JP2865152B2 - アンカーの施工方法およびこの方法に使用する吊り具 - Google Patents
アンカーの施工方法およびこの方法に使用する吊り具Info
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- Piles And Underground Anchors (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物基礎の下方にアン
カーを構築するためのアンカーの施工方法に係わり、特
に、任意の施工地盤面からのアンカーの構築に好適なア
ンカーの施工方法、および、この方法に使用する吊り具
に関する。
カーを構築するためのアンカーの施工方法に係わり、特
に、任意の施工地盤面からのアンカーの構築に好適なア
ンカーの施工方法、および、この方法に使用する吊り具
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビル等の建物の施工では、建物
が地震により転倒することを防止するため、例えば、図
11に示すように、建物11の基礎の下層にアンカー1
3のアンカー体15を造成し、アンカー13の引張り材
17を介して建物11の基礎を下方に牽引し、建物11
の安定を図ることが行われている。
が地震により転倒することを防止するため、例えば、図
11に示すように、建物11の基礎の下層にアンカー1
3のアンカー体15を造成し、アンカー13の引張り材
17を介して建物11の基礎を下方に牽引し、建物11
の安定を図ることが行われている。
【0003】また、建物11が水圧により浮き上がるこ
とを防止するため、例えば、図12に示すように、建物
11の基礎の下層に、アンカー13のアンカー体15を
造成し、アンカー13の引張り材17を介して建物11
の基礎を下方に牽引し、建物11の浮き上がりを防止す
ることが行われている。一般に、このようなアンカー1
3の構築は、例えば、図13に示すように、建物11の
地下部を構築するための掘削が終了した後、根切り床か
ら行われる。
とを防止するため、例えば、図12に示すように、建物
11の基礎の下層に、アンカー13のアンカー体15を
造成し、アンカー13の引張り材17を介して建物11
の基礎を下方に牽引し、建物11の浮き上がりを防止す
ることが行われている。一般に、このようなアンカー1
3の構築は、例えば、図13に示すように、建物11の
地下部を構築するための掘削が終了した後、根切り床か
ら行われる。
【0004】しかしながら、図14の左側に示すよう
に、建物11の基礎の下層に、被圧層が存在する時に
は、アンカー13の造成中に、被圧水が噴出し、根切り
床からのアンカー13の造成が困難になるため、図14
の右側に示すように、掘削に先立って被圧水の影響の無
い任意の施工地盤面、例えば、地表面(G.L)上から
のアンカー13の造成が行われる。
に、建物11の基礎の下層に、被圧層が存在する時に
は、アンカー13の造成中に、被圧水が噴出し、根切り
床からのアンカー13の造成が困難になるため、図14
の右側に示すように、掘削に先立って被圧水の影響の無
い任意の施工地盤面、例えば、地表面(G.L)上から
のアンカー13の造成が行われる。
【0005】そして、このような地表面からのアンカー
13の造成では、施工上、地表面まで引張り材17が延
在されるのが普通である。
13の造成では、施工上、地表面まで引張り材17が延
在されるのが普通である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のアンカーの施工方法では、施工地盤面まで引
張り材17が延在されるため、引張り材17には、実際
には引張り材17として使用されない、引張り材17の
定着レベルから施工地盤面、例えば、地表面までの長
さ、すなわち、図14の不要部が必要になり、引張り材
17のコストが増大するという問題があった。
うな従来のアンカーの施工方法では、施工地盤面まで引
張り材17が延在されるため、引張り材17には、実際
には引張り材17として使用されない、引張り材17の
定着レベルから施工地盤面、例えば、地表面までの長
さ、すなわち、図14の不要部が必要になり、引張り材
17のコストが増大するという問題があった。
【0007】また、このように施工地盤面まで引張り材
17が延在されていると、根切り床までの地下掘削時
に、引張り材17が障害となるため、引張り材17を切
断除去しながら地下掘削を行う必要があり、多大な工数
が必要になるという問題があった。すなわち、一般に、
引張り材17は、PC鋼線を使用し、これを数本束ねて
構成されており、その切断には、多大な工数が必要であ
り、これを切断しながらの地下掘削には、多大な労力が
