JP3025605B2 - 美白化粧料 - Google Patents

美白化粧料

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JP3025605B2 JP5180235A JP18023593A JP3025605B2 JP 3025605 B2 JP3025605 B2 JP 3025605B2 JP 5180235 A JP5180235 A JP 5180235A JP 18023593 A JP18023593 A JP 18023593A JP 3025605 B2 JP3025605 B2 JP 3025605B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は美白化粧料に関し、更に
詳しくは皮膚美白効果及びシミ・ソバカスの防止効果を
有する美白化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】皮膚の
シミやソバカスは、一般に、日光の紫外線暴露による刺
激やホルモンの異常又は遺伝的要素を原因としてメラノ
サイトが活性化され、その結果メラノサイトにて合成さ
れたメラニン色素が皮膚内に異常沈着することにより発
生する。
【0003】このようなシミ・ソバカスの治療には、従
来、L−アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノ
ン誘導体、コウジ酸及びその誘導体、胎盤抽出物等のメ
ラニン抑制効果を有するものが使用されている。
【0004】しかし、これらの物質はいずれも微弱なメ
ラニン抑制効果しか示さないため、それぞれ単独で化粧
料等に配合した場合、十分な美白効果及びシミ・ソバカ
ス防止効果が得られなかった。
【0005】そこで、優れた美白効果とシミ・ソバカス
防止効果とをもたらす化粧料の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、後述する特定の成分を組合
せ含有する化粧料が、十分な美白作用とシミ・ソバカス
防止作用とを示すことを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち、本発明は、下記成分(A)及び
(B); (A)アスコルビン酸及びその誘導体並びに胎盤抽出物
から選ばれる一種又は二種以上、(B)カミツレ抽出
物、を含有することを特徴とする美白化粧料を提供する
ものである。
【0008】本発明に使用される成分(A)のアスコル
ビン酸及びその誘導体としては、例えばL−アスコルビ
ン酸リン酸エステルの1価金属塩であるL−アスコルビ
ン酸リン酸エステルナトリウム塩、L−アスコルビン酸
リン酸エステルカリウム塩、2価金属塩であるL−アス
コルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコ
ルビン酸リン酸エステルカルシウム塩、3価金属塩であ
るL−アスコルビン酸リン酸エステルアルミニウム塩、
また、L−アスコルビン酸硫酸エステルの1価金属塩で
あるL−アスコルビン酸硫酸エステルナトリウム塩、L
−アスコルビン酸硫酸エステルカリウム塩、2価金属塩
であるL−アスコルビン酸硫酸エステルマグネシカウム
塩、L−アスコルビン酸硫酸エステルカルシウム塩、3
価金属塩であるL−アスコルビン酸硫酸エステルアルミ
ニウム塩、そして、L−アスコルビンの1価金属塩であ
るL−アスコルビン酸ナトリウム塩、L−アスコルビン
酸カリウム塩、2価金属塩であるL−アスコルビン酸マ
グネシウム塩、L−アスコルビン酸カルシウム塩、3価
金属塩であるL−アスコルビン酸アルミニウム塩等が好
ましいものとして挙げられる。
【0009】同じく成分(A)の胎盤抽出物としては、
ウシ、ブタ又はヒト等の哺乳動物の胎盤を洗浄、除血、
破砕、凍結等の手段を経て、水溶性成分を抽出した後、
更に不純物を除去して得られるものが挙げられる。これ
らは、水溶性プラセンタエキスとして一般に市販され化
粧品原料として使用されている。
【0010】成分(A)は、これらのうち一種又は二種
以上が本発明化粧料に配合される。
【0011】成分(A)の本発明化粧料への配合量は、
0.01〜30重量%(以下、単に「%」で示す)、特
に0.1〜10%とすると、十分な美白効果が得られ、
保存安定性や使用感等に優れるので好ましい。
【0012】本発明に使用される成分(B)のカミツレ
抽出物としては、カミツレ〔Matricaria c
hamomilla L.(Compositae)〕
の花を水又はメタノール、エタノール、プロパノール、
プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等
の親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得ら
れる抽出液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥粉末等
が挙げられる。かかるカミツレ抽出物には、カマズレ
ン、ウンベリフェロン、7−メトキシクマリン、マトリ
シン、マトリカリン、タラキサステロール、ルペオー
ル、アピイン等が一般に含まれている。
【0013】カミツレの好ましい抽出方法としては、例
えば次の方法が挙げられる。すなわち、カミツレの花を
乾燥し、細切したものにエタノール/水混合溶媒を加
え、時々攪拌しながら室温から50℃で浸漬した後、圧
搾分離して抽出液を得る。この抽出液を濾過してカミツ
レ抽出物とする。市販品としては、例えば「カミツレリ
キッド」(一丸ファルコス(株)製,固形分0.60〜
1.20%)が挙げられる。
【0014】成分(B)の本発明化粧料への配合量は、
固形分として0.00001〜5%、特に0.0000
5〜1.0%とすると、十分な美白効果が得られ、ま
た、製品の保存安定性にも優れるので好ましい。
【0015】本発明の美白化粧料には、必要に応じ、本
発明の効果を損なわない範囲において、上記必須成分の
他に通常化粧品や医薬部外品、医薬品等に用いられる各
種任意成分を必要に応じて適宜配合することができる。
このような任意成分としては、例えば精製水、エタノー
ル、油性物質、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、薬効
成分、粉体、紫外線吸収剤、色素、香料、乳化安定剤、
pH調整剤等が挙げられる。
【0016】油性成分としては、例えば流動パラフィ
ン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツ
ロウ、カルナウバロウ、オリーブ油、ラノリン、高級ア
ルコール、脂肪酸、高級アルコールと脂肪酸の合成エス
