JP3036011B2 - 機能性樹脂微粒子及びトナー - Google Patents

機能性樹脂微粒子及びトナー

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JP3036011B2
JP3036011B2 JP2195323A JP19532390A JP3036011B2 JP 3036011 B2 JP3036011 B2 JP 3036011B2 JP 2195323 A JP2195323 A JP 2195323A JP 19532390 A JP19532390 A JP 19532390A JP 3036011 B2 JP3036011 B2 JP 3036011B2
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誠 小林
純二 町田
政裕 安野
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、プラスチック,現像剤,塗料等に添加す
る添加剤や、研磨剤等として様々な分野に利用される機
能性樹脂微粒子及びこのような機能性樹脂微粒子をトナ
ー粒子に外添混合させたトナーに関するものである。
[従来の技術及びその問題点] 近年においては、プラスチックの力学的性質を向上さ
せたり、現像剤の荷電性を変化させずにそのクリーニン
グ性を向上させたり、塗料の隠蔽力を向上させたり、ま
た従来の研磨剤ではうまく研磨されなかったものを研磨
させるため等の様々な目的で機能性樹脂微粒子が多く用
いられるようになってきた。
ここで、このような機能性樹脂微粒子を製造するにあ
たり、従来においては、一般に、懸濁重合法等の化学重
合法により湿式下で造粒させた後、これを乾燥させて樹
脂微粒子を製造するようにしていた。
しかし、このようにして機能性樹脂微粒子を製造した
場合には、真球に近い形状になった樹脂微粒子しか得ら
れず、その用途も限定されてしまい、樹脂微粒子を広い
分野において様々な目的に応じて利用することができな
いという問題があった。
[発明が解決しようとする課題] この発明は、上記のような機能性樹脂微粒子における
問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、この発明は、懸濁重合法等の化学重合法に
よって製造される従来の機能性樹脂微粒子のように、そ
の形状が真球に近い形状のものに限られて、用途が限定
されるということがなく、樹脂微粒子の表面に凹凸が形
成され、広い分野において様々な目的に応じて利用する
ことができる機能性樹脂微粒子及びこのような機能性樹
脂微粒子をトナー粒子に外添混合させたトナーを提供す
ることを課題とするものである。
[課題を解決するための手段及び作用] この発明においては、上記のような課題を解決するた
め、芯物質の周囲に殻物質が設けられた樹脂微粒子の表
面に凹凸が形成されてなる機能性樹脂微粒子であって、
この機能性樹脂微粒子を、芯物質を構成するためのモノ
マー、イソシアネートびと重合開始剤からなる重合性組
成物を油滴として分散した水溶液中において、この水溶
液に添加されたアミン又はポリオールと前記イソシアネ
ートとを重合させると共に前記のモノマーを重合させる
ことにより形成するようにしたのである。
ここで、この発明に係る機能性樹脂微粒子を製造する
にあたっては、芯物質を構成する樹脂モノマー、殻物質
を形成する樹脂モノマー、さらに重合開始剤やその他の
各種添加剤を適当な溶剤に溶解あるいは分散させ、この
溶剤を水溶液中に投入し、これをミキサー等により高速
で攪拌して分散させ、油滴相互の凝集を防止しながら適
当な大きさの油滴に造粒させるようにする。
なお、このように油滴を適当な大きさに造粒させるに
あたっては、機能性樹脂微粒子の用途に応じ、上記の組
成物をミキサー等で攪拌させる条件を調整して、油滴を
適当な大きさに造粒させるようにする。
そして、このように組成物を水溶液中に分散させて所
望の大きさの油滴に造粒させた後は、芯物質を構成する
樹脂モノマーを重合させて芯物質を形成する一方、殻物
質を形成する樹脂モノマーを、界面重合法あるいはin−
situ重合法によって重合させて殻物質を形成する。
このようにして機能性樹脂微粒子を製造すると、本発
明者等の実験的知得によれば、界面重合又はin−situ重
合によって殻物質を形成する樹脂モノマーが短時間で重
合されて、殻物質が先に形成され、その後、この殻物質
の内部において、芯物質を構成する樹脂モノマーの重合
が進み、この樹脂モノマーの重合による内部の収縮等に
よって、樹脂微粒子の表面に凹凸が形成されるものと考
えられる。
そして、上記のようにこの発明に係る機能性樹脂微粒
子は、樹脂微粒子の表面に凹凸が形成された不定形にな
っているため、現像剤中に少量添加させることによっ
て、現像剤の荷電性を変化させることなく、そのクリー
ニング性を向上させることができ、また塗料に添加させ
ると、真球に近い形状の樹脂微粒子を添加させた場合に
比べて、その隠蔽力及び弾性力が向上し、さらにプラス
チックにフィラーとして添加させることにより、プラス
チックの引っ張り強さや曲げ弾性率などの力学的性質を
改良させることができる。
また、殻物質を形成する樹脂材料を適当に選択するこ
とにより、その表面の硬度をコントロールすることがで
き、研磨剤等にも応用できるようになる。