必要になるという問題があった。
17が延在されていると、根切り床までの地下掘削時
に、引張り材17が障害となるため、引張り材17を切
断除去しながら地下掘削を行う必要があり、多大な工数
が必要になるという問題があった。すなわち、一般に、
引張り材17は、PC鋼線を使用し、これを数本束ねて
構成されており、その切断には、多大な工数が必要であ
り、これを切断しながらの地下掘削には、多大な労力が
必要になるという問題があった。
【0008】本発明は、上記のような問題を解決したも
ので、施工地盤面から定着レベルまでの間に引張り材を
配置することなく、容易,確実にアンカーの施工を行う
ことのできるアンカーの施工方法、および、この方法に
使用する吊り具を提供することを目的とする。
ので、施工地盤面から定着レベルまでの間に引張り材を
配置することなく、容易,確実にアンカーの施工を行う
ことのできるアンカーの施工方法、および、この方法に
使用する吊り具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のアンカーの施工
方法は、任意の施工地盤面から根切り床下方の所定深度
まで縦孔を形成する削孔工程と、前記施工地盤面から前
記縦孔の底部に、引張り材の下端が固着されるシース部
材を落下させるシース部材挿入工程と、前記シース部材
から施工地盤面まで延在される内部グラウト材注入ホー
スを用いてシース部材内に内部グラウト材を注入する内
部グラウト材注入工程と、前記シース部材から施工地盤
面まで延在される外部グラウト材注入ホースを用いて前
記縦孔内に外部グラウト材を注入する外部グラウト材注
入工程とを備えたアンカーの施工方法において、前記シ
ース部材挿入工程時に、前記引張り材の上端を、建物基
礎への引張り材定着レベルに位置させるとともに、前記
シース部材および引張り材を、吊り持ち部材により施工
地盤面に支持するものである。
方法は、任意の施工地盤面から根切り床下方の所定深度
まで縦孔を形成する削孔工程と、前記施工地盤面から前
記縦孔の底部に、引張り材の下端が固着されるシース部
材を落下させるシース部材挿入工程と、前記シース部材
から施工地盤面まで延在される内部グラウト材注入ホー
スを用いてシース部材内に内部グラウト材を注入する内
部グラウト材注入工程と、前記シース部材から施工地盤
面まで延在される外部グラウト材注入ホースを用いて前
記縦孔内に外部グラウト材を注入する外部グラウト材注
入工程とを備えたアンカーの施工方法において、前記シ
ース部材挿入工程時に、前記引張り材の上端を、建物基
礎への引張り材定着レベルに位置させるとともに、前記
シース部材および引張り材を、吊り持ち部材により施工
地盤面に支持するものである。
【0010】本発明の吊り具は、シース部材内に挿入固
定され引張り材の間隔を保持するためのスペーサと、こ
のスペーサに下端が固着され内部グラウト材の戻り通路
の一部を形成するパイプ部材と、このパイプ部材に固定
され可撓性を有する吊り持ち部材が挿通される吊り耳と
を有するものである。
定され引張り材の間隔を保持するためのスペーサと、こ
のスペーサに下端が固着され内部グラウト材の戻り通路
の一部を形成するパイプ部材と、このパイプ部材に固定
され可撓性を有する吊り持ち部材が挿通される吊り耳と
を有するものである。
【0011】
【作用】本発明のアンカーの施工方法では、シース部材
を縦孔の底部に配置した時に、引張り材の上端が、建物
基礎への引張り材定着レベルに位置され、シース部材お
よび引張り材が、吊り持ち部材により施工地盤面に支持
される。本発明の吊り具では、パイプ部材の吊り耳に挿
通される吊り持ち部材により、シース部材および引張り
材が、施工地盤面から支持され、内部グラウト材注入工
程および外部グラウト材注入工程の後に、施工地盤面か
ら吊り持ち部材の一端を引くことにより、吊り持ち部材
が施工地盤面に回収される。
を縦孔の底部に配置した時に、引張り材の上端が、建物
基礎への引張り材定着レベルに位置され、シース部材お
よび引張り材が、吊り持ち部材により施工地盤面に支持
される。本発明の吊り具では、パイプ部材の吊り耳に挿
通される吊り持ち部材により、シース部材および引張り
材が、施工地盤面から支持され、内部グラウト材注入工
程および外部グラウト材注入工程の後に、施工地盤面か
ら吊り持ち部材の一端を引くことにより、吊り持ち部材
が施工地盤面に回収される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。本発明のアンカーの施工方法の一実施例で
は、先ず、図2に示すように、ケーシングパイプ31を
使用して、施工地盤面、例えば、地表面(G.L)から
根切り床下方の所定深度まで、縦孔33を形成する削孔
工程が行われる。