テル油、シリコーン油等が挙げられ、保湿剤としては、
例えばソルビトール、キシリトール、グリセリン、マル
チトール、プロピレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、1,4−ブチレングリコール、ピロリドンカ
ルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、ポリオキ
シプロピレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
等が挙げられ、増粘剤としては、例えばカルボキシビニ
ルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
アルコール、カラギーナン、ゼラチン等の水溶性高分
子、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の電解質が挙げら
れ、防腐剤としては、例えば尿素、メチルパラベン、エ
チルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、安
息香酸ナトリウム等が挙げられ、乳化剤としては、例え
ばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イ
オン性界面活性剤が挙げられ、粉体としては、例えばタ
ルク、セリサイト、マイカ、カオリン、シリカ、ベント
ナイト、バーミキュライト、亜鉛華、雲母、雲母チタ
ン、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、硫酸バリウム、ベンガラ、酸化鉄、群青等が挙げら
れる。
【0017】本発明の美白化粧料は、常法に従って製造
することができる。また、本発明の美白化粧料は、一般
の皮膚化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品、
外用医薬品等を包含するものであり、その剤型も目的に
応じて任意に選択することができ、クリーム状、軟膏
状、乳液状、ローション状、溶液状、ゲル状、パック
状、パウダー状、スティック状等とすることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明の美白化粧料は、優れた皮膚の美
白効果と日焼けによるシミ・ソバカスの予防及び治療効
果とをもたらすものである。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】(UV−B誘導色素斑に対する美白効果試
験)被験者20名の上腕内側部にUV−B領域の紫外線
を最小紅斑量の2倍量を1日1回2日間にわたり照射し
誘導した色素斑に、1日2回、1ケ月間被験部位に試料
を連続塗布することにより美白効果を調べた。評価は、
色差計(村上色彩製CMS−1200)を用いて測定を
行い、得られたマンセル値よりL*値を算出し、その回
復をあらわすΔΔL*値を用いた。尚、ΔΔL*値は以下
のように定義した。試料塗布開始直前の試料塗布被験部
位及び試料未塗布の被験部位のL*をそれぞれL0
0'、連続塗布1ケ月後の各々の部位のL*値をそれぞ
れL1、L1'としてΔΔL*は以下の式であらわした。 ΔΔL*=(L1−L0)−(L1'−L0') 評価は、被験者20名の表1に示す評価点で平均値を示
した。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1〜6及び比較例1〜4(クリー
ム) 表2に配合量を示す美白剤とカミツレ抽出物を含有する
クリーム(実施例1〜6)及び表3に配合量及び表4に
組成を示す美白剤を含有するクリーム(比較例1〜4)
を下記方法により調製し、その連続塗布による美白効果
について調べた。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】(製法)油層成分を80℃で加熱溶解し攪
拌しながら60℃に加熱した水層を加え乳化し、攪拌し
ながら室温まで冷却して調製する。前記美白効果試験を
行った結果を表5に示す。
【0027】
【表5】
【0028】表5に示す結果より、本発明の美白クリー
ムは、カミツレ抽出物を配合することにより、美白効果
が相乗的に向上して優れた美白効果の得られることがわ
かる。
【0029】実施例7(乳液) 表6に組成を示す乳液を下記製法により得た。 (製法)油層成分を80℃で加熱溶解し攪拌しながら、
60℃に加熱した水層を加え乳化する。乳化終了後、攪
拌しながら、室温まで冷却して調製する。
【0030】
【表6】
【0031】実施例8(エッセンス) 表7に組成を示すエッセンスを下記製法により得た。 (製法)油層成分を80℃で加熱溶解し攪拌しながら、
80℃に加熱した水層を加え乳化する。乳化終了後、攪
拌しながら、室温まで冷却して調製する。
【0032】
【表7】
【0033】実施例9(ローション) 表8に組成を示すローションを下記製法により得た。 (製法)配合成分を80℃で加熱溶解しながら攪拌す
る。系が均一になったら、攪拌しながら、室温まで冷却
する。
【0034】
【表8】
【0035】実施例10(パウダー) 表9に組成を示すパウダーを下記製法により得た。 (製法)配合成分を均一に攪拌、混合して調製する。
【0036】
【表9】
【0037】実施例11(パック) 表10に組成を示すパックを下記製法により得た。 (製法)配合成分を均一に攪拌、混合した後、室温まで
冷却して調製する。
【0038】
【表10】
【0039】実施例12(クリーム状ファンデーショ
ン) 表11に組成を示すクリーム状ファンデーションを下記
製法により得た。 (製法)油相成分を80℃で加熱溶解した後、60℃で
加熱溶解した水相成分を油相に加え均一に攪拌混合して
乳化して調製する。
【0040】
【表11】
【0041】実施例7〜12で得られた化粧料はいずれ
も十分な美白効果とシミ・ソバカスの予防及び治療効果
とを示すものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 祐輔 栃木県芳賀郡市貝町市塙4594 城見寮C −403 (72)発明者 西澤 義則 栃木県宇都宮市刈沼町251−33 (56)参考文献 特開 平3−236322(JP,A) 特開 平2−142714(JP,A) 特開 平7−25742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)及び(B); (A)アスコルビン酸及びその誘導体並びに胎盤抽出物
    から選ばれる一種又は二種以上、(B)カミツレ抽出
    物、を含有することを特徴とする美白化粧料。
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