JP3025608B2 - 壁材留付装置 - Google Patents

壁材留付装置

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JP3025608B2
JP3025608B2 JP5354394A JP35439493A JP3025608B2 JP 3025608 B2 JP3025608 B2 JP 3025608B2 JP 5354394 A JP5354394 A JP 5354394A JP 35439493 A JP35439493 A JP 35439493A JP 3025608 B2 JP3025608 B2 JP 3025608B2
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秀也 内山
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株式会社染野製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物内の壁面に所望の
材質の壁材を留め付ける壁材留付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、体育館、格技場、教室、事務
所や一般住宅等の建物の多くは壁がコンクリートにて形
成されており、そのような壁の内側には内装材としての
壁材が留め付けられている。
【0003】かかる壁材を留め付ける方法としては、図
1に示すようなものがある。この方法では、まずコンク
リートの内壁面Wに沿って角材(間柱、胴縁)10,…
を格子状に組み立てる。次に、角材(間柱、胴縁)1
0,…の表面に接着剤を塗布し、該接着剤を塗布した部
分に壁材11を密着させ、その状態で釘を打ち込んで壁
材11を角材(間柱、胴縁)10,…に固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よれば、角材(間柱、胴縁)10,…を格子状に組み立
てる必要があり、また壁材11の取付けは接着剤と釘と
によって行われていたため、作業が煩雑になるという問
題があった。特に、釘を打ちつける場合には、壁材11
を落ちないように支えておく必要があるため、かかる釘
の打ちつけ作業は1人では困難であるという問題があっ
た。
【0005】また、角材(間柱、胴縁)10,…の表面
は、壁材11を取り付ける必要から湾曲していないこと
が望ましく、そのためには角材(間柱、胴縁)10,…
と壁Wとの間にスペーサを入れて調節しなければならな
い場合もあり、作業をより一層複雑にしていた。
【0006】そこで、本発明は、釘や接着剤によらず係
止部材によって留め付ける等により取り付け作業を容易
にする壁材留付装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、上下を長手方向として建物内の壁面(W)に沿って
固定されるスタット部材(2)と、上下面に互に係合す
る凸条部(5a1 )又は凹溝(5b2 )を有する壁材
(5a,5b…)と、前記スタット部材の前記壁面の反
対面に前記壁材を留め付ける係止部材(6)と、を備え
てなる壁材留付装置において、前記スタット部材(2)
が、前記壁面の反対側に上下方向に連続して形成される
開口部(2a)と、該開口部を形成する縁部(2c,2
c)にて該開口部の左右に形成されるガイド溝(2d,
2d)と、略コ字状の断面形状の内部にて形成される溝
部(2b)と、を有し、前記係止部材(6)が、前記ス
タット部材の開口部から溝部内に入り込むと共にその長
手方向が前記開口部の幅より長い形状からなる本体(6
c)と、該本体の長手方向の中央部分を、前記スタット
部材の開口部の幅より若干小さい幅で突出形成すると共
に折曲してなる中央部(6b)と、該中央部の左右にあ
って前記ガイド溝に摺動し得る形状からなる両縁部(6
a,6a)と、を有し、前記係止部材(6)の本体(6
c)を前記スタット部材の溝部内に入れて、前記両縁部
(6a,6a)を前記ガイド溝(2d,2d)に当接す
ると共に、前記中央部(6b)を、互に接合する前記凸
条部(5a1 )及び凹溝(5b2 )の間に挟んで、前記
