JP3691252B2 - インクジェット記録用圧着紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンターによって印刷又は印字され、一時的に接着するが、必要時に容易に剥離できる機能を有するインクジェット記録用圧着紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年は、通信、郵送等の連絡手段にて情報を伝達する量が多くなる一方で、個人情報など親展性を必要とする連絡手段が重要視され要望されている。
【0003】
また、郵便法の改正に伴い、封書よりも郵便料金が安く、封書と同様に通信の機密保持が可能な親展性をもつ葉書システムが開発され普及し始めている。
【0004】
この親展性をもつ葉書システムは、個人情報などの各種情報が、用紙の親展面に塗被された剥離性を持つ疑似接着剤の層面に記載された、二つ折り又は三つ折り状の葉書を折り畳み、重ね合わせた部分を50〜100kg/cm2の強圧をかけて再剥離可能に圧着して、情報を隠蔽したのち、郵送し、受取人が再剥離可能に圧着した部分を剥離して隠蔽情報を読み取るシステムである。これら、親展性を必要とする手段には、たとえば会社が従業員に、銀行やクレジット会社が顧客に親展性を必要とする情報を連絡する場合、その親展性情報の漏洩防止、情報連絡の利便性、開封の容易性が大きな課題である。
【0005】
従来、支持体上に熱可塑性樹脂層を設け、親展性の情報を印刷した後に、樹脂層同士を対向させて加熱接合させたり、感熱または感圧性の非剥離性接着剤を使用する方法にて親展性を得ていた。こうしたタイプの加熱接合、感熱または感圧非剥離性接着剤による方法は、コンピュータ、印刷機を使用した大量処理が可能であり、需要が増加している。
【0006】
しかし、加熱接合、感熱または感圧非剥離性接着剤による接合は、上述の便利さを有するものの、開封時に必要部分の破損を避けるためミシン目加工が必要なこと、開封時に切片が発生すること、さらに上記葉書システムに利用できないことなどの問題点がある。
【0007】
これらの問題を解決する手段として、第2種定形郵便物として郵送できるようにした情報積層体が提案されており、その一例が特開平4−59395号公報に明示されたものである。これは、基体シート面の少なくとも一部に、従来用いられている非剥離性接着剤とその接着剤基剤に対し、非親和性を示す微粒子充填剤とからなる接着剤層を設けたものである。これは、たとえば高圧力をかけることにより、一時的に接着するが、必要時に容易に開封できる機能を有しており、かかる機能を有するものを本明細書においては疑似接着用紙といい、その一時的な接着に用いられる接着剤を疑似接着剤という。
【0008】
この疑似接着用紙に対して印刷を行う場合、従来、非親展性情報、たとえば枠線やあいさつの言葉などの印刷はフォーム印刷機を使用してオフセット印刷により行う。その後、各個人に対して親展性を有する情報、たとえばクレジット会社などから顧客に対して行われる連絡に記載される借入金の金額などについては、電気的処理を施す印刷方法、たとえば静電方式のノンインパクトプリンターによって印刷を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、近年、非親展性情報および親展性情報のすべてを、インクジェットプリンターにより1工程で記録することが指向されている。インクジェットプリンターを使用すれば、従来の印刷方式に比べて、小ロット印刷物に対応でき、オフセット印刷の際、刷版の作成が不要となるとともに、非親展性情報を問わず、データの入力、修正はパソコンなどで簡単に行えるため、手間がかからず、親展性葉書を作成する工程が減るという利点も有る。
【0010】
さらには、従来のノンインパクトプリンターにおける印刷処理速度は分速約50mであるが、インクジェットプリンターでは、分速約80m以上であるため、高速大量処理を可能にするという利点も有る。
【0011】
ところが、従来の疑似接着用紙は、疑似接着紙に当然に要求される機能に加えて、水溶性インクを使用対象とする一般的なインクジェット用紙と同じく、印字品質、インクの耐水性及び耐候性、インクの乾燥性、インクの裏抜け防止性能等が要求されるが、インクジェットプリンターで印刷を行うことについての配慮はないものであった。そのため、インクジェットプリンターで印刷を行った場合、疑似接着剤層に含まれる非剥離性接着剤により、インクジェットインクの吸収性及び乾燥性が阻害され、疑似接着剤層に対しインクジェットインクの定着が悪く、インクジェットプリンターでの印字速度が上がらない問題、郵送中の雨濡れ等による事故により印字部に水が付着するとインクジェットインクが溶出して、情報の読み取りができなくなるという耐水性の問題があった。また、印字面を疑似接着した後、剥離する際に、反対面に印字が転写してしまうという非転写性の問題もあった。
