JP3029083B2 - 麺質改良方法および麺質改良剤 - Google Patents

麺質改良方法および麺質改良剤

Info

Publication number
JP3029083B2
JP3029083B2 JP6111765A JP11176594A JP3029083B2 JP 3029083 B2 JP3029083 B2 JP 3029083B2 JP 6111765 A JP6111765 A JP 6111765A JP 11176594 A JP11176594 A JP 11176594A JP 3029083 B2 JP3029083 B2 JP 3029083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noodle
noodles
noodle quality
weight
quality improver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6111765A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07289187A (ja
Inventor
瑞夫 矢嶋
亮太 片平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Asama Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asama Chemical Co Ltd filed Critical Asama Chemical Co Ltd
Priority to JP6111765A priority Critical patent/JP3029083B2/ja
Publication of JPH07289187A publication Critical patent/JPH07289187A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3029083B2 publication Critical patent/JP3029083B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、麺質改良方法およびそ
れに用いる麺質改良剤に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の麺類の品質評価において、最も重
要視されている評価項目に麺の食感がある。麺の食感に
は、喫食時のいわゆる腰と口当たりまたは歯ざわりがあ
り、腰は硬さと粘弾性で口当たりは滑らかさの度合いと
して評価される。これらの要因の食感評価に対する重要
度をうどんの評価の配点を例にとると、硬さ:粘弾性:
滑らかさ=10:25:10とされ、標準点は、7:1
7.5:7と、特に粘弾性が麺の食感を決定ずける大き
な要因となっている(食品総合研究所、小麦の品質評価
法、官能検査による麺適性の項参照)。
【0003】従来、麺の食感の改良を目的として、例え
ば、卵アルブミン、乳アルブミン、小麦グルテンなどの
動植物系蛋白質や、寒天、キサンタンガム、グアガム等
のガム類が利用されてきているが、これらのものは、前
記食感評価のうち、硬さや滑らかさの改良を主たる目的
とするものであり、付随的に粘弾性が多少良くなる程度
であり、粘弾性の向上効果は期待できなかった。
【0004】また、製麺性向上を目的として、多くの乳
化剤、例えばグリセリン脂肪酸エステル、砂糖脂肪酸エ
ステル、レシチン等、が利用されており、乳化剤の使用
により、硬さが低減する結果、見掛け上の粘弾性が向上
するが、一方、茹で伸びる傾向が出てしまい、粘弾性向
上効果を積極的に奏することはできなかった。
【0005】一方、添加剤を使用しないで物理的に、粘
弾性を向上させる方法も多く知られている。例えば、麺
類の粘弾性を強調できる製麺方法の理想としては、手打
ち製麺法があり、より多くの水とより長い熟成を行うこ
とで可能にしているものである。しかし、手打ち製麺で
は、大量生産が不可能であり、より近い方法として、加
水量を増やせる真空混捏機や真空麺帯機、遠赤外線熟成
装置、波型ロールを用いる方法など、多くの方法がある
が、いまだに手打ちに勝る方法はないとともに、特殊装
置が必要であるなどの問題がある。
【0006】また、原料面において、小麦粉以外に化工
澱粉、例えば、タピオカ澱粉の酢酸エステル、エーテル
化物、リン酸架橋など、を多量に小麦粉と置換する方法
もあるが、小麦粉100%から作られる粘弾性とは異な
る食感となることに加えて、小麦粉の風味のない麺にな
ってしまうなどの問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、通
常の機械製麺法において、小麦粉本来の粘弾性を生か
