JP3030698U - 野球用グローブの芯材およびそれに使用する積層フェルト - Google Patents

野球用グローブの芯材およびそれに使用する積層フェルト

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JP3030698U
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felt
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JP1996004570U
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Inventor
康之 板橋
Original Assignee
藤岡 秀行
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 野球用グローブ生産時の加工能率の向上を図
るとともに、野球用グローブの捕球時における衝撃の吸
収力の向上を目的とする。 【構成】 羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材から
なる。密度、硬度が小さく、厚さの大きい層と密度、硬
度が大きく、厚さが小さい層とからなる密度、硬度、厚
さの異なる二層のフェルト3,5の間に合成樹脂板4を
介装して縫製により一体化した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、野球用グローブの芯材およびそれに使用する積層フェルトに関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
野球用グローブの芯材1は、図4に示す野球用グローブ2の親指と小指の個所 に使用され、一例として図5に示すような形状をしているが、これには、一般に 雑色フェルトと呼ばれる厚さ5〜6mmの合成繊維混紡のフェルト(使用済みの羊 毛製品や合成繊維製品を分解してフェルト状となした再生フェルト)が用いられ てきた。このように、再生品であるため、雑色フェルトは、基本的な性能として 品質のバラツキが大きく、これを用いて製造してグローブの品質に不均一性を発 生させる場合があった。
【0003】 従来の野球用グローブの芯材の構造は、一般に図6に示すように、上層フェル ト3、合成樹脂板4、下層フェルト5の3層をもって構成されており、上層フェ ルト3と下層フェルト5は前記再生フェルトを使用したほぼ同一密度、硬度の素 材で形成され、上層フェルト3は周縁部の厚みを研削加工などにより薄くした中 高の形状となされ、下層フェルト5は平板状となされていた。この野球用グロー ブの芯材は、上層フェルト3の中高面を内側にして(図では下向きにして)、平 板状の下層フェルト5との間に幅の狭い合成樹脂板3を挟み、各層のひも挿通用 孔6を一致させて外周縁7を縫製することにより図2に示すように形成されてい た。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この縫製加工は、各層の孔6の位置を一致させた状態で行わな けれならないが、上層フェルト3が中高の形状のため、非常に熟練した作業が要 求され、野球用グローブの生産の合理化を図る上に難点があった。 本考案は、野球用グローブ生産時の加工能率の向上を図るとともに、野球用グ ローブの捕球時における衝撃の吸収力の向上を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材からなり、密度、硬度、厚 さの異なる二層のフェルトの間に合成樹脂板を介装して一体化したことを特徴と する野球用グローブの芯材であり、 羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材からなり、密度、硬度が小さく、厚さ の大きい層と密度、硬度が大きく、厚さが小さい層とからなる密度、硬度、厚さ の異なる二層のフェルトの間に合成樹脂板を介装して縫製により一体化したこと を特徴とする野球用グローブの芯材であり、 羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材からなり、密度、硬度、厚さの異なる 二層のフェルトを一体化したことを特徴とする野球用グローブの芯材用積層フェ ルトである。
【0006】
【実施例】
本考案における野球用グローブの芯材1は、図1に示すように、上層フェルト 3と合成樹脂板4、下層フェルト5の3層からなり、図2に示すように周囲が縫 製されて中高の形状となされている。 上層フェルト3と下層フェルト5は、図3に示すように、一体に積層された積 層体であって、羊毛、合成繊維の一種以上からなるフェルトで形成されている。 上層フェルト3と下層フェルト5は、密度、硬度、厚さの異なるものであって、 上層フェルト3は、密度、硬度が小さく、厚さの大きい層であり、下層フェルト 5は密度、硬度が大きく、厚さが小さい層である。
【0007】 上層フェルト3は、一例をあげると、厚さ15mm、密度0.067g/cm3、ゴム硬度45 度 (厚さ15mmで測定) であり、下層フェルト5は一例をあげると、厚さ 4mm、密 度0.175g/cm3、ゴム硬度55度 (厚さ 4mmで測定) である。 合成樹脂板4は、上層フェルト3と下層フェルト5よりも硬質で、しかも十分 な衝撃強度、耐久性を有する合成樹脂よりなるものである。
【0008】 図2の形状とするための製造方法の一例を次に説明する。 上層フェルト3と下層フェルト5とは、軽くニードリングして一体化せしめて 積層体とする。なお、2層フェルトに低融点繊維を予め少量、混入しておき、熱 風加熱することにより低融点繊維を融着せしめることにより同様の効果が得られ る。
【0009】 上記積層体を芯材としての形状(指状)に裁断し、紐挿通用孔6を穿設する。 合成樹脂板4の挿入のための個所を残して外周縁7を縫製する。未縫製の個所の 2層を剥離して合成樹脂板4を挿入し、紐挿通孔6を一致させて未縫製個所の外 周縁7を縫製することにより、すべての外周縁7の縫製を終了する。
【0010】 本考案によれば、上層フェルト3は密度、硬度が小さく、厚さの大きい層なの で、周囲をミシン加工することによって、周囲は自然に薄くなるため、簡単に中 高の形状となった。 上層フェルト3と下層フェルト5とは、予め一体化せしめて積層体とし、合成 樹脂板4を挿入するために剥離した個所以外は一体化したままので、三層の孔6 の位置のマッチングが簡易化された。このため、縫製加工が未熟者でも容易に行 うことができた。 捕球時の衝撃が合成樹脂板4の両層を覆う上層フェルト3の柔らかさと下層フ ェルト5の硬さとの相乗効果により緩和させることができた。 野球用グローブの芯材のバラツキも小さく、グローブの品質の均一性の確保に も寄与するものであった。
【0011】
【考案の効果】
以上のように、本考案においては、密度、硬度、厚さの異なる2層のフェルト を一体化したものを使用するので、これまでの作業上の難点を改善し、生産性の 向上をグローブとしての基本性能を低下させることなく、図ることができるとと もに、野球用グローブの捕球時における衝撃の吸収力の向上を図ることが可能と なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の野球用グローブの芯材の一例の縫製前
の状態を示す横断面図である。
【図2】本考案の野球用グローブの芯材の一例の縫製後
の状態を示す横断面図である。
【図3】本考案の野球用グローブの芯材に使用する積層
フェルトの横断面図である。
【図4】従来の野球用グローブの平面図である。
【図5】従来の野球用グローブの芯材の一例の平面図で
ある。
【図6】従来の野球用グローブの芯材の一例の縫製前の
状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 野球用グローブの芯材 2 野球用グローブ 3 上層フェルト 4 合成樹脂板 5 下層フェルト 6 紐挿通用孔 7 外周縁

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材
    からなり、密度、硬度、厚さの異なる二層のフェルトの
    間に合成樹脂板を介装して一体化したことを特徴とする
    野球用グローブの芯材。
  2. 【請求項2】 羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材
    からなり、密度、硬度が小さく、厚さの大きい層と密
    度、硬度が大きく、厚さが小さい層とからなる密度、硬
    度、厚さの異なる二層のフェルトの間に合成樹脂板を介
    装して縫製により一体化したことを特徴とする野球用グ
    ローブの芯材。
  3. 【請求項3】 羊毛、合成繊維の一種以上からなる素材
    からなり、密度、硬度、厚さの異なる二層のフェルトを
    一体化したことを特徴とする野球用グローブの芯材用積
    層フェルト。
JP1996004570U 1996-04-30 1996-04-30 野球用グローブの芯材およびそれに使用する積層フェルト Expired - Lifetime JP3030698U (ja)

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