JP3026759B2 - 斜面安定工法 - Google Patents

斜面安定工法

Info

Publication number
JP3026759B2
JP3026759B2 JP8241135A JP24113596A JP3026759B2 JP 3026759 B2 JP3026759 B2 JP 3026759B2 JP 8241135 A JP8241135 A JP 8241135A JP 24113596 A JP24113596 A JP 24113596A JP 3026759 B2 JP3026759 B2 JP 3026759B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anchor
hole
precast block
slope
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8241135A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10231522A (ja
Inventor
泰弘 山田
邦光 山田
Original Assignee
建設基礎エンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 建設基礎エンジニアリング株式会社 filed Critical 建設基礎エンジニアリング株式会社
Priority to JP8241135A priority Critical patent/JP3026759B2/ja
Publication of JPH10231522A publication Critical patent/JPH10231522A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3026759B2 publication Critical patent/JP3026759B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプレキャストブロ
ックを地山に設置して斜面の安定を図る斜面安定工法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】地山に形成した削孔内に挿入して定着す
るアンカーを、地上にてプレキャスト製のブロックに固
定するアンカーヘッドとしては、アンカーのアンカー材
の端部をクサビによって把持して、鋼製の固定具に固定
する手段などが採用されている。またアンカーの緊張材
としては、PC鋼より線やPC鋼線などの鋼製のアンカ
ー材が一般的に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のアン
カーの場合、鋼製の部材が多く使用され、アンカー材の
素材そのものも鋼製であることが一般的であった。鋼製
の部材の最大の課題は、部材が錆び付くことである。特
に、地中に埋設するアンカー材が周辺の地山から浸み出
してきた水分によって錆び付いて破断してしまうことが
あり、そのための対策としてシースや防錆オイルの使用
など様々な工夫がなされていた。また、そのアンカー頭
部の防錆処理も錆を防ぐための確実なものではなかっ
た。
【0004】錆び付かないアンカー材の素材として、鋼
線などの代わりにカーボンファイバー、アラミドファイ
バーやポリエステルファイバーなどの化学繊維を使用す
ることも考えられている。しかしながら、これら化学繊
維はクサビによって把持すると切れてしまい、クサビに
よる固定をそのまま採用できない。また、その他の鋼製
の部材の使用も施工コストを高くする理由となってお
り、それら部材の錆び付き防止の対策も講じなければな
らなかった。更に、クサビを固定するヘッド部分がプレ
キャストブロックの表面に突出することも、景観全体を
損ねていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる斜面安
定工法は、アンカー材を折り返して折り返し部分を引っ
掛け部材に掛けることにより、クサビを使用せずに化学
繊維のアンカー材も使用可能となり、硬化材の付着力に
よりアンカー材を固定することにより、その他の鋼製部
材の使用も控えることが可能となるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明は斜面上にプレキャスト
ブロックを固定するアンカーに特徴を有するものであ
り、斜面の安定を図るためのプレキャストコンクリート
製ブロックに実施するものである。地山に形成した削孔
には、ふたつに折り返したアンカー材を挿入し、折り返
し部分を地表に突出させる。アンカー材の素材として
は、PC鋼線やPC鋼より線の他、カーボンファイバ
ー、アラミドファイバーやポリエステルファイバーなど
の化学繊維が使用できる。化学繊維は繊維のまま束ねて
も使用できるし、棒状に固めたものも使用できる。これ
らアンカー材を削孔内に挿入して、削孔内にグラウト材
を注入して定着する。プレキャストブロックには貫通す
るアンカー孔が形成されており、この中にアンカー材の
折り返し部分を位置させる。アンカー孔は、内周が奥に
行くに従って径が小さくなるテーパー面に形成されてい
るか、或いは凹凸に形成されているのが好ましい。
【0007】アンカー孔の中のアンカー材の折り返し部
分を引っ掛け部材に掛け、その引っ掛け部材に引張棒を
ねじ込み、その引張棒を緊張する。緊張した状態でナッ
トやクサビによって引張棒を支圧板に仮固定する。この
状態でアンカー孔の中に、セメントミルク、モルタル、
樹脂モルタルなどの硬化材を注入して、硬化させる。ア
ンカー材が硬化材と付着して固定される。アンカー孔の
内周がテーパー面か凹凸に形成されてあることにより、
アンカー孔内にて硬化した硬化材にクサビ効果や摩擦効
果が発生して、プレキャストブロックから抜け落ちるこ
とがない。ナットや支圧板はそのまま残置してもよい
が、回転して取り外し、引張棒が抜けた孔に硬化材を埋
めてブロック表面をフラットに形成するのが好ましい。
その後の斜面安定構造物の頭部処理の維持管理が著しく
