JP3029646U - エアコン室外機の据付架台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】壁面Ｑに固定する固定ベース１と、固定ベ
ース１に連結して室外機Ｐを懸吊支持する支持体２と、
固定ベース１の内側面に重合する補強ベース３とからな
る据付架台を形成する。この補強ベース３を固定ベース
１の支持体２連結部分に重合して固定ベース１の強度を
高める。固定ベース１の係止突条１Ｂと補強ベース３の
嵌合突片３Ａとは側面略コ字形状に形成する。支持フレ
ーム２Ａの上端部に固定ベース１の係止突条１Ｂに嵌合
する側面略コ字形状の嵌合切欠部２Ｃを設ける。支持フ
レーム２と固定ベース１と補強ベース３とを取付ビス４
にて一体に連結固定する。 【効果】壁面に対する室外機の取付強度を著しく高め、
長期間の使用によっても変形等を防止し、極めて安全に
取り付けることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、冷房機や暖房機等（以下エアコンと称する）の室外機を壁面に据 え付けるのに用いるエアコン室外機の据付架台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、壁面にエアコンの室外機を据え付けるには、次のような架台が使用され ている。

【０００３】 実公昭63-47799号、特開平6-313589号、実開平6-22831 号に記載の架台は、い ずれも、壁面に固定する横杆に縦杆を連結し、この縦杆の下端に受杆を設け、受 杆に室外機を載置支持するものである。そして、いずれの架台も壁面に横杆をネ ジ止め固定し、次に、この横杆に縦杆の上端部を係止し、この係止部において横 杆と縦杆とを更にネジ止めして連結固定するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、これら従来のエアコン用架台には、いずれも横杆と縦杆との連結強 度に課題を残すものであった。

【０００５】 すなわち、実公昭63-47799号公報に記載の架台は、側面鉤形状の下向きの横杆 に、縦杆上部に設けた鉤形状の切込を壁面側から係止する構造である。そのため 、縦杆に室外機の荷重が長期間かかると、この横杆の係止部分が次第に変形する おそれがある。

【０００６】 また、特開平6-313589号公報に記載の架台は、側面コ字形状の上向きの横杆に 、縦杆上部の側面略コ字形状の切欠を係止したものである。この横杆もまた、縦 杆に室外機の荷重が長期間かかると、この横杆の係止部分が次第に変形するおそ れがある。

【０００７】 更に、実開平6-22831 号公報に記載の架台は、横杆の係止部分をボックス形状 に形成して強度を高めているが、縦杆の係止部分は、板体の上端を屈曲した構造 であるから、この架台では、縦杆の係止部分の強度に課題を残すものになってい る。

【０００８】 そこで本考案は、上述の課題を解消すべく創出されたもので、壁面に対する室 外機の取付強度を著しく高め、長期間の使用によっても変形等を防止し、極めて 安全に取り付けることができるエアコン室外機の据付架台の提供を目的とするも のである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成すべくこの考案の第１の手段は、壁面Ｑに水平に固定する杆 体状の固定ベース１と、この固定ベース１に連結して室外機Ｐを懸吊支持する支 持体２と、固定ベース１の支持体２を連結する位置の内側面に重合する補強ベー ス３とからなるエアコン室外機の据付架台を形成する。固定ベース１は、壁面Ｑ に連結固定する連結片１Ａと、この連結片１Ａから下方に突出形成された係止突 条１Ｂとからなる。また、補強ベース３は、係止突条１Ｂの内側面に嵌合する嵌 合突片３Ａと、嵌合突片３Ａの下方に突出形成され壁面Ｑに当接する当接片３Ｂ と、この当接片３Ｂの左右側縁から壁面Ｑの前方に屈曲された一対の補強片３Ｃ とからなる。そして、この補強ベース３を固定ベース１の支持体２連結部分に重 合して固定ベース１の強度を高めることにある。