壁材(5a…)を前記スタット部材(2)に留め付け、
かつ前記壁面(W)と前記スタット部材(2)との間に
弾性部材(33,103)を介在して、該弾性部材が、
前記壁材(5a…)に加えられた外力を前記スタット部
材を介して受け止める、ことを特徴とする壁材留付装置
にある。
【0008】請求項2に係る本発明は、前記スタット部
材(2)が、前記壁面(W)に対向する側に第2の開口
部(2e)を有し、該第2の開口部により前記弾性部材
(33,103)を前記スタット部材(2)に係止して
なる、請求項1記載の壁材留付装置にある。
【0009】請求項3に係る本発明は、前記第2の開口
部(2e)が、幅方向の比較的広い大孔部(2e1
と、比較的狭い小孔部(2e2 )とを有し、前記弾性部
材(33,103)と一体的に設けられた係止手段(3
1,32,105b)を、前記大孔部(2e1 )から前
記スタット部材の溝部(2b)に入れて、前記小孔部
(2e2 )部分にて前記弾性部材(33,103)と前
記係止手段とで前記スタット部材(2)を挟むようにし
て該弾性部材を前記スタット部材に係止してなる、請求
項2記載の壁材留付装置にある。
【0010】請求項4に係る本発明は、前記係止手段
が、前記弾性部材(103)を囲むようにして一体的に
設けられたクリップ(105b)である、請求項3記載
の壁材留付装置にある。
【0011】
【作用】スタット部材(2)を、建物内の壁面(W)に
沿ってかつ該壁面との間に弾性部材(33,103)を
介在して、その長手方向が上下になるように取付ける。
そして、係止部材(6)の長手方向を上記スタット部材
(2)の開口部(2a)の長手方向に合せて、係止部材
の本体(6c)をスタット部材の溝部(2b)内に入
れ、この状態で該係止部材(6)を溝部内にてその長手
方向が開口部の長手方向に直交する方向に回転して、そ
の中央部(6b)を開口部(2a)より突出すると共
に、その両縁部(6a,6a)をスタット部材のガイド
溝(2d,2d)に当接する。そして、係止部材(6)
をその両縁部(6a,6a)がガイド溝(2d,2d)
にガイドされつつ下降して、その中央部(6b)を、既
にその下面接合部がスタット部材に固定されている壁材
(5a)の上面接合部に当接し、その上段となる壁材
(5b)の下面接合部との間に挟んで、上記上下接合面
の凸条部(5a1)及び凹溝(5b2 )を互に係合し
て、壁材(5a,5b)をスタット部材(2)に留め付
ける。
【0012】このようにして簡単に留め付けられた壁材
(5a,5b…)は、選手等が該壁材に激突しても、該
壁材に加えられた外力はスタット部材(2)を介して弾
性部材(33,103)により受け止められ、選手等が
受けるダメージが小さく、かつ壁材が抜け落ちることも
防止される。
【0013】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照
するものであるが、何ら本発明の構成を限定するもので
はない。
【0014】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。
【0015】まず、本発明の第1実施例について、図2
乃至図7に沿って説明する。
【0016】本実施例に係る壁材留付装置1は、図2及
び図3に示すように、制振鋼板にて形成されたスタッド
部材(柱状部材)2と、このスタッド部材2を壁Wに固
定するためのアンカボルト(取付けボルト)3,…と、
カバ、タモ、ニレなどの合板からなる壁材5a,5b,
…と、かかる壁材5a,5b,…をスタッド部材2に留
め付ける固定クリップ(係止部材)6,…と、を備えて
いる。
【0017】このうちのスタッド部材2は、図4(a) に
示すように、開口部(第1の開口部)2aを有する略コ
字状の断面形状をしており、その内部には溝部2bが形
成されている。そして、これらの溝部2b及び開口部2
aは、スタッド部材2の長手方向に沿って一定幅に形成
されており、また開口部2aを形成する縁部2c,2c
は、それぞれ内側に折り曲げられてガイド溝2d,2d
を形成している。また、スタッド部材2において開口部
2aの反対側には多数の孔部(第2の開口部)2e,…
