JP3029026B2 - 折り畳み式側柵における立位保持機構 - Google Patents

折り畳み式側柵における立位保持機構

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り畳み式側柵に
おいて、不用意に折り畳まれることのないように、立位
状態に保持する手段に拘束手段を設けた、折り畳み式側
柵における立位保持機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ベッド等に設けられる側柵のう
ち、図4に示すように折り畳み式側柵1は、折り畳み可
能に設けた複数の支柱2と、これら支柱先端部に設けた
横枠3と、この横枠3端部に位置する支柱2と横枠3間
に、支柱2を立位状態、立位解除とする立位保持機構4
とを備えたもので、本出願人はすでにかかる構造の側柵
を出願してきており、実際に商品化されている。前記立
位保持機構4は、図5に示すように、支柱2の頂部側に
取り付けられた受け部材5と、横枠3側に設けられたカ
バー部材6と、このカバ−部材6内側において、ばね部
材7を介して前記受け部材5側に付勢するように取り付
けたストッパレバー8を備えている。また、前記受け部
材5には、ピン部材9を受け止める嵌合孔10を形成し
ている。
【0003】かかる構造によれば、不要の時は、立位保
持機構4におけるストッパレバー8をばね部材7の弾発
力に抗して握って、受け部材5における嵌合孔10から
ピン部材9を離脱させることで、解除操作して支柱2を
折り畳んでおき、必要時に前記支柱2を立ち上げ、立位
保持機構4により立位状態に保持するというように、通
常はサイドフレーム(図示省略)に取り付けておき、側
柵を必要に応じて立ち上げたり、折り畳むことができる
ので、側柵をいちいち着脱する必要はなく、手間が省
け、患者の乗り降り時、治療の際の妨げとなるようなこ
とはなく、取り扱い性に優れるものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記側
柵1は、立位保持機構4は解除操作が簡単なことから、
立位状態にあるときにうっかり解除操作をしてしまう
と、支えがなくなるので直ちに支柱2がサイドフレーム
に倒れ込むこととなり、支柱2間に物や手を挟んだりす
るおそれがあり、危険でもある。また換言すればかかる
側柵は、いたずら操作されやすい構造であるともいえ
る。本発明はこのような課題を改善するためになされた
ものであって、折り畳み式側柵において、不用意に折り
畳まれることのないように、立位状態に保持する手段に
拘束手段を設けた、折り畳み式側柵における立位保持機
構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、ベッド等のサイドフレームに装着す
る折り畳み式側柵において、前記サイドフレームに複数
の支柱を折り畳み可能に設けると共に、これら支柱の頂
部に横枠を軸着し、この横枠の端部に位置する支柱と前
記横枠とを拘束/拘束解除することで、支柱を立位状態
に保持したり、支柱を折り畳み状態とするようにした立
位保持機構であって、前記支柱の頂部側に取り付けられ
た受け部材と、横枠側に設けられたカバ−部材と、この
カバ−部材内側において、前記受け部材に設けられる嵌
合穴に係止するように取り付けたストッパレバーを備え
る一方、前記カバ−部材に、ストッパレバーの操作をロ
ックさせるためのダブルストッパレバーを設け、前記ス
トッパレバーは、カバ−部材内において、ダブルストッ
パレバーに当接する突起部を有し、前記ダブルストッパ
レバーは、カバ−部材頂部に形成した長穴から露出する
操作部と、カバ−部材内に設けた、横枠軸方向の摺動溝
に、移動可能に保持された移動部とを有して、この移動
部を付勢手段により、横枠から遠ざける方向に常時付勢
し、前記移動部に、前記ストッパレバーの突起部と当接
する突起部を突設し、前記ダブルストッパレバーを付勢
手段の付勢力に抗して、横枠寄りに移動させることによ
り、ダブルストッパレバーにおける突起部とストッパレ
バーにおける突起部との位置ずれを起こさせて、ストッ
パレバーによる支柱と横枠との拘束を解除する操作を可
能として、複数の支柱を折り畳むようにした。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる折り畳み式
側柵における立位保持機構について、一つの実施の形態
を挙げ、添付の図面に基づいて、以下説明する。図1
に、ベッドのサイドフレーム(図示省略)に装着される
折り畳み式側柵における立位保持機構20を示す。前記
折り畳み式側柵は、全体図示は省略するが、ベッドのサ
イドフレームにおける取り付け穴(図示省略)に取り付