に説明する。本発明のアンカーの施工方法の一実施例で
は、先ず、図2に示すように、ケーシングパイプ31を
使用して、施工地盤面、例えば、地表面(G.L)から
根切り床下方の所定深度まで、縦孔33を形成する削孔
工程が行われる。
【0013】この後、図3に示すように、施工地盤面か
ら縦孔33の底部に、引張り材35の下端が固着される
シース部材37を落下させるシース部材挿入工程が行わ
れる。この実施例では、シース部材37には、波型シー
スが使用される。そして、シース部材37の縦孔33の
底部への挿入状態において、施工地盤面から、内部グラ
ウト材注入ホース39,外部グラウト材注入ホース41
および内部グラウト材戻りホース43が、シース部材3
7まで延在されている。
ら縦孔33の底部に、引張り材35の下端が固着される
シース部材37を落下させるシース部材挿入工程が行わ
れる。この実施例では、シース部材37には、波型シー
スが使用される。そして、シース部材37の縦孔33の
底部への挿入状態において、施工地盤面から、内部グラ
ウト材注入ホース39,外部グラウト材注入ホース41
および内部グラウト材戻りホース43が、シース部材3
7まで延在されている。
【0014】また、この状態において、引張り材35の
上端が、建物基礎への引張り材17の定着レベルより多
少上方、すなわち、引張り材35をジャッキ等で緊張す
るための、例えば、1.8m程度の余長を残す位置に位
置され、シース部材37および引張り材35が、吊り持
ち部材45により施工地盤面に支持されている。図1
は、図3の状態におけるシース部材37の上部の詳細を
示すもので、シース部材37内には、吊り具47を構成
する円板状のスペーサ49が挿入固定されている。
上端が、建物基礎への引張り材17の定着レベルより多
少上方、すなわち、引張り材35をジャッキ等で緊張す
るための、例えば、1.8m程度の余長を残す位置に位
置され、シース部材37および引張り材35が、吊り持
ち部材45により施工地盤面に支持されている。図1
は、図3の状態におけるシース部材37の上部の詳細を
示すもので、シース部材37内には、吊り具47を構成
する円板状のスペーサ49が挿入固定されている。
【0015】このスペーサ49には、図4および図5に
示すように、引張り材35が挿通される多数の貫通孔5
1が形成され、この貫通孔51に引張り材35を挿通す
ることにより引張り材35の間隔が保持されている。ま
た、このスペーサ49には、内部グラウト材注入ホース
39および外部グラウト材注入ホース41が挿通される
貫通孔53,55が形成されている。
示すように、引張り材35が挿通される多数の貫通孔5
1が形成され、この貫通孔51に引張り材35を挿通す
ることにより引張り材35の間隔が保持されている。ま
た、このスペーサ49には、内部グラウト材注入ホース
39および外部グラウト材注入ホース41が挿通される
貫通孔53,55が形成されている。
【0016】このスペーサ49の中央には、螺子孔57
が形成され、この螺子孔57には、パイプ部材59の下
端が螺合されている。すなわち、パイプ部材59の下部
には、図6に示すように、スペーサ49の螺子孔57に
螺合するためと、硬化材67との接着力を増大するため
に、雄螺子部61が形成され、また、中央部には、内部
グラウト材の戻り通路63の一部が形成されている。
が形成され、この螺子孔57には、パイプ部材59の下
端が螺合されている。すなわち、パイプ部材59の下部
には、図6に示すように、スペーサ49の螺子孔57に
螺合するためと、硬化材67との接着力を増大するため
に、雄螺子部61が形成され、また、中央部には、内部
グラウト材の戻り通路63の一部が形成されている。
【0017】このパイプ部材59の上部には、一対の吊
り耳65が形成され、これ等の吊り耳65には、例え
ば、図1に示したように、ワイヤーからなる可撓性を有
する吊り持ち部材45が挿通されている。この吊り持ち
部材45の両端は、施工地盤面上の、例えば、クレーン
等に連結されている。
り耳65が形成され、これ等の吊り耳65には、例え
ば、図1に示したように、ワイヤーからなる可撓性を有
する吊り持ち部材45が挿通されている。この吊り持ち
部材45の両端は、施工地盤面上の、例えば、クレーン
等に連結されている。
【0018】また、パイプ部材59の上端には、内部グ
ラウト材戻りホース43の下端が接続されている。そし
て、このような状態において、シース部材37のスペー
サ49の上方には、硬化材67が充填固化され、シース
部材37,スペーサ49,引張り材35、および、パイ
プ部材59が、相互に強固に連結されている。
ラウト材戻りホース43の下端が接続されている。そし
て、このような状態において、シース部材37のスペー
