JP3026912B2 - 疑似接着用シート - Google Patents

疑似接着用シート

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JP3026912B2
JP3026912B2 JP6106400A JP10640094A JP3026912B2 JP 3026912 B2 JP3026912 B2 JP 3026912B2 JP 6106400 A JP6106400 A JP 6106400A JP 10640094 A JP10640094 A JP 10640094A JP 3026912 B2 JP3026912 B2 JP 3026912B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一時的に接着するが、
必要時に容易に剥離できる機能を有する疑似接着用シー
トに関するものである。さらに詳しく述べれば、通常で
は接着せず所定の条件たとえば加熱および圧力が付与さ
れると剥離可能に疑似接着される接着剤を、支持体の少
なくとも片面の一部に塗布した、折り畳み疑似接着用シ
ート、重ね合わせ疑似接着用シート、その他親展性を有
する情報隠蔽シート、親展性葉書、親展性封筒などとし
て好適な疑似接着用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年は、通信、郵送などの連絡手段にて
情報を伝達する量が多くなる一方で、個人情報など親展
性を必要とする連絡手段が重要視され要望されている。
【0003】また、郵便法の改正に伴い、親展性をもつ
葉書システムが実用化され、普及し始めている。この親
展性をもつ葉書システムは、個人情報などの各種情報が
折り畳み内面に記載された往復葉書状の葉書を折り畳
み、重ね合わせた部分を疑似接着して、情報を隠蔽した
のち、郵送し、受取人が疑似接着部分を剥離して隠蔽情
報を読み取るシステムである。これら親展性を必要とす
る連絡手段には、たとえば会社が従業員に、銀行やクレ
ジット会社が顧客に親展性を有する情報を連絡する場
合、その親展性情報の漏洩防止、情報連絡の利便性、開
封の容易性が大きな課題である。
【0004】従来、支持体上に熱可塑性樹脂層を設け、
親展性の情報を印刷した後に、樹脂層同士を対向させて
加熱接合させたり、感熱または感圧性の非剥離性接着剤
を使用する方法にて親展性を得ていた。こうしたタイプ
の加熱接合、感熱または感圧非剥離性接着剤による方法
は、コンピュータ、印刷機を使用した大量処理が可能で
あり需要が増加している。
【0005】しかし、加熱接合、感熱または感圧非剥離
性接着剤による接合は、上述の便利さを有するものの、
開封時に必要部分の破損を避けるためミシン目加工が必
要なこと、開封時に切片が発生すること、さらに上記葉
書システムに利用できないことなどの問題点がある。
【0006】これらの問題を解決する手段として、第2
種定型郵便物として郵送できるようにした情報積層体が
提案されている。これは、基体シート面の少なくとも一
部に、従来普通に用いられている非剥離性接着剤と、そ
の接着剤基剤に対して接着力を抑制する微粒子充填剤と
からなる接着剤の層を設けたもの(以下、疑似接着用紙
という)である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この種の、従来におけ
る疑似接着用紙においては、主にブロッキング防止のた
めに、接着剤中に微粒子充填剤が添加されている。この
微粒子充填剤として、特開平1−168779号、特開
昭55−116781号、特開平2−151493号、
特開平4−4283号などにおいて、シリカ、小麦澱粉
や炭酸カルシウムなどの種々の例示があるが、いずれも
そられの実施例に記載のとおり、合成シリカや小麦澱粉
などが最適とされている。例示中にクレーが記載されて
いるが、本願の焼成カオリンクレーについては言及され
ていない。
【0008】また、たとえば特開平4−59395号公
報の3頁右上欄7行〜右下欄2行に、微粒子充填剤につ
