JP3033699U - ガスコンロ用マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスコンロの受皿上に敷設してもバーナーヘ
ッドに対する燃焼用空気の流通が円滑に行えるガスコン
ロ用マットを提供する。 【解決手段】 外周フランジ部又は周壁に空気取入孔１
４を設けているガスコンロの受皿１１に敷設するアルミ
シート製のマットであって、汁受溝部４の外周壁部５の
四隅上端部に段部８を形成し、この段部８の段面８ａに
空気流通孔６を穿設し、上記受皿１１の空気取入孔１４
からの空気をこの空気流通孔６を通じてバーナーヘッド
側に供給するように構成しているとともに、煮汁が受皿
上に侵入するのを防止すべく、バーナーヘッド露出用円
形孔の周縁部に断面逆Ｖ字状の円環状突壁部３が形成さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はガスコンロの受皿上に敷設して受皿が煮汁等によって汚れるのを防止 するアルミシート製ガスコンロ用マットの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、調理時において生じる煮汁等によるガスコンロの汚損を防止するた めに、バーナーヘッドを設けたガスコンロの受皿上にアルミシート製のマットを 敷設することが行われている。そして、このようなガスコンロ用マットの構造と しては、図６に示すように、中央部にバーナーヘッド露出用円形孔22を設けてい ると共に該円形孔22の周囲に、バーナーヘッド周囲の受皿部に嵌合可能な汁受溝 部24を凹設し、且つこの汁受溝部24の外周壁部の上端に水平フランジ部27を設け てなるものが広く知られている。

【０００３】 一方、近年、図８に示すように、ガスコンロの受皿11の外周フランジ部の四隅 部に空気取入孔14を設けて、バーナーヘッド15から噴出するガスを良好に燃焼さ せるように構成したガスコンロが市販されている。このガスコンロの受皿11上に 上記アルミシート製のコンロマット21を敷設すると、このコンロマット21によっ て上記空気取入孔14が閉塞されて空気取入孔14の空気流通機能を阻害することに なる。そのため、上記図６に示したように、コンロマット21の水平フランジ部27 の隅部にスリット状の空気孔26を設けたコンロマットや図７に示したような、コ ンロマット21の水平フランジ部27b の隅部にスリット状の空気孔26を設けたコン ロマットが考案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記図６に示すコンロマット21をガスコンロの受皿11に敷設し た場合、図８に示すように、その水平フランジ部27に五徳16を載置するものであ るから、該五徳16の下面が水平フランジ部に密接し、この水平フランジ部に穿設 している空気孔26が閉塞されて空気の流通が困難となり、又図７に示すコンロマ ット21をガスコンロの受皿11に敷設した場合、図８に示すように、空気孔26は外 周フランジ部から周枠段部を介して高くなった外側フランジ部に位置するため空 気孔26と連通せず、空気の流通が困難となり、いずれのコンロマットも受皿11の 四隅部に空気取入孔14を設けているにもかかわらず、その機能を効果的に発揮さ せることができないという問題点があった。本考案はこのような問題点を全面的 に解消し得るアルミシート製ガスコンロ用マットを提供することを目的とするも のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案のガスコンロ用マットは、中央部にバーナー 配設孔よりも大径のバーナーヘッド露出用円形孔を設けていると共に該円形孔の 周囲にガスコンロの受皿に敷設する汁受溝部を設け且つこの汁受溝部の外周壁部 の上端に水平フランジ部を設けてなるアルミシート製マットにおいて、上記汁受 溝部の外周壁部の四隅上端部に段部を形成し、この段部の段面に、ガスコンロの 受皿の外周フランジ部に開設している空気取入孔に連通する上向き開口の空気流 通孔を穿設していると共に、上記バーナーヘッド露出用円形孔の周縁部に断面逆 Ｖ字状の円環状突壁部を形成した構造としている。このように構成したガスコン ロ用マットにおいて、請求項２に記載したように、上記水平フランジ部の四方縁 辺にフラップ片を連設し、少なくとも一対の直角に隣接するフラップ片の対向端 縁間に空間部を設けておくことが望ましい。

【０００６】

【作用】

マットをガスコンロの受皿に敷設し、このマットの水平フランジ部上に五徳を 載置すると、この水平フランジ部の上面と五徳の下面とは密接するが、水平フラ ンジ部と受皿の外周フランジ部との間に隙間が設けられる。さらに、マットの汁 受溝部の外周壁部の四隅上端部に形成された段部は水平フランジ部から一段下方 に位置するので、この段部の段面に穿設されている空気流通孔は五徳の下面によ って閉止されることはない。

