JP3030733U - 霞側壁構築の小動物の昇降水路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、比較的水路縦断勾配の大きい水路
又は、流速が有って流量の多い水路に落ちた小動物を助
ける為と陸上小動物の水飲みの昇降も可能とし、加え
て、水中棲息の魚貝類の事等の水路環境をも考慮したコ
ンクリート製品の提供を目的としている。 【構成】 水路の側壁を開孔とし、この側壁がスベリ止
め構築のスロープブロックとの間に霞側壁として構築さ
れ、水位が増すごとにふところ深い霞側壁として流速を
抑制出来る様にすると共に壁高製品には、植栽出来る浮
島も構成してなる霞側壁構築の小動物の昇降水路。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、比較的水路縦断勾配を有する農業圃場地又は、山間部の水路に落ちる 小動物を助けるための自然にやさしいコンクリート水路に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコンクリート水路で小動物の昇降を考慮したものには、本考案者の考案し たる実用新案登録願 平３ー１０４４０１号や実用新案登録願 平４−９２２３ １号等の製品が有ったし、関連水路途中の桝についての同上の物には、実用新案 登録 第３０１１０７７号製品等が有った。

【０００３】 しかし、これらの製品を施工して追跡調査してみると、桝についての製品には 、特に問題も無く、水路製品についても水路縦断勾配の小さい現場に施工したも のや渇水期の製品にも問題が生じなかったが、水路縦断勾配の大きい（１／５０ ０程度以上の急な水路勾配）現場では、流速のために水路に落ちた陸上小動物が この箇所から這い上がれずに下流に流される事が確認された。

【０００４】 加えて、水位が増加すると流速が増し、殆どの小動物が這い上り脱出の出来な い事が確認された。 そこで、上記条件の勾配の有る現場や水位が増加しても小動物が容易に水路外 （陸上） に容易に這い上がり脱出出来る製品として本考案製品の解決課題を次の様にした ものである。

【０００５】

【考案の解決課題】

● 流されて来る小動物が開孔部より側壁添えに伝わりスロープブロック内に容 易に入れると同時に水路の水位が増加してもこの部分の流速が抑制されたて容易 に這い上がり脱出出来る製品として従来製品を改良する。 以上の課題をもとに本考案の解決手段を次の様にしたもので有る。

【０００６】

【考案が解決しょうとする手段】

従来の製品では、考慮されていなかった水の流速を抑制出来る手段として開孔部 の側壁を霞側壁（スロープブロックより突出させた開孔部としての側壁）として スロープブロックの傾斜面版に対し垂直に近い開孔壁末端（水位が高く成ると、 ふところ深く）とし、流速を有しての水流がここに入った時、この霞側壁にぶつ かって流速が抑制される構造とする。 これを、実施例の図面で説明する。

【０００７】

【考案の実施例】

従来のコンクリート水路本体Ａ．の土留側壁２．に平行に、さらなる土留側壁３ ．を設け、その上下流妻部（止板部）を水路に落ちた或いは水飲みの為に小動物 が容易に脱出又は昇降出来る様に成らしめたスベリ止め手段４．（コンクリート ハケ凹凸仕上げ、自然石埋設、ネットやマットを合設、木材を合設等の手段）を 構築し、一段低くした傾斜面版のスロープブロックＢ．の底版には、自然石又は 小砂利７．を入れ水生植物５．の植栽可能製品として、これと底版１．をかいし て一体となす水路本体Ａ．の側壁２．を突出させて水の流速を抑制出来る手段と して開孔部の側壁２．の末端を霞側壁状にスロープブロックの傾斜面版に対しほ ぼ垂直に、水位が上がるとロープブロックＢ．との間の巾をＬ−１．Ｌ−２．と 、ふところ深く成る様な開孔壁末端の霞側壁２−１．とし設け、水路全体を構築 するものである。