容易となるので、急傾斜地での構造物の処理方法として
は最適である。
【0008】アンカー材は必ずしも緊張する必要はな
く、引張棒は位置がズレないようにナットなどで固定し
た状態で硬化材を注入してもよい。またアンカー材は削
孔に挿入する他、盛土などによって地中に配する場合も
ある。
【0009】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図1〜3において1はカーボン繊維から
成るアンカー材であって、繊維のまま束ねてふたつ折り
に折り返してある。折り返したアンカー材1のうち、折
り返し部分から所定間隔空けてグラウト材4との付着を
避けるためにアンボンドシース2を被せてある。それか
ら先には適宜間隔を空けて複数箇所にスペーサー12を
介して結束されており、グラウト材4との付着面積を増
やす工夫がなされている。アンカー材1は地山に掘削さ
れた削孔3内に挿入され、削孔3内にセメントミルクな
どのグラウト材4が注入されて定着してある。前記した
アンカー材1の折り返し部分は地上に表出しており、プ
レキャストブロック5のアンカー孔6の中に位置されて
いる。実施例ではプレキャストブロック5として斜面安
定ブロックが使用され、このプレキャストブロック5を
貫通するアンカー孔6は奥の方、つまり地山側に行くに
従って径が小さくなるよう内周面がテーパー面として形
成されている。アンカー孔6の内周面には、一端側の径
が小さくなった鋼製のトランペット形シース17が配し
てある。
【0010】7は鋳物から成る引っ掛け部材であって、
左右中間にねじ孔8が形成されている。9は引張棒であ
って、周囲に雄ねじが刻設されており、引っ掛け部材7
のねじ孔8にねじ込まれて連結されている。アンカー材
1はふたつに分けられて、引っ掛け部材7の左右に掛け
られている。10は鋼製の支圧板であり、中心の孔11
を通した引張棒9にナット13が螺合してある。この状
態で引張棒9をクランプしてシリンダ(ジャッキ)によ
って引っ張り、アンカー材1を緊張する。アンカー材1
を緊張した状態で、支圧板10の注入孔14から硬化材
15であるセメントミルクを注入してアンカー孔6内に
充満して硬化させる。硬化材15は剥出しになったアン
カー材1の周囲に付着し、また引っ掛け部材7の下側に
も入り込んで硬化する。硬化材15の硬化後、ナット1
3と支圧板10を外し、引張棒9を廻して硬化材15か
ら抜く。抜けて出来た孔に硬化材15を詰めてプレキャ
ストブロック5の表面を均す。
【0011】図4及び図5に示すのはプレキャストブロ
ック5として擁壁ブロックを使用した例であり、アンカ
ー材1としてカーボンファイバーを加工処理した素材が
使用されているが、アンボンドシースは使用しておら
ず、全長の所々にスペーサー12を介して折り返したア
ンカー材1の付着面積を増やしている。このアンカー材
1を盛土16の上に敷くように伸ばして硬化材15をア
ンカー材1の上に打設して定着する。このアンカー材1
の折り返し部分を、起立したプレキャストブロック5の
アンカー孔6の中に位置させる。アンカー材1を引っ掛
け部材7にかけて引張棒9をねじ込み、その引張棒9を
支圧板10及びナット13によって所定高さに維持する
よう固定し、アンカー孔6内に硬化材5を注入して硬化
させる。アンカー材1の上に盛土16を更に盛り、以上
の作業を繰り返す。
【0012】その他図6に示すのはプレキャストブロッ
ク5の他の実施例を示したもので、アンカー孔6内周に
鋼製の凹凸異形シース18を配して内周面を凹凸にし
て、硬化材15との摩擦効果により硬化材15が抜け落
ちないようにしめもよい。またアンカー材1としてPC
鋼線やPC鋼より線などの鋼材を使用して緊張力を与え
てプレストレス力をアンカーに与える場合には、地中に
埋設する部分にシースを被せ、そのうちアンカー材の自
由長部分のシース内には防錆グリースを充填することが
採用できる。
【0013】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。アンカー材は折り返し
て引っ掛けて硬化材に付着させ固定するため、カーボン
ファイバーなどの化学繊維をアンカー材の素材として使
用しても切れることがなく安定した斜面安定構造物を建
設することができる。化学繊維をアンカー材の素材と
して採用することにより、錆び付き防止対策も不要で、
信頼性の高いアンカーとなる。品質が均一で強度が高
く信頼性の高いプレキャストブロックのアンカー孔の中
でアンカー材を硬化材に付着させるため、アンカーヘッ
ドに大きな荷重が作用してもプレキャストブロックはア
ンカー孔内の硬化材を周囲から強固に保持する。従って
アンカーヘッドがブロックかた抜けるようなことがな
い。アンカー孔の内周面をテーパー状面や凹凸面とす
ることにより、クサビ効果や摩擦効果が発揮されて、ア
ンカー孔内の硬化材がブロックから抜け落ちることがな
い。ナットや支圧板や引張棒を取り外すことにより、
ブロック表面から突出するものが無くなり、ブロックの
外観が良好になるとともに、それら部材を汎用すること
により施工コストを下げることができる。鋼製部材を
取り外すことにより、それらの防錆対策を講じる必要も
なくなり、施工が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンカーヘッドを実施したプレキャス
トブロックの断面図である。
【図2】アンカーヘッドに使用する部材の斜視図であ
る。
【図3】斜面安定ブロックに本発明を実施した断面図で
ある。
【図4】擁壁ブロックに本発明を実施した断面図であ
る。
【図5】盛土により擁壁ブロックのアンカーを埋設した
実施例の断面図である。
【図6】アンカー孔の他の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 アンカー材 2 アンボンドシース 3 削孔 4 グラウト材 5 プレキャストブロック 6 アンカー孔 7 引っ掛け部材 8 ねじ孔 9 引張棒 10 支圧板 11 孔 12 スペーサー 13 ナット 14 注入孔 15 硬化材 16 盛土 17 トランペット形シース 18 異形シース