し、これをさらに向上させる麺質改良方法およびそれに
用いる麺質改良剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】小麦粉本来の粘弾性を発
揮させるには、前記のように、高水分下で充分な混捏と
熟成を行うことが効果的である。これにより、小麦粉に
含まれるグルテン質からグルテン形成が充分に行われる
ものと考えられている。しかし、通常の機械製麺である
ロール製麺においては、混捏機で約10〜20分間の混
捏を行い、その後成形ロールで麺帯とし、20〜30℃
で約10〜60分間の熟成を行い、圧延を数回繰り返し
麺線としており、麺質を決定するグルテン形成は、成形
ロールの工程までにその60〜80%が決定されるとい
われているように、機械製麺法においては、非常に短時
間のグルテン形成を要求される。
【0009】そこで、本発明においては、麺の主成分で
ある小麦粉と同質である小麦蛋白質からの抽出物につい
て検討した結果、これを小麦粉または製麺用組成物に含
有させることにより、短時間のグルテン形成を可能にす
ることができ、麺類の粘弾性の向上をはかり、食感、特
に、麺類のいわゆる腰の改良をはかることができること
を見出した。
【0010】すなわち、本発明は、小麦蛋白質から、5
〜20容量%のアルコール水溶液中で、かつpH3.5
〜5.5で抽出されない抽出残物を製麺用組成物中に含
有させることを特徴とする麺質改良方法および該抽出残
物を含有する製麺用組成物を提供するものであり、ま
た、該抽出残物を含有する麺質改良剤および該麺質改良
を含有する麺類を提供するものである。
【0011】本発明において小麦蛋白質としては、小麦
グルテンを好ましく使用する。小麦グルテンは、その原
料、加工方法に限定されず、また粉末であっても、生で
も冷凍品でもよい。好ましくは通常流通している粉末状
活性グルテンである。
【0012】抽出溶媒であるアルコ−ルとしては、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノールなどを挙げるこ
とができるが、好ましくは、抽出残物に残存しても問題
のないエタノールである。アルコ−ルの濃度は、水溶液
中、5〜20容量%であり、好ましくは8〜16%であ
る。アルコ−ルの濃度が5容量%未満では前記目的を達
成できるような区分の分離ができない。一方、20容量
%を超えると抽出、分離その後の乾燥装置を防爆性にす
る必要があり、また抽出残物の水和性が劣り、好ましく
ない。アルコ−ルとして、イソプロパノールを用いると
き、その濃度は5〜15容量%でよい。
【0013】本発明において、前記アルコ−ル水溶液の
pHは3.5〜5.5である。pHが3.5未満ではグ
ルテンのほとんどの部分が溶出してしまい、本発明の目
的を達成することのできる区分のみを残すことができな
い。一方、5.5を超えると逆に他の成分も溶出せず、
目的物を分取することができない。好ましくはpHは、
4〜5である。このpHは、小麦グルテンなどの小麦蛋
白質を溶解分散させたときのpHである。pHの調整
は、酸および/または緩衝剤を前記アルコ−ル水溶液に
添加することにより行えばよい。酸としてリン酸、リン
酸塩、フィチン酸、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、アジピ
ン酸、フマール酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸などを挙
げることができ、これらの1種または2種以上を併用す
ればよく、なかでも、臭いがなく、味のよいクエン酸、
リンゴ酸、乳酸などがよい。酸の添加量は、水溶液に対
し、0.01〜0.5重量%とし、さらには0.1〜
0.3重量%とすると前記pHに調整することができ
る。また緩衝剤としては、前記酸類とその塩類を少なく
とも1種組み合わせればよい。
【0014】抽出条件としては、原料対溶媒比、抽出温
度、抽出時間等、限定されない。好ましくは、溶媒比は
小麦蛋白質量に対し、4〜12倍(溶媒容量/小麦蛋白
質重量)、抽出温度は20〜40℃、抽出時間は1時間
以上で攪拌下に行う。抽出液の分離方法としては、静置
分離、濾過、遠心分離などの方法を挙げることができ、
なかでも生産性のよい遠心分離法がよい。
【0015】本発明の麺質改良方法および製麺用組成物
において、製麺用組成物中に含有させる小麦蛋白質から
の抽出残物は、前記のようにして抽出液を分離されたも
のであり、好ましくは、保存性、作業性のよい乾燥粉末
として使用される。乾燥方法としては、真空凍結乾燥や
気流乾燥、ドラム乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥法を挙げる
ことができる。好ましくは抽出残物をそのまま、または
加水分散させたものを噴霧乾燥する方法による。
【0016】この抽出残物の乾燥粉末は、その組成は不
