JP3029714B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、さ
らに詳しくはロイコ染料、有機酸等の顕色剤および結着
剤を含有する感熱発色層を支持体上に形成した感熱記録
材料において、該結着剤の少なくとも一部として、イソ
ブチレン単位、無水マレイン酸単位及びn−ブチルアク
リレート単位からなる三元共重合体を用いることを特徴
とする感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加熱によって発色する感熱発色層を支持
体上に設けた記録材料は広く実用化されている。
【0003】このような記録材料は熱ヘッドや熱ペンに
よりその表面に加熱することにより発色画像を記録させ
ることができ、ファクシミリ、コンピューターのアウト
プット、電卓等のプリンター、自動券売機、POSラベ
ルなどの分野で広く用いられている。
【0004】一般にこのような感熱記録材料はロイコ染
料とフェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ個別に微粒
子状に分散化した後両者を混合し、これに結剤、増感
剤、充填剤、滑剤等を添加した塗液を紙やプラスチック
フィルム面に塗布乾燥して製造されたもので、加熱によ
りロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融接着して起
る化学反応により発色記録を得るものである。
【0005】一般に感熱記録紙に要求される特性として
は、(1)サーマルヘッドとの短時間の接触で発色し、
印字濃度が高い、(2)サーマルヘッドと記録材料間の
スティッキングがなく、又サーマルヘッドへのカスの付
着がない、(3)耐水性があり、水との接触による発色
印字の退色がない、(4)耐油性、耐溶剤性、耐可塑剤
性があり、有機溶媒、油、可塑剤との接触による発色印
字の退色がない、等々が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記において、従来感
熱記録材料用結着剤としてはポリビニルアルコール、メ
チルセルロース、ヒドキロシエチルセルロース、澱粉、
酸化澱粉、アルキッド樹脂、石油樹脂、マレイン酸樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル酸エス
テルコポリマー、ゼラチン、ポリスチレン等が用いられ
ている。
【0007】しかしながら、これら従来の結着剤では、
前述の多岐にわたる感熱記録紙の要求特性を全て満たす
ことは困難であり、特にPOSラベルや自動券売機の分
野においては耐水性、耐可塑剤性に優れた結着剤が強く
要望されていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来の感熱
記録材料における前記の欠点を克服すべく鋭意研究を重
ねた結果、感熱発色層の結着剤の少くとも一部として、
イソブチレン単位、無水マレイン酸単位及びn−ブチル
アクリレート単位からなる三元共重合体を用いることに
より、感熱記録紙の発色性、耐水性、耐可塑剤性および
塗膜強度を向上させうることを見出だし、本発明を完成
するに到った。すなわち、本発明は、ロイコ染料、顕色
剤および結着剤を含有する感熱発色層を支持体上に形成
してなる感熱記録材料において、前記結着剤の少なくと
も一部として、イソブチレン単位、無水マレイン酸単位
及びn−ブチルアクリレート単位からなる三元共重合体
を用いることを特徴とする感熱記録材料である。
【0009】本発明において用いられる三元共重合体
は、原料モノマーとしてイソブチレン、無水マレイン酸
及びn−ブチルアクリレートを用いて常法により製造す
ることができる。例えば、これら原料のモノマーを反応
容器に仕込み、ラジカル重合開始剤とともに溶液重合
より共重合させることにより製造できる。
【0010】ラジカル重合開始剤としては、従来から使
用されているものの中から適宜選択して使用することが
できる。例えば、ジ(ドデカノイル)パーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、キュメンヒドロパーオキサ
イド、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化
物、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−
2,2′−アゾビスイソブチレート、α,α′−アゾ−
α−エチルブチロニトリル等のアゾ化合物等を使用する
ことができる。ラジカル重合開始剤の使用量は、一般的
にはモノマー100重量部に対して約0.05〜5.0
重量部の範囲である。
【0011】また、重合反応の際に使用する溶媒として
は、ラジカル重合を阻害しない種々の溶媒を使用するこ
とができる。例えば、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、n−ヘキサン、n−オクタン等の脂肪族炭
化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、
酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の脂肪酸エステル類、
ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロ
フラン等のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム等
の塩素化炭化水素類等を使用することができる。これら
の溶媒は単独で或いは混合して使用してもよい。
【0012】重合温度は、使用する溶媒やラジカル重合
開始剤等により異なるが、一般には0〜200℃、好ま
しくは30〜150℃の範囲である。重合時間も、使用
する溶媒やラジカル重合開始剤、重合温度等により異な
るが、一般には1〜50時間、好ましくは2〜20時間
の範囲である。また、重合は一般には大気圧下もしくは