【０００８】 この時の水路本体Ａ．の開孔部の構成は、製品の側壁をカッテングして構築す るのみならず図示してないが水路本体Ａ．側壁をカッテングする事無く、そのま ま間隔をおいて施工しても良い、この時、底版１．１．も開孔と成るので水路を 横断する製品を施工してこの中に自然石又は小砂利７．を詰める様にすると、こ こが水中小動物の隠れ場や餌場とも成る。

【０００９】 さらに、水路巾が大きく水路縦断がより大きかったり、スロープブロックＢ． を大きく構築出来る現場では、開孔壁末端の霞側壁２−１．に透水ネット又は格 子６．（図４）を設けたり、観賞用のアヤメ８．側壁には草花１５．を植栽した り、加えて、側壁に魚貝類棲息ボックスＣ．を構築したり、水路横断仕切壁９． （図３）を設けて水路本体全面に自然玉石又は小砂利７．を入れた構築製品とす る事もある。

【００１０】 本考案製品をこの様にする事により、次の様な作用、効果がある。

【００１１】

【考案の作用、効果】

● 水路本体の開孔壁末端の霞側壁は、スロープブロックの傾斜面版に対し突出 させて垂直に構成させてあるので水位が増すにつれて、ふところが深く、Ｌ−１ ．からＬ−２．となり水流が乱流抑制されるので、水位が増した状態でも水路本 体の側壁添えに流されて来る小動物がスロープブロック部に入り易すく、さらに スロープブロックにはスベリ止め手段を設けてあるので水路に落ちた小動物の脱 出が容易であるばかりか陸上小動物も水飲みの為の昇降も容易である。

【００１２】 ● 加えて、この製品にも本考案者の先願製品の様に魚貝類の棲息ボックスや水 生植物の植栽、水路本体に横断仕切壁を設けて自然石や小砂利を入れる製品（図 ３）とする事によって、より水流が抑制され魚貝類の隠れ場、餌場も提供出来、 且つ、環境的にも優れた自然にやさしい環境昇降水路と言える。

【提出日】平成７年１１月１７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】

【考案が解決しょうとする手段】

従来の製品では、考えて無かった水の流速を抑制出来る手段として開孔部の側壁 を霞側壁（スロープブロックより突出させた開孔部としての側壁）としてスロー プブロックの傾斜面版に対し垂直に近い開孔壁末端（水位が高く成ると、ふとこ ろ深く）とし、流速を有しての水流がここに入った時、この霞側壁にぶつかって 流速が抑制される構造とする、と同時に水位の変化が有ったとしても容易に流れ て来る小動物が自力で助かる様に植栽出来る浮島も構成する様にする。 これを、実施例の図面で説明する。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 さらに、水路巾が大きく水路縦断がより大きかったり、スロープブロックＢ． を大きく構築出来る現場では、開孔壁末端の霞側壁２−１．に透水ネット又は格 子６．（図４）を設けたり、観賞用のアヤメ８．側壁には草花１５．を植栽した り、側壁に魚貝類棲息ボックスＣ．を構築したり、水路横断仕切壁９．（図３） を設けて水路本体全面に自然玉石又は小砂利７．を入れた構築製品とする事もあ る。 加えて、水路巾が大きく水路縦断がより大きかったり、水路壁高が大きい場合 は、水位の変化によりスロープブロックＢ．のふところＬ−１．Ｌ−２を上下す る植栽出来る浮島Ｄ．（水耕栽培）を構成してこの植栽出来る浮島Ｄ．に草花を 植栽する事により、水位に関係なく流れて来る小動物がこの草花に掴まる事を容 易にするものである。 又、水路縦断勾配が小さい現場では草花１５．を植栽出来る浮島Ｄ．を水路本 体Ａ．の途中に深場拡幅水路Ｅ．に両側壁のスロープブロックＢ．間に横断して 構成する（図８、この説示の概要図面参照）事もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の農業基盤工事に使用する代表的製品の
施工概要斜視図。