が所定のピッチで形成されている。なお、これらの孔部
2e,…は、図4(b) に詳示するように、大径孔部2e
1 ,…と小径孔部2e2 ,…とから形成されている。
【0018】また、アンカボルト3は、壁Wに打ち込ま
れると先端部が開いて抜けないような構造になってお
り、その基端側(スタッド部材2の側)には、図3に示
すように、ナット31、固定ゴム32、緩衝ゴム(弾性
部材)33、ワッシャ(フランジ部)34、ナット35
及びナット36が順に挿通されている。このうちの固定
ゴム32及び緩衝ゴム33は共にドーナッツ形状をして
おり、固定ゴム32の外径は、前記小径孔部2e2 ,…
の開口幅よりも大きく、かつ大径孔部2e1 ,…の開口
幅よりも小さく設定されている。また、緩衝ゴム33の
外径は小径孔部2e2 ,…及び大径孔部2e1 ,…のい
ずれの開口幅よりも大きく設定されている。すなわち、
スタッド部材2とアンカボルト3とは、固定ゴム32及
び孔部2eの形状によって着脱自在になるように構成さ
れており、固定ゴム32を大径孔部2e1 からスタッド
部材2内部に入れた上で小径孔部2e2 まで移動させる
とスタッド部材2とアンカボルト3とは係合状態とな
り、その係合を解除する場合にはその逆の操作を行えば
良いようになっている。したがって、緩衝ゴム33に対
向するようにアンカボルト3に挿通された固定ゴム32
が、係合手段として機能し、孔部2eとの協働によりア
ンカボルト3とスタッド部材2とを係合し得るように構
成されている。また、係合された状態では、ワッシャ3
4と緩衝ゴム33とは接しており、緩衝ゴム33は、ス
タッド部材2を挟んで壁材5a,5b,…の反対側(す
なわち、孔部2eの形成された側)に位置して、壁材5
a,5b,…に加えられた外力をスタッド部材2を介し
て受け止めるように構成されている。なお、ナット3
1,35は、固定ゴム32及び緩衝ゴム33を介してス
タッド部材2を挟持し、かつその挟持位置を規定するた
めのものであり、またスタッド部材2はアンカボルト3
を介して壁Wに固定されることとなる。
【0019】また、固定クリップ6は、図5(a) に詳示
するように、薄板鋼板にて形成されており、主に、突出
形成された両縁部6a,6aと、同じく突出形成されて
先端部が約90°の角度で折り曲げられた中央部6b
と、から形成されている。そして、該固定クリップ6
は、その短手方向がスタット部材2の開口部2aの幅よ
り狭い細長形状からなり、該開口部2aから溝部2b内
に入り込み、かつその長手方向が開口部の幅より長い形
状からなる本体6cを有しており、該本体の中央部6b
が開口部2aの幅よりも若干小さく形成されると共に両
縁部6a,6aがガイド溝2d,2d内を摺動しうる寸
法に形成されており、固定クリップ6がスタッド部材2
に摺動自在に支持された状態では、該固定クリップ6の
中央部6bがスタッド部材2の開口部2aよりも所定量
だけ突出するようになっている。
【0020】さらに、壁材5a,5b,…は一定の寸法
(例えば、225mm×1800mm)にて形成されてお
り、図5(b) に示すように、その上端面には凸条部5a
1 ,5b1 ,…が形成されると共に下端面には凹溝5a
2 ,5b2 ,…が形成されている(凸条部5a1 及び凹
溝5b2 のみ図示)。そして、凸条部5a1 ,5b1
…は凹溝5a2 ,5b2 ,…に嵌め込まれるようになっ
ており、上述した固定クリップ6,…の中央部6b,…
は、凸条部5a1 ,5b1 ,…と凹溝5a2 ,b2 ,…
との間に挟まれる形状になっている。また、壁材5aの
下部には断面が略L字状の幅木7が取り付けられている
(図2参照)。なお、壁材5aの下端部は固定スタート
クリップ8によってスタッド部材2に留め付けられると
共に、壁材5a,5b,…の最上端部はフィニッシュク
リップ9によってスタッド部材2に留め付けられるよう
になっている(図2参照)。
【0021】ついで、本実施例の作用について説明す
る。
【0022】いま、壁材5a,5b,…を留め付けるに
は、まず体育館等の建物の壁Wにアンカボルト3,…を
埋め込む。これらのアンカボルト3,…における上下方
向のピッチは、スタッド部材2の孔部2e,…のピッチ