また、この発明に係る機能性樹脂微粒子においては、
上記のように溶剤をミキサー等で攪拌させる条件を調整
することにより、その粒径が0.5μm〜1mmになった樹脂
微粒子を得ることができ、特に、この機能性樹脂微粒子
を現像剤に添加させるクリーニング助剤として使用する
場合には、その粒径が0.5〜2μmになったものを用い
るようにすることが望ましい。
ここで、この発明に係る機能性樹脂微粒子において
は、上記の芯物質を構成する樹脂として、一般にポリス
チレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂等の各種の
ビニル系樹脂単体、若しくはその共重合体や混合物を用
いるようにし、その樹脂モノマーとしては、単官能性モ
ノマー及び多官能性モノマーを使用することができる。
ここで、単官能性モノマーとしては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンな
どのスチレン系モノマー;メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロ
ピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブ
チルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ア
ミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレー
ト、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェート
エチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルア
クリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレー
ト、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートなどのア
クリル系モノマー;メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロ
ピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso
−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレー
ト、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オク
チルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエ
チルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフ
ォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリレー
ト系モノマー;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニル等のビニ
ルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル
類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチ
ルイソプロピルケトン等のビニルケトン類などのビニル
系モノマーを使用することができる。
また、多官能性モノマーとしては、例えば、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、
2,2′−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェ
ニル]プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタ
クリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−
ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリ
レート、2,2′−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエト
キシ)フェニル]プロパン、2,2′−ビス[4−(メタ
クリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロ
ールメタントリメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジ
ビニルナフタリン、ジビニルエーテル等を用いることが
できる。
なお、上記の単官能性モノマーを単独あるいは2種以
上組み合わせて使用したり、また単官能性モノマーと多
官能性モノマーとを組み合わせて使用したりすることも
できる。
また、上記のようなモノマーを重合させるにあたって
は、重合開始剤として、前記のモノマーに溶解可能な油
溶性重合開始剤を用いるようにする。
ここで、この油溶性重合開始剤の代表的なものとして
は、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′
−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リルなどのアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホ
ニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、デカノニルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイル
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイド等のパーオキサイド
系開始剤等が挙げられる。
なお、これらの重合開始剤を使用するにあたっては、
その量が少ないと重合速度が遅くなる一方、多すぎると
重合のコントロールが困難となるため、通常は、これら
の重合開始剤を、モノマー100重量部に対して0.01〜5
重量部、好ましくは0.5〜2重量部用いるようにする。
また、このような重合反応を行うにあたっては、通常
50〜95℃、好ましくは60〜85℃の温度で行うようにす
る。これは、重合反応を行う温度が、50℃より低いと重
合の速度が遅くなる一方、95℃より高いとモノマーが蒸
発して外殻が多孔質になったり、低分子のポリマーがで
きたり、また経時安定性が低下したりするためである。
また、このような重合反応を行う時間は、重合反応行
う温度等によって異なるが、一般には4〜10時間で十分
である。
一方、殻物質を形成する樹脂としては、エポキシ系樹
脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂などを用いることがで
きる。
なお、殻物質を形成する上記の樹脂材料としては、イ
ソシアネートをアミンやポリオールと重合反応させて得
られるウレタン系樹脂やウレア系樹脂が一般に用いられ
る。
そして、このウレタン系樹脂やウレア系樹脂からなる
殻物質を形成するのに使用するイソシアネートとして
は、例えば、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシ
レン−1,3−ジイソシアネート、トリメチレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレ
ン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシ
アネート、エチリデンジイソシアネート、シクロヘキシ
リデン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシリデン
−1,4−ジイソシアネート、m−フェニレンジイソシア
ネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニル
メタン−4,4′−ジイソシアネート、トルイレンジイソ
シアネート、トリフェニルメタンジイソシアネート、ポ
リメチレンポリフェニルイソシアネート、4,4′−ジメ
チルジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサント
リオールの付加物、2,4−トリレンジイソシアネートと
カテコールの付加物、トリレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンの付加物、キシレンジイソシアネー
トとトリメチロールプロパン付加物等を挙げることがで
き、それらを単独または組み合わせ使用することができ
る。
また、上記のイソシアネートと重合させるポリオール
としては、例えば、エチルグリコール、プロピルグリコ
ール、1,4−ブタンジオール、カテコール、レゾルシノ
ール、ハイドロキノン、1,2−ジヒドロキシ−4−メチ
ルベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−5−メチルベンゼ
ン、3,4−ジヒドロキシ−1−メチルベンゼン、3,5−ジ
ヒドロキシ−1−メチルベンゼン、2,4−ジヒドロキシ
−1−エチルベンゼン、1,3−ナフタレンジオール、1,5
−ナフタレンジオール、2,3−ナフタレンジオール、2,7
−ナフタレンジオール、o,o′−ビスフェノール、p,p′
−ビスフェノール、1,1′−ビス−2−ナフトール、ビ
スフェノールA、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブ
チレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペン
タンジオール、1,7−ペンタンジオール、1,8−オクチン
ジオール、グリセリンおよび水等を使用することができ
る。
また、上記のイソシアネートと重合させるアミンとし
ては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、ピペラジン、2−メチル
ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−ヒドロキ
シトリメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
テトラエチレンペンタミン、エポキシ化合物のアミン付
加物等を使用することができる。
そして、上記のイソシアネートとポリオールやアミン
を界面重合させるにあたっては、その温度を50〜95℃、
好ましくは60〜80℃にして行うようにする。これは、重
合させる温度が、95℃より高いとモノマーが蒸発して樹
脂微粒子の表面に形成される殻物質のに細孔ができる一
方、50℃より低いと反応速度が遅くなって、反応時間が
長くかかるためである。
ここで、このようにして形成される殻物質の厚さは、
通常0.01〜0.8μm、好ましくは0.1〜0.4μmになるよ
うにする。
なお、殻物質を形成する樹脂モノマーの添加量を多く
する程、樹脂微粒子の表面に形成される凹凸の深さが浅
くなるため、機能性樹脂微粒子の用途に応じて、殻物質
を形成する樹脂モノマーの添加量を調整させることが好
ましい。
また、この発明のトナーにおいては、少なくとも着色
剤を含有するトナー粒子と、このトナー粒子に外添混合
される機能性樹脂微粒子とを有するトナーにおいて、機
能性樹脂微粒子として、上記のように芯物質の周囲に殻
物質が設けられた樹脂微粒子の表面に凹凸が形成された
機能性樹脂微粒子であって、芯物質を構成するためのモ
ノマー、イソシアネート及び重合開始剤からなる重合性
組成物を油滴として分散した水溶液中において、この水
溶液に添加されたアミン又はポリオールと前記イソシア
ネートとを重合させて形成したものを用いるようにした
のである。
[実施例] 以下、この発明の実施例に係る機能性樹脂微粒子を製
造する方法について具体的に説明すると共に、比較例を
挙げ、この発明の実施例に係る機能性樹脂微粒子が、比
較例のものと異なっていることを明らかにする。
(実施例1) この実施例のものにおいては、スチレンモノマー70重
量部、n−ブチルメタクリレート30重量部、ポリイソシ
アネート(武田薬品工業(株)製;タケネートD−10
2)20重量部、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)5
重量部をサンドスターラーにより充分に混合して、重合
性組成物を調製した。
そして、この重合性組成物を濃度5重量%のアラビア
ゴム水溶液中に投入し、これらを攪拌器(特殊機化工業
社製;T・Kオートホモミクサー)によって回転数5000rp
mで攪拌しながら、温度を60℃に保って4時間分散さ
せ、次いで、濃度10重量%のヘキサメチレンジアミン水
溶液を、スチレンモノマー100重量部に対して15重量部
の割合で投入すると共に、温度を85℃に上げ、回転数30
00rpmで攪拌しながら1時間重合反応させた。
そして、重合反応終了後、反応系を冷却させて純水で
水洗した後、これを濾過し、乾燥させて樹脂微粒子を得
た。
その後、この樹脂微粒子を風力分級し、平均粒径が1
μmになった機能性樹脂微粒子を得た。
ここで、このようにして得られた実施例1の機能性樹
脂微粒子をSEM観察したところ、第1図の写真に示すよ
うに、樹脂微粒子の表面に凹凸を有する不定形になって
いた。
(実施例2) この実施例のものにおいては、シクロヘキシルメタク
リレート70重量部、ジエチレングリコールジアクリレー
ト30重量部、ポリイソシアネート(武田薬品工業(株)
製;タケネートD−102)20重量部、AIBN3重量部をサン
ドスターラーにより充分に混合して、重合性組成物を調
製した。
そして、この重合性組成物を使用すると共に、濃度10
重量%のヘキサメチレンジアミン水溶液を、シクロヘキ
シルメタクリレート100重量部に対して15重量部の割合
で投入するようにし、それ以外については、上記実施例
1の場合と同様にして、平均粒径が1μmになった機能
性樹脂微粒子を製造した。
なお、この実施例において得られた機能性樹脂微粒子
も、上記実施例1の機能性樹脂微粒子と同様に、樹脂微
粒子の表面に凹凸を有する不定形になっていた。
(比較例1) この比較例のものにおいては、スチレン70gと、n−
ブチルメタクリレート30gと、アゾビスイソブチロニト
リル2gとを混合したものを、冷却下で濃度5重量%のア
ラビアゴム水溶液1中に投入し、ホモミキサーを9000
rpmで高速回転させて、これらを攪拌し、微細な懸濁粒
子を得た。
次に、これを60℃に昇温させて3時間、さらに90℃に
昇温させて3時間懸濁重合を行い、平均粒径が1μmに
なった樹脂微粒子を得た。
このようにして得られた比較例1の樹脂微粒子は、そ
の表面に凹凸が見られず、真球に近い形状になってい
た。
(比較例2) この比較例のものにおいては、スチレン70重量部、ジ
エチレングリコールジアクリレート30重量部をサンドス
ターラーにより充分に混合して、重合性組成物を調製し
た。
そして、この重合性組成物を濃度3重量%のアラビア
ゴム水溶液中に投入し、これらを攪拌器(特殊機化工業
社製;T・Kオートホモミクサー)によりその回転数を50
00rpmにして攪拌させながら、温度を60℃にして6時間
重合反応させ、さらに温度を85℃に上げて重合反応を行
った。
重合反応終了後、反応系を冷却させて5回水洗した
後、これを濾過し、乾燥させて平均粒径が2μmになっ
た樹脂微粒子を得た。
なお、このようにして得られた比較例2の樹脂微粒子
も、上記の比較例1の樹脂微粒子と同様に、その表面に
凹凸が見られず、真球に近い形状になっていた。
次に、上記の実施例1で得られた機能性樹脂微粒子
を、クリーニング助剤として現像剤に添加させた場合の
効果を調べるようにした。
ここで、現像剤におけるトナー及びキャリアには下記
のようにして製造されたものを用いるようにした。
(トナーの製造)成 分 重 量 ・スチレン 70g ・n−ブチルメタクリレート 30g ・アゾビスイソブチロニトリル 2g ・ニグロシンベース−EX 5g (オリエント化学工業(株)製) ・カーボンブラック 7g (キャボット社製,R−400R) 上記混合物を冷却下で濃度5重量%のアラビアゴム水
溶液1中に投入し、ホモミキサーを7500rpmで高速回
転させて、これらを攪拌し、懸濁粒子を得た。
そして、これを60℃に昇温させて3時間、さらに90℃
に昇温させて3時間懸濁重合を行い、平均粒径が8μm
になった黒色の球形トナーを得た。
(キャリアの製造)成 分 重量部 ・ポリエステル樹脂 100 (軟化点123℃、ガラス転移点 65℃、AV23、OHV40) ・Fe−Zn系フェライト微粒子 500 MFP−2(TDK社製) ・カーボンブラック 2 (三菱化成工業社製、MA#8) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分混合,粉砕
し、次いでシリンダ部180℃、シリンダヘッド170℃に設
定した押出し混練機を用いて溶融、混練した。
次いで、この混練物を放置冷却した後、フェザーミル
を用いて粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕した
後、分級機を用いて分級し、平均粒径60μmのキャリア
を得た。
そして、上記の実施例1で得られた機能性樹脂微粒子
を、上記の平均粒径が8μmの球形トナーに対して0.1
重量%の割合で添加し、これらを混合させた。
次いで、このように樹脂微粒子を球形トナーに混合さ
せたのものに対して、上記の平均粒径が60μmのバイン
ダー型キャリアを、トナー混合比が6重量%の割合にな
るように混合させて現像剤を調整した。
そして、この現像剤を市販の普通紙複写機(ミノルタ
カメラ(株)製,EP−8600)に供給してコピーを行った
ところ、この樹脂微粒子を添加させない場合に発生した
クリーニング不良が全くなくなり、良好な画像が得られ
るようになった。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明に係る機能性樹脂微粒
子は、樹脂微粒子の表面に凹凸が形成された不定形にな
っているため、この機能性樹脂微粒子を現像剤中に少量
添加させた場合、現像剤の荷電性を変化させることな
く、そのクリーニング性を向上させることができた。
また、この発明に係る機能性樹脂微粒子を塗料に添加
させた場合には、真球に近い形状の樹脂微粒子を添加さ
せた場合に比べて、その隠蔽力及び弾性力が向上した。
さらに、この発明に係る機能性樹脂微粒子をプラスチ
ックにフィラーとして添加させた場合には、プラスチッ
クの引っ張り強さや曲げ弾性率などの力学的性質を改良
させることができた。
また、この発明に係る機能性樹脂微粒子においては、
その殻物質を形成する樹脂材料を適当に選択することに
よって、その表面硬度をコントロールすることができ、
研磨剤などにも広く応用できるようになった。
また、少なくとも着色剤を含有するトナー粒子に上記
のような機能性樹脂微粒子を外添混合させたトナーにお
いては、球状のトナー粒子を用いた場合においても、こ
の機能性樹脂微粒子によりクリーニング不良が解消さ
れ、良好な画像が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例1における機能性樹脂微粒子
の粒子構造を示す図面に代わる写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安野 政裕 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 平1−115976(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28 C08G 18/08 G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯物質の周囲に殻物質が設けられた樹脂微
    粒子の表面に凹凸が形成されてなる機能性樹脂微粒子で
    あって、芯物質を構成するためのモノマー、イソシアネ
    ート及び重合開始剤からなる重合性組成物を油滴として
    分散した水溶液中において、この水溶液に添加されたア
    ミン又はポリオールと前記イソシアネートとを重合させ
    ると共に前記のモノマーを重合させることにより形成さ
    れてなることを特徴とする機能性樹脂微粒子。
  2. 【請求項2】少なくとも着色剤を含有するトナー粒子
    と、このトナー粒子に外添混合される機能性樹脂微粒子
    とを有するトナーにおいて、上記の機能性樹脂微粒子と
    して、芯物質の周囲に殻物質が設けられた樹脂微粒子の
    表面に凹凸が形成された機能性樹脂微粒子であって、芯
    物質を構成するためのモノマー、イソシアネート及び重
    合開始剤からなる重合性組成物を油滴として分散した水
    溶液中において、この水溶液に添加されたアミン又はポ
    リオールと前記イソシアネートとを重合させて形成した
    ものを用いたことを特徴とするトナー。
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