サ49の上方には、硬化材67が充填固化され、シース
部材37,スペーサ49,引張り材35、および、パイ
プ部材59が、相互に強固に連結されている。
【0019】なお、シース部材37のスペーサ49の上
方への、硬化材67の充填固化は、シース部材37を縦
孔33内に挿入する前に、施工地盤面上において予め行
われる。この後、図7に示すように、シース部材37か
ら施工地盤面まで延在される内部グラウト材注入ホース
39を用いて、シース部材37内に、内部グラウト材6
9を注入する内部グラウト材注入工程が行われる。
方への、硬化材67の充填固化は、シース部材37を縦
孔33内に挿入する前に、施工地盤面上において予め行
われる。この後、図7に示すように、シース部材37か
ら施工地盤面まで延在される内部グラウト材注入ホース
39を用いて、シース部材37内に、内部グラウト材6
9を注入する内部グラウト材注入工程が行われる。
【0020】なお、シース部材37内に内部グラウト材
69が確実に充填されたかどうかの確認は、パイプ部材
59を通った内部グラウト材69が、内部グラウト材戻
りホース43の上端から施工地盤面に排出されることを
確認することにより行われる。この後、図8に示すよう
に、シース部材37から施工地盤面まで延在される外部
グラウト材注入ホース41を用いて縦孔33内に外部グ
ラウト材71を注入する外部グラウト材注入工程が行わ
れる。
69が確実に充填されたかどうかの確認は、パイプ部材
59を通った内部グラウト材69が、内部グラウト材戻
りホース43の上端から施工地盤面に排出されることを
確認することにより行われる。この後、図8に示すよう
に、シース部材37から施工地盤面まで延在される外部
グラウト材注入ホース41を用いて縦孔33内に外部グ
ラウト材71を注入する外部グラウト材注入工程が行わ
れる。
【0021】なお、外部グラウト材注入ホース41は、
予め、シース部材37の下端から縦孔33内に突出され
ている。この後、図9に示すように、施工地盤面から吊
り持ち部材45の一端が引かれ、吊り持ち部材45が、
吊り具47の吊り耳65を通り、施工地盤面に回収され
る。
予め、シース部材37の下端から縦孔33内に突出され
ている。この後、図9に示すように、施工地盤面から吊
り持ち部材45の一端が引かれ、吊り持ち部材45が、
吊り具47の吊り耳65を通り、施工地盤面に回収され
る。
【0022】そして、この後、図10に示すように、縦
孔33からケーシングパイプ31が抜かれ、アンカーの
施工が終了する。以上述べたアンカーの施工方法では、
シース部材挿入工程時に、引張り材35の上端を、建物
基礎への引張り材35の定着レベルに位置させるととも
に、シース部材37および引張り材35を、吊り持ち部
材45により施工地盤面に支持するようにしたので、施
工地盤面から定着レベルまでの間に引張り材35を配置
することなく、容易,確実にアンカーの施工を行うこと
ができる。
孔33からケーシングパイプ31が抜かれ、アンカーの
施工が終了する。以上述べたアンカーの施工方法では、
シース部材挿入工程時に、引張り材35の上端を、建物
基礎への引張り材35の定着レベルに位置させるととも
に、シース部材37および引張り材35を、吊り持ち部
材45により施工地盤面に支持するようにしたので、施
工地盤面から定着レベルまでの間に引張り材35を配置
することなく、容易,確実にアンカーの施工を行うこと
ができる。
【0023】すなわち、上述したアンカーの施工方法で
は、シース部材37を縦孔33の底部に配置した時に、
引張り材35の上端が、建物基礎への引張り材35の定
着レベルに位置され、シース部材37および引張り材3
5が、吊り持ち部材45により施工地盤面に支持される
ため、施工地盤面まで引張り材35が延在されることが
なくなり、実際に引張り材35として必要充分な定着レ
ベルまでの長さとなるため、引張り材35の長さを従来
より大幅に短くすることができ、引張り材35のコスト
を低減することが可能となる。
は、シース部材37を縦孔33の底部に配置した時に、
引張り材35の上端が、建物基礎への引張り材35の定
着レベルに位置され、シース部材37および引張り材3
5が、吊り持ち部材45により施工地盤面に支持される
ため、施工地盤面まで引張り材35が延在されることが
なくなり、実際に引張り材35として必要充分な定着レ
ベルまでの長さとなるため、引張り材35の長さを従来
より大幅に短くすることができ、引張り材35のコスト
を低減することが可能となる。
【0024】また、施工地盤面まで引張り材35が延在
されることがなくなるため、根切り床までの地下掘削時
に、引張り材35が障害となることがなくなり、工数を
低減することが可能となる。また、上述した吊り具47
