JP3032378U - とも板フランジダクト接続部引締め跨着用のクリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は空気漏れと騒音の生じないとも板フ
ランジダクトのクリップを新規に提供することを目的と
するものである。 【構成】 本考案は山形部の両側に突合わせ接続するダ
クトのとも板フランジの折曲縁を引締め被着する第１ク
リップ部と第２クリップ部を設け、該第２クリップ部に
続いて操作片部を延設してなる所定長の引締め跨着用の
クリップにおいて、前記山形部に頂点線を横断する１乃
至複数個の保形力強化用のプレッシング溝を設け、且つ
前記第２クリップ部の操作片側に、とも板フランジの外
開き変形時に折曲縁を押圧してクリップの抜け外れとず
れ動きを防止する１乃至複数個の内向突起を形成したこ
とを特徴とするとも板フランジダクト接続部引締め跨着
用のクリップにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案はとも板フランジダクト接続引締め跨着用のクリップ、詳しくは振動 および内部圧並びに上部からの加重等による弛み変形や、ずれ動きの生じないと も板フランジダクト接続部引締め跨着用のクリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種のクリップは図４乃至図５に示すように山形部１の両側に第１クリップ 部2aと第２クリップ部2bを設け、第２クリップ部2bに続いて操作片部３を延設し て、この操作片部３を操作して突合わせ接続するダクト４のとも板フランジ5a， 5bの折曲縁6a，6bに第１，第２クリップ部2a，2bを引締め被着して、とも板フラ ンジ5a，5bの突合わせ接続部に隙間などが生じないようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来のクリップは、ダクトが振動や内部圧或は上部からの加重等 を受けて、とも板フランジの突合わせた接続部がそれぞれ図５に示すように外方 に開く方向に変形すると、頂点線1aを挟む山形部１の傾斜角が大きくなり、これ によって操作片部３ととも板フランジ5bの基側との間隙も大きく開いてクリップ が弛んだり突然抜け外れるという課題がある。またクリップが弛むとクリップは 横ずれしたり下降したりして、突合わせたとも板フランジ間に隙間ができて空気 漏れや騒音を発生するという課題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はクリップの山形部に頂点線を横断する方向の保形力強化用のプレッシ ング溝を設け、且つ第２クリップ部の操作片部側に、とも板フランジの外開き変 形時に折曲縁を押圧してクリップの抜け外れとずれ動きを防止する内向突起を設 けて、クリップの保形力を著しく強化して、かかる課題を解決するようにしたの である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下図面に基づいて説明する。

【０００６】 突合わせ接続するダクト４のとも板フランジ5a，5bの中間部分に引締め跨着す るために所定長の長さにてクリップ７を形成する。クリップ７の山形部１には頂 点線1aを横断する方向に横長のプレッシング溝８を１乃至複数個形成する。プレ ッシング溝８は側壁8a，8bと底壁8cを有して頂点線1aを挟む山形部１の傾斜角を 成形状態にて保形することとなる。なお、プレッシング溝８は図３(b)に示すよ うに底壁8cを幅広に形成することもある。

【０００７】 山形部１の両端に第１クリップ部2aと第２クリップ部2bおよび第２クリップ部 2bの操作片部３延設側に内向突起９を１乃至複数個設ける。

【０００８】 ダクト４はとも板フランジ5a，5bを突合わせ、四隅をボルト締めし、中間部を クリップ７の跨着にて引締めるのである。内向突起９はとも板フランジ5bの折曲 縁6bの外面から僅かに離れた位置にあって、とも板フランジ5bがダクト４の内部 圧や振動および上部からの加重等を受けて外開き変形すると折曲縁6bに接面して を押圧してクリップ７の抜け外れやずれ動きを防止することとなる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は以上のようにして、クリップの山形部の頂点線を横断する方向に１乃 至複数個の保形力強化用のプレッシング溝を設けて、ダクトの振動や内部圧およ び上部からの加重等に伴うとも板フランジの外開き変形やずれ動きによるクリッ プの山形部の開き変形を防止するようにしたので、山形部の開き変形に伴う操作 片部ととも板フランジ基部間の離れ開きによるクリップの抜け外れを防止するこ とができ、よってダクトの接続部よりの空気漏れと騒音の発生を防止することが できるという効果を生ずる。

【００１０】 また第２クリップ部の操作片側に内向突起を設けたので、振動，内部圧，加重 等によって、とも板フランジが外開き変形すると、内向突起がとも板フランジの 折曲縁に当接して強く押圧するので、クリップが抜け外れたり、横ずれや下降し たりするのを防止することができるという効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のクリップの１実施形態を示す斜視図
である。

【図２】 同、ダクトの突合わせたとも板フランジ間に
跨着した状態を示す拡大縦断面図である。

【図３】 プレッシング溝の形成例を示すもので、(a)
は側面視Ｖ形、(b)は側面視台形の例を示している。

【図４】 従来のクリップを示す斜視図である。

【図５】 同、突合わせたダクトのとも板フランジ間に
跨着した状態より、上部からの加重等によってとも板フ
ランジごと外方に開いて山形部分が開き変形し、操作片
部がとも板フランジの基側から離れて浮き開いた状態を
示す拡大縦断面図である。

【符号の説明】

１は山形部 1aは頂点線 2aは第１クリップ部 2bは第２クリップ部 ３は第２クリップ部の操作片部 ４はダクト 5a，5bはとも板フランジ 6a，6bはとも板フランジの折曲縁 ７はクリップ ８はプレッシング溝 ９は内向突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 山形部の両側に突合わせ接続するダクト
   のとも板フランジの折曲縁を引締め被着する第１クリッ
   プ部と第２クリップ部を設け、該第２クリップ部に続い
   て操作片部を延設してなる所定長の引締め跨着用のクリ
   ップにおいて、前記山形部に頂点線を横断する１乃至複
   数個の保形力強化用のプレッシング溝を設け、且つ前記
   第２クリップ部の操作片側に、とも板フランジの外開き
   変形時に折曲縁を押圧してクリップの抜け外れとずれ動
   きを防止する１乃至複数個の内向突起を形成したことを
   特徴とするとも板フランジダクト接続部引締め跨着用の
   クリップ。