【００１０】 また、第２の手段は、固定ベース１の係止突条１Ｂと補強ベース３の嵌合突片 ３Ａとは側面略コ字形状に形成する。一方、支持体２は、室外機Ｐを載置する載 置フレーム２Ｂと、この載置フレーム２Ｂを固定ベース１に連結する支持フレー ム２Ａとからなる。更に、支持フレーム２Ａの上端部に固定ベース１の係止突条 １Ｂに嵌合する側面略コ字形状の嵌合切欠部２Ｃを設ける。そして、固定ベース １の係止突条１Ｂの取付長孔１Ｃが形成された適位置内部に、補強ベース３の嵌 合突片３Ａをスライド移動して固定ベース１を補強する。補強された固定ベース １の係止突条１Ｂに支持フレーム２の嵌合切欠部２Ｃを係合する。これら支持フ レーム２と固定ベース１と補強ベース３とを取付ビス４にて一体に連結固定する ことを課題解消のための手段とする。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して、この考案の実施の形態を詳細に説明する。

【００１２】 この考案据付架台は、壁面に室外機Ｐを設置するもので、固定ベース１と支持 体２と補強ベース３とが用いられる（図１参照）。

【００１３】 固定ベース１は、杆体状をなすもので壁面Ｑに水平に固定する。すなわち、固 定ベース１は、壁面Ｑに連結固定する連結片１Ａと、この連結片１Ａから下方に 突出形成された係止突条１Ｂとからなる（図４参照）。連結片１Ａは、アンカー ボルトやスクリューボルトその他の固定具５にて壁面Ｑに強固に連結される。そ のため、連結片１Ａの板面には、固定具５を挿通する固定長孔１Ｄを開穿してい る。一方、係止突条１Ｂは、側面略コ字形状に形成し、後述する補強ベース３の 嵌合突片３Ａ内側面に嵌合するもので、この係止突条１Ｂの突出した板面に、補 強ベース３と支持体２とをネジ止めする取付ビス４挿通用の取付長孔１Ｃを開穿 している（図２参照）。また、係止突条１Ｂの下端は、補強ベース３をスライド 移動させるように、壁面Ｑとこの係止突条１Ｂの下端との間に間隙を設けている （図４参照）。

【００１４】 支持体２は、固定ベース１に連結して室外機Ｐを懸吊支持するもので、室外機 Ｐを載置する載置フレーム２Ｂと、この載置フレーム２Ｂを固定ベース１に連結 する支持フレーム２Ａとからなる。更に、支持フレーム２Ａの上端部に固定ベー ス１の係止突条１Ｂに嵌合する側面略コ字形状の嵌合切欠部２Ｃを設けてある（ 図２参照）。

【００１５】 補強ベース３は、固定ベース１の支持体２を連結する位置の内側面に重合する もので、固定ベース１の内側面に沿ってスライド自在に設けている。そして、こ の補強ベース３は、係止突条１Ｂの内側面に嵌合する嵌合突片３Ａと、嵌合突片 ３Ａの下方に突出形成され壁面Ｑに当接する当接片３Ｂと、この当接片３Ｂの左 右側縁から壁面Ｑの前方に屈曲された一対の補強片３Ｃとからなる。このとき、 嵌合突片３Ａは、支持体２と共に取付ビス４にてネジ止めするように、取付ネジ 孔３Ｄを設ける。また、補強片３Ｃは、壁面Ｑから起立するように当接片３Ｂの 左右両端部を屈曲形成している。そして、この補強片３Ｃの対向する内側に、支 持フレーム２Ａが位置するものである。

【００１６】 そして本考案課題を使用するには、固定ベース１の係止突条１Ｂの取付長孔１ Ｃが形成された適位置内部に、補強ベース３の嵌合突片３Ａをスライド移動して 固定ベース１を補強する。次に、補強された固定ベース１の係止突条１Ｂに支持 フレーム２の嵌合切欠部２Ｃを係合する。そして、これら支持フレーム２と固定 ベース１と補強ベース３とを、固定ビス４にて一体に連結固定するものである（ 図３参照）。