【０００７】 さらに、この段部はガスコンロの受皿の外周フランジ部に開設している空気取 入孔に対応したマット部分に設けられているので、該段部に穿設している上記空 気流通孔と受皿に設けている上記空気取入孔とが互いに上向きに開口した状態で 連通する。この状態でバーナーに着火すると、マットの上方側の空気が加熱され 、受皿下方の冷たい空気が上昇気流となって上記上向きに開口した空気取入孔か ら流通孔を通じてバーナーヘッド側に流動し、バーナーヘッドからのガスの燃焼 効率を向上させることができる。又、バーナー配設孔よりも大径としたバーナー ヘッド露出用円形孔の周縁部に断面逆Ｖ字状の円環状突壁部を設けているので、 受皿のバーナーヘッドを配設するためのバーナー配設孔の周縁部とバーナーヘッ ド露出用円形孔の周縁部との間に隙間が生じず、煮汁が受皿上に侵入することが ない。

【０００８】 左右にバーナーヘッドを備えた受皿を設けてなる、所謂２口ガスコンロに上記 マットを敷設する場合、ガスコンロのテーブル面が煮汁等によって汚損するのを 防止するために、上記マットにおいて水平フランジ部の四方縁辺にフラップ片を 連設し、これらのフラップ片によりテーブル面を被覆するように構成しているが 、テーブルの背面側には排気口が設けられてあり、この排気口がフラップ片によ って全面的に閉止されると、排気口内の温度が急激に上昇してアルミ製マットを 融解させる虞れがある。このため、少なくとも一対の直角に隣接するフラップ片 の対向端縁間に空間部を設けておくことによって、排気口をフラップ片により全 面的に閉止させることなく空間部を通じて外部に連通させ、円滑な排気を可能に している。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の具体的な実施例を図面について説明すると、図１〜図５において、１ はアルミシート製のマット主体で、中央部にガスコンロの受皿11に穿設している バーナー配設孔12に合致し、且つ該バーナー配設孔12よりも大径のバーナーヘッ ド露出用円形孔２を穿設していると共にこの円形孔２の周縁部に断面逆Ｖ字状の 円環状突壁部３を設けてあり、該円環状突壁部３を内周壁部としてこの内周壁部 の外周方にガスコンロの受皿11の深さに略等しい深さの環状凹部よりなる汁受溝 部４を形成している。

【００１０】 上記汁受溝部４の外周壁部５は該汁受溝部４の底部外周縁から上方に向かって 斜め外向きに傾斜した周壁部に形成されているものであるが、汁受溝部４の底部 外周縁に連なる外周壁部５の下端縁は四隅部が水平方向に凸円弧状に湾曲した平 面矩形状に形成され、この矩形状でもって上方に向かって斜め外向きに傾斜した 壁部に形成され、且つ該外周壁部５の四隅部は円弧状傾斜壁部5aに形成されてい る。さらに、この外周壁部５は受皿11の周壁13よりも高く形成されていると共に マット主体１を受皿11に敷設した時に、図３に示すように、上記外周壁部５と受 皿１１の周壁１３間に隙間18が設けられるように形成されている。

【００１１】 また、この外周壁部５の上端周縁から外方に向かって水平に延びた平面矩形状 の水平フランジ部７を一体に設けている。この水平フランジ部７の内周側は五徳 載置面7aに形成されていると共に外周側は五徳載置面7aから周枠段部7cを介して 僅かに高くなった外側周枠部7bに形成されている。

【００１２】 さらに、上記汁受溝部４の四隅部に形成された各円弧状傾斜壁部5aの上端部に は、円弧状傾斜壁部5aの傾斜面を外側に向かって徐々に水平方向に緩やかに湾曲 させてなる平面三日月形状の段部８が形成されてあり、各段部８の段面8aには該 段部８の上下面間に貫通した上向きに開口している空気流通孔６が穿設されてあ り、マットを受皿11に敷設した際に、これらの空気流通孔６を、ガスコンロの受 皿11の周壁上端から水平方向に屈曲した外周フランジ部19の四隅部に上下方向に 貫通状態で穿設されている空気取入口14に連通させるようにしている。図３では 段部の段面が略水平となるように形成されているが、左斜め下方に傾斜した断面 であってもよく、かかる場合、段面に穿設される空気流通孔は斜め上向き開口に 設けられる。なお、該空気流通孔６の形状は、図４に示すように、直径が４mm程 度の円形孔であってもよく、また、図１に示すように横長長方形状の孔であって もよいが円形孔の場合には各段部８の３個所に並列的に設けておくことが望まし い。

