JP3030475U - 交換可能な部材を備えた製品デリバリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷機の羽根車または同様の製品デリバリ装
置において、交換可能な羽根の先端部材を提供し、さら
に製品デリバリ装置の必要条件に応じて羽根の先端部材
の特性を調整することができるようにする。 【解決手段】 製品デリバリ装置が、回転可能に取り付
けられた少なくとも１つの羽根車１１，１２と、この少
なくとも１つの羽根車に取り付けられた複数の羽根１４
と、これらの羽根に交換可能な羽根の先端部材を取り付
けるために、前記羽根のそれぞれに設けられた装着装置
とを有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、印刷機の羽根車または同様のもので、交換可能な部材を備えた製品 デリバリ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

米国特許第４３５７００８号明細書には、ビジネスフォームデリバリ装置にお いて使用するためのクリール組立体が開示されており、このビジネスフォームデ リバリ装置では個々のビジネスフォームが、複数の整列したクリール組立体の、 隣り合った螺旋状に形成されたフィンガの間に収容される。ビジネスフォームは “表が上の状態”から“表が下の状態”に裏返される。

【０００３】 米国特許第４９２５１７９号明細書には波状のポケットを備えたデリバリ羽根 車が開示されている。羽根車は、２組の羽根を有している。一方の組の羽根は軸 線方向に等間隔をおいて配置されていて、各ポケットの一方を規定している。他 方の組の羽根は軸線方向に等間隔をおいて配置されていて、各ポケットの他方を 規定している。２組の羽根は、折り丁の反対側と係合するための、また折り丁移 動方向に対して横方向に延びる波形に折り丁を変形させるための面を有している 。折り丁とポケットの面との摩擦的な接触により、各ポケットにおける折り丁の 屈曲またはバウンドを最小限にするために折り丁は減速される。

【０００４】 米国特許第５０８３７６８号明細書には、印刷機のデリバリパドルホイール（ ｄｅｌｉｖｅｒｙ ｐａｄｄｌｅ ｗｈｅｅｌ）の底部における被印刷物の衝突 速度を減じるための装置が開示されている。カムを備えたカムプレートを有する 軸が、デリバリパドルホイールに配属されている。カムはデリバリパドルホイー ルに到着した被印刷物を後端部で受け取り、この被印刷物を減速させる。前記カ ムを支持している軸は、被印刷物の異なる長さに応じて装着することができる。

【０００５】 米国特許第５１８０１６０号明細書には輪転印刷機の折り機におけるデリバリ 装置が開示されている。デリバリ装置は１つの羽根車または互いに隣接して配置 された複数の羽根車を有している。羽根車は個々の羽根から形成されており、こ れらの羽根の間にはポケットが設けられている。羽根の前端部は第１の輪郭を有 しており、羽根の後端部は第２の輪郭を有している。

【０００６】 米国特許５１１２０３３号明細書にはウェブ印刷機のための折り機が開示され ている。２つの羽根車装置が配置されており、それぞれの羽根車装置は互いの共 通軸線に対して平行に配置された複数の羽根を有している。各羽根車装置の羽根 は、共通平面上で各羽根車の外周に位置する先端部材を有しており、羽根車装置 の外周は互いに交差している。羽根車には、各羽根の先端部材の衝突を回避する ために所定の装置が設けられている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、交換可能な羽根車の先端部材を提供することである。さらに 、本考案の課題は折り丁デリバリの必要条件に応じて羽根の先端部材の特性を調 整することができるようにすることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決した本考案の、交換可能な部材を備えた製品デリバリ装置の典 型的な実施例によれば、 回転可能に取り付けられた少なくとも１つの羽根車と、 前記少なくとも１つの羽根車に取り付けられた複数の羽根と、 前記羽根に交換可能な羽根の先端部材を取り付けるための、各前記羽根に取り 付けられた装着装置とを有している。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、羽根車装置全体を取り外さずに羽根車の部品を容易に交換す ることができる。本考案の解決手段によれば、異なる湾曲を有するかまたは異な る材料から成る羽根の先端部材を用いて先端部材の構成を変えることができる。 磨耗により損傷を受けた先端部材を簡単に交換することができる。さらに、異な る材料の先端部材を取り付けることにより、羽根車装置のバランスを簡単に得る ことができる。

【００１０】 本考案によれば、装着装置が設けられているだけでなく、各羽根の端部に対し て羽根の先端部材を整合（例えば中心合わせ）させるための支承面が設けられて いる。装着装置は、開口とクリップとによるスナップ装置、または固定ねじ、あ るいは羽根の端部もしくは先端部材の対応する切欠に係合する所定形状の突起を 有している。