【００１７】

【考案の効果】

この考案は、上述の如く構成したことにより、当初の目的を達成する。

【００１８】 すなわち、請求項１により、補強ベース３が固定ベース１を補強するから、こ の補強された補強ベース３に連結する支持体２の連結強度を高める。この結果、 支持体２に支持懸吊した室外機Ｐを壁面Ｑに確実に取り付けることが可能になっ た。このように、壁面に対する室外機の取付強度を著しく高め、長期間の使用に よっても変形等を防止するものである。

【００１９】 また、請求項２により、固定ベース１の取付長孔１Ｃ部分を特に強化できるか ら、この固定ベース１の取付長孔１Ｃを通してネジ止めする支持体２を、固定ベ ース１に強固に連結固定できる。しかも、固定ベース１の係止突条１Ｂと補強ベ ース３の嵌合突片３Ａとがいずれも側面略コ字形状をなし、支持体２の支持フレ ーム２Ａに設けた嵌合切欠部２Ｃの側面形状と一致させてあり、これら支持フレ ーム２Ａと係止突条１Ｂと嵌合突片３Ａとを一体に重合して連結するから、この 連結部分の連結強度を、従来の架台に比べて格段に高めることができた。この結 果、安全な取り付けができ、長期の使用によっても変形を防止できる。

【００２０】 しかも、補強ベース３の一対の補強片３Ｃを支持フレーム２Ａの外側に重ね合 わせることで、補強ベース３と支持フレーム２Ａとのネジ止め位置を容易に合わ せることができ、作業能率を高めることができる。

【００２１】 このように、本考案では、壁面に対する室外機の取付強度を著しく高め、長期 間の使用によっても変形等を防止し、極めて安全に取り付けることができるなど といった実用上有益な種々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を示す斜視図。

【図２】この考案の要部を示す分解斜視図。

【図３】この考案の補強ベースの装着状態を示す正面
図。

【図４】この考案の取付状態を示す要部斜視図。

【符号の説明】

Ｐ 室外機 Ｑ 壁面 １ 固定ベース １Ａ 連結片 １Ｂ 係止突条 １Ｃ 取付長孔 １Ｄ 固定長孔 ２ 支持体 ２Ａ 支持フレーム ２Ｂ 載置フレーム ２Ｃ 嵌合切欠部 ２Ｄ 挿通孔 ３ 補強ベース ３Ａ 嵌合突片 ３Ｂ 当接片 ３Ｃ 補強片 ３Ｄ 取付ネジ孔 ４ 取付ビス ５ 固定具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁面に水平に固定する杆体状の固定ベー
   スと、この固定ベースに連結して室外機を懸吊支持する
   支持体と、固定ベースの支持体を連結する位置の内側面
   に重合する補強ベースとからなるエアコン室外機の据付
   架台であって、固定ベースは、壁面に連結固定する連結
   片と、この連結片から下方に突出形成された係止突条と
   からなり、補強ベースは、係止突条の内側面に嵌合する
   嵌合突片と、嵌合突片の下方に突出形成され壁面に当接
   する当接片と、この当接片の左右側縁から壁面の前方に
   屈曲された一対の補強片とからなり、この補強ベースを
   固定ベースの支持体連結部分に重合して固定ベースの強
   度を高めることを特徴とするエアコン室外機の据付架
   台。
2. 【請求項２】 固定ベースの係止突条と補強ベースの嵌
   合突片とは側面略コ字形状をなし、一方、支持体は、室
   外機を載置する載置フレームと、この載置フレームを固
   定ベースに連結する支持フレームとからなり、支持フレ
   ームの上部に固定ベースの係止突条に嵌合する側面略コ
   字形状の嵌合切欠部を設け、固定ベースの係止突条の取
   付長孔が形成された適位置内部に、補強ベースの嵌合突
   片をスライド移動して固定ベースを補強し、補強された
   固定ベースの係止突条に支持フレームの嵌合切欠部を係
   合し、これら支持フレームと固定ベースと補強ベースと
   を取付ビスにて一体に連結固定した請求項１記載のエア
   コン室外機の据付架台。