では、吊り具47を、シース部材37内に挿入固定され
引張り材35の間隔を保持するためのスペーサ49と、
このスペーサ49に下端が固着され内部グラウト材69
の戻り通路63の一部を形成するパイプ部材59と、こ
のパイプ部材59に固定され可撓性を有する吊り持ち部
材45が挿通される吊り耳65とから構成したので、上
述したアンカーの施工方法を、容易,確実に実施するこ
とができる。
されることがなくなるため、根切り床までの地下掘削時
に、引張り材35が障害となることがなくなり、工数を
低減することが可能となる。また、上述した吊り具47
では、吊り具47を、シース部材37内に挿入固定され
引張り材35の間隔を保持するためのスペーサ49と、
このスペーサ49に下端が固着され内部グラウト材69
の戻り通路63の一部を形成するパイプ部材59と、こ
のパイプ部材59に固定され可撓性を有する吊り持ち部
材45が挿通される吊り耳65とから構成したので、上
述したアンカーの施工方法を、容易,確実に実施するこ
とができる。
【0025】すなわち、以上のように構成された吊り具
では、パイプ部材59の吊り耳47に挿通される吊り持
ち部材45により、シース部材37および引張り材35
が、施工地盤面から支持され、内部グラウト材注入工程
および外部グラウト材注入工程の後に、施工地盤面から
吊り持ち部材45の一端を引くことにより、吊り持ち部
材45が施工地盤面に回収されるため、上述したアンカ
ーの施工方法を、より容易,確実に実施することが可能
となる。
では、パイプ部材59の吊り耳47に挿通される吊り持
ち部材45により、シース部材37および引張り材35
が、施工地盤面から支持され、内部グラウト材注入工程
および外部グラウト材注入工程の後に、施工地盤面から
吊り持ち部材45の一端を引くことにより、吊り持ち部
材45が施工地盤面に回収されるため、上述したアンカ
ーの施工方法を、より容易,確実に実施することが可能
となる。
【0026】また、この実施例では、吊り持ち部材45
を容易に回収することができるため、根切り床までの地
下掘削時に、吊り持ち部材45が障害となることを確実
に防止することが可能となる。さらに、以上のように構
成された吊り具47では、パイプ部材59の螺子部61
をスペーサ49より充分上方位置まで延在させたので、
硬化材67により、パイプ部材59をより強固に固定す
ることが可能となる。
を容易に回収することができるため、根切り床までの地
下掘削時に、吊り持ち部材45が障害となることを確実
に防止することが可能となる。さらに、以上のように構
成された吊り具47では、パイプ部材59の螺子部61
をスペーサ49より充分上方位置まで延在させたので、
硬化材67により、パイプ部材59をより強固に固定す
ることが可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のアンカーの
施工方法では、シース部材挿入工程時に、引張り材の上
端を、建物基礎への引張り材定着レベルに位置させると
ともに、シース部材および引張り材を、吊り持ち部材に
より施工地盤面に支持するようにしたので、施工地盤面
から定着レベルまでの間に引張り材を配置することな
く、容易,確実にアンカーの施工を行うことができる。
施工方法では、シース部材挿入工程時に、引張り材の上
端を、建物基礎への引張り材定着レベルに位置させると
ともに、シース部材および引張り材を、吊り持ち部材に
より施工地盤面に支持するようにしたので、施工地盤面
から定着レベルまでの間に引張り材を配置することな
く、容易,確実にアンカーの施工を行うことができる。
【0028】また、本発明の吊り具では、吊り具を、シ
ース部材内に挿入固定され引張り材の間隔を保持するた
めのスペーサと、このスペーサに下端が固着され内部グ
ラウト材の戻り通路の一部を形成するパイプ部材と、こ
のパイプ部材に固定され可撓性を有する吊り持ち部材が
挿通される吊り耳とから構成したので、本発明のアンカ
ーの施工方法を、容易,確実に実施することができると
いう利点がある。
ース部材内に挿入固定され引張り材の間隔を保持するた
めのスペーサと、このスペーサに下端が固着され内部グ
ラウト材の戻り通路の一部を形成するパイプ部材と、こ
のパイプ部材に固定され可撓性を有する吊り持ち部材が
挿通される吊り耳とから構成したので、本発明のアンカ
ーの施工方法を、容易,確実に実施することができると
いう利点がある。
【図1】図3のシース部材の上部の詳細を示す斜視図で
ある。
ある。
【図2】本発明のアンカーの施工方法の一実施例の削孔
工程を示す説明図である。
工程を示す説明図である。
【図3】本発明のアンカーの施工方法の一実施例のシー
ス部材挿入工程を示す説明図である。
ス部材挿入工程を示す説明図である。