それ以上の圧力下で行うことができる。
【0013】重合終了液からの生成三元共重合体の分離
回収は、沈したポリマーを濾過脱液後乾燥する方法、
あるいは溶媒を追い出し、乾燥する方法により行われ
る。
【0014】また、原料モノマーを仕込む場合には、原
料モノマーの重合反応性の相違を考慮して仕込むことに
より均一な組成の共重合体を得ることができる。例え
ば、反応性の若干低いn−ブチルアクリレートは、重合
反応の初期段階でその反応系中の濃度が高くなるように
仕込み、一方、無水マレイン酸は重合反応中、反応系中
で一定の濃度になるように仕込むことが好ましい。
【0015】本発明で用いられる三元共重合体の分子量
は、小さすぎると得られた感熱発色層の塗膜強度が低く
なり、耐スティッキング性も低下し、逆に大きすぎると
感熱発色層として加工する際の取り扱い(水溶液粘度が
高くなる等)に困難を生じるので10,000〜40
0,000の範囲にあることが好ましい。また、三元共
重合体におけるイソブチレン単位、無水マレイン酸単位
及びn−ブチルアクリレート単位の組成モル比は、n−
ブチルアクリレート単位が過多で無水マレイン酸単位の
割合が少なすぎると、該共重合体のアルカリ水溶性が乏
しくなり、不都合を生じるだけでなく、得られた感熱発
色層の耐溶剤性、耐可塑剤性が低下するので好ましくな
く、逆にn−ブチルアクリレート単位が過少で無水マレ
イン酸単位の割合が多すぎると、得られた感熱発色層が
硬くて脆くなりやすいだけでなく、耐水性も低下するの
で、1:0.8〜1.2:0.2〜2の範囲にあること
が望ましい。
【0016】本発明で用いられる三元共重合体は、通常
の水には不溶であるが、分子中に無水マレイン酸基を有
しているのでNaOHやNH3 等のアルカリ性物質と反
応してNa塩やNH4 塩等となり、水溶化る。水溶化
に必要なアルカリ性物質の量は該共重合体の構造単位の
組成モル比、アルカリ性物質の種類により異なるが、通
常該共重合体の酸価に対し0.2〜1倍当量となる量が
必要である。
【0017】本発明において使用するロイコ染料として
は慣用の未発色のもの、例えばラクトン環、ラクタム環
もしくはスピロラン環を有する無色又は淡色のロイコ染
料が好ましく用いられる。顕色剤としては有機酸性物質
が用いられ、これには各種有機酸および各種フェノール
類が例示される。この有機酸性物質は加熱下でロイコ染
料と反応し、ロイコ染料を発色させる。
【0018】ロイコ染料の具体例としては、例えば次の
ようなものが挙げられる。
【0019】クリスタルバイオレット、マラカイトグリ
ーンラクトン、3,3−ビス(パラジメチルアミノフェ
ニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス(パラジメ
チルアミノフェニル)−6−パラトルエンスルホンアミ
ド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−メチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−メチ
ルパラトルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−フェニルフルオラン、3−モルフォリノ−5,6−ベ
ンゾフルオラン。
【0020】顕色剤としては例えば次のようなものが挙
げられる。無水フタール酸、没食子酸、サルチル酸など
の芳香族カルボン酸、および4,4′−イソプロピリデ
ンジフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2
−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビ
ス(2−t−ブチルフェノール)、4,4′−s−ブチ
リデンジフェノール、4,4′−(2−ヘプチリデン
ジフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキ
シジフェノキシド、メチル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、フェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒド
ロキシアセトフェノン、サルチル酸アニリド、ノボラッ
ク型フェノール樹脂、ハロゲン化ノボラック型フェノー
ル樹脂、α−ナフトール、β−ナフトールなどのフェノ
ール化合物。
【0021】本発明では、感熱発色層の形成に際し、
要に応じて、タルク、クレー、炭酸カルシウム、二酸化
チタン、澱粉粒子などの充填剤、さらには圧力発色防止
剤としてのワックス類、分散や消泡のための界面活性剤
および増白剤などを補助成分として使用することができ
る。
【0022】また、結着剤として三元共重合体の他に、
慣用の種々の結着剤を適宜併用することができ、例えば
ポリビニルアルコール、澱粉、メトキシセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロー
ス誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリド
ン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、
アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリ
ウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等の
ラテックスなどが挙げられる。
【0023】本発明において三元共重合体は、アンモニ
ア、NaOH、KOH、Mg(OH)2のアルカリ性
物質により水溶化して用いられる。三元共重合体は、ロ
イコ染料1重量部に対し0.1〜20重量部、好ましく
は1〜5重量部の割合で用いられる。また必要に応じ、
本発明の目的を特に阻害しない限り、慣用されている前
記で示したような他の結着剤と組み合わせて使用するこ
とができる。この場合、全結着剤量は感熱発色層中0.