明であるが、小麦蛋白質のうち、グルテン中に含まれる
比較的高分子量の蛋白質およびそれらの会合体の混合物
と考えられる。この乾燥粉末は、その2.5重量%水溶
液のpHが4.0〜6.0、酸度が2〜6%であり、か
つ70%エタノール可溶成分40%以下、さらに好まし
くは40〜20%からなることが好ましい。ここで、酸
度とは、添加または含有されている酸類の重量百分率を
いい、一般に、中和反応に要するNaOHまたはKOH
水溶液の規定液の量から算出される。
【0017】また、前記抽出残物は、前記乾燥粉末とし
てばかりでなく、ペーストまたは団子状およびそれらの
凍結品の形状で用いてもよい。また、乾燥粉末を顆粒状
にしたものであってもよいことはいうまでもない。
【0018】本発明においては、前記抽出残物を小麦粉
を主体とする製麺用組成物中に含有させることにより、
得られる麺類の麺質を改良することができる。通常、こ
のような製麺用組成物を加水後、通常の機械製麺、すな
わちロールを用いる製麺法により麺線または他の麺の形
状に製麺すればよい。本発明の抽出残物は、小麦粉を主
体とする澱粉質粉体100重量部に対し、抽出残物の乾
燥重量として0.2〜5重量部の割合で添加すればよ
く、添加方法としては、澱粉質粉体、例えば小麦粉に混
合するのがよい。製麺方法としては、例えば、混捏用ミ
キサーに小麦粉を入れ、その中に、抽出残物の乾燥粉末
を添加し、1〜2分攪拌した後、加水を行い、混捏し、
混捏後、成形ロールを経て、麺帯とし、これを10〜6
0分間、熟成させた後、圧延ロールを数回通し、目的の
麺の厚さとし、切り歯で切断して麺線とする方法による
ことができる。
【0019】本発明において、麺類としては中華麺、日
本そば、うどん、ぎょうざの皮、春巻の皮、焼きそば、
スパゲッテイー、マカロニなどのパスタ類などの生麺は
もちろんのこと、これらの麺類を乾麺、茹で麺、即席麺
類としたものも包含する。即席麺類には、油揚げ麺、α
化麺、LL麺と通称される包装殺菌麺も包含する。
【0020】また、本発明は前記小麦蛋白質からの抽出
残物を含有する麺質改良剤である。本発明の麺質改良剤
の添加により、前記のとおり、小麦粉のグルテン形成を
促進させ、得られる麺類の粘弾性を向上させ、食感のす
ぐれた麺類を得ることができる。麺質改良剤としては、
前記した保存性、作業性などの理由から、抽出残物を乾
燥させた粉末が好ましいが、これに限定されず、前記し
たようなペースト状などでもよいことはいうまでもな
い。
【0021】本発明の麺質改良剤または製麺用組成物に
は、前記抽出残物の乾燥粉末のほか、卵白粉末、ガム
類、乳化剤、乳アルブミン、小麦グルテン、大豆蛋白質
および化工澱粉からなる群から選ばれる少なくとも1種
を含有することができる。これらは、主として麺類の硬
さを改良する作用を有し、粘弾性の向上と相俟って、麺
類の腰、などの食感の向上に寄与する。
【0022】ガム類としては、公知のものを用いること
ができ、例えばグアガム、カラギーナン、寒天、キサン
タンガム、ローカストビンガムを挙げることができる。
乳化剤としても公知のもの、例えばグリセリン、砂糖ま
たはソルビタンの脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理
レシチン等を使用することができる。大豆蛋白質として
は分離大豆蛋白質や可溶性蛋白質を挙げることができ
る。化工澱粉としては、タピオカ澱粉、小麦澱粉、とう
もろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、その他の澱粉類の酢酸等の
有機酸のエステル、エーテル化、リン酸架橋等や部分加
水分解、アルファー化等の化工を行ったものを挙げるこ
とができる。
【0023】本発明の麺質改良剤または製麺用組成物に
おいて、これらは、小麦粉などの澱粉質粉体100重量
部に対し、ガム類にあっては0.05〜3重量部、卵白
粉末、乳アルブミン、小麦グルテンおよび/または大豆
蛋白質は0.1〜5重量部、乳化剤類にあっては乳化剤
として0.01〜0.3重量部となる量配合される。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。 参考例1 乾燥活性粉末グルテン(欧州産)100gを、95%エ
タノール200mlで湿潤させ、水1リットルに2gの
クエン酸を溶解させた水溶液(エタノール含有量15.
8容量%)に攪拌しながら徐々に投入し(pH4.
6)、投入後、溶液温度を25℃に保持しながら2時間
攪拌抽出を行った。抽出溶液は、卓上式遠心分離機を用
いて、4,000rpmで25分間の分離条件で分離を
行い、沈澱物を真空乾燥し、乾燥粉末65gを得た(こ
れを麺質改良剤1とする)。この麺質改良剤1は、水に
対する分散性もよく、グルテン様のダマの形成はなかっ
た。また、乾燥粉末の2.5重量%水溶液のpHは4.