【００１３】 また、上記水平フランジ部７の外側周枠部7aの四方外周縁に折目10を介して長 方形状のフラップ片９を連設している。これらのフラップ片９は受皿11の外周方 におけるガスコンロの上面の大きさ、即ち、ガスコンロの大小の機種に応じて折 り曲げ、或いは展開してガスコンロの上面を被覆するものであり、直角に隣接す るフラップ片９、９の対向端縁間にはフラップ片が存在しない空間部9aが設けら れている。なお、図４に示すように、このようなフラップ片９を設けていないマ ットに形成しておいてもよい。このマット主体１はフラップ片９を設けていない 点以外が上記マットと同一構造であるので、同一部分には同一符号を付してその 説明を省略する。

【００１４】 ガスコンロの受皿11の形状は上述したように、中央部にバーナーヘッド15を配 設するためのバーナー配設孔12を設けている浅底皿形状に形成されてあり、その 周壁13は四隅部が円弧状湾曲壁面13' に形成された平面矩形状に形成されている と共にその上端から水平方向に屈曲した外周フランジ部19を一体に設けてなり、 この外周フランジ部19の四隅部に上下方向に貫通した空気取入孔14が穿設されて いる。

【００１５】 このガスコンロの受皿11上に上記のように構成したガスコンロ用マットを、そ のマット主体１の汁受溝部４を受皿11内に嵌め込むようにして敷設すると、図３ に示すように、中央部に穿設している円形孔２が受皿11のバーナー配設孔12に同 心的に合致してバーナーヘッド15をその円形孔２から露出させると共に、バーナ ーヘッド露出用円形孔２の周縁部に設けられた断面逆Ｖ字状の円環状突壁部内側 端縁31が受皿11のバーナー配設孔12の周縁部に隙間を生ずることなく当接する。 又、汁受溝部４の外周壁部５が受皿11の周壁13上に沿って且つ離間した状態で嵌 合し、円弧状傾斜壁部5aと円弧状湾曲壁面13' との間に隙間18が設けられると共 に円弧状傾斜壁部5aの上端部に形成している各段部８の段面8aに穿設した上向き 開口の空気流通孔６がガスコンロの受皿11の外周フランジ部19の四隅部に上下方 向に貫通状態で穿設されている空気取入口14に連通した状態となる。

【００１６】 さらに、マット主体１の汁受溝部４の外周壁部５の上端に連設した水平フラン ジ部７が受皿11の外周フランジ部19から上方に位置し、水平フランジ部７の五徳 載置面7aの下面と受皿の外周フランジ部19の上面間に隙間20が設けられる。又、 図２に示すような２口ガスコンロに上記マットを敷設する場合には、水平フラン ジ部７の四方縁辺から水平方向に突設しているフラップ片９によってガスコンロ のテープル面を被覆する。この際、両側に敷設したマット主体１、１の後側の水 平フラップ片９、９によってガスコンロの背面に設けた排気口も被覆されるが、 マット主体１においては少なくとも一対の直角に隣接するフラップ片９、９の対 向端縁間に空間部9aを設けているので、隣接するマット主体１、１の後側の水平 フラップ片９、９が重なり合うことなく対向端縁間には上記空間部9aによる空隙 が設けられ、この空隙を通じて排気が可能となる。

【００１７】 このように、ガスコンロの受皿11上にマットを敷設したのち、該マット主体１ の五徳載置面7a上に五徳16を載置した状態にして使用する。この使用状態におい て、バーナーの燃焼熱でマットの上方側の空気が加熱され、受皿11の下方の冷た い空気が上昇気流となって受皿11の外周フランジ部19の四隅部に穿設している空 気取入孔14から五徳載置面7aの下方隙間20内に流入し、段部８に段面8aに穿設し ている上向き開口の空気流通孔６から汁受溝部４上に円滑に流出し、バーナーヘ ッド15から噴出するガスに対して充分な空気の供給を可能にして効率よく燃焼さ せることができるものである。

【００１８】 なお、以上は空気取入孔14が受皿11の外周フランジ部19の四隅部に設けられた 場合について説明したが、本考案のガスコンロ用マットは、空気取入孔14が受皿 11の周壁13の中央部に設けられた場合にあっても適用できる。 即ち、ガスコンロの受皿11上にガスコンロ用マットを、そのマット主体１の汁 受溝部４を受皿11内に嵌め込むようにして敷設すると、図５に示すように、汁受 溝部４の外周壁部５が受皿11の周壁13上に沿って、外周壁部５が周壁13から離間 した状態で嵌合し、外周壁部５と周壁13との間に隙間18が設けられる。よって、 空気取入孔14は隙間18を通じてガスコンロ用マットの段部８の段面8aに穿設され た空気取入口14と連通し、空気取入孔14から流入した空気は隙間18を通じて空気 取入口14から円滑に流出する。