に対応したものとし、また横方向のピッチは壁材5a,
5b,…の幅寸法(例えば、1800mm)よりも小さい
ものとする。なお、これらのアンカボルト3,…にはナ
ット31等を挿通させておく。次に、各アンカボルト
3,…に挿通されている緩衝ゴム33,…が同一鉛直面
となり、スタッド部材2を円滑に取り付け得るように、
緩衝ゴム33,…の位置をナット35等により調整す
る。
【0023】次に、上下に一列に並んだアンカボルト
3,…に対して1個ずつスタッド部材2を取り付ける。
この取り付けは、アンカボルト3側のナット31及び固
定ゴム32が大径孔部2e1 からスタッド部材2の内側
に挿入されるようにスタッド部材2を移動させ、さらに
各アンカボルト3,…が小径孔部2e2 ,…の部分に位
置するように、さらにスタッド部材2をその長手方向に
移動させることにより行う。このとき、緩衝ゴム33・
ワッシャ34・ナット35,36はスタッド部材2の外
側に出しておく。なお、このようにしてスタッド部材2
を取り付けた状態で、ナット34等を再度調整してもよ
い。次に、スタッド部材2の下端部に沿うように、か
つ、凸条部5a1 が上になるように壁材5aを保持し、
スタッド部材2にはめ込んだ固定クリップ6を挟持する
ように、他の壁材5bの溝部5b2 を凸条部5a1 に嵌
め込む。これにより、2つの壁材5a,5bは固定クリ
ップ6を介してスタッド部材2に係止されることとな
る。このようにして壁材5a,5b,…を順に積み上げ
ることにより、壁Wは壁材5a,5b,…によって覆わ
れることとなる。最後に、フィニッシュクリップ9及び
幅木7を取り付けて作業が終了する。
【0024】次に、本実施例の効果について説明する。
【0025】本実施例によれば、壁Wへの固定はアンカ
ボルト3,…の埋め込みのみでよく、従来例のように角
材を格子状に組む必要がない。また、壁材5a,5b,
…の取付けに際しては固定クリップ6,…の嵌め込みの
みでよく、接着剤や釘が不要である。したがって、これ
らの一連の作業が簡単になり、1人で行うことができ
る。さらに、スタッド部材2の位置の調節も、ナット3
1等の調整により簡単に行え熟練も不要である。
【0026】一方、アンカボルト3とスタッド部材2と
の間には緩衝ゴム33が介装されている。したがって、
本実施例を体育館の壁に適用し、運動中の人が壁材5
a,5b,…に衝突しても、その衝突エネルギはこのゴ
ム33に吸収され、壁材5a,5b,…は破損しにく
く、また衝突した人が怪我をすることもない。
【0027】なお、上述第1実施例においてはスタッド
部材2を制振鋼板にて形成するものとしたが、もちろん
これに限る必要はなく、通常の鋼板で形成するようにし
ても良い。また、上述実施例においてはスタッド部材2
を壁Wに固定するようにしたが、もちろんこれに限る必
要はなく、スタッド部材2の上下両端を天井及び床に配
置したランナにより固定するようにしてもよい。さら
に、上述実施例においては壁材5a,5b,…をカバ、
タモ、ニレなどの合板にて形成するものとしたが、もち
ろんこれに限る必要はなく、吸音等のために多数の孔が
穿設された有孔ボードや、その他の板材を使用してもよ
い。またさらに、壁材5a,5b,…と壁Wとの間にグ
ラスウールを介装してもよく、このグラスウールによっ
て遮音がなされ、暖房費の節約もできる。
【0028】また、上述実施例においてはアンカボルト
3によって固定したが、もちろんこれに限る必要はな
い。以下に、他の固定方法を図6(a) 及び(b) に沿って
説明する。なお、図3に示すものと同一部分は同一符号
を付して説明を省略する。
【0029】図6(a) に示す方法では、アンカボルト3
の代わりに通常のボルト(取付けボルト)13を使用し
ており、このボルト13の先端側(すなわち、壁側)に
はナット15及びプレート16が挿通されている。一
方、壁Wには予め孔Waを穿設しておき、この孔Wa内
に接着剤を注入した後にボルト13を挿入することによ
りスタッド部材2が固定されるようになっている。な
お、ボルト13の出入りはナット15にて調整するよう
になっている。また、この方法による場合には、予め壁
Wに孔Waを穿設して接着剤を充填しておき、その孔W