3、酸度(クエン酸)2.3%であり、70%エタノー
ル溶解物量は37重量%であった。同様に、上市されて
いる乾燥活性粉末グルテンの前記物性を測定した。酸度
は酢酸換算である。その結果、表1の特性を有し、麺質
改良剤1とは異なるものであった。
【0025】
【表1】
【0026】参考例2 市販小麦粉より分離した生グルテン200gを、水72
0ml、エタノール100ml(エタノール12.2容
量%)からなる水溶液に乳酸2.0gを溶解させた溶媒
に加え(pH5.0)、20〜25℃で2時間攪拌し
て、参考例1と同様にして抽出残物を得た。この抽出残
物に3倍量の水を加え、ホモミキサーで分散液としたの
ち噴霧乾燥機で乾燥を行い、乾燥粉末(麺質改良剤2)
70gを得た。得られた麺質改良剤2は、麺質改良剤1
と同様、分散性もよく、2.5重量%水溶液のpHは
5.3、酸度(乳酸)3.5%であり、70%エタノー
ル可溶分量は25重量%であった。
【0027】実施例1〜2、比較例1〜2 参考例1、2で得られた麺質改良剤1、2を用いて、表
2に示す配合および、下記製麺条件で生うどんを製造
し、官能試験を行った。同時に、無添加(比較例1)、
参考例1において用いた原料グルテンを添加したもの
(比較例2)についても同様に実施した。表2の配合割
合は市販小麦粉〔宝船、日本製粉(株)〕100に対す
る上乗せ割合(重量)である。
【0028】
【表2】
【0029】〔製麺条件〕表2の配合で、小麦粉に原料
グルテン、麺質改良剤1または2を予め混合し、これ
に、水に食塩を溶解させた溶液を加え、横型の麺用ミキ
サーで15分間混捏を行って得られた生地を、4寸ロー
ルの製麺機を用いて、4回複合を繰り返し、約7mmの
麺帯を得た。この麺帯を乾燥しないようにして、20〜
25℃で1時間熟成を行った後、同じ製麺機で圧延を4
回行い、厚さを3mmの麺帯としたのち、#10の切り
歯で麺線とし、生うどんを得た。
【0030】〔官能試験〕4分割された籠の各区画のそ
れぞれに、各生うどんを40gずつ入れ、沸騰したなべ
の中に籠ごと入れ、20分間麺をゆで、その後、籠ごと
なべから取り出し、水を切ったのち、熱い麺汁の入った
容器に籠ごと入れ、試食した。官能試験の評価は、食品
総合研究所が提示している、前記うどんの評価方法のう
ち、食感に関する項目を用いて行った。この評価に当た
り、比較例1で得られたうどんを標準として表3の評価
基準により評価した。その結果を表4に示す。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】 表4から、本発明の方法によるものは、従来出せなかっ
た粘弾性に富むことがわかる。
【0033】実施例3、比較例3〜5 参考例2で得られた麺質改良剤2を60重量%、乾燥卵
白30重量%、粉末モノグリセライド〔ニューパット 6
00、花王(株)〕10重量%を混合して麺質改良剤3を
得、これを小麦粉に対し、1.5重量%添加混合し、通
常の方法に従い、中華麺を製造し、官能試験を実施例1
と同様に行った。但し、麺の茹で時間は3分とした。ま
た、評価は茹で直後と、10分後の2回行い、伸び(茹
で伸び)の評価も行った。同時に乾燥卵白または粉末モ
ノグリセライドの添加量を実施例3の小麦粉に対する割
合と同じになる量添加した中華麺およびこれらの添加物
を用いないものについても実施した。製麺条件(切り歯
は1.5mm幅の20番)を下記に、配合割合を表5
に、官能試験の結果を表6に示す。
【0034】
【表5】
【0035】〔製麺条件〕 混捏時間 ・・・・・15分 複合麺帯厚さ・・・・7mm 熟成時間 ・・・・・60分 圧延後の麺帯厚さ・・1.5mm
【0036】
【表6】
【0037】表6より、本発明の麺質改良剤が粘弾性は
もとより、茹で10分後においても比較例のものに比
し、粘弾性が特に高く、硬さも高く、茹で伸びを防止す
ることがわかる。
【0038】実施例4、比較例6〜8 麺質改良剤2(参考例2で得られた乾燥粉末)30重量
%、グアガム60重量%、カラギーナン10重量%を混
合し、麺質改良剤4を得た。これを表7に示す配合で日
本そばを製造し、実施例3と同様に官能試験を行った。
製麺条件は、実施例3の中華麺の製麺条件において、複
合麺帯厚さを6.5mmに、熟成させないように変更す
るほかは、同様にした。また、官能試験において、茹で
時間は3分30秒とし茹で伸びについては茹で8分後に
評価した。製麺用組成物の配合を表7に、官能試験の結
果を表8に示す。また、参考例1で用いた原料グルテ
ン、または麺質改良剤4において、麺質改良剤2に替え
て麺質に対して無作用物であるデキストリンを配合した
改良剤(表中、改良剤と表示)を添加した日本そば、お
よびこれらの添加物を添加することなく、同様に製造
し、官能試験を行った結果についても併せて示す。
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】表8から、本発明の麺が滑らかさ、粘弾性
に優れていると共に、非常に伸びの早い日本そば(かけ
そば)においても、茹で8分後においても粘弾性および
硬さが比較例のものに比べ、は高い水準に維持され、伸
びの抑制されたものであることがわかる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、従来、ロール式機械製
麺では困難であった小麦粉本来の粘弾性を引出すことに
より、食感の優れた麺類とすることができるとともに、
茹で伸びの少ない旨い麺類を大量生産することが可能と
なる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦蛋白質から、5〜20容量%のアル
    コール水溶液中で、かつpH3.5〜5.5で抽出され
    ない抽出残物を製麺用組成物中に含有させることを特徴
    とする麺質改良方法。
  2. 【請求項2】 小麦蛋白質から、5〜20容量%のアル
    コール水溶液中で、かつpH3.5〜5.5で抽出され
    ない抽出残物を乾燥重量として、澱粉質粉体100重量