2〜80重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲にす
るのがよい。
【0024】本発明の感熱記録材料は、前記したような
諸材料を用いて次のような方法で製造することができ
る。
【0025】すなわち、常法によりまず発色性化合物
(ロイコ染料)、顕色剤(有機酸性物質)をそれぞれ別
々に水あるいは必要に応じてその他の添加剤、ポリビニ
ルアルコール等の保護コロイド剤、分散剤、界面活性剤
等と共にボールミル、アトライター、サンドミル等の分
散機にて粉砕し、分散液を得る。次にこの発色性化合
物、顕色剤の粉砕分散液に、三元共重合体のアルカリ塩
水溶液及び必要に応じて水溶性エポキシ化合物等の架橋
耐水化剤を添加混合して塗布液を調製し、紙、プラスチ
ックシート、合成紙等の支持体上に塗布量が5〜50g
/m2 となるようにバーコーター等を使って塗布し、
色を防ぐために80℃以下の低温で乾燥して本発明の感
熱記録材料を得る。
【0026】感熱発色層と支持体の間又は感熱発色層上
に必要に応じてポリビニルアルコール、三元共重合体の
アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸−N−フェ
ニルマレイミド共重合体のアルカリ塩、イソブチレン−
無水マレイン酸−N−フェニルマレイミド共重合体のア
ミド化変性物のアルカリ塩等による保護層を設けてもよ
い。
【0027】本発明により、イソブチレン−無水マレイ
ン酸−N−フェニルマレイミド共重合体を結着剤に用い
た場合に往々してみられる塗液スラリーの経時発色およ
び塗工後の乾燥時の地発色が解消でき、発色性、耐ステ
ィッキング性、耐久性、耐油性、耐可塑剤性に優れた感
熱記録材料が得られる。
【0028】本発明で用いられる三元共重合体は、通常
のサーマルヘッド式感熱記録材料はもとより、通電感熱
記録材料、磁気感熱記録材料等の結着剤としても有効に
用いることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、実施例中「部」は重量部を示す。
【0030】参考例
【0031】(三元共重合体の製造) (A)撹拌機を備えた1リットルのオートクレーブにア
セトン250g、無水マレイン酸9.8g(0.1モ
ル)及びn−ブチルアクリレート25.6g(0.2モ
ル)を仕込み、30分間撹拌して混合により溶解し、窒
素置換を行った後、イソブテン67.3g(1.2モ
ル)を仕込んで65℃まで昇温した。
【0032】続いて、別途調製した2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル1.64g(0.01モル)、無水
マレイン酸88.3g(0.9モル)、n−ブチルアク
リレート38.5g(0.3モル)及びアセトン100
gの混合溶液を5時間かけて連続的に仕込み、さらに3
時間、65℃で重合反応を行った。重合終了後、オート
クレーブの内溶液を取り出して一夜風乾後、80℃で真
空乾燥してポリマー214.0gを得た。
【0033】このポリマーのGPC測定による平均分子
量は、ポリスチレン換算で重量平均分子量96,80
0、数平均分子量37,200であり、酸価は520mg
KOH/gであった。該ポリマーの赤外吸収スペクトルを測
定して、イソブチレン単位に由来する吸収が1,390
cm-1、1,370cm-1に、無水マレイン酸単位に由来す
る吸収が1,850cm-1、1,770cm-1に、n−ブチ
ルアクリレート単位に由来する吸収が1,730cm-1
確認でき、また 1H−NMRの測定値に基づいて算出し
たイソブチレン単位、無水マレイン酸単位及びn−ブチ
ルアクリレート単位の組成モル比は1:1.0:0.4
8であった。
【0034】(B)撹拌機を備えた1リットルのオート
クレーブにアセトン180g、無水マレイン酸3.9g
(0.04モル)及びn−ブチルアクリレート38.5
g(0.3モル)を仕込み、30分間撹拌して混合によ
り溶解し窒素置換を行った後、イソブテン33.7g
(0.6モル)を仕込んで75℃まで昇温した。
【0035】続いて、別途調製した2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル1.64g(0.01モル)、無水
マレイン酸35.3g(0.36モル)、n−ブチルア
クリレート38.5g(0.3モル)及びアセトン70
gの混合溶液を5時間かけて連続的に仕込み、さらに3
時間、75℃で重合反応を行った。重合終了後、オート
クリーブの内溶液を取り出して一夜風乾後、80℃で真
空乾燥してポリマー135.2gを得た。
【0036】このポリマーのGPC測定による平均分子
量は、ポリスチレン換算で重量平均分子量62,30
0、数平均分子量24,600であり、酸価は332mg
KOH/gであった。該ポリマーの 1H−NMRの測定値に
基づいて算出したイソブチレン単位、無水マレイン酸単
位及びn−ブチルアクリレート単位の組成モル比は1:
1.03:1.45であった。
【0037】実施例1 感熱発色層形成液を調製するため、下記組成の配合物を
サンドグラインダーを用いて混合粉砕してそれぞれ
液、液およびC液を調製した。
【0038】 A液:3−ジエチルアミノ−6−メチル−7− 40部 N−フェニルフルオラン(ロイコ染料) 10%ポリビニルアルコール水溶液 50部 水 150部 B液:水 100部 ビスフェノールA(顕色剤) 100部 10%ポリビニルアルコール水溶液 100部 C液:炭酸カルシウム 50部 30%ポリアクリル酸 10部 アンモニウム水溶液(分散剤) 水 100部 上記により調製したA液、液およびC液を混合し、さ
らに前記参考例の(A)で得られた三元重合体の15%
水溶液(アンモニによる中和度60%)を混合し、感
熱発色層形成液を調製した。
【0039】この塗液(感熱発色層形成液)を秤量50
g/m2 の上質紙にバーコーターを用いて液量が30g
/m2 となるように塗布後50℃で乾燥して本発明の感
熱記録材料を得た。
【0040】実施例2 前記参考例の(B)で得られた三元共重合体の20%水
溶液(アンモニアによる中和度80%)200gを実施
例1の三元共重合体の水溶液に代えて用いること以外
は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得
た。
【0041】比較例 三元共重合体の水溶液を用いないこと以外は実施例1と
同様にして比較のための感熱記録材料を得た。
【0042】実施例1、2および比較例で得られた感熱
記録材料の性能を測定した結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】(1)耐水性(ウエットラブ):20℃、
40℃の水に試験片を24時間浸漬後、塗工面を強くこ
すり、配合シリカの分離の有無を目視で判定した。配合
シリカの分離が少ない程、耐水性は良好である。
【0045】(2)耐水性(退色):ヒートグラディエ
ントプリンターにより110℃、100℃で5秒間発色
した試験片を20℃、40℃の水中に24時間浸漬し、
浸漬前後の色濃度を反射型色濃度計マクベスRD−51
4で測定し退色の度合いを比較した。退色の度合いが小
さい程、耐水性は良好である。
【0046】(3)耐スティッキング性:サーマルプリ
ンターMTP−201(セイコー電子製)により印字
後、印字表面を走査型電子顕微鏡により観察し判定し
た。塗工したポリマーの熱による変化が少ない程、耐ス
ティッキング性は良好である。
【0047】(4)印字濃度:ヒートグラディエントプ
リンターにより110℃で5秒間発色した試料を色濃度
計で測定した。
【0048】(5)耐溶剤性:ヒートグラディエントプ
リンターにより110℃で5秒間発色した試料片にメチ
ルエチルケトン、エチルアルコールを点滴し、点滴部分
の退色を目視判定した。退色の度合いが小さい程、耐溶
剤性は良好である。
【0049】(6)耐可塑剤性:ヒートグラディエント
プリンターにより110℃で5秒間発色した試料片を濃
用塩化ビニルシートでサンドイッチし、300g/cm 2
の荷重で室温に放置し、退色の度合いを目視で判定し
た。退色の度合いが小さい程、耐可塑剤性は良好であ
る。
【0050】(7)白度:村上式GLOSS METE
R GM−3Mにより測定した。
【0051】
【発明の効果】本発明により耐溶剤性、耐可塑剤性及び
耐油性の向上と共に耐水性が著しく向上し、さらに耐ス
ティッキング性が改善された感熱記録用シートが提供さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−221595(JP,A) 特開 昭59−55791(JP,A) 特開 昭62−242579(JP,A) 特開 昭62−236789(JP,A) 特開 昭62−220386(JP,A) 特開 昭62−207674(JP,A) 特開 昭57−93198(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイコ染料、顕色剤および結着剤を含有
    する感熱発色層を支持体上に形成してなる感熱記録材料
    において、前記結着剤の少なくとも一部として、イソブ
    チレン単位、無水マレイン酸単位及びn−ブチルアクリ
    レート単位からなる三元共重合体を用いることを特徴と
    する感熱記録材料。
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