いての記載があり、例示された微粒子充填剤を2種類の
使用すると、特にその一つが多孔質の合成シリカである
と、シリコーンオイルを用いるノンインパクトプリンタ
ーにより印字した場合、合成シリカがシリコーンオイル
を吸収するので、疑似接着剤層の接着性が阻害されない
としている。この考えの下で、同公報の実施例1では、
微粒子充填剤として、合成シリカと小麦澱粉を併用した
例を開示する。
【0009】一方、見開きの両面にそれぞれ疑似接着剤
層を形成し、その一方の面または両面上に印刷インキに
よる印刷を施し、その見開き面を閉じて両疑似接着剤層
相互を接合し、その状態で葉書などとして利用する形態
が考えられる。受取者は、見開き面を開き、疑似接着剤
層上の印刷情報や図柄を読み取るものである。
【0010】しかし、かかる形態(以下見開き形態とも
いう)に対して、疑似接着剤層中に含有する微粒子充填
剤として、汎用されている合成シリカを用いる場合、イ
ンキ成分が合成シリカ粒子中にあるいは疑似接着剤層を
通して支持体シート中にまで浸透し、結果として、印刷
面の精彩が悪くなることを、本発明者らは知見した。
【0011】同様な現象は、小麦澱粉を用いた場合にも
生じる。すなわち、小麦澱粉は、比較的粒径が大きく、
耐ブロッキング性には有効であるものの、表面凹凸が大
きくなり、マット調になり、疑似接着剤層に印刷を施し
た場合、印刷インキが小麦澱粉に多く吸収され、さらに
印刷面もマット調になり、印刷光沢に欠け、印刷面の精
彩が良くない。
【0012】そこで、本発明の課題は、特に見開き形態
に利用する疑似接着用シートにおいて、疑似接着剤層上
に印刷を施した場合、精彩に優れた印刷面となるように
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明のうち、請求項1記載の発明は、非剥離性感圧接着剤
を基剤とし、少なくとも2種類の微粒子充填剤を含有す
る疑似接着剤層が、支持体シートの少なくとも片面の一
部に設けられ、前記疑似接着剤層に印刷が施される疑似
接着用シートであって、前記微粒子充填剤として、焼成
カオリンクレーおよび米を原料とする澱粉粒子の少なく
とも1種を印刷精彩向上用微粒子充填剤として含有し、
この印刷精彩向上用微粒子充填剤が、非剥離性感圧接着
剤100重量部に対して印刷精彩向上用微粒子充填剤が
150〜300重量部含有されており、かつ全微粒子充
填剤中に40重量%以上含有されていることを特徴とす
る疑似接着用シートである。
【0014】請求項2記載の発明は、焼成カオリンクレ
ーが、原土を水ひ分級した後、スプレー乾燥し、これを
粉砕した後、高温焼成し、比表面積が16〜24m2
g、吸油度が35〜50mlであるものを使用する請求項
1記載の疑似接着用シートである。
【0015】請求項3記載の発明は、非剥離性感圧接着
剤を基剤とし、少なくとも2種類の微粒子充填剤を含有
する疑似接着剤層が、支持体シートの少なくとも片面の
一部に設けられ、前記疑似接着剤層に印刷が施される疑
似接着用シートであって、前記微粒子充填剤として、焼
成カオリンクレーおよび米を原料とする澱粉粒子を印刷
精彩向上用微粒子充填剤として含有し、全微粒子充填剤
中に40重量%以上含有され、前記焼成カオリンクレ
ー:米を原料とする澱粉粒子の重量比が180:50〜
80:120であり、さらに、前記焼成カオリンクレー
が、原土を水ひ分級した後、スプレー乾燥し、これを粉
砕した後、高温焼成し、比表面積が16〜24m2/g、
吸油度が35〜50mlであるものを使用したことを特徴
とする疑似接着用シートである。
【0016】
【作用】本発明者等は、前述の見開き形態においては、
一般的な疑似接着用紙におけるブロッキング防止のほ
か、さらに(1)印刷インキが可能な限り疑似接着剤層
を透過して印刷面の精彩の低下をもたらさないこと、
(2)支持体シート側から印刷層が見えないように疑似
接着剤層が隠蔽する隠蔽性に優れること、(3)印刷層
に光沢があることなどが重要であることを知見した。
【0017】前述のとおり、疑似接着剤中に微粒子充填
剤として合成シリカを用いると、確かに耐ブロッキング
性に優れるものの、疑似接着剤層上に印刷を施した場
合、印刷インクが疑似接着剤層を透過して印刷面の精彩
を欠くことが知見された。
【0018】そこで、各種の微粒子充填剤について見開
き形態の場合における前述の(1)〜(3)の特性を調
べたところ、焼成カオリンクレーを用いるのが好ましい
ことが判った。この理由としては、(1A)焼成カオリ
ンクレーの白色度が合成シリカや他の微粒子充填剤より
高く、したがって印刷を施した場合、見栄えのある印刷
面が得られるとともに、印刷インクの疑似接着剤層中へ
の浸透を抑制し、印刷層のエッジがシャープになるこ
と、(2A)焼成カオリンクレーの不透明度が高く結果
として隠蔽性に優れるものとなること、(3A)焼成カ
オリンクレー粒子の平滑性が高いので、結果として印刷
層の光沢に優れるものとなること、が考えられる。
【0019】他方、米を原料として澱粉粒子を用いるこ
とも、印刷面の精彩を高める上で有効である。米を原料
とする澱粉粒子は、粒子径が3〜10μm、通常5〜1
0μmと他の澱粉粒子より小さく、かつ粒度分布が均一
であることに起因していると考えられる。実際に、前述
および後記の小麦澱粉では、印刷の精彩に欠け、さらに
他の澱粉、たとえばとうもろこし、タピオカ、馬鈴薯澱
粉粒子を用いても、疑似接着剤層の平滑性、印刷面の光
沢が悪く、かつ印刷面の精彩が悪い。
【0020】本発明では、少なくとも2種類の微粒子充
填剤を使用する。疑似接着剤層中に微粒子充填剤を含有
させた場合、疑似接着剤層に外圧がかかったとき、疑似
接着剤層表面の凹凸が少ないために、感圧接着剤同士の
接触面積が大きくなり、疑似接着剤層の接着力を高め、
故意でない低い圧力、たとえば疑似接着用シートの巻取
段階でのテンションや疑似接着用シートのロールを転が
した場合に、ブロッキングを生じる。そこで、疑似接着
剤層中に少なくとも2種類の微粒子充填剤を含有させる
ことにより、粒径の違いをもたせて、剥離不能やブロッ
キングを防止できる。
【0021】本発明では、微粒子充填剤として、焼成カ
オリンクレーおよび米を原料とする澱粉粒子(以下単に
米澱粉ともいう)を含有させて、印刷精彩の向上を図
る。この印刷精彩向上用微粒子充填剤は、非剥離性感圧
接着剤100重量部に対して、60重量部以上、特に焼
成カオリンクレーを用いる場合には、これ単独でまたは
米澱粉との合計量で150〜300重量部、特に180
〜230重量部含有されているのが好適である。印刷精
彩向上用微粒子充填剤の含有量が少ないと、その効果が
少なく、逆に過度に多いと、接着力の低下を招く。
【0022】焼成カオリンクレーおよび米を原料とする
澱粉粒子の両者を印刷精彩向上用微粒子充填剤として併
用する場合には、前記の150〜300重量部の範囲
で、その焼成カオリンクレー80〜180重量部、米澱
粉50〜120重量部が好ましい。焼成カオリンクレー
および米澱粉以外の微粒子充填剤、たとえば合成シリカ
は含有しないか、含有させるとしても10〜30重量部
であることが望ましい。印刷精彩向上用微粒子充填剤以
外の微粒子充填剤の最大含有量は、全微粒子充填剤中に
対して、60重量%未満、特に望ましくは20重量%以
下として印刷精彩を高める。
【0023】疑似接着剤層の厚みは5〜20μmが好適
である。なお、微粒子充填剤として、たとえば炭酸カル
シウムを使用すると、光沢が悪くなり、見開き形態には
使用できない。また、焼成カオリンクレーの代わりに、
1級クレーや2級クレーを使用することも考えたが、疑
似接着剤中において凝集し、塗液中への分散が悪く、実
際的には使用ができないことも判った。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。本発明に係る見開き形態の疑似接着用シート
は、たとえば紙を支持体1として、これを見開き状態に
たとえば2つ折りし、その見開き面のそれぞれに疑似接
着剤層2A,2Bを形成し、これらの疑似接着剤層2
A,2Bの上面に印刷層3A、3Bを形成するものであ
り、印刷後は、両面を加圧により(必要に応じて加熱を
行い)、疑似接着剤層2A,2B相互を接合するもので
ある。郵送された受取者は、重ね合せ面を剥離し、見開
いて印刷情報(文字や絵柄)を読み取るものである。
【0025】本発明に用いられる支持体シートは、特に
限定されるものではなく、たとえばセルロース繊維を主
体とする上質紙や、各種合成紙等を挙げることができ
る。この中でも、アート紙、コート紙、軽量コート紙な
どの塗工紙やグラビア紙が特に好適である。
【0026】本発明において、疑似接着剤の基剤として
用いられる非剥離性感圧接着剤としては、ラテックス、
具体的には天然ゴム、合成ゴム等の従来通常の感圧接着
剤に使用されているものの中から任意に選択して用いる
ことができるが、特に天然ゴムにメタアクリル酸メチル
をグラフト共重合させて得られた天然ゴムラテックス、
アクリル変性ゴムラテックス、ゴムラテックスと保護コ
ロイド系アクリル共重合エマルジョンとの混合物が、耐
ブロッキング性、耐経時劣化、インク着肉性等の点で好
適である。
【0027】さて、本発明においては、印刷精彩向上用
微粒子充填剤としては、焼成カオリンクレーおよびまた
は米澱粉が用いられる。焼成カオリンクレーのなかで
も、原土を水ひ分級した後、スプレー乾燥し、これを粉
砕した後、高温焼成し、比表面積が16〜24m2/g、
吸油度が35〜50mlであるものを使用すると、前述の
(1)〜(3)の要求を満足する上で特に好ましい。こ
のものの例示としては、米国のECA社製の「アルファ
テックス」を挙げることができる。
【0028】また、感圧接着剤、微粒子充填剤の両者に
対して親和性を有する変成PVAを、疑似接着剤層に併
用することによって、疑似接着剤層の接着力を正確に調
整することができる。感圧接着剤、微粒子充填剤の両者
に対して親和性を有する変成PVAとしては、カルボキ
シル基変成PVA、スルホン基変成PVA、アセトアセ
チル基変成PVA、カチオン基(4級アンモニウム塩)
変成PVA、珪素基変成PVAを用いることができる
が、特に珪素基変成PVAが好適である。珪素基変成P
VAは、各種無機微粒子充填剤と顕著の相互作用を有
し、特に化学結合体を形成するため、疑似接着剤層を形
成する際、微粒子充填剤との造膜性に優れ、その被膜は
透明かつ強靱なバリヤー性にも優れているため、感圧接
着剤との親和性も高く感圧接着剤の経時劣化防止、印刷
適性向上が図られ、印字が対向面に転写され情報印刷面
が汚れることもない。
【0029】疑似接着剤の最適な配合としては、感圧接
着剤100重量部に対して、焼成カオリンクレーおよび
米澱粉の両者を150〜300重量部、特に180〜2
30重量部、変成PVAを1〜30重量部、より好まし
くは5〜20重量部、印刷精彩向上用微粒子充填剤(た
とえば合成シリカ)を10〜30重量%の割合とするの
が望ましい。
【0030】焼成カオリンクレーおよびまたは米澱粉の
配合量が前記範囲が好適なのは、その配合量が少ない
と、前記の(1)〜(3)の要求を満足することができ
難く、ブロッキングの問題も生じ、剥離不能あるいは剥
離困難となることがある。一方、配合量が多いと、疑似
接着剤層の接着力が劣り、剥離が生じ易くなる。
【0031】また、疑似接着剤層としては、均一な疑似
接着面と印刷適性を得るために、ベンドブレード、コン
マ、リップ、またはエアーナイフによる塗工を行い、疑
似接着剤表面を、約1〜10kg/cm2 で加圧するこ
とができる。
【0032】他方、疑似接着剤の接着力を向上させるた
めに、感圧接着剤基剤に、ポリエチレングリコールを添
加することも好適である。基剤として用いられる感圧接
着剤は比較的高価であるため、その使用量を極力抑える
ことが望まれる。そこで、疑似接着剤の接着力を向上さ
せる必要がある場合には、ポリエチレングリコールを感
圧接着剤に添加すると、接着剤の接着力を高めることが
できる。ポリエチレングリコールは、通常の感圧接着剤
と比較して廉価であるため、ポリエチレングリコールを
添加して接着力を高める方が、感圧接着剤を増量して接
着力を高めるより効果的といえる。
【0033】この際、疑似接着剤の接着力を向上させる
ため、感圧接着剤に添加されるポリエチレングリコール
の平均分子量は、100〜450の範囲内とするのが望
ましい。この範囲において、特に好ましい平均分子量
は、190〜450である。また、疑似接着剤全体に対
して添加するポリエチレングリコールの割合は、乾燥重
量で1〜30%とするのが望ましい。添加量が1%未満
だと、疑似接着剤に十分な接着力を付与することができ
ず、逆に30%を超えると、この疑似接着剤を支持体シ
ートに塗工して疑似接着剤層を形成したときに、塗工層
の強度が低下し、印刷が困難となるとともに、表面がベ
トツクという問題が発生するからである。
【0034】疑似接着剤層上に設ける印刷インクとして
は、通常の印刷(オフセット、グラビア印刷など)で用
いられるプロセスインク、あるいは紫外線硬化型のイン
ク(UVインク)を用いることができる。印刷層の厚み
(乾燥膜厚)としては、1〜5μm が好適である。
【0035】<実験例> 以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明する。 (実施例1) 天然ゴムを主成分とする接着剤(固形分約50重量%、
粘度100cps、at30℃)を乾燥重量で100重
量部に、焼成カオリンクレー(アルファテックス;EC
A社製)150重量部、合成シリカ30重量部を添加し
て疑似接着剤組成物を成した。
【0036】この疑似接着剤組成物をワイヤーバーを使
用して127g/m2 のコート紙に、塗工量が8g/m
2 になるようにコーティングしたのち、100℃で1分
間乾燥して疑似接着用シートを作成した。
【0037】(実施例2) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、米澱粉
80重量部、合成シリカ100重量部を添加して疑似接
着剤組成物を作成し、実施例1と同様にして疑似接着用
シートを作成した。
【0038】(実施例3) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、焼成カ
オリンクレー120重量部、米澱粉80重量部、合成シ
リカ20重量部を添加して疑似接着剤組成物を作成し、
実施例1と同様にして疑似接着用シートを作成した。
【0039】(実施例4) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、焼成カ
オリンクレー120重量部、米澱粉80重量部、合成シ
リカ10重量部、変成PVA(珪酸基変成PVA)10
重量部を添加して疑似接着剤組成物を作成し、実施例1
と同様にして疑似接着用シートを作成した。
【0040】(比較例1) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、合成シ
リカ100重量部、小麦澱粉120重量部を添加して疑
似接着剤組成物を作成し、実施例1と同様にして疑似接
着用シートを作成した。
【0041】(比較例2) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、合成シ
リカ100重量部、炭酸カルシウム10重量部、小麦澱
粉100重量部を添加して疑似接着剤組成物を作成し、
実施例1と同様にして疑似接着用シートを作成した。
【0042】(比較例3) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、1級ク
レー150重量部、合成シリカ30重量部を添加して疑
似接着剤組成物を作成し、実施例1と同様にして疑似接
着用シートを作成した。
【0043】(比較例4) 天然ゴムを主成分とする接着剤100重量部に、合成シ
リカ100重量部、馬鈴薯澱粉120重量部を添加して
疑似接着剤組成物を作成し、実施例1と同様にして疑似
接着用シートを作成した。
【0044】以上の実施例1〜4および比較例1〜4の
疑似接着用シートについて、RI印刷適性試験機にて印
刷を施し、印刷光沢、印刷濃度をそれぞれ鏡面光沢度計
およびマクベス濃度計により測定した。さらに、多色刷
り用インキを用いて、フルカラーの図柄をY,M,C,
BKの4色重ね刷りを行い、印刷面の精彩さを比較し
た。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から判るように、実施例1〜4の疑似
接着用シートにおいては、印刷光沢、印刷濃度に非常に
優れ、また印刷精彩さにおいても優れており、焼成カオ
リンクレーおよび米澱粉の両方を含んでいる実施例3お
よび4の疑似接着用シートおいては、印刷精彩さも非常
に優れていることが判る。
【0047】一方、比較例1〜4の疑似接着用シートに
おいては、印刷濃度に優れる例はあるものの、非常に優
れるものではなく、また印刷光沢、印刷精彩さなどは若
干劣る、あるいは劣るものである。以上の結果より、本
発明によれば、前述の(1)〜(3)の望まれる特性を
十分に満足できることが判明した。
【0048】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、見開き
形態に利用する疑似接着用シートにおいて、疑似接着剤
層上に印刷を施した場合、精彩に優れた印刷面を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る見開き形態の疑似接着用シートの
概要図である。
【符号の説明】
1…支持体、2A,2B…疑似接着剤層、3A,3B…
印刷層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 信夫 愛媛県伊予三島市紙屋町5番1号 大王 製紙株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−146341(JP,A) 特開 平5−69687(JP,A) 特開 平6−65547(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02 B42D 15/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非剥離性感圧接着剤を基剤とし、少なくと
    も2種類の微粒子充填剤を含有する疑似接着剤層が、支
    持体シートの少なくとも片面の一部に設けられ、前記疑
    似接着剤層に印刷が施される疑似接着用シートであっ
    て、 前記微粒子充填剤として、焼成カオリンクレーおよび米
    を原料とする澱粉粒子の少なくとも1種を印刷精彩向上
    用微粒子充填剤として含有し、この印刷精彩向上用微粒
    子充填剤が、非剥離性感圧接着剤100重量部に対して
    印刷精彩向上用微粒子充填剤が150〜300重量部含
    有されており、かつ全微粒子充填剤中に40重量%以上
    含有されていることを特徴とする疑似接着用シート。
  2. 【請求項2】焼成カオリンクレーが、原土を水ひ分級し
    た後、スプレー乾燥し、これを粉砕した後、高温焼成
    し、比表面積が16〜24m2/g、吸油度が35〜50
    mlであるものを使用する請求項1記載の疑似接着用シー
    ト。
  3. 【請求項3】非剥離性感圧接着剤を基剤とし、少なくと
    も2種類の微粒子充填剤を含有する疑似接着剤層が、支
    持体シートの少なくとも片面の一部に設けられ、前記疑
    似接着剤層に印刷が施される疑似接着用シートであっ
    て、 前記微粒子充填剤として、焼成カオリンクレーおよび米
    を原料とする澱粉粒子を印刷精彩向上用微粒子充填剤と
    して含有し、全微粒子充填剤中に40重量%以上含有さ
    れ、 前記焼成カオリンクレー:米を原料とする澱粉粒子の重
    量比が180:50〜80:120であり、 さらに、前記焼成カオリンクレーが、原土を水ひ分級し
    た後、スプレー乾燥し、これを粉砕した後、高温焼成
    し、比表面積が16〜24m2/g、吸油度が35〜50
    mlであるものを使用したことを特徴とする疑似接着用シ
    ート。
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