けられた基台枠に複数の支柱21を折り畳み可能に設け
ると共に、これら支柱21の頂部に横枠22を軸着し、
この横枠22の端部に位置する支柱21と前記横枠22
間に前記立位保持機構20を設けて、支柱21を立位状
態に保持したり、支柱21を折り畳み状態とするように
している。
【0007】かかる立位保持機構20は、支柱21の頂
部側に取り付けられた受け部材23と、横枠22側に設
けられたカバ−部材24と、このカバ−部材24内側に
おいて、前記受け部材23に設けられる嵌合穴(後述)
に係止するように取り付けたストッパレバー25を備え
ている。また、前記カバ−部材24頂部には、後述する
がストッパレバー25の操作をロックさせるためのダブ
ルストッパレバー26が長穴Lに沿って摺動可能に設け
られている。
【0008】前記受け部材23は、支柱21の頂部側近
傍において、図2に示すように、支柱21を取り囲むよ
うに装着すると共にねじ止め固定した一体構造のもの
で、カバ−部材24のガイド部(後述)に対向するよう
に設けた受け面23aに、後述するストッパレバー25
先端から突出するピン部材を受け止める嵌合孔27を形
成している。また前記受け部材23の受け面23aの先
端側には、先端側に向かって下降傾斜形成した、傾斜部
23bを形成している。支柱21を立ち上げてストッパ
レバー25先端のピン部材を受け部材23の嵌合穴27
に係止させる際に、傾斜部23bをガイド面として、ピ
ン部材を受け面23aにおける嵌合穴27に誘導させや
すくしている。
【0009】前記カバ−部材24は、横枠22端部、お
よびストッパレバー25を双側方から挟み込むように構
成した2分割外側枠体からなる。また、カバ−部材24
は、前記受け部材23の受け面23aに指向するよう
に、ストッパレバー25のガイド部28を有している。
【0010】前記ストッパレバー25は、カバ−部材2
4におけるガイド部28に沿って昇降する昇降部25a
と、握り操作可能なようにカバ−部材24から露出させ
た握り部25bとを有している。そして前記昇降部25
aには、受け部材23における受け面23aに対向する
先端面に向かって円筒孔29が穿設され、この円筒孔2
9内に、受け部材23における嵌合孔27に嵌合させる
ためのピン部材30を、ばね部材31と共に、弾発的に
収容している。また、ストッパレバー25は、カバ−部
材24内において、後述するダブルストッパレバー26
に当接する突起部25cが設けられている。
【0011】そして前記カバ−部材24頂部に位置する
ダブルストッパレバー26は、カバ−部材24頂部の長
穴Lから露出する操作部26aと、カバ−部材24内に
おいて、リブ32、33によって形成された横枠22軸
方向の摺動溝34に、移動可能に保持された移動部26
bとを有している。またこの移動部26bと横枠22寄
りの摺動溝34との間には、板ばね35が装入されてお
り、ダブルストッパレバー26を横枠22から遠ざける
方向に常時付勢している。そしてかかる状態で、移動部
26bには、前記ストッパレバー25の突起部25cと
当接する突起部26cが突設されている。すなわち前記
ストッパレバー25における突起部25cとダブルスト
ッパレバー26における突起部26cとは、ダブルスト
ッパレバー26を板ばね35の付勢力に抗して、横枠2
2寄りに移動させることにより、ダブルストッパレバー
26における突起部26cがストッパレバー25におけ
る突起部25cとの位置ずれを起こさせて当接状態から
解放するようにしている。
【0012】以上のように構成される折り畳み式側柵に
おける立位保持機構において、側柵が立位状態にある
時、図2に示すように、カバ−部材24におけるガイド
部28が、受け部材23における受け面23aに当接状
態にあり、ストッパレバー25の昇降部25aの先端面
の円筒孔29から、受け部材23における嵌合孔27
に、ばね部材31を介してピン部材30が嵌合状態にあ
る。この際、カバ−部材24内において、ダブルストッ
パレバー26における突起部26cとストッパレバー2
5における突起部25cとが当接状態にあり、ストッパ
レバー25は、ロック状態にあるため、ストッパレバー
25の握り部25bを握ってロック解除することはでき
ず、前記側柵は立位状態を保つことができる。従って、
不用意に側柵は、折り畳まれるということはない。
【0013】次に、側柵を折り畳むときは、先ず、スト
ッパレバー25のロック解除を行う。すなわち、ダブル
ストッパレバー26を板ばね35の付勢力に抗して、横
枠22寄りに移動させることにより、ダブルストッパレ
バー26における突起部26cとストッパレバー25に
おける突起部25cとの当接状態を解除する。次いで、
前記ダブルストッパレバー26を板ばね35の付勢力に
抗して、横枠22寄りに押圧した状態を維持しながら、
