JP3030443B2 - 新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体 - Google Patents

新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体

Info

Publication number
JP3030443B2
JP3030443B2 JP2258966A JP25896690A JP3030443B2 JP 3030443 B2 JP3030443 B2 JP 3030443B2 JP 2258966 A JP2258966 A JP 2258966A JP 25896690 A JP25896690 A JP 25896690A JP 3030443 B2 JP3030443 B2 JP 3030443B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
layer
optical recording
dye
ionic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2258966A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04135894A (ja
Inventor
一清 永井
律子 籾山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2258966A priority Critical patent/JP3030443B2/ja
Publication of JPH04135894A publication Critical patent/JPH04135894A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3030443B2 publication Critical patent/JP3030443B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は追記型光ディスク、光カード、光テープ等に
有用な耐光性の改良された近赤線吸収色素及びこれを含
む記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
近年、光記録媒体における記録層として金属薄膜に代
えて有機色素薄膜を用いることが提案されている。有機
色素薄膜は融点、分解温度が低く、熱伝導率も低いの
で、高感度、高密度化の可能性があり、しかも塗布法で
記録薄膜層を形成できるため、生産性の向上並びに低コ
スト化が期待できる。これらの色素の例として、インド
レニン系、チアゾール系、キノリン系、セレナゾール
系、アズレン系等のシアニン色素が知られている。しか
しながら、これらのシアニン色素は一般に光安定性に劣
り、再生を繰り返することによって劣化する欠点を有し
ていた。このため、特開昭59−55795号公報にはシアニ
ン色素とクエンチャーを併用することにより光安定性を
改善することが提案され、さらに、特開昭60−159087公
報には色素カチオンとクエンチャーアニオンのイオン結
合体を用いることが提案されている。これらの方法によ
り光安定性はある程度改善されるものの末だ満足できる
ものではなく、また保存安定性に劣り、例えば、湿潤雰
囲気下に保存した後のデータ読取り信頼性低下等の欠点
がある。従って、再生劣化に対する抵抗性や保存安定性
の改善された色素を見出すことが強く要望されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、光安定性、保存安定性に優れ、光記
録媒体用として好適な色素を提供することであり、もう
一つは信頼性の高い光記録媒体を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、色素カチオンと下記一般式(I)、
(II)又は(III)で表わされる金属錯体アニオンとの
イオン結合体が提供される。
が提供され、また請求項(1)のイオン結合体を含む記
録層を有することを特徴とする光記録媒体が提供され
る。
本発明におけるイオン結合体を構成する色素のカチオ
ンには特に制限はなく、種々のものを用いることがで
き、例えば特公平1−38680、特公平1−39917、特公平
1−39918、特開平2−45191、特開昭61−292237、特開
昭63−168393、特開昭63−120768、特開昭63−165182、
特開昭63−165181等に色素カチオンなどの全てが使用さ
れる。
イオン結合体を構成するもう一方の金属錯体アニオン
は前記一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)
で表わされる。
本発明の新規なイオン結合体とは上記色素カチオンと
金属錯体アニオンとのイオン結合体であり、通常金属錯
体アニオンが1価の場合、色素カチオンと金属錯体アニ
オンは1対1の結合比となり、金属錯体アニオンが2価
の場合2対1の結合比となる。これらイオン結合体の合
成は特公平1−39918や特開昭61−292237に記載された
イオン結合体の合成と同様にして行うことができる。
本発明の光記録媒体とは上記新規イオン結合体を記録
層に含むものである。
本発明の光記録媒体は基本的には基板と記録層から構
成されるものであるが、必要に応じて基板と記録層との
間に中間層例えば下引層を設けてもよいし、あるいは記
録層の上に保護層を設けてもよい。また、かかる構成の
記録媒体を一対としてエアーサンドイッチ構造または密
着サンドイッチ構造(貼合せ構造)にすることもでき
る。
さらに本発明の光記録媒体を構成する材料および各層
の必要性について具体的に説明する。
1)基 板 基板の必要特性としては基板側より記録再生を行う場
合のみ使用レーザ光に対して透明でなければならず、記
録側から行う場合は透明である必要はない。
基板材料としては例えばポリエステル、アクリル樹
脂、ポリアミド、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック、ガ
ラス、セラミックあるいは金属粒を用いることができ
る。
なお、基板の表面にはアドレス信号などのプレフォー
マットや案内溝のプレグループが形成されていてもよ
い。基板の成形はフォトポリマー法(SP法)またはイン
ジェクション法により行うことができる。
2)記録層 記録層はレーザ光の照射により何らかの光学的変化を
生じさせその変化により情報を記録できるもので、その
主成分は上記新規なイオン結合体からなっている。記録
層は記録特性および安定性向上のために前記イオン結合
