JPH07279172A - 深層地盤におけるタイロッドアンカーの設置方法 - Google Patents

深層地盤におけるタイロッドアンカーの設置方法

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JPH07279172A
JPH07279172A JP6743394A JP6743394A JPH07279172A JP H07279172 A JPH07279172 A JP H07279172A JP 6743394 A JP6743394 A JP 6743394A JP 6743394 A JP6743394 A JP 6743394A JP H07279172 A JPH07279172 A JP H07279172A
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JP
Japan
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tie rod
pile
ground
anchor
steel
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Pending
Application number
JP6743394A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Hachiri
勲 八里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Publication of JPH07279172A publication Critical patent/JPH07279172A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイロッドの定着作業用の溝を掘削すること
なく、タイロッドアンカーの挿入先端部を地盤中に確実
にアンカーし定着することのできる深層地盤におけるタ
イロッドアンカーの設置方法を提供することである。 【構成】 山留壁1を構築した深層地盤Eにおいて、前
記山留壁1に打ち込まれたタイロッド5の先端部と、こ
れと直交して地上部から前記地盤E内に鉛直に打ち込ん
だ先開き形中割れ鋼杭8の隙間8c内に鋏込んで連結し
てアンカー体とし、該鋼杭8を芯材としてソイルセメン
ト柱3aと一体化した耐荷体杭とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、山留壁で支持される
深層地盤の土圧を負担するタイロッドアンカーの設置方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】山留壁を構築した深層地盤の支持を行う
場合、従来では山留壁にタイバックアンカーを打ち込ん
である一定長さまでアンカーを地盤に挿入し、アンカー
の頭部を山留壁にボルトで止めて固定するか、あるいは
山留壁を貫通してタイロッドを地盤中に挿入し、挿入さ
れたタイロッドの先端定着位置に溝を掘削し、そこでタ
イロッドの先端を止め、地盤の支持を行った後埋め戻す
ことが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法にあっては、アンカーの定着長さを確保しなければ
ならず、しかも地盤強度が弱い軟弱地盤ではアンカー体
としての機能は期待できなかった。
【0004】また後者の方法においては挿入されたタイ
ロッドの先端を止めるには、人が入れるだけのスペース
を掘削しなければならないため、浅層地盤にしか適用で
きず、しかも掘削される溝を支持するために山留壁も造
らなければならないため、作業に手間取る欠点があっ
た。
【0005】この発明は以上の問題に鑑みなされたもの
であって、その目的は、タイロッドの定着作業用の溝を
掘削することなく、タイロッドアンカーの挿入先端部を
地盤中に確実にアンカーし定着することのできる深層地
盤におけるタイロッドアンカーの設置方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明方法は、山留壁を構築した深層地盤におい
て、前記山留壁に打ち込まれるタイロッドの先端部を、
これと直交して地上部から前記地盤内に鉛直に打ち込ま
れる耐荷体杭とを連結してアンカー体とすることを特徴
とするものである。
【0007】またこの発明方法では、挿入された前記タ
イロッドの先端部を前記耐荷体杭内に挿通されたガイド
用棒鋼の先端フックで引っ掛け係止し、次いで先開き型
中割れ鋼杭を前記ガイド用棒鋼に沿って挿入し、所定の
位置に据え付けることによって、前記タイロッドの先端
部を前記鋼杭の中割れ部に連結した状態で耐荷体杭とし
機能させることができる。
【0008】
【作用】以上の方法によれば、タイロッドの先端を地盤
に打ち込まれた耐荷体杭と連繋することによってこれに
支持定着される。
【0009】請求項2の構成によれば、先開き型中割れ
鋼杭を挿入することで、タイロッドの先端はこれの中割
れ部に係合し、これをアンカー体として地盤中に定着さ
れ、また鋼杭は耐荷体杭の芯材としてそのまま活用され
る。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0011】図1ないし図5はこの発明方法の手順を示
すもので、まず図1に示すように、山留壁1を構築後、
この山留壁1の内側の深層地盤Eをアースオーガ掘削機
2により所定の深さまで鉛直に掘削して耐荷体杭孔3を
造成するとともに、この内部にソイルセメント柱3aを
充填する。このソイルセメント柱3aは、その固化によ
り耐荷体杭を形成する。なお、場合によっては多軸アー
スオーガ掘削機を用いることができる。また図中点線は
タイロッドの挿入予定位置を示す。
【0012】次いで図2に示すように山留壁1を貫通し
て前記地盤E内を耐荷体杭孔3に向けてタイロッドアン
カー孔4を削孔し、耐荷体杭孔3に到達させる。その後
はこのアンカー孔4内にタイロッド5を挿通し、耐荷体
杭孔3の奥部にまで貫通させる。
【0013】タイロッド5の先端には支圧用座金付きナ
ット5aが設けられている。また、5bはアンカー孔4
からのセメントミルクの噴出を防止するためにタイロッ
ド5の周囲に設けたパッカーである。
【0014】次に図3(a)に示すように、先端にフッ
ク部6aを設けた棒鋼6を地上部から耐荷体杭孔3に挿
入し、タイロッド5の先端をフック部6aによって吊り
上げ固定する。この作業は盲作業であるが、フック部6
aによってタイロッド5を引っ掛け係止した時点ではナ
ット5aがフック部6aに係止され、引上げ抵抗が大き
