JP3254065B2 - 新規γ−ピロン配糖体及びこれを含有する化粧料 - Google Patents
新規γ−ピロン配糖体及びこれを含有する化粧料Info
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Description
焼けによるシミ、ソバカスを防止する効果に優れた新規
γ−ピロン配糖体及びこれを含有する化粧料に関する。
よる刺激やホルモン異常などによって、メラノサイトが
活性化され、そこで生合成されたメラニン色素が皮膚に
沈着して発生するものと考えられている。従来、このよ
うなシミ、ソバカスに対する治療の方法として、アスコ
ルビン酸類、ハイドロキノン誘導体、コウジ酸類、胎盤
抽出物などのメラニン抑制剤が用いられてきたが、これ
らの物質は単独で使用した場合、メラニン生成抑制効果
は弱く、化粧品などに配合した場合充分な美白効果を発
現できないものであった。
は皮膚の美白効果に優れ、シミ、ソバカスを有効に予防
・治療し得る物質及びこれを含有する化粧料を提供する
ことにある。
情に鑑み、優れた美白効果を有する化粧料を開発すべく
鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表わされる
新規γ−ピロン配糖体がメラニンの生成を抑制し、色素
沈着を防止し、優れた美白効果を示すことを見出し、更
にこれとアスコルビン酸類等の公知の美白剤とを組合せ
ると美白効果が相乗的に高まることを見出し本発明を完
成した。
明と、これを含有する化粧料の第二の発明と、これとア
スコルビン酸類、ハイドロキノン誘導体、コウジ酸類及
び胎盤抽出物から選ばれる1種又は2種以上とを含有す
る化粧料の第三の発明を提供するものである。
(1)で表わされる、マルトール−3−O−(6′−O
−アピオシル)−グルコシドであるが、これは美白効果
が高く、化粧料に好適に配合することができる。
ば葛根抽出液よりクロマトグラフィーにて分取する方法
等により得られる。
ル等のアルコール、アセトンなどの親水性有機溶媒、又
はこれらの混合溶液を用いて抽出液を得る。得られた抽
出液から溶媒を除去して得た残渣をヘキサン、石油エー
テル、ジエチルエーテル、クロロホルム、メチルエチル
ケトン、酢酸エチル、アセトン、イソプロピルアルコー
ル、メタノール、エタノールより選ばれる少なくとも一
つの溶媒を溶出溶媒として、DAIAION HP−2
0、TSKGEL HW−40などのポーラスポリマ
ー、Sephadex LH−20などのセファデック
ス、ポリアミド、セルロース、逆相系シリカゲル、シリ
カゲルなどを担体に用いたカラムクロマトグラフィー、
分取HPLC、調製薄層クロマトグラフィーに付すこと
により上記のγ−ピロン配糖体を得ることができる。
(1)を配合したものであるが、この配合量は化粧料全
重量に対し、0.00001〜2.5重量%とすること
が好ましく、特に0.0001〜1重量%(以下、単に
「%」という)とすることが美白効果のため好ましい。
(1)と共に、アスコルビン酸類、ハイドロキノン誘導
体、コウジ酸類及び胎盤抽出物から選ばれる1種又は2
種以上を配合せしめると相乗的に美白効果を高めること
ができる。
は、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エ
ステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル及びそれらの
金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウ
ム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩などを好ましいも
のとして挙げることができるがこれらに限定されるもの
ではない。
イドロキノンと糖の縮合物、アルキル化ハイドロキノン
と糖の縮合物などがあるが、具体的にはアルブチン等が
好ましい例として挙げることができる。コウジ酸類とし
ては、コウジ酸、コウジ酸のモノエステル及びジエステ
ル、例えばコウジ酸ブチレート、コウジ酸パルミテー
ト、コウジ酸ステアレート、コウジ酸オレエートなどを
好ましい例として挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
盤の水溶性成分を挙げることができ、市販されている水
溶性プラセンタエキスを用いてもよい。
類等の美白剤の1種又は2種以上配合する場合、その配
合量は化粧料の0.01〜30%、特に0.1〜5%と
することが好ましい。すなわちこれが0.01%未満で
はγ−ピロン配糖体(1)との相乗効果が得られにく
く、30%を超えると化粧料としての保存安定性や使用
感が著しく劣るため好ましくない。
を損わない範囲において、上記必須成分以外の通常化粧
品、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種任意成分を
適宜配合することができる。かかる任意成分としては、
例えば精製水、エタノール、油性物質、保湿剤、増粘
剤、防腐剤、乳化剤、薬効成分、粉体、紫外線吸収剤、
色素、香料、乳化安定剤、pH調整剤等を挙げることがで
きる。具体的には、油性成分としては流動パラフィン、
ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツロ
ウ、カルナウバロウ、オリーブ油、ラノリン、高級アル
コール、脂肪酸、高級アルコールと脂肪酸の合成エステ
ル油、シリコーン油等が挙げられ、保湿剤としてはソル
ビトール、キシリトール、グリセリン、マルチトール、
プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナ
トリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、ポリオキシプロピレ
ン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール等が挙げら
れ、増粘剤としてはカルボキシビニルポリマー、カルボ
キシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、カラギ
ーナン、ゼラチン等の水溶性高分子、塩化ナトリウム、
塩化カリウム等の電解質などが挙げられ、防腐剤として
は尿素、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパ
ラベン、ブチルパラベン、安息香酸ナトリウム等が挙げ
られ、乳化剤としてはポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸
エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪
酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられ、粉体と
してはタルク、セリサイト、マイカ、カオリン、シリ
カ、ベントナイト、バーミキュライト、亜鉛華、雲母、
雲母チタン、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジル
コニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、酸化鉄、群青等が
挙げられる。
〜中性(pH7以下)とすることが好ましい。ここで用い
るpH調整剤としては乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−
クエン酸ナトリウム等の緩衝剤が挙げられる。
とができる。また、本発明の対象となる化粧料は、一般
の皮膚化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品、
外用医薬品等を包含するものであり、その剤型もその目
的に応じて任意に選択することができ、クリーム状、軟
膏状