【００１１】 交換可能な羽根の先端部材は、プラスチック（例えば、射出成形プラスチック または構造用フォーム成形プラスチックに限らず、これらを含むあらゆる公知の 加工技術を用いて形成されたプラスチック）、鋼、アルミニウムまたは合成材料 に限らず、これらを含むどのような材料からも作ることができる。

【００１２】 これらの材料は、強さ、摩擦特性、製造方法または先端部材の形状といった、 先端部材の材料選定における決定要因を満たすならば、別の材料でコーティング またはメッキされることもできる。

【００１３】 前記交換可能に取り付けられた羽根の先端部材には、装着装置が設けられてい るだけでなく、センタリングピンまたは支承面のような整合手段が設けられてい る。前記支承面の形状および配置により、羽根の先端部材が前記羽根車の旋回の 方向に対して誤った配置で取り付けられることは避けられる。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下に本考案を図面に付き詳しく説明する。

【００１５】 図１は、材料を搬送するための部分的に重なり合う２つの羽根車を有する折り 機として示された、製品デリバリの１つの実施例における縦断面図である。

【００１６】 折り機１は、長手方向に沿って折られた材料の連続したウェブを上位引張りロ ーラ３に案内するためのフォーマ２を有している。上位引張りローラ３を通過後 、ウェブは下位引張りローラへ走入し、引き続きガイドローラを介して前記連続 したウェブから折り丁を裁断する裁断胴に搬送される。これらの折り丁は、左導 入テープ７および右導入テープ８により、それぞれ２つの羽根車１１，１２のポ ケット１３に搬送される。前記羽根車１１，１２の外周は互いに部分的に重なり 合う包絡線を形成している。このように、各折り丁は１つづつ前記羽根車１１， １２のポケット１３に交互に案内される。各ポケット１３は前記羽根車１１，１ ２の隣り合った羽根１４の間に形成されている。前記羽根車１１，１２の下部に は、前記折り丁をさらに後続の印刷装置へ搬送するために、公知の折り丁コンベ ヤのような搬送部材が、各前記羽根車に配属されている。

【００１７】 前述のように、交換可能な羽根の先端部材は、プラスチック、金属または合成 材料に限らず、どのような材料からでも形成されることができる。例えば、交換 可能な羽根の先端部材は、射出成形プラスチックまたは構造用フォーム成形プラ スチックのような慣用の技術を用いて成形されたプラスチックから作ることがで きる。交換可能な羽根の先端部材は択一的に固形プラスチックより機械加工する こともできる。交換可能な羽根の先端部材が金属から作られている場合、これら の先端部材は固形素材から機械加工されるか、個々の部材から成形されて溶接さ れるか、鋳造（または成形）されるか、あるいは別の慣用の技術を用いて形成さ れることができる。前述のように、例えば炭素繊維を含むどのような合成物質で も、交換可能な羽根の先端部材を形成するために同様に使用することができる。 当業者は、前記の材料および技術は一例としてのものであり、公知の形式により 加工処理されたどのような公知の材料でも、交換可能な羽根の先端部材を形成す るために使用することができるということを認識するであろう。

【００１８】 図２のａ，ｂ，ｃはスナップ式に取り付けるようになっている交換可能な羽根 先端部材の典型的な実施例をより詳細に示している。

【００１９】 図２のａは羽根１４と交換可能な羽根の先端部材１８との組立体が示されてい る。羽根１４は切欠１５を有しており、この切欠１５内には、図２のｂに示した 矢印２２の方向の回転時に、図１に示した前記羽根車１１，１２の包絡線の交差 に基づいて、別の羽根車の対応する先端部材がもぐり込む。

【００２０】 取付け領域１６として示されている装着装置は、羽根１４と交換可能な羽根の 先端部材１８とが互いに接触し合う平面により規定されている。図２のｃに示さ れているように、羽根１４の取付け領域において開口１７（図２のｂ）と係合す るために、交換可能な先端部材１８にクリップ２０を設けることができる。

【００２１】 図２のｂは、長方形の開口１７を有する羽根１４の典型的な実施例を示してい る。図２のｃは、係合するクリップ２０および整合ピン１９を有する対応する羽 根１４の典型的な実施例を示している。整合ピンは、羽根の先端部材を羽根と整 合（例えば中心合わせ）させるために、羽根１４の取付け領域において孔と係合 する。前記羽根の先端部材１８の製品受入面２１は、羽根１４に取り付けられた 場合矢印２２の方向に回転する（図２のｂ）。