aに、スタッド部材2に先に取り付けたボルト13を挿
入して固定するようにしてもよい。
【0030】一方、図6(b) に示す方法では、ボルト
(取付けボルト)23の先端にナット25及びプレート
26を固着したものが用いられる。そして、このプレー
ト26の裏面(壁側の面)に接着剤を塗布して壁Wに取
り付け、スタッド部材2を固定するようになっている。
なお、このプレート26には、図7に詳示するように、
幾つかの孔部26a,…が形成されており、接着剤の一
部が露出して接着剤全体が早期に固結するようになって
いる。また、この方法による場合には、ボルト23,…
をスタッド部材2に先に取り付け、これらのボルト2
3,…をプレート26,…を介して同時に壁Wに固定す
るようにしてもよい。
【0031】また一方、ナット35とワッシャ34とは
予め固着されていてもよく、例えば、ナット35をウェ
ルドナットとしてワッシャ34に溶接してもよい。
【0032】次に、本発明の第2実施例について、図8
乃至図12に沿って説明する。なお、図2乃至図7に示
すものと同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0033】本実施例に係る壁材留付装置100は、図
8及び図9に示すように、上述実施例と同様のアンカボ
ルト3を備えており、アンカボルト3の基端側(スタッ
ド部材2の側)にはナット101及び把持具102が挿
通されている(図9参照)。ここで、把持具102は、
図10に詳示するように、略直方体の緩衝ゴム(弾性部
材)103と、この緩衝ゴム103を囲むように配置さ
れたフレーム部材105とからなっている。そして、フ
レーム部材105は、略コ字状に形成されて緩衝ゴム1
03に接してその一端側を支持するフランジ部105a
と、緩衝ゴム103を囲むようにしてフランジ部105
aから延設された2本のクリップ部(係合手段)105
b,105bと、を有している。なお、これら2本のク
リップ部105b,105bの先端と緩衝ゴム103と
の間には、図10(b) に示すように、所定寸法の隙間が
形成されており、図11に示すように、孔部2eよりス
タッド部材2内に挿入されたクリップ部105b,10
5bは、スタッド部材2を緩衝ゴム103との間で挟持
するように構成されている。したがって、アンカボルト
3は、クリップ部105b,105bと孔部2eとの協
働によってスタッド部材2に係合され、また、係合状態
においては緩衝ゴム103は、スタッド部材2を挟んで
壁材5a,5b,…の反対側(すなわち、孔部2eの形
成された側)に位置して、壁材5a,5b,…に加えら
れた外力をスタッド部材2を介して受け止めるように構
成されている。また、フランジ部105aの略中央部に
は、ねじ溝を有するナット部105cがバーリング加工
によって形成されており、緩衝ゴム103には、このナ
ット部105cに連続する孔部103aが形成されてい
る。さらに、このナット部105cと上述したナット1
01とによって、アンカボルト3と把持具102との相
対位置関係を調整するようになっている。一方、アンカ
ボルト3の先端側(すなわち、壁側)にはナット106
及びプレート107が挿通されており、アンカボルト3
の壁への挿入量が規定されるようになっている。
【0034】ついで、本実施例の作用について説明す
る。
【0035】壁材5a,5b,…を留め付けるには、上
述第1実施例と同様に、アンカボルト3,…を壁Wに埋
め込む。また、ナット101及び把持具102は、埋め
込む前のアンカボルト3に予め装着しておくか、アンカ
ボルト3を埋め込んだ後に装着する。そして、アンカボ
ルト3,…を埋め込んだ後で、把持具102の位置を調
整し、全ての把持具102,…が同一鉛直面上にあるよ
うにする。次に、上下に一列に並んだアンカボルト3,
…に対して1個ずつスタッド部材2を取り付ける。この
取り付けは、把持具102のクリップ部105b,10
5bをスタッド部材2の大径孔部2e1 から挿入し、ク
リップ部105b,105bと緩衝ゴム103とによっ
てスタッド部材2を挟持することにより行う。次に、壁
材5a,5b,…を固定クリップ6によってスタッド部
材2に係止させて行き、作業を終了させる。