【図4】図2のシース部材挿入工程に使用される、吊り
具のスペーサを示す上面図である。
具のスペーサを示す上面図である。
【図5】図4のスペーサを示す断面図である。
【図6】図2のシース部材挿入工程に使用される吊り具
のパイプ部材を示す断面図である。
のパイプ部材を示す断面図である。
【図7】本発明のアンカーの施工方法の一実施例の内部
グラウト材注入工程を示す説明図である。
グラウト材注入工程を示す説明図である。
【図8】本発明のアンカーの施工方法の一実施例の外部
グラウト材注入工程を示す説明図である。
グラウト材注入工程を示す説明図である。
【図9】本発明のアンカーの施工方法の一実施例の吊り
持ち部材引き抜き工程を示す説明図である。
持ち部材引き抜き工程を示す説明図である。
【図10】本発明のアンカーの施工方法の一実施例のケ
ーシングパイプ回収工程を示す説明図である。
ーシングパイプ回収工程を示す説明図である。
【図11】従来の転倒防止用のアンカーを示す説明図で
ある。
ある。
【図12】従来の浮遊防止用のアンカーを示す説明図で
ある。
ある。
【図13】根切り床からのアンカーの施工を示す説明図
である。
である。
【図14】施工地盤面からのアンカーの施工を示す説明
図である。
図である。
33 縦孔 35 引張り材 37 シース部材 39 内部グラウト材注入ホース 41 外部グラウト材注入ホース 45 吊り持ち部材 47 吊り具 49 スペーサ 59 パイプ部材 65 吊り耳 69 内部グラウト材 71 外部グラウト材 G.L 施工地盤面(地表面)
Claims (2)
- 【請求項1】 任意の施工地盤面から根切り床下方の所
定深度まで縦孔を形成する削孔工程と、前記施工地盤面
から前記縦孔の底部に、引張り材の下端が固着されるシ
ース部材を落下させるシース部材挿入工程と、前記シー
ス部材から施工地盤面まで延在される内部グラウト材注
入ホースを用いてシース部材内に内部グラウト材を注入
する内部グラウト材注入工程と、前記シース部材から施
工地盤面まで延在される外部グラウト材注入ホースを用
いて前記縦孔内に外部グラウト材を注入する外部グラウ
ト材注入工程とを備えたアンカーの施工方法において、
前記シース部材挿入工程時に、前記引張り材の上端を、
建物基礎への引張り材定着レベルに位置させるととも
に、前記シース部材および引張り材を、吊り持ち部材に
より施工地盤面に支持することを特徴とするアンカーの
施工方法。 - 【請求項2】 シース部材内に挿入固定され引張り材の
間隔を保持するためのスペーサと、このスペーサに下端
が固着され内部グラウト材の戻り通路の一部を形成する
パイプ部材と、このパイプ部材に固定され可撓性を有す
る吊り持ち部材が挿通される吊り耳とを有することを特
徴とする吊り具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10144991A JP2865152B2 (ja) | 1991-05-07 | 1991-05-07 | アンカーの施工方法およびこの方法に使用する吊り具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10144991A JP2865152B2 (ja) | 1991-05-07 | 1991-05-07 | アンカーの施工方法およびこの方法に使用する吊り具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04333719A JPH04333719A (ja) | 1992-11-20 |
JP2865152B2 true JP2865152B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=14301003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10144991A Expired - Lifetime JP2865152B2 (ja) | 1991-05-07 | 1991-05-07 | アンカーの施工方法およびこの方法に使用する吊り具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2865152B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-07 JP JP10144991A patent/JP2865152B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04333719A (ja) | 1992-11-20 |
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