【００２２】 図３のａ，ｂ，ｃは、本考案の別の実施例を示している。図３のａでは、羽根 １４が、取付け領域１６の上側にねじ山付き嵌合部２３のような嵌合部を有して いる。この嵌合部は、例えば公知の形式で超音波を用いて振動により所定の位置 に埋め込まれる超音波インサートであってよい。この超音波インサートは取付け のために金属のねじ山を備えている。

【００２３】 図３のｂ，ｃに示されている対応する羽根の先端部材２４，２５は、それぞれ 前記羽根１４の取付け領域１６に、前記孔と係合する整合ピン１９を有している 。羽根の先端部材２４は、例えばフォーム成形材料より製造することができ、そ れに対して、図３のｃに示した羽根の先端部材２５は、剛性を高めるために仕切 り２７によって分割された切欠２６を備えて、射出成形によって製造することが できる。ねじまたはこれと類似の固定装置によって、羽根の先端部材２４，２５ を羽根１４に取り付けることができる。ねじ２８またはこれと類似の部材は、図 ２のａ，ｂに示されているスナップ装置に代わるものとして、プラスチック材料 に設けられた、ねじ山を有する嵌合部２３と係合する。

【００２４】 図４のａ，ｂ，ｃは本考案の別の典型的な実施例を示している。図４のａでは 、羽根２９が端部領域３０を有している。この端部領域３０には切欠３１および ２つの支承面３６，３７が設けられている。図４のｂ，ｃに示されている対応す る羽根の先端部材３２，３３は、それぞれが同様に支承面３６，３７を有してい る。この典型的な実施例では、図４のｂの羽根の先端部材３２は、図４のａの羽 根２９に取り付けられる。端部領域３０の切欠３１と係合するための突起３５の 輪郭は、切欠の輪郭と整合しており、羽根２９の支承面３６，３７と先端部材３ ２との整合を許容する。したがって、羽根２９および羽根の先端部材３２は、接 触面３８に沿って支承面３６，３７で接触し、これにより前記羽根２９における 前記先端部材３２の最終位置が維持される。図４のｃは、逆方向に回転する羽根 車のために使用することができる典型的な実施例を示している。

【００２５】 羽根の先端部材３２，３３はそれぞれ図１および図２に示されている切欠１５ に類似した切欠３４を有している。添付の図面に示されている羽根の先端部材は 、どのような材料からでも作ることができる。さらに、異なった材料から形成さ れた先端部材を取り付けることにより、羽根車１１，１２のバランスを得ること ができる。加えて、軽量プラスチックのような選択された材料を、メッキまたは コーティングされた補強材料により補強することができる。さらに、対応する切 欠３１に係合する前記突起３５の形状は、図示されている突起３５の形状に限定 されるものではなく、長方形、円形、正方形等を含む所望の形状であってよい。 さらに、各突起３５は複数の比較的小さい突起として形成することができる。も ちろん、取付け領域において、対応する羽根の端部領域３０に突起３５を設けて 、それぞれ対応する先端部材３２，３３に切欠３１を設けてもよい。

【００２６】 図４のｂ，ｃは、本考案に基づいて、羽根のために反対向きの先端部材を設け ることができることを示している。どちらの先端部材も羽根に取り付けることが できる。その結果、所望の先端部材を取り付けることにより１つの羽根車本体か ら、反対向きの羽根車を簡単に作ることができる。

【００２７】 一般的な当業者によれば、本考案をその意図または本質的な性質から離れるこ となく別の特定の形式で実施することができることは明らかである。ひいては、 ここに開示されている実施例は、全ての点において一例にすぎず、この実施例に 限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】互いの包絡線が部分的に重なり合う２つの羽根
車を有する折り機の縦断面図である。

【図２】スナップ式の交換可能な羽根の端部領域の１実
施例であって、ａは斜視図、ｂは先端部材を外した状態
の斜視図、ｃは先端部材の斜視図である。

【図３】羽根の先端部材の端部領域の別の実施例であっ
て、ａは羽根の端部領域を示す斜視図、ｂは構造用フォ
ーム成形プラスチックのようなフォーム材料で成形され
た羽根の先端部材を示す斜視図、ｃは射出成形プラスチ
ックで成形された羽根の先端部材の斜視図である。