【0036】次に、本実施例の効果について説明する。
【0037】本実施例によれば、壁Wへの固定はアンカ
ボルト3,…の埋め込みのみでよく、従来例のように角
材を格子状に組む必要がない。また、壁材5a,5b,
…の取付けに際しては固定クリップ6,…の嵌め込みの
みでよく、接着剤や釘が不要である。したがって、これ
らの一連の作業が簡単になり、1人で行うことができ
る。さらに、スタッド部材2の位置の調節も、ナット等
の調整により簡単に行え熟練も不要である。
【0038】一方、アンカボルト3とスタッド部材2と
の間には弾性体(緩衝ゴム103)が介装されているた
め、壁材5a,5b,…に衝撃加わっても該衝撃を吸収
することができる。したがって、本実施例を体育館の壁
に適用し、運動中の人が壁材5a,5b,…に衝突して
も、その衝突エネルギは緩衝ゴム103に吸収され、壁
材5a,5b,…は破損しにくく、また衝突した人が怪
我をすることもない。
【0039】なお、上述実施例においては壁材5a,5
b,…を、カバ、タモ、ニレなどの合板や、有孔ボード
や、その他の板材で形成してもよい。また、壁材5a,
5b,…と壁Wとの間にグラスウールを介装してもよ
く、このグラスウールによって遮音がなされ、暖房費の
節約もできる。さらに、上述実施例においては、クリッ
プ部105b,105bを下向きにしてスタッド部材2
を係止するようにしたが、上向きにして係止するように
してもよい。またさらに、上述した緩衝ゴム103の厚
さは適宜変更すればよく、例えば住宅用の場合には薄く
して壁材取り付け用のスペースを小さくしてもよい。
【0040】また、上述実施例においては、ナット部1
05cとナット101とによってアンカボルト3と把持
具102との相対位置関係を調整するようにしたが、も
ちろんこれに限る必要はなく、ナット101を用いずに
ナット部105c単独で位置調整を行うようにしても良
い。さらに、上述実施例においては、フランジ部105
aの略中央部をバーリング加工してナット部105cを
形成したが、もちろんこれに限る必要はなく、フランジ
部105aには孔のみ形成するものとしてねじ加工は行
わず、その代わりにウェルドナットを溶接するようにし
てもよい。
【0041】一方、上述実施例においてはアンカボルト
3によって固定したが、もちろんこれに限る必要はな
く、図12(a) 及び(b) に示すように、ボルト(取付け
ボルト)113,123、ナット15,25及びプレー
ト16,26によって固定するようにしてもよい。な
お、固定方法は図6(a) (b) と同様の方法による。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
係止部材をスタット部材の開口部から溝部内に入れて、
回転することによりその両縁部がガイド溝に当接し、そ
して中央部を壁材の上下接合面に挟むことにより、容易
に壁材を留め付けることができ、かつこの際、係止部材
はスタット部材に沿って上下に移動でき、壁材の幅に合
せての位置決めを必要としない。また、係止部材は、そ
の中央部が上下の壁材の接合面に挟持されて回転するこ
とはなく、その両縁部がガイド溝に当接していることと
相俟って、一度留め付けられた壁材は、確実にスタット
部材に取付けられ、選手等が壁材に激突しても抜け落ち
ることはない。更に、前記スタット部材は、断面コ字状
の比較的簡単な構成からなり、鋼板のロール成形等によ
り安価に製造でき、また係止部材も比較的簡単な構造か
らなり、鋼板のプレス成形等により安価に製造でき、上
記壁材の留め付けが容易になることと相俟って、体育館
等の比較的大面積からなる壁面を安価にかつ早期に施工
することができる。
【0043】また、壁材に加えられた外力は、スタット
部材を介して弾性部材により受け止められ、壁材への激
突による選手等のケガの発生を減少することができる。
【0044】さらに、スタット部材に第2の開口部を形
成すると共に、該第2の開口部により弾性部材をスタッ
ト部材に係止すると、弾性部材のスタット部材の取付け
が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の壁材留め付方法を説明するための図。
