JP3031996U - 足場連結金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の足場連結金具は、鉄骨材などに取り付
ける作業が困難であり、取り付け後に緩む問題があっ
た。 【解決手段】 Ｕ字形状に形成され一方の側面から中央
に隙間１７に貫通するねじ孔１８を有する頭部１３と、
一端がねじ孔１８に螺合し他端に雌ねじを有する連結部
材１４とにより足場連結金具Ｂを構成し、取り付け時に
は、鉄骨材Ｃに固着した係止用材Ｄを隙間１７に挿入
し、連結長さ調整金具Ａの一端に設けられたクランプ３
で足場建枠の柱Ｅを挟持し、連結長さ調整金具Ａの一端
に設けられた連結ボルト６を連結部材１４のねじ孔に螺
合し、足場解体時には連結ボルト６を緩めて取り外す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、建築物を建設する際に仮設の足場を鉄骨に固定するための足場連結 金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

建築物を建設する際に仮設の足場を鉄骨に固定するための足場連結金具に関し ては実開平４−３６０４８号公報に記載の技術などがある。 同公報に記載された足場連結金具は、図４に示すように、支持プレート１の先 端部１ａにナット２を固着したである。 この足場連結金具により足場を固定するには、鉄骨材の端部に固着したアング ル材などに、支持プレート１の後端部１ｂを溶接などにより固定し、建設用の仮 設足場を保持した足場連結ボルトをナット２に螺着するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この足場連結金具には次のような課題があった。 (1) 従来の足場連結金具は、鉄骨材などに取り付ける作業が困難であり、鉄骨に 固定することが容易でなかった。 (2) 溶接が不十分な場合に、支持プレート１がアングルから外れる恐れがあるの で、足場の固定の信頼性に不安が残る。 本考案はかかる課題を解決することを目的としており、足場とアングル材との 連結作業が容易であり、アングル材から外れる危険性がないので信頼性が高い足 場連結金具を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の足場連結金具は、一端に設けられるクラ ンプと他端に設けられる連結ボルトとの間隔を調整可能な連結長さ調整金具と組 み合わせて使用されるものであって、 Ｕ字形状に形成され、一方の側面から中央の隙間に貫通するねじ孔を有する頭 部と、一端に上記ねじ孔に螺合する雄ねじが設けられ、他端に上記連結長さ調整 金具の連結ボルトが螺合する雌ねじが設けられる連結部材とにより構成される。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態について図面を参照して説明すると、図１は連結長さ調整 金具Ａと、本考案の足場連結金具Ｂの縦断面図、図２は足場連結金具Ｂの分解斜 視図、図３は本考案の足場連結金具Ｂの使用状態を示す正面図である。 連結長さ調整金具Ａは、「壁つなぎ」などの名称で既に建築現場で広く利用さ れている公知にもので、その構造を簡単に説明すると、クランプ３と、内パイプ ４，外パイプ５，連結ボルト６に大別することができる。

【０００６】 クランプ３はパイプ材やバー材を挟持するもので、本考案の場合には足場建枠 の柱Ｅを挟持するために使用される。 内パイプ４と外パイプ５は連結長さ調整金具Ａの全長を調整するもので、内パ イプ４の内周面の一端（図１において左端）に固着される軸７が、クランプ３の 底壁３ａに回動可能に嵌着され、内パイプ４の一端を貫通する孔にハンドル８が 挿入され、内パイプ４の内周面の他端にナット９が固着される。

【０００７】 外パイプ５は、内周面の一端（図１において左端）が開口し、他端には、ナッ ト９に螺合するねじ軸１０の頭部１０ａが固着される。 頭部１０ａの外側端面に凹部１１が形成され、外パイプ５及び凹部１１を貫通 するピン１２には、先端に雄ねじ６ａを有する連結ボルト６の頭部６ｂが枢着さ れる。 従って、連結ボルト６はピン１２を中心として傾動可能である。