    部に対し、0.2〜5重量部含有することを特徴とする
    製麺用組成物。
  3. 【請求項3】 小麦蛋白質から、5〜20容量%のアル
    コール水溶液中で、かつpH3.5〜5.5で抽出され
    ない抽出残物を含有することを特徴とする麺質改良剤。
  4. 【請求項4】 抽出残物が乾燥粉末である請求項3記載
    の麺質改良剤。
  5. 【請求項5】 卵白粉末、ガム類、乳化剤、乳アルブミ
    ン、小麦グルテン、大豆蛋白質および化工澱粉からなる
    群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項3また
    は4記載の麺質改良剤。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれか1項記載の麺質
    改良剤を含有する麺類。
JP6111765A 1994-04-28 1994-04-28 麺質改良方法および麺質改良剤 Expired - Fee Related JP3029083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6111765A JP3029083B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 麺質改良方法および麺質改良剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6111765A JP3029083B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 麺質改良方法および麺質改良剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07289187A JPH07289187A (ja) 1995-11-07
JP3029083B2 true JP3029083B2 (ja) 2000-04-04

Family

ID=14569622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6111765A Expired - Fee Related JP3029083B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 麺質改良方法および麺質改良剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3029083B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3655563B2 (ja) * 2001-05-29 2005-06-02 キユーピー株式会社 乾燥卵白組成物
JPWO2008065954A1 (ja) * 2006-11-27 2010-03-04 不二製油株式会社 澱粉食品用ふやけ抑制剤
JP5914898B2 (ja) * 2011-06-16 2016-05-11 奥野製薬工業株式会社 食品改質剤
JP5916128B2 (ja) * 2012-11-21 2016-05-11 鳥越製粉株式会社 高食味食感の食物繊維入りうどん
JP6718278B2 (ja) * 2016-03-31 2020-07-08 オリエンタル酵母工業株式会社 麺類用品質改良剤、麺類の品質改良方法、及び麺類の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07289187A (ja) 1995-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080138484A1 (en) Starchy Food Material or Starchy Food
US6224931B1 (en) Method of producing dry noodles
JP4570544B2 (ja) 麺質改良剤
JP6199622B2 (ja) 製麺用穀粉組成物
JPH10262589A (ja) 低カロリー麺類の製造方法
JP3029083B2 (ja) 麺質改良方法および麺質改良剤
JP2005168499A (ja) 食品品質改良剤の製造方法及びその方法で製造された食品品質改良剤
JP2682023B2 (ja) デンプン質素材の製造法
JP2002191306A (ja) 食品の品質改良剤及び該剤を用いた食品
JP2863796B2 (ja) 小麦グリアジンを利用した麺類の製造方法
JPS59154950A (ja) 和風めん及び中華めんの製造方法
CN103997911A (zh) 春卷皮的制造方法
JP6523541B1 (ja) 麺類または麺皮類の製造方法
JP3496854B2 (ja) 麺類の製造方法
JPH10179048A (ja) 食品の品質改良剤
JP4754042B2 (ja) 小麦加工製品の製造方法
JP3125856B2 (ja) 水産または畜産練り製品の製造方法および品質改良剤
JP3029088B2 (ja) 麺類の製造方法
JP2004121016A (ja) 春巻きの皮及びその製造方法
JP4128175B2 (ja) 麺類用卵組成物を使用した麺類の製造方法
JPH09271339A (ja) 電子レンジ調理用生麺類の製造方法
KR100839232B1 (ko) 다가수생면 및 이의 제조방법
JPH09206011A (ja) 麺類の製造方法
JP2749758B2 (ja) フライ食品の製法
CA3236786A1 (en) Method for manufacturing instant noodles to be reconstituted with water

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204

Year of fee payment: 8

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees