JP3027908U - 靴 下 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 足部に発熱体を挿入しても、足部の動きを阻
害せず、且つ、発熱体がずれたり脱落したりすることの
ない靴下を得る。 【解決手段】 靴下の人体足首又は足指付け根関節等屈
曲部に対応する部分の外側又は内側にポケットを設け、
該ポケット内に、発熱粉を封入した偏平の袋体の中間部
に袋体の幅方向に延びる発熱粉が封入されていない屈折
帯を１以上設けた発熱体を、前記屈折帯が靴下の幅方向
に向くよう封入した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、寒冷地等低温域での使用に適した靴下に関する。

【０００２】

【従来の技術】

寒冷地などの低温時における足部、特に爪先や外気に曝される足首等の冷えに は堪え難いものがある。そのような際には通常厚手の靴下を着用するか、靴下を 二枚重ねしたりするが、それでも低温下での作業等では、冷気を感じ作業能率が 低下しがちである。そのため、これに対処して、袋体内の発熱粉を該袋体ごと揉 むことにより熱を発生させる発熱体を靴底に敷いたり、靴下内に挿入することも 考えられるが、動きの多い足部では発熱体の位置が一定せず不快であり、歩行や 作業等に支障をきたす恐れも有る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みて、足部に発熱体を挿入しても、足部の動きを阻害せ ず、且つ、発熱体がずれたり脱落したりすることのない靴下を得ることを目的と する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

靴下の人体足首又は足指付け根関節等屈曲部に対応する部分の外側又は内側に ポケットを設け、該ポケット内に、発熱粉を封入した偏平の袋体の中間部に袋体 の幅方向に延びる発熱粉が封入されていない屈折帯を１以上設けた発熱体を、前 記屈折帯が靴下の幅方向に向くよう封入した。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案靴下の実施の形態を図面と共に次に説明する。

【０００６】 本考案靴下１は、図１及び図２に示す如く、通常の編成による靴下１の人体足 首１０及び足指１１付け根関節の各屈曲部１２，１３に対応する部分にポケット ２，３を設け、該ポケット２，３中に夫々発熱体４，４を挿入してなる。

【０００７】 ポケット２，３は、方形の薄布を靴下１の表面に重ね、はき口部に近い側の一 辺の一部を除き他の３辺を靴下１自体に縫着５してなり、上記一辺の未縫着部分 を後述する発熱体４，４の挿入口６としている。尚、図示例では上記ポケット２ ，３は、靴下１と別体の生地を縫着しているが、靴下１の編成時にポケット部の 編地をヒールポケットやトウポケットの如き編成手段により靴下１の編地と共に 一体に編成して予め作ることも出来る。

【０００８】 発熱体４は、ポケット２，３の内部形状にほぼ等しい平面形状を有する偏平な 袋体内に発熱粉４１として、例えば揉むことにより発熱する酸化鉄粉を封入した 所謂使い捨て懐炉を挿入する。この発熱体４は上下２枚に折り畳んだシート４１ の間に発熱粉４２を置き周囲をシールして発熱粉４２を封入し、且つ、足首１０ や足指１１を屈伸したときに、その屈伸動作が発熱体４の袋により妨げられる事 態が生ずるのを防ぐため、発熱体４をポケット２，３に挿入した状態で人体足首 １０や足指１１の関節部位に対応する位置に、靴下の幅方向（足指１１では、並 んだ各足指１１の関節の方向７）に延びる屈折帯４３を設けている。屈折帯４３ は、発熱体４の袋体を作るときに、２つ折りに折り畳んだシート４１の周縁をヒ ートシールすると同時に、その中間部位においても幅方向にヒートシールし、発 熱粉体４２が存在しない折り曲げ易い部分を構成している。図示の例では屈折帯 ４３は１本であるが、これを適宜複数とし発熱体４を一層折り曲げ易いものとす ることが出来る。

【０００９】 上記発熱体４，４はポケット２，３の挿入口６から屈折帯４３が靴下１の幅方 向に向くように挿入する。挿入された発熱体４，４は、挿入口６をポケット２， ３の幅よりも狭めている入口縫着部分８により脱落するのを防止されている。

【００１０】 上述の如く構成された靴下１は、着用時において人体足首１０や足指１１付け 根関節の図１中１０´，１１´で示されるような屈曲に際して、発熱体４も４´ の如く屈曲されるが、該発熱体４は、先述の発熱粉４が充填されていないシート ４１のみからなる屈折帯４３が丁度人体屈曲部１２，１３に位置しているので該 屈折帯４３において容易に屈折でき、発熱体４が足各部の動きを阻害したり、発 熱粉４２を封入した部分が無理やり屈折され破損するといった事態は生じない。

【００１１】 そして、足首１０の屈曲部１２に設けたポケット２により、発熱体４が常にそ の位置に保持されるので、外気に曝され冷気を感じ易い足首１０を効果的に暖め ることができる。また、足指１１の付け根関節１３に設けたポケット３により、 発熱体４がその位置に保持されるので、特に冷え易い爪先部分をその動きに支障 のない一番近い位置から効果的に暖めることができる。

【００１２】 尚、上記実施形態では、発熱体４を挿入するポケット２，３を靴下１の外側に 設ける場合を示したが、図２Ｃに２´として示す如く、ポケットを靴下の内側に 設け、靴下１の内側の挿入口６´から発熱体４をポケット２´に挿入するように しても同様の効果が得られることに加え、足首１０においてポケット２´が外部 に露見しないという利点もある。また、ポケット２，３は必要に応じて足首１０ ，足指１１付け根関節の各屈曲部１２，１３のいずれか一方のみに設けても良い ことは勿論である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案靴下は、靴下の人体足首又は足指付け根関節等屈曲部に対応する部分の 外側又は内側にポケットを設け、該ポケット内に、発熱粉を封入した偏平の袋体 の中間部に袋体の幅方向に延びる発熱粉が封入されていない屈折帯を１以上設け た発熱体を、前記屈折帯が靴下の幅方向に向くよう封入したことにより、次の諸 効果を得ることが出来る。

【００１４】 靴下にポケットを設けてあるために、該ポケットに発熱体を挿入しておけば、 その部分から足を暖めることが出来る。特に爪先や外気に曝される足首等の関節 部分にポケットを設けることにより、それら冷えを感じ易い部位に発熱体が留ま り、人体足部を効果的に暖めることができると共に、発熱体がずれたり脱落した りするのが防止される。

【００１５】 靴下のポケットに挿入する偏平の発熱体に、袋体の幅方向に延びる袋体シール 部分からなり発熱粉の封入されていない屈折帯が設けられているので使用中に足 首や足指の屈曲に対応して発熱体は必ず屈折帯部分で屈折することになり、且つ 、屈折帯部分は発熱体の折り屈げが容易であるため発熱体がポケットに入ってい ても足首や足指の動きが阻害されることがなく、低温域での歩行や作業を快適に 行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案靴下の使用状況を示す側断面図である。

【図２】本考案靴下を示すもので、Ａは足指付け根の外
面にポケットを設けた例における靴下の一部を切除した
状態の部分平面図、ＢはＡの矢印方向切断部端面図、Ｃ
は足首部分の靴下の内面にポケットを設けた例の同じく
切断部端面図である。

【符号の説明】

１ 靴下 ２，３ ポケット ４ 発熱体 １０ 足首 １１ 足指 １２，１３ 屈曲部 ４２ 発熱粉 ４３ 屈折帯

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 靴下の人体足首又は足指付け根関節等屈
   曲部に対応する部分の外側又は内側にポケットを設け、
   該ポケット内に、発熱粉を封入した偏平の袋体の中間部
   に袋体の幅方向に延びる発熱粉が封入されていない屈折
   帯を１以上設けた発熱体を、前記屈折帯が靴下の幅方向
   に向くよう封入したことを特徴とする靴下。