ストッパレバー25の握り部25bを握って、ストッパ
レバー25を引き上げることで、カバ−部材24におけ
るガイド部28に沿って昇降部25aを上昇させ、昇降
部25aと共にピン部材30を受け部材23における嵌
合孔27から離脱させることができる(図3参照)。こ
れによって、横枠22と支柱21との拘束状態が解か
れ、支柱21を倒していくことができ、サイドフレーム
上に折り畳んだ状態とすることができる。折り畳んだと
ころで、ストッパレバー25およびダブルストッパレバ
ー26から手を離すと、ストッパレバー25は、自重に
より、再びカバ−部材24におけるガイド部28に沿っ
て下降すると共に、ダブルストッパレバー26は、板ば
ね35により摺動溝34に沿って、横枠22から遠ざか
る方向に復帰する。そしてダブルストッパレバー26に
おける突起部26cとストッパレバー25における突起
部25cとが当接状態となり、ストッパレバー25は、
ロック状態となる。
【0014】そして側柵を立位状態とするときは、横枠
22を持って複数の支柱21を立ち上げていく。そうす
ると、ピン部材30先端が受け部材23における受け面
23aの傾斜部23bに当接し、ピン部材30はばね部
材31の付勢力に抗して押し込められた状態で、傾斜部
23bをガイド面として、受け面23aにおける嵌合穴
27にもたらされ、ピン部材30は、前記嵌合孔27に
嵌合し、側柵を立位状態に保持することができる。
【0015】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、側柵を立
位状態にある時は、拘束手段の作用により、立位保持機
構の解除をできないように構成したので、不用意に側柵
が折り畳まれるというような事はなく、安全上、好まし
い機構であるということができる。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における折り畳み式側柵における立位保
持機構の一例を示す外観斜視説明図である。
【図2】図1に示す立位保持機構の断面説明図である。
【図3】図1に示す立位保持機構の操作説明に供する断
面説明図である。
【図4】現行の折り畳み式側柵の一例を示した、全体側
面説明図である。
【図5】図4に示す側柵の立位保持機構の要部拡大断面
説明図である。
【符号の説明】
20 立位保持機構 21 支柱 22 横枠 23 受け部材 23a 受け面 23b 傾斜部 24 カバー部材 25 ストッパレバー 25a 昇降部 25b 握り部 25c、26c 突起部 26 ダブルストッパレバ
ー 26a 操作部 26b 移動部 27 嵌合孔 28 ガイド部 29 円筒孔 30 ピン部材 31 ばね部材 32、33 リブ 34 摺動溝 35 板ばね

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド等のサイドフレームに装着する
    折り畳み式側柵において、前記サイドフレームに複数の
    支柱を折り畳み可能に設けると共に、これら支柱の頂部
    に横枠を軸着し、この横枠の端部に位置する支柱と前記
    横枠とを拘束/拘束解除することで、支柱を立位状態に
    保持したり、支柱を折り畳み状態とするようにした立位
    保持機構であって、前記支柱の頂部側に取り付けられた
    受け部材と、横枠側に設けられたカバ−部材と、このカ
    バ−部材内側において、前記受け部材に設けられる嵌合
    穴に係止するように取り付けたストッパレバーを備える
    一方、前記カバ−部材に、ストッパレバーの操作をロッ
    クさせるためのダブルストッパレバーを設け、前記スト
    ッパレバーは、カバ−部材内において、ダブルストッパ
    レバーに当接する突起部を有し、前記ダブルストッパレ
    バーは、カバ−部材頂部に形成した長穴から露出する操
    作部と、カバ−部材内に設けた、横枠軸方向の摺動溝
    に、移動可能に保持された移動部とを有して、この移動
    部を付勢手段により、横枠から遠ざける方向に常時付勢
    し、前記移動部に、前記ストッパレバーの突起部と当接
    する突起部を突設し、前記ダブルストッパレバーを付勢
    手段の付勢力に抗して、横枠寄りに移動させることによ
    り、ダブルストッパレバーにおける突起部とストッパレ
    バーにおける突起部との位置ずれを起こさせて、ストッ
    パレバーによる支柱と横枠との拘束を解除する操作を可
    能として、複数の支柱を折り畳むようにしたことを特徴
    とする折り畳み式側柵における立位保持機構。
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