【0012】
そこで、本発明の課題は、疑似接着用紙におけるインクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性を高めることにより、インクジェットプリンターでの高速大量処理に対応でき、印字した部分が水濡れ状態や浸水状態になっても印字の脱落や滲み、汚れ等が生じることのない耐水性および非転写性を向上させることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、非剥離性感圧接着剤を基本成分とする基剤に、微粒子充填剤とカチオン性樹脂を含有する疑似接着剤の層が、支持体シートの少なくとも片面の一部に形成されている圧着紙であって、前記支持体シートのコブサイズ度が50g/m 2 以上であり、前記微粒子充填剤が、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上であるのシリカ及びシリカゲルの少なくとも一方であり、前記カチオン性樹脂がポリアミド系樹脂であることを特徴とするものである。
【0014】
本発明に係る前記微粒子充填剤の具体的な例として、シリカ、シリカゲルを挙げることができ、これらを単独で使用または併用することができる。
【0015】
従来の疑似接着用紙における疑似接着剤層は、アニオン性であり、またインクジェットインクもアニオン性である。したがって、かかる疑似接着剤層にインクジェットインクを吹き付けた場合、疑似接着剤層とインクジェットインクが反発しあい、この反発が原因でインクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性が低くなり、高速大量処理、耐水性および非転写性に劣るものと考えられる。
【0016】
そこで、たとえばインクジェット記録紙で通常用いられているカチオン性のインク定着剤を疑似接着剤層に配合すれば、インクジェットインクの定着を図ることができると考え、この考えに基づいて、疑似接着剤層にカチオン性のポリマー、例えばポリアミド系樹脂、4級化ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン、4級化ポリエチレンイミン、ポリアリルスルフォン、ジシアンジアミド縮合物、ポリエチレンポリアミン系ポリマー、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン等を内添することで電荷的にインク分子を捕捉し、インク分子を疑似接着剤層に固定する方法や、多価金属塩類で染料を不溶化して耐水化する方法、カチオン性ポリマーを内添させた疑似接着剤層の層上にアニオン性塗工層を形成して2層構造の塗被層とし、その塗被層によってインクの耐水性を改善する方法等について鋭意研究を行ったが、耐水性、非転写性とも十分とは言えず、インクジェットプリンターによる高速大量処理、コストダウンには寄与しない。さらに、カチオン性のインク定着剤を疑似接着剤に過剰に配合すると、支持体シートに塗布する以前に、疑似接着剤とインク定着剤が反応し、凝集してしまい、疑似接着剤を支持体シートに塗布することができなくなることを知見した。
【0017】
かかる知見に基づき、さらなる鋭意研究を続け、高速大量処理、耐水性および非転写性を得るには、非剥離性感圧接着剤を基本成分とする基剤に内添される微粒子充填剤が、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上のものを用いることがより有効であることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0018】
更に、支持体シートのコブサイズ度が50g/m2以上とするのが、分速約150m等の高速インクジェットプリンターでのインクジェットインク定着に望ましい事を知見した。
【0019】
疑似接着剤との凝集が起こらず、かつインクジェットインクの定着を向上させるためには、カチオン性のポリアミド系樹脂を併用することが有効であることも知見した。カチオン性のポリアミド系樹脂の具体例としては、ポリアミド・エポキシ樹脂、及びポリアミド・尿素樹脂を挙げることができる。これらを単独で使用または併用することが出来る。配合量は、6〜17重量%の範囲とするのが望ましい。
【0020】
本発明において、前記微粒子充填剤として、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上のものを用いることで、インクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性、非転写性が向上する理由は明らかでないが、微粒子充填剤が疑似接着剤を微粒子充填剤表面に付着させるとともに、インクジェットインクを吸蔵又は付着し安定定着させる機能をも有していることに起因するものと思われる。
【0021】
したがって、非剥離性感圧接着剤を基本成分とする基剤に、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上の微粒子充填剤を含有させることにより、インクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性、非転写性を向上させることができ、もって高速大量処理が可能で、インクジェットインクの耐水性および非転写性に優れたインクジェット記録用圧着紙を得ることが出来る。かかるインクジェット記録用圧着紙によれば、高速大量処理しても印字の乾燥不良を生じることがなく、印刷を施した後、印字部に水が付着してもインクジェットインクが溶出することはなく、また印地面を疑似接着した後、剥離する際に反対面に印字が転写することもない。
【0022】
また、微粒子充填剤の平均粒子径は、20ミクロン以下、特に3〜15ミクロンのものが、非剥離性感圧接着剤に対する分散性、表面に疑似接着性を調整する適宜な凹凸を得るため、加圧に対して緩衝効果を発現する点、インクジェットインクの定着の点で好ましい。
【0023】
3ミクロン未満だと、緩衝効果が出難くなり、インクジェットインクの定着性が劣ってくる。20ミクロンを超えると、印刷面の表面性が乱れ、印刷の映えが悪くなり、不要なインクジェットインクのにじみが生じる場合がある。
【0024】
更に、BET比表面積が150m2/g以上の微粒子充填剤がインクジェット染料を迅速に定着させる効果が顕著であり、150m2/g未満では、郵送中の雨濡れ等による事故により印字部に水が付着するとインクジェットインクが溶出しやすくなる問題が生じる。
【0025】
また、吸油量が200ml/100g以上の微粒子充填剤を使用することで、インクジェットインクの種類、成分、水性、油性に関係なく、各種用途のインクジェットプリンターに使用できる。吸油量が200ml/100g未満の微粒子充填剤は、最近利用が増加している、サイテックス社インクジェットプリンターに使用されている、染料成分が4〜7重量%あるインクジェット染料インクの場合、インクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性、非転写性が悪く、インクの裏抜けの問題等が生じる。
【0026】
特に、高速インクジェットプリンターの場合、疑似接着剤層のインクジェットインク吸収性及び乾燥性、定着性を向上させるために、支持体シートのコブサイズ度が50g/m2以上が特に好ましく、コブサイズ度が50g/m2未満では、インクジェット記録用圧着紙のプリンター内での蛇行、詰まり、印刷の寸法安定性等、プリンター適性が劣る場合がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により具体的に説明する。本発明に係るインクジェット記録用圧着紙のー例としては次のようなものがある。すなわち、図1に示す折り畳み疑似接着給与封筒は、支持体シート1の表面に疑似接着剤層2が設けられ、この疑似接着剤層2上に給与情報を印刷した後、(B)図に示すように、その情報印刷面3を内面に印刷面印刷方向中心線から2つに谷折りし、加圧接着させるものである。裏面には、宛名情報4などが印刷される。
【0028】
図2に示す三つ折り葉書は、支持体シート1の表裏面に疑似接着剤層2、2を形成し、その表面に隠蔽情報、通信情報、宛名情報4を印刷した後、(B)図に示すように、宛名印刷面が表面になるように折り畳み加圧接着させるものである。
【0029】
図3に示す二つ折り葉書および図4に示すー部折り畳みタイプの葉書は、支持体シート1の折り畳み内面側に疑似接着剤層2を形成し情報を印刷し、折り合わせて加圧接着するもので、いずれも疑似接着剤層2相互を重ね合わせて加圧接着するものである。
【0030】
これらの例に掲げた用途以外にも、伝票、各種葉書、封筒、報告書にも広く好適に使用されるものであり、疑似接着剤を支持体シートのー部のみに塗布したり、一部非塗布部を設けることで再剥離を容易にすることもできる。本発明のインクジェット記録用圧着紙は、折り畳み疑似接着用紙、重ね合わせ疑似接着用紙の他、親展性を有する情報隠蔽用紙、親展性葉書、親展性封筒、最近用途が広がっている、ICカード、プリペイドカード用などとして好適に適用される。
【0031】
なお、本発明に用いられる支持体シートは、特に限定されるものではなく、たとえばセルロース繊維を主体とする上質紙や、各種合成紙、塩化亜鉛溶液処理を施したバルカナイズドファイバー等を挙げることができ、ICカード用としてはバルカナイズドファイバーが、天然繊維材料としては、機械的強度、電気絶縁性に優れ好適に利用できる。
【0032】
本発明において用いられる疑似接着剤は、基本的には、非剥離性感圧接着剤基剤に、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上である微粒子充填剤が添加されてなり、インクジエツトインクの定着性を高めるためのカチオン性のポリアミド系樹脂が配合された構成である
【0033】
ここで、本発明で用いられる非剥離性感圧接着剤基剤(以下、「感圧接着剤」という)としては、ラテックス、具体的には天然ゴム、合成ゴム等の従来通常の感圧接着剤に使用されているものの中から任意に選択して使用することができるが、特に天然ゴムを無硫黄加硫し、メタアクリル酸メチルと混合した天然ゴムラテックス、天然ゴムにメタアクリル酸メチルをグラフト基重合させて得られた天然ゴムラテックス、アクリル変性ゴムラテックス、ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共童合エマルジョンとの混合物が、耐ブロッキング性、耐経時劣化等の点で好適である。
【0034】
また、疑似接着力を付与するため、感圧接着剤に添加する本発明において用いられる前記微粒子充填剤に付加して、この感圧接着剤に対して、非親和性を有する微粒子充填剤を用いることができる。具体的には、前記感圧接着剤との親和力が小さいもの、たとえば炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、穀物澱粉、シリカゲル、変性澱粉などが好適に使用でき、これらのうち、粒径の異なるものを2種類以上組合せて用いるのが特に好適である。
【0035】
疑似接着剤に配合するその他の助剤として、滑剤、印刷適性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、蛍光染料、着色染料、防腐剤、保湿剤などを必要に応じて配合できる。
【0036】
他方、感圧接着剤に付加して用いられる非親和性を有する微粒子充填剤に代えて、加圧に対して緩衝効果を有する微粒子充填剤と、緩衝効果を有しない微粒子充填剤とを用いることもでき、また好適である。これら微粒子充填剤のうち、加圧に対して緩衝効果を有する微粒子充填剤としては、スチレンビーズ、穀物澱粉、変性澱粉、合成微粒子シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられ、この中で特に好適に使用できるのが穀物澱粉、合成微粒子シリカである。穀物澱粉は、多孔性表面を有しないため、感圧接着剤の付着量が少なく、粒子径が他の微粒子充填剤と同等またはより大きく、粒子自体の弾性があるため、疑似接着力の調整を容易にするとともに、感圧接着剤の付着量が少ないため、ブロッキングを防止し、紙らしい手触りを得ることができる。穀物澱粉としては、その粒径が1〜30ミクロン、好ましくは5〜20ミクロンのものか好適に利用できる。
【0037】
本発明の疑似接着用紙は、支持体シートの少なくとも片面のー部に、前記疑似接着剤組成物の層を設けることにより得られるが、疑似接着剤層は均一な疑似接着面と印刷適性を得るため、ベンドブレード、チツプブレード、コンマ、リップまたはエアーナイフ、カーテンコーターによる塗工を行い、疑似接着剤表面を約1〜10kg/cm2で加圧するのが好ましい。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳説する。感圧接着剤として、天然ゴムラテックスを35重量%、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上である本発明の微粒子充填剤と、小麦粉澱粉、焼成クレー等からなる付加微粒子充填剤とをそれぞれ表1に示す実施例および比較例の配合量に沿って配合し、または配合せずに疑似接着剤を作成した。実施例ではカチオン性ポリアミド系樹脂を配合してある。
【0039】
これらの疑似接着剤を、コブサイズ度が30g/m 2 、40g/m 2 45g/m2、50g/m2、80g/m2からなる支持体シートの片面に塗布して疑似接着用紙を作成した。これらの疑似接着用紙に対して、インクジェット印刷機により印刷を行い、各実施例および比較例について、高速印字適性、耐水性、非転写性、および接着力の評価を行った。
【0040】
高速印字適性の評価は、サイテックス社インクジェットプリンターにて、1007番のサイテックス社水溶性インクを使用し、乾燥機を動かさず分速260mでゴシック文字の連続印字を行い、印字文字の擦れ状態を目視で判断することにより行った。
【0041】
耐水性の評価は、キヤノン社製BJC820Jインクジェットプリンターにて1007番、1019番、1020番のサイテックス社水溶性インクを使用し、2cm四角のベタ印字を行い、印字完了から10分経過した後、印字部分を水に10秒間浸漬し、印字の滲みを目視で判断することにより行った。
【0042】
また、非転写性の評価は、キヤノン社製BJC820Jインクジェットプリンターにて1007番、1019番、1020番のサイテックス社水溶性インクを使用し、2cm四角のベタ印字を行い、印字完了から10分経過した後に、疑似接着剤層部分を向かい合わせて貼合し、貼合から24時間経過後に剥離して、インクの転写状況を目視で判断することにより行った。
【0043】
また、接着力の評価は、疑似接着剤層が形成された支持体シートを20℃、50%で調湿し、2つ折りで貼合機で貼合わせた後、横目に5cm幅に切れ目を入れ、T型剥離機で600mm/minの速度で剥離し、剥離状況を観察することにより行った。それらの結果を各微細粒子の品質条件と合わせて表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0003691252
【0045】
表1から判るように、本発明において用いられる、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上である微粒子充填剤を配合した実施例においては、耐水性および非転写性に劣ることは無かった。
【0046】
本発明のインクジェット記録用圧着紙支持体シートにコブサイズ度が80g/m2の上質紙とカチオン性ポリアミド系樹脂を用いた実施例の場合には、インクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性、非転写性とも十分であるとの結果を得た。
【0047】
他方、疑似接着剤に本発明において用いられる、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上である微粒子充填剤を配合しなかった比較例1では、耐水性、非転写性、接着力とも著しく劣る結果となった。また、微量の付加微粒子充填剤を使用した比較例2では、接着力に若干の改善が見られたものの、耐水性、非転写性とも著しく劣る結果となった。
【0048】
また、本発明に係る微粒子充填剤を用いない比較例3、本発明において用いられる微粒子充填剤に対し、付加微粒子を多く使用した比較例4、5はいずれも耐水性、非転写性、接着力に劣る結果となった。
【0049】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、疑似接着用紙に対するインクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性、非転写性を高めることができた。この結果、疑似接着用紙に付着したインクジェットインクの耐水性および非転写性が著しく向上し、水が付着してもインクジェットインクが溶出したり、あるいは印字面を疑似接着した後、剥離する際に、反対面に印字が転写したりすることをなく、高速印字することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】折重ね給与封筒の説明図である。
【図2】三つ折葉書の説明図である。
【図3】二つ折葉書の説明図である。
【図4】一部折返し葉書の説明図である。
【符号の説明】
1…支持体シート、2…疑似接着剤窟、3…情報印刷面、4…宛名情報。

Claims (1)

  1. 非剥離性感圧接着剤を基本成分とする基剤に、微粒子充填剤とカチオン性樹脂を含有する疑似接着剤の層が、支持体シートの少なくとも片面の一部に形成されている圧着紙であって
    前記支持体シートのコブサイズ度が50g/m 2 以上であり、
    前記微粒子充填剤が、(1)平均粒子径20ミクロン以下であり、(2)BET比表面積が150m2/g以上であり、(3)吸油量が200ml/100g以上のシリカ及びシリカゲルの少なくとも一方であり、
    前記カチオン性樹脂がポリアミド系樹脂であることを特徴とするインクジェット記録用圧着紙。
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