【００１９】 また、２口ガスコンロに上記マットを敷設する場合には、五徳載置面7aを有す る水平フランジ部７の四方縁辺から水平方向に突設しているフラップ片９によっ てガスコンロのテープル面を被覆してテーブル面の汚損を防止すると共に、両側 に敷設したマット主体１、１の後側の水平フラップ片９、９が重なり合うことな く隙間を介してガスコンロの背面に設けた排気口を被覆し、隙間を通じて排気口 からの排気を行わせることができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように、本考案のガスコンロ用マットによれば、中央部にバーナーヘッ ド露出用円形孔を設けていると共に該円形孔の周囲にガスコンロの受皿に敷設す る汁受溝部を設け且つこの汁受溝部の外周壁部の上端に水平フランジ部を設けて なるアルミシート製マットにおいて、上記汁受溝部の外周壁部の四隅上端部に段 部を形成し、この段部の段面に、ガスコンロの受皿の外周フランジ部に開設して いる空気取入孔に連通する上向き開口の空気流通孔を穿設しているので、汁受溝 部の外周壁部の上端に連設した水平フランジ部上に五徳を載置しても、空気取入 孔は該五徳によって閉塞されることはなく、空気取入孔から流入する空気を水平 フランジ部と受皿の外周フランジ部との間の隙間から、必要に応じて該隙間に連 通する汁受溝部の外周壁部と受皿の周壁との間の隙間を通じて汁受溝部の外周壁 四隅部の上端段部に穿設している空気流通孔に上昇気流として確実に流出させる ことができ、バーナーヘッドからのガスの燃焼効率を向上させることができるも のである。また、本考案のガスコンロ用マットでは、バーナー配設孔よりも大径 のバーナーヘッド露出用円形孔２の周縁部に断面逆Ｖ字状の円環状突壁部３が形 成されているので、円環状突壁部内側端縁31が受皿11のバーナー配設孔12の周縁 部に隙間なく当接し、煮汁が受皿上に侵入することがない。

【００２１】 また、上記マットにおいて、水平フランジ部の四方縁辺にフラップ片を連設し 、少なくとも一対の直角に隣接するフラップ片の対向端縁間に空間部を設けてお くことによって、２口ガスコンロにマットを敷設する場合には、水平フランジ部 ７の四方縁辺から水平方向に突設しているフラップ片９によってガスコンロのテ ーブル面を被覆してテーブル面の汚損を防止することができると共に、両側に敷 設したマット主体１、１の後側の水平フラップ片９、９が重なり合うことなく上 記空間部による隙間を存してガスコンロの背面に設けた排気口を被覆させること ができ、この隙間を通じて排気口からの排気を円滑に行わせてアルミ製マットに 悪影響を及ぼす排気口内の急激な温度上昇を確実に防止し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】外周四方にフラップ片を設けているマットの斜
視図。

【図２】ガスコンロの簡略斜視図。

【図３】受皿上にマットを敷設した状態の要部の拡大縦
断面図。

【図４】フラップ片を設けていないマットの斜視図。

【図５】受皿上にマットを敷設した状態の拡大断面図。

【図６】従来のマットの斜視図。

【図７】従来のマットの斜視図。

【図８】受皿上に従来のマットを敷設した状態の要部の
拡大縦断面図。

【符号の説明】

１ マット主体 ２ バーナーヘッド露出用円形孔 ３ 円環状突壁部 ３１ 円環状突壁部内側端縁 ４ 汁受溝部 ５ 外周壁部 ６ 空気流通孔 ７ 水平フランジ部 7a 五徳載置面 7b 外側周枠部 ８ 段部 8a 段面 ９ フラップ片 11 受皿 14 空気取入孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央部にバーナー配設孔よりも大径のバ
   ーナーヘッド露出用円形孔を設けていると共に該円形孔
   の周囲にガスコンロの受皿に敷設する汁受溝部を設け且
   つこの汁受溝部の外周壁部の上端に水平フランジ部を設
   けてなるアルミシート製マットにおいて、上記汁受溝部
   の外周壁部の四隅上端部に段部を形成し、この段部の段
   面に、ガスコンロの受皿の外周フランジ部に開設してい
   る空気取入孔に連通する上向き開口の空気流通孔を穿設
   していると共に、上記バーナーヘッド露出用円形孔の周
   縁部に断面逆Ｖ字状の円環状突壁部を形成していること
   を特徴とするガスコンロ用マット。
2. 【請求項２】 水平フランジ部の四方縁辺にフラップ片
   を連設し、少なくとも一対の直角に隣接するフラップ片
   の対向端縁間に空間部を設けていることを特徴とする請
   求項１記載のガスコンロ用マット。