【図２】本考案の道路工事に使用する代表製品の施工概
要斜視図。

【図３】側壁を環境壁とし水路本体に横断仕切壁を設け
て自然石や小砂利をいれてより自然にやさしく配慮した
製品の施工概要斜視図。

【図４】霞側壁に透水ネットを設け、環境側壁前面底部
には観賞アヤメを植栽、背面の盛土下には魚貝類棲息ボ
ックスを構築してなる製品の施工概要斜視図。

【符号の説明】

Ａ 水路本体 Ｂ スロープブロック。 Ｃ 魚貝類生息ボックス Ｌ−１．Ｌ−２ ふところ（スロープブロックと霞側壁
の巾） １ 底版 ２ 水路本体の側壁 ２−１ 開孔壁末端の霞側壁 ３ スロープブロックの土留側壁 ４ スベリ止め手段。 ５ 水生植物 ６ 透水ネット又は格子 ７ 自然玉石又は小砂利 ８ 観賞用アヤメ ９ 横断仕切壁 １０ 魚貝類貫通孔 １１ 水苔付着や小魚の産卵加工手段 １２ 均しコンクリート １３ 基礎栗石 １４ 背面盛土 １５ 草花

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【手続補正書】

【提出日】平成７年１１月１７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の農業基盤工事に使用する代表的製品の
施工概要斜視図

【図２】本考案の道路工事に使用する代表製品の施工概
要斜視図

【図３】側壁を環境壁とし水路本体に横断仕切壁を設け
て自然石や小砂利をいれてより自然にやさしく配慮した
製品の施工概要斜視図

【図４】霞側壁に透水ネットを設け、環境側壁前面底部
には観賞アヤメを植栽、背面の盛土下には魚貝類棲息ボ
ックスを構築してなる製品の施工概要斜視図

【図５】魚床兼ねた農業基盤工事製品に植栽出来る浮島
を構成した製品の施工概要斜視図

【図６】農業基盤工事製品の両側に前面垂れ下げネット
を合設した植栽浮島構成の製品施工概要斜視図

【図７】本考案の道路工事に使用する代表製品に植栽出
来る浮島を構成した施工概要斜視図

【図８】水路途中に深場を設け水路を横断して植栽出来
る浮島を構成した製品の平面、Ａ−Ａ断面、Ｂ−Ｂ断面
の概要図

【符号の説明】 Ａ 水路本体 Ｂ スロープブロック Ｃ 魚貝類生息ボックス Ｄ 植栽出来る浮島 Ｅ 深場拡幅水路 Ｌ−１．Ｌ−２ ふところ（スロープブロックと霞側壁
の巾） １ 底版 ２ 水路本体の側壁 ２−１ 開孔壁末端の霞側壁 ３ スロープブロックの土留側壁 ４ スベリ止め手段 ５ 水生植物 ６ 透水ネット又は格子 ７ 自然玉石又は小砂利 ８ 観賞用アヤメ ９ 横断仕切壁 １０ 魚貝類貫通孔 １１ 水苔付着や小魚の産卵加工手段 １２ 均しコンクリート １３ 基礎栗石 １４ 背面盛土 １５ 草花 １６ 垂れ下げネット １７ ガイド手段

【手続補正５】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図５

【補正方法】追加

【補正内容】

【図５】

【手続補正６】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図６

【補正方法】追加

【補正内容】

【図６】

【手続補正７】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図７

【補正方法】追加

【補正内容】

【図７】

【手続補正８】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図８

【補正方法】追加

【補正内容】

【図８】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外部に水路本体Ａ．の側壁に平行に土留側
   壁３．を有して、スベリ止め手段４．を構築したスロー
   プブロックＢ．に対し、底版１．をかいして一体となす
   水路本体Ａ．の側壁２．を突出させて開孔部を霞側壁２
   −１．とし、水路の水位が上がるにつれＬ−１．からＬ
   −２．とふところ深く、流速が抑制される様に構築して
   なる霞側壁構築の小動物の昇降水路。