【図４】羽根の端部領域の別の実施例であって、ａは羽
根の端部領域を示す斜視図、ｂおよびｃは反対方向に回
転する羽根車に取り付けることができる羽根の先端部材
の斜視図である。

【符号の説明】

１ 折り機、 ２ フォーマ、 ３ 上位引張りロー
ラ、 ４ 下位引張りローラ、 ５ ガイドローラ、
６ 裁断胴、 ７ 左導入テープ、 ８ 右導入テー
プ、 １１，１２ 羽根車、 １３ ポケット、 １４
羽根、 １５ 切欠、 １６ 取付け領域、 １７
開口、 １８ 先端部材、 １９ 整合ピン、 ２０
クリップ、 ２１ 製品受入面、 ２２ 矢印、 ２３
嵌合部、２４，２５ 先端部材、 ２６ 切欠、 ２
７ 仕切り、 ２８ ねじ、 ２９羽根、 ３０ 端部
領域、 ３１ 切欠、 ３２，３３ 先端部材、 ３４
切欠、 ３５ 突起、 ３６，３７ 支承面、 ３８
接触面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 390009232 Ｋｕｒｆｕｅｒｓｔｅｎ−Ａｎｌａｇｅ 52−60，Ｈｅｉｄｅｌｂｅｒｇ，Ｆｅｄｅ ｒａｌ Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｇｅｒ ｍａｎｙ

Claims (21)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 製品デリバリのための装置において、回
   転可能に取り付けられた少なくとも１つの羽根車と、該
   少なくとも１つの羽根車に取り付けられた複数の羽根
   と、これらの羽根に交換可能な羽根の先端部材を取り付
   けるための、前記羽根のそれぞれに設けられた装着装置
   とを有することを特徴とする、交換可能な部材を備えた
   製品デリバリの装置。
2. 【請求項２】 前記羽根がさらに、前記羽根の先端部材
   と前記羽根とを整合させるための整合手段を有してい
   る、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 前記装着装置がさらに、前記羽根の先端
   部材に取り付けられたクリップを収容するために前記羽
   根のそれぞれに形成された開口を有している、請求項１
   記載の装置。
4. 【請求項４】 前記装着装置がさらに、前記羽根の先端
   部材の開口と係合するための、前記羽根に取り付けられ
   たクリップを有している、請求項１記載の装置。
5. 【請求項５】 前記装着装置がさらに、前記羽根の先端
   部に前記羽根を固定するための固定手段を有している、
   請求項１記載の装置。
6. 【請求項６】 前記固定手段が、前記羽根に設けられた
   嵌合部と係合するようになっている、請求項５記載の装
   置。
7. 【請求項７】 前記装着装置がさらに、前記羽根の先端
   部において突起と係合するための、前記羽根の端部に形
   成された切欠を有している、請求項１記載の装置。
8. 【請求項８】 複数の前記羽根の先端部材がプラスチッ
   ク材料から製造されている、請求項１記載の装置。
9. 【請求項９】 複数の前記羽根の先端部材がフォーム材
   料から製造されている、請求項１記載の装置。
10. 【請求項１０】 複数の前記羽根の先端部材が金属から
    製造されている、請求項１記載の装置。
11. 【請求項１１】 複数の前記羽根の先端部材が射出成形
    された材料から製造されている、請求項１記載の装置。
12. 【請求項１２】 前記整合手段が、センタリングピンを
    有している、請求項２記載の装置。
13. 【請求項１３】 前記整合手段がさらに、前記羽根の先
    端部材の支承面と接触するために前記羽根に支承面を有
    している、請求項２記載の装置。
14. 【請求項１４】 前記羽根の先端部材が補強材料でコー
    ティングされている、請求項８記載の装置。
15. 【請求項１５】 前記羽根の先端部材が補強材料でコー
    ティングされている、請求項９記載の装置。
16. 【請求項１６】 前記羽根の先端部材が補強材料でコー
    ティングされている、請求項１０記載の装置。
17. 【請求項１７】 前記羽根の先端部材が補強材料でコー
    ティングされている、請求項１１記載の装置。
18. 【請求項１８】 前記羽根の先端部材が別の材料でメッ
    キされている、請求項８記載の装置。
19. 【請求項１９】 前記羽根の先端部材が別の材料でメッ
    キされている、請求項９記載の装置。
20. 【請求項２０】 前記羽根の先端部材が別の材料でメッ
    キされている、請求項１０記載の装置。
21. 【請求項２１】 前記羽根の先端部材が別の材料でメッ
    キされている、請求項１１記載の装置。