体を2種以上組合せてもよく、また他の色素例えばポリ
メチン系色素、フタロシアニン系、テトラヒドロコリン
系、ジオキサジン系、トリフェノチアジン系、フェナン
スレン系、アントラキノン(インダンスレン)系、キサ
ンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系などの色
素または金属例えばIn、Sn、Te、Bi、Al、Se、Ag、Cuな
どまたは金属化合物例えばTeO2、SnOなどと混合分散し
ても積層してもよい。また、記録層はその他に高分子材
料、保存安定剤(例えば、金属錯体、フェノール系化合
物など)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤
などを含有していてもよい。
記録層の形成は蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶
液塗布などの通常の手段によって行うことができるが溶
液塗布が好ましい。溶液塗布による場合には有機溶媒例
えばアルコール類、ケトン類、アミド類、エーテル類、
スルホキシド類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水
素類、芳香族類中にポリメチン色素を溶解してスプレ
ー、スピンナー、ディップ、ブレード、ローラーなどの
慣用のコーティング法によって行われる。記録層の膜厚
は100Å〜10μm好ましくは200Å〜2μmである。
3)下引き層 下引き層は(a)接着性の向上、(b)水またはガス
などのバリヤー、(c)記録層の保存安定性の向上およ
び(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板の保護、
(f)プレグループの形成などを目的として使用され
る。(a)の目的に対しては高分子材料例えばアイオノ
マー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分
子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子物質およ
びシランカップリング剤などを用いることができ、
(b)および(c)の目的に対しては上記高分子材料以
外に無機化合物、例えば、SiO2、MgF2、SiO、TiO2、Zn
O、TiN、SiNなど、金属または半金属例えばZn、Cu、
S、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Alなどを用いることがで
き、(d)の目的に対しては金属例えばAg、Al、金属光
沢を有する色素例えばメチン系色素、キサンテン系色素
などを用いることができる。上記(e)および(f)の
目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂などを用いることができる。下引き層の膜厚は0.
1〜30μm好ましくは0.2〜10μmが適当である。
4)保護層 保護層は記録層をキズ、ホコリ、汚れなどから保護す
ること、記録層の保存安定性および反射率の向上を目的
として設けられ、その材料としては下引き層と同じ材料
を使用することができる。保護層の膜厚は、0.05μm以
上好ましくは5μm以下が適当である。
なお、下引き層と保護層中には安定剤、分散剤、難燃
剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などが含有
されていてもよい。
次に、図面について本発明による光情報記録媒体の構
成を説明する。
第1図に示すように、本発明の光情報記録媒体は基本
的には基板1上に本発明による新規なイオン結合体を含
む記録層2を設けたものである。
また、記録層は光反射層と光吸収層とを任意の順序で
組合せた2層構成とすることもできる。
また、第2図ないし第4図に示すように第1図の構成
のものにさらに下引き層3および/または保護層4を設
けた構成とすることもできる。
さらに、本発明による光情報記録媒体の別の構成とし
ては、第1図ないし第4図に示した同一構成の2枚の記
録媒体(場合によりその1枚を基板のみとして)を用い
記録層2を内側に配置して密封したいわゆるエアーサン
ドイッチ構造にしてもよいし、保護層4を介して接着し
たいわゆる密着サンドイッチ構造(貼り合せ構造)にし
てもよい。
なお、情報の記録・再生に用いるレーザ光源として波
長750〜850nmの半導体レーザを用いると装置の小型化が
可能となる。
〔実施例〕
以下に比較例と共に実施例をあげて本発明をさらに説
明するが本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。なお「部」は重量基準である。
実施例1 下式 で示される色素1部をアセトン78.8部に溶解させ、又、 で示される金属錯体1.37部をアストン39.4部に溶解させ
た後、両液を混合し、撹拌しながら水70部をゆっくり添
加した後、得られた沈殿をろ過、メタクノール洗浄し、
その後乾燥させて下記イオン結合体〔A〕を得た。収量
1.4部(収率78.8%) この化合物の分光スペクトル(メタノール中)を第5
図に、IRスペクトル(KBr法)を第6図に示す。
実施例2 下記金属錯体 1.19部を使用した以外は実施例1と同様に操作し、下記
イオン結合体〔B〕を得た。収量1.45部(収率91.1%) この化合物の分光スペクトル(メタノール中)を第7
図に、IRスペクトル(KBr法)を第8図に示す。
実施例3 実施例1で使用された色素7.97部とアセトン1182部を
溶解と で示される2価の金属錯体7.12部とアセトン2758部の溶
液を混合し、撹拌しながら水2000部をゆっくり滴下し、
沈殿物を得た。これをろ過、メタノール洗浄し、その後
乾燥させて下記イオン結合体〔C〕を得た。収量8.8部
(収率84.8%) この化合物の分光スペクトル(メタノール中)を第8
図に、IRスペクトル(KBr法)を第9図に示す。
実施例4 厚さ1.2mmのPMMA(ポリメチルメタクリレート)基板
上に厚さ50μmのフォトポリマーにより半値幅0.3μ
m、深さ950Åのグルーブをトラックピッチ1.6μmの間
隔で半径45〜94mmに設けた200φ基板上に、実施例1で
使用した色素とイオン結合体〔A〕とを重量比70/30で
1.2−ジクロロエタンに溶解させた溶液を回転塗布して
厚さ700Åの記録層を設け、光記録媒体を作製した。
実施例5 イオン結合体〔B〕を使用した以外は実施例4と同様
にして光記録媒体を作製した。
実施例6 実施例1で使用した色素とイオン結合体〔C〕とを重
量比50/50で使用した以外は実施例4と同様にして光記
録媒体を作製した。
実施例7 色素としてイオン結合体〔B〕のみを使用した以外は