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストブロックを貫通するアンカ
    ー孔内に、折り返して地中に定着したアンカー材の折り
    返し部分を配して引っ掛け部材に掛け、その引っ掛け部
    材にねじ込んだ引張棒を緊張してアンカー材を緊張し、
    アンカー孔に硬化材を注入して硬化させてアンカー材の
    折り返し部分をアンカー孔内に固定してプレキャストブ
    ロックを斜面に設置してなる斜面安定工法。
  2. 【請求項2】 プレキャストブロックを貫通するととも
    に、地山に行くに従って径が小さくなるよう内周面をテ
    ーパー状に形成したアンカー孔内に、折り返して地中に
    定着したアンカー材の折り返し部分を配して引っ掛け部
    材に掛け、その引っ掛け部材にねじ込んだ引張棒を固定
    し、アンカー孔に硬化材を注入して硬化させてアンカー
    材の折り返し部分をアンカー孔内に固定してプレキャス
    トブロックを斜面に設置してなる斜面安定工法。
JP8241135A 1996-08-24 1996-08-24 斜面安定工法 Expired - Lifetime JP3026759B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8241135A JP3026759B2 (ja) 1996-08-24 1996-08-24 斜面安定工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8241135A JP3026759B2 (ja) 1996-08-24 1996-08-24 斜面安定工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10231522A JPH10231522A (ja) 1998-09-02
JP3026759B2 true JP3026759B2 (ja) 2000-03-27

Family

ID=17069806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8241135A Expired - Lifetime JP3026759B2 (ja) 1996-08-24 1996-08-24 斜面安定工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3026759B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102002957B (zh) * 2010-12-16 2013-05-22 广东交通职业技术学院 边坡支护结构
CN103233470B (zh) * 2013-04-18 2015-03-04 河海大学 一种加固岩质边坡节理面的可回收锚杆系统的安装方法
CN105089047A (zh) * 2015-06-23 2015-11-25 苏州建鑫建设集团有限公司 一种建筑工程用的锚杆施工装置
KR102125459B1 (ko) * 2018-04-30 2020-06-22 주식회사 동아특수건설 그라운드 앵커용 인발 시험 장치
CN110093920B (zh) * 2019-05-06 2021-04-23 安徽诺乐知识产权服务有限公司 一种建筑工程用边坡加固锚杆
CN113529707A (zh) * 2021-08-10 2021-10-22 哈尔滨工业大学 一种伞形轻型锚杆、边坡支护结构及其施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10231522A (ja) 1998-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100898907B1 (ko) 어스 앵커용 정착구
JPS5920615A (ja) プレストレストコンクリ−ト用束緊張材のための定着装置及び接続装置
KR100793743B1 (ko) 영구앵커 조립체 고정공법 및 그 장치
JP3026759B2 (ja) 斜面安定工法
JPS61117324A (ja) ア−スアンカ−
KR101683455B1 (ko) 인장재 제거 가능한 지반 고정 부재
JP4335546B2 (ja) コンクリート打設時におけるねじ穴形成方法
KR100568041B1 (ko) 영구앙카
JPS622083B2 (ja)
KR200240313Y1 (ko) 제거식 앙카체용 쐐기를 이용한 앙카체
JP4318340B2 (ja) 無受圧版アンカーとその工法
JP3508875B2 (ja) 連続壁工法
JP3966432B2 (ja) 岩盤崩落対策工法
JPH0752177Y2 (ja) 緊張鋼材の固定具
KR101284182B1 (ko) 프리스트레스트를 이용한 지반강화 록볼트와 이의 제작방법 및 이의 시공방법
KR20110133092A (ko) 정착앵커의 재인장장치
KR200329416Y1 (ko) 영구앙카
JP2894223B2 (ja) 付着伝達方式グラウンドアンカー
JP2000204548A (ja) 永久アンカ―
JP2813573B2 (ja) 斜面の簡易安定化工法
JPS64536B2 (ja)
JP3594922B2 (ja) アンカー工法
JP2965560B1 (ja) 斜面の簡易安定化工法
JP2865152B2 (ja) アンカーの施工方法およびこの方法に使用する吊り具
JP2022117016A (ja) 二重式ナットを用いたグラウンドアンカー定着具