くなることによって確認される。確認後は棒鋼6を吊り
上げ状態を保持しながらこの位置に固定する。
【0015】この後図3(b)に示すように先開き形中
割れ鋼杭8(以下鋼杭と略記する)を棒鋼6をガイドと
して耐荷体杭孔3内に挿通する。
【0016】この鋼杭8は、先端部をテーパ状に切欠い
た一対の鋼材8a同士を前記切欠き部8b同士が拡開す
べく対向配置し、長手方向に沿って中割れ部となる所定
の隙間8cを保持して上部を連結板8dによって連結し
たものある。
【0017】また、この鋼杭8の側面には上下方向に沿
って塩ビパイプなどからなる複数のガイドパイプ9が配
列され、この各ガイドパイプ9を前記棒鋼6に挿入し、
これをガイドとして前記耐荷体杭孔3内に押し込むこと
ができる。
【0018】押し込まれた鋼杭8は最終的にはフック部
6aの位置まで下降し、その先端切欠き部8bをガイド
としてタイロッド5の先端部を隙間8cの内部に挿通す
る。このときナット5aは隙間8cの外側より突出して
いる。このように鋼杭8によってタイロッド5を捕捉し
た後さらに鋼杭8を下降させると、各ガイドパイプ9は
棒鋼6のフック部6の曲げの部分に当接して変形または
破壊されるため、下降動作の障害とはならない。
【0019】最終的には図4に示すように前記連結板8
dの下部に前記タイロッド5が当接することで、押し込
み抵抗が大となり、連結定着が良好に行われたことが確
認され、押し込み作業を終了する。この後棒鋼6を引き
下げてタイロッド5から外し、引上げ回収する。
【0020】この後は経時変化によるソイルセメント柱
3aの硬化により鋼杭8は耐荷体杭の芯材としてそのま
ま活用され、タイロッド5のアンカー体として機能す
る。
【0021】最後に図5に示すようにタイロッド5の山
留壁1側突出端を油圧ジャッキなどで緊張し、既に山留
壁1の外側面に組付けられた腹起こし10に支圧金物1
1を介して固定することによってタイロッド5の緊張作
業を完了し、山留壁1の支圧造成を完了する。
【0022】なお、図5の造成完了状態においては、前
記タイロッド5を上下二段地盤E内に挿通し、これと直
交する鋼杭8によってアンカーしているが、この間隔や
深さはタイロッド5に対するアンカーの割り付け位置に
よって定められるものである。
【0023】その方法として、例えば図6に示すよう
に、鋼杭8は山留壁1の壁面と最終床付面との交点から
引いた安定地盤角αと耐荷体杭のタイロッド5の取付点
からL1 に示す寸法Lm/3(チャンの方法による地中
埋込み杭の頭部自由の場合の式から求まる杭長L2 で示
す寸法をLmとする)の深さの点から引いた杭の前面受
動崩壊角βが杭とタイロッド5の取付点の高さ以下で交
わらないよう設置することによって定めることが望まし
い。
【0024】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明による深層地盤におけるタイロッドアンカ
ーの設置方法にあっては、タイロッドの先端を地盤に打
ち込まれた耐荷体杭と連繋することによってこれに支持
定着されるため、従来のように定着のための溝を掘削し
たりこれの支持のための山留壁を造成する必要がなく、
作業を簡略化できる。
【0025】請求項2の構成によれば、先開き型中割れ
鋼杭を挿入することで、タイロッドの先端はこれの中割
れ部に係合し、これをアンカー体として地盤中に定着さ
れ、また鋼杭は耐荷体杭の芯材としてそのまま活用され
るため、強固なアンカー効果を得られる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】山留壁に対し耐荷体杭を掘削している状態を示
す断面図である。
【図2】タイロッドを耐荷体杭に向けて挿入している状
態を示す断面図である。
【図3】(a)は棒鋼を耐荷体杭内に挿入している状態
を示す断面図である。(b)は鋼杭と棒鋼およびタイロ
ッドとの関係を示す斜視図である
【図4】鋼杭とタイロッド最終連結形状を示す斜視図で
ある。
【図5】タイロッドの緊張作業終了状態を示す断面図で
ある。
【図6】タイロッドに対するアンカーの割り付け位置の
工学的解説図である。
【符号の説明】
1 山留壁 3 耐荷体杭孔 3a ソイルセメント柱(耐荷体杭) 4 タイロッドアンカー孔 5 タイロッド 5a ナット(先端部) 6 ガイド用棒鋼 6a フック部 8 先開き形中割れ鋼杭 9 ガイドパイプ E 深層地盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山留壁を構築した深層地盤において、前
    記山留壁に打ち込まれるタイロッドの先端部を、これと
    直交して地上部から前記地盤内に鉛直に打ち込まれる耐
    荷体杭とを連結してアンカー体とすることを特徴とする
    深層地盤におけるタイロッドアンカーの設置方法。
  2. 【請求項2】 挿入された前記タイロッドの先端部を前
    記耐荷体杭内に挿通されたガイド用棒鋼の先端フックで
    引っ掛け係止し、次いで先開き型中割れ鋼杭を前記ガイ
    ド用棒鋼に沿って挿入し、所定の位置に据え付けること
    によって、前記タイロッドの先端部を前記鋼杭の中割れ
    部に連結した状態で耐荷体杭として機能させることを特
    徴とする請求項1記載の深層地盤におけるタイロッドア
    ンカーの設置方法。
JP6743394A 1994-04-05 1994-04-05 深層地盤におけるタイロッドアンカーの設置方法 Pending JPH07279172A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102493462A (zh) * 2011-12-09 2012-06-13 中国建筑西南勘察设计研究院有限公司 对拉式灌注桩基坑支护结构
JP2014005650A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Taisei Corp 山留壁の支持構造
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JP2017197910A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 鹿島建設株式会社 土留壁構造の構築方法および土留壁構造
CN112461466A (zh) * 2020-10-27 2021-03-09 同济大学 一种地震作用下桩锚支护边坡的动力模拟试验系统

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