【０００８】 以上のように構成された連結長さ調整金具Ａを利用する本考案の足場連結金具 Ｂは、Ｕ字形状に形成された頭部１３と、ねじ棒１５とナット１６とを結合した 連結部材１４とにより構成される。 頭部１３の中央に形成される隙間１７の幅は、柱などの鉄骨材Ｃの端部に固着 した係止用材（本実施例ではアングル材）Ｄの端部を挿入可能な寸法であり、頭 部１３の一方の側面から中央の隙間１７に貫通するねじ孔１８が設けられる。

【０００９】 ねじ棒１５の一端に、ねじ孔１８に螺合する雄ねじ１５ａが設けられ、他端の 雄ねじ１５ｂは、先端がナット１６のほぼ中央まで挿入された状態で、加締め等 の手段で固着される。

【００１０】 次に、以上のように構成された足場連結金具Ｂにより、連結長さ調整金具Ａを 利用して足場を固定する作業を、図３に基づいて説明する。 鉄骨建造物の鉄骨材（本実施例ではＨ型鋼の柱）Ｃに、アングル材などの係止 部材Ｄを溶接により固定し、壁Ｆの隙間に挿入した足場連結金具ＢのＵ字形状の 頭部１３の隙間１７に係止部材Ｄを挿入し、ねじ棒１５により係止部材Ｄを締め 付ける。 ねじ棒１５を係止部材Ｄに締め付けた後は、ねじ棒１５が緩む虞はなく、足場 連結金具Ｂが係止部材Ｄに完全に固定されるのが本考案の特徴である。

【００１１】 連結長さ調整金具Ａのクランプ３で足場建枠の柱Ｅを挟持し、連結ボルト６を 足場連結金具Ｂのナット１６に螺合し、ハンドル８によりクランプ３と連結ボル ト６の間隔を縮小して 連結長さ調整金具Ａ，足場連結金具Ｂを緊締し、足場建 枠の柱Ｅを確実に保持する。 足場を解体するときには、連結ボルト６の雄ねじ６ａを緩めれば、連結長さ調 整金具Ａを足場連結金具Ｂより取り外すことができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏 する。 (1) 鉄骨材の係止用材に足場連結金具を極めて簡単に且つ完全に取り付けること ができ、ねじ棒が緩む虞がないので、足場の固定の信頼性が高い。 足場連結金具は、足場を解体撤去した後に、鉄骨材の係止用材に完全に固定 した状態で残る。 (2) 本考案の足場連結金具は建造物の壁などをリフォームするときにも利用でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】連結長さ調整金具と本考案の足場連結金具の縦
断面図である。

【図２】足場連結金具の分解斜視図である。

【図３】本考案の足場連結金具の使用状態を示す正面図
である。

【図４】従来の足場連結金具の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 連結長さ調整金具 Ｂ 足場連結金具 Ｃ 鉄骨材 Ｄ 係止用材 Ｅ 足場建枠の柱 ３ クランプ ４ 内パイプ ５ 外パイプ ６ 連結ボルト ９ ナット １０ ねじ軸 １２ ピン １３ 頭部 １４ 連結部材 １５ ねじ棒 １６ ナット １７ 隙間 １８ ねじ孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に設けられるクランプと他端に設け
   られる連結ボルトとの間隔を調整可能な連結長さ調整金
   具と組み合わせて使用されるものであって、 Ｕ字形状に形成され、一方の側面から中央の隙間に貫通
   するねじ孔を有する頭部と、一端に上記ねじ孔に螺合す
   る雄ねじが設けられ、他端に上記連結長さ調整金具の連
   結ボルトが螺合する雌ねじが設けられる連結部材とによ
   り構成される足場連結金具。
2. 【請求項２】 上記連結部材は、ナットと、両端に雄ね
   じが設けられ一方の雄ねじが上記ナット内に固着される
   ねじ軸により構成されることを特徴とした請求項１記載
   の足場連結金具。