【図2】第1実施例に係る壁材留付装置の構造を示す断
面図。
【図3】スタッド部材の取付け部の詳細構造を示す断面
図。
【図4】(a) はスタッド部材の断面形状を示す断面図、
(b) はスタッド部材の孔部の形状を示す正面図。
【図5】(a) は固定クリップの全体構造を示す斜視図、
(b) は固定クリップと壁材との係合状態を示す図。
【図6】スタッド部材の他の取付け方法を説明するため
の図。
【図7】プレートの構造を示す平面図。
【図8】第2実施例に係る壁材留付装置の構造を示す断
面図。
【図9】スタッド部材の取付け部の詳細構造を示す断面
図。
【図10】(a) は把持具の詳細構造を示す斜視図、(b)
はそのA−A断面図。
【図11】把持具の取付け状態を説明するための図。
【図12】スタッド部材の他の取付け方法を説明するた
めの図。
【符号の説明】
1 壁材留付装置 2 柱状部材(スタッド部材) 2a 第1の開口部(開口部) 2e 第2の開口部(孔部) 3 取付けボルト(アンカボルト) 5a,5b,… 壁材 6 係止部材(固定クリップ) 6a 縁部 6b 中央部 13 取付けボルト(ボルト) 23 取付けボルト(ボルト) 31 ナット 32 係合手段(固定ゴム) 33 弾性部材(緩衝ゴム) 34 フランジ部(ワッシャ) 35 ナット 36 ナット 100 壁材留付装置 102 把持具 103 弾性部材(緩衝ゴム) 105 フレーム部材 105a フランジ部 105b,105b 係合手段(クリップ部) 113 取付けボルト(ボルト) 123 取付けボルト(ボルト)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下を長手方向として建物内の壁面に沿
    って固定されるスタット部材と、上下面に互に係合する
    凸条部又は凹溝を有する壁材と、前記スタット部材の前
    記壁面の反対面に前記壁材を留め付ける係止部材と、を
    備えてなる壁材留付装置において、 前記スタット部材が、前記壁面の反対側に上下方向に連
    続して形成される開口部と、該開口部を形成する縁部に
    て該開口部の左右に形成されるガイド溝と、略コ字状の
    断面形状の内部にて形成される溝部と、を有し、 前記係止部材が、前記スタット部材の開口部から前記溝
    部内に入り込むと共にその長手方向が前記開口部の幅よ
    り長い形状からなる本体と、該本体の長手方向の中央部
    分を、前記スタット部材の開口部の幅より若干小さい幅
    で突出形成すると共に折曲してなる中央部と、該中央部
    の左右にあって前記ガイド溝に摺動し得る形状からなる
    両縁部と、を有し、 前記係止部材の本体を前記スタット部材の溝部内に入れ
    て、前記両縁部を前記ガイド溝に当接すると共に、前記
    中央部を、互に接合する前記凸条部及び凹溝の間に挟ん
    で、前記壁材を前記スタット部材に留め付け、 かつ前記壁面と前記スタット部材との間に弾性部材を介
    在して、該弾性部材が、前記壁材に加えられた外力を前
    記スタット部材を介して受け止める、 ことを特徴とする壁材留付装置。
  2. 【請求項2】 前記スタット部材が、前記壁面に対向す
    る側に第2の開口部を有し、該第2の開口部により前記
    弾性部材を前記スタット部材に係止してなる、 請求項1記載の壁材留付装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の開口部が、幅方向の比較的広
    い大孔部と、比較的狭い小孔部とを有し、前記弾性部材
    と一体的に設けられた係止手段を、前記大孔部から前記
    スタット部材の溝部に入れて、前記小孔部部分にて前記
    弾性部材と前記係止手段とで前記スタット部材を挟むよ
    うにして該弾性部材を前記スタット部材に係止してな
    る、 請求項2記載の壁材留付装置。
  4. 【請求項4】 前記係止手段が、前記弾性部材を囲むよ
    うにして一体的に設けられたクリップである、 請求項3記載の壁材留付装置。
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