト舗装が打設され,本製高欄 が設置されて,本橋は竣工する。
【0012】 実施例3について,図面を使って説明する。 図5に示すように,これは建築構造に本考案を用いた例である。図4の橋の場 合と比較すると,これは,幅員21300mm,支間20000mmm,主桁間 隔3000mmの7本主桁の木橋に相当する。木主桁は図1(d),(e)に示 すとおりである。図5は5階建のビルであるが,各フロアの20000mm×2 1300mmの空間に柱は1本もない。 木主桁の断面寸法や補剛用の鉄筋または鋼板の断面寸法を大きくすればする程 ,木主桁の支間を大きくすることができ,また,主桁の使用本数を多くすればす る程,フロアの幅員を大きくすることができる。したがって,フロアの空間を, 例えば,30m×100mあるいは30m×200mにすることもできる。そし て,この空間内には柱は1本もない。
【0013】
本考案の効果は次のとおりである。
【0014】 鉄筋や鋼板で補剛した集成材やLVLを主桁に用いることにより,その橋の支 間を非常に大きくすることができる。
【0015】 床構造に鋼床版を用いることにより,その耐荷力を非常に大きくすることがで き,また寿命も永くなる。
【0016】 ずれ止め鋼板を用いて木主桁と鋼床版とを相互に連結することにより,橋全体 が木主桁と鋼床版の合成構造となるから,橋の耐荷力が非常に大きくなり,その 橋の支間も大きくすることができる。
【0017】 本考案の木橋が完成した状態における木主桁の集成材またはLVLは,下フラ ンジ部の鉄筋または鋼板と,上フランジ部の鋼床版との間にサンドイッチ状には さまれた状態になっているから,木主桁が大きな曲げモーメントをうけても,集 成材またはLVL自身がうけるひずみは非常に小さいので,集成材またはLVL 自身は弾性的な挙動を示し,クリープの心配はない。
【0018】 本考案を建築構造に用いる場合,木主桁の断面寸法や補剛用の鉄筋または鋼板 の断面寸法を大きくすればする程,本主桁の支間を大きくすることができ,また ,主桁の使用本数を多くすればする程,フロアの幅員を大きくすることができる 。したがって,フロアの空間を,例えば,30m×100mあるいは30m×2 00mにすることもできる。そして,その空間内には柱は1本もない。
【図1】本考案の2本主桁の木橋の完成一般図であり,
図1(a)は平断面図,図1(b)はB−B断面図,図
1(c)はA−A横断面図,図1(d)は鉄筋で補剛し
た木主桁の断面図,図1(e)は鋼板で補剛した木主桁
の断面図である。
図1(a)は平断面図,図1(b)はB−B断面図,図
1(c)はA−A横断面図,図1(d)は鉄筋で補剛し
た木主桁の断面図,図1(e)は鋼板で補剛した木主桁
の断面図である。
【図2】鋼床版パネル(P)の詳細設計図で,図2
(a)は平面図,図2(b)はD−D横断面図,図2
(c)はC−C横断面図である。
(a)は平面図,図2(b)はD−D横断面図,図2
(c)はC−C横断面図である。
【図3】鋼床版パネル(P)の詳細設計図で,図3
(a)は平面図,図3(b)はE−E断面図,図3
(c)はF−F横断面図で,鋼デッキプレート,鋼床版
用U形鋼,ダイアフラム(8),鋼リブ(9),ずれ止
め鋼板(10)の寸法および相互の溶接連結状況を示
す。
(a)は平面図,図3(b)はE−E断面図,図3
(c)はF−F横断面図で,鋼デッキプレート,鋼床版
用U形鋼,ダイアフラム(8),鋼リブ(9),ずれ止
め鋼板(10)の寸法および相互の溶接連結状況を示
す。
【図4】本考案の4本主桁の木橋の完成一般図であり,
図4(a)は平断面図,図4(b)はB−B断面図,図
4(c)はA−A横断面図である。
図4(a)は平断面図,図4(b)はB−B断面図,図
4(c)はA−A横断面図である。
【図5】本考案を5階建のビル建築物の床組に用いる実
施例図であり,図5(a)はG−G横断面図,図5
(b)はH−H横断面図,図5(c)は平断面図であ
る。
施例図であり,図5(a)はG−G横断面図,図5
(b)はH−H横断面図,図5(c)は平断面図であ
る。
G 木主桁 S 鋼床版 P 鋼床版パネル 1 集成本材 2 LVL(Laminated Veneer Lu
mber) 3 鉄筋 4 鋼板 5 ずれ止め鋼板はめ込み孔 6 鋼デッキフルート 7 鋼床版用U形鋼 8 ダイアフラム 9 鋼リブ 10 ずれ止め鋼板 a ずれ止め鋼板の幅 b ずれ止め鋼板の高さ c ずれ止め鋼板の厚さ
mber) 3 鉄筋 4 鋼板 5 ずれ止め鋼板はめ込み孔 6 鋼デッキフルート 7 鋼床版用U形鋼 8 ダイアフラム 9 鋼リブ 10 ずれ止め鋼板 a ずれ止め鋼板の幅 b ずれ止め鋼板の高さ c ずれ止め鋼板の厚さ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月19日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 渡辺 治 神奈川県川崎市中原区木月515株式会社シ ビル設計コンサルタント内
Claims (3)
- 【請求項1】 集成木材(1)を鉄筋(3)で補剛した
木桁を木主桁(G)とし,鋼デッキフルート(6)と鋼
床版用U形鋼(7)より成る鋼床版(S)を橋床とし,
木主桁(G)と鋼床版(S)とをずれ止め鋼板(10)
を用いて相互に連結して作る木橋。 - 【請求項2】 木主桁(G)の集成木材(1)の代わり
にLVL(Laminated VeneerLumb
er)(2)を用いることもある。 - 【請求項3】 木主桁(G)の鉄筋(3)の代わりに鋼
板(4)を用いることもある。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996007430U JP3036490U (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 鉄筋・鋼板補剛木桁を用いた鋼床版木橋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996007430U JP3036490U (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 鉄筋・鋼板補剛木桁を用いた鋼床版木橋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3036490U true JP3036490U (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=43171253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996007430U Expired - Lifetime JP3036490U (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 鉄筋・鋼板補剛木桁を用いた鋼床版木橋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3036490U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007154493A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Jfe Engineering Kk | 鋼床版uリブの密閉ダイヤフラム構造及び鋼床版 |
-
1996
- 1996-06-24 JP JP1996007430U patent/JP3036490U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007154493A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Jfe Engineering Kk | 鋼床版uリブの密閉ダイヤフラム構造及び鋼床版 |
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