実施例4と同様にして記録媒体を作製した。
比較例1 下記イオン結合体 を使用した以外は実施例4と同様にして光記録媒体を作
製した。
比較例2 下記イオン結合体 を使用した以外は実施例4と同様にして光記録媒体を作
製した。
比較例3 下記イオン結合体 を使用した以外は実施例6と同様にして記録媒体を作製
した。
上記実施例および比較例で作製した各光記録媒体に波
長790nmの半導体レーザ光を用いて基板側より、記録周
波数0.5MHz、線速1.5m/secで情報を書込み再生し、その
再生波形よりジッタを求めた。さらに、60℃、90%RH下
1000時間放置した後同様にジッタを求め、保存劣化加速
実験によるジッタ変化率を求めた。その結果を下記の表
−1にまとめて示す。
又、同じ光記録媒体に54000ルックスのタングステン
光を20時間照射して再生劣化加速試験を作ったところ、
良好な結果を示した。
〔発明の効果〕 表−1から明らかな様に、本発明のイオン結合体は高
い耐光性を持ち、さらに保存時のジッタ変化率の小さ
い、すなわち光学的なピット形状変化の小さい信頼性の
高い光記録媒体を可能とするものである。
又、本発明の光記録媒体は従来品に比べて同等の耐光
性を持ちながら保存時の光学的なピット形状変化が小さ
くなっており、しかも長期にわたって極めて高い信頼性
を示すものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の光情報記録媒体の層構成の概
略を示す断面図であり、第1図は基本構成を示し、第2
図は下引層と保護層を設けた例を、第3図は保護層を設
けた例を、第4図は下引層と保護層を設けた例を示す。
第5図〜第10図は本発明に係るイオン結合体の分光スペ
クトル及びIRスペクトルである。 1……基板、2……記録体、3……下引層、4……保護
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−48661(JP,A) 特開 平2−196790(JP,A) 特開 平4−49282(JP,A) 特開 平4−212885(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 213/00 - 213/61 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色素カチオンと下記一般式(I)で表わさ
    れる金属錯体アニオンとのイオン結合体。
  2. 【請求項2】色素カチオンと下記一般式〔II〕で表わさ
    れる金属錯体アニオンとのイオン結合体。
  3. 【請求項3】色素カチオンと下記一般式(III)で表わ
    される金属錯体アニオンとのイオン結合体。
  4. 【請求項4】請求項(1)〜(3)のイオン結合体の少
    なくとも1種を含む記録層を有することを特徴とする光
    記録媒体。
JP2258966A 1990-09-28 1990-09-28 新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体 Expired - Fee Related JP3030443B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2258966A JP3030443B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2258966A JP3030443B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04135894A JPH04135894A (ja) 1992-05-11
JP3030443B2 true JP3030443B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=17327496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2258966A Expired - Fee Related JP3030443B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3030443B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04135894A (ja) 1992-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3026586B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH03256240A (ja) 光情報記録媒体
EP0786768B1 (en) Optical information recording medium
JP2657579B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH1139707A (ja) 光記録媒体
JP3412078B2 (ja) 光記録媒体
JP3030443B2 (ja) 新規なイオン結合体及びそれを用いた光記録媒体
JP2605116B2 (ja) 光情報記録媒体
JPS61277492A (ja) 光情報記録媒体
JP2740846B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH0822615B2 (ja) 光情報記録媒体
JP3029678B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH091934A (ja) 光情報記録媒体
JPH08282107A (ja) 光記録媒体
JPH1035108A (ja) 光情報記録媒体
JP3493486B2 (ja) 光記録媒体
JPH03254991A (ja) 光情報記録媒体
JP2632872B2 (ja) 光学記録媒体
JP2740851B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2895181B2 (ja) 光学的情報記録及び再生方法
JPS61162385A (ja) 光情報記録媒体
JPH09147413A (ja) 光情報記録媒体及び記録再生方法
JPH0822613B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH0393593A (ja) 光情報記録媒体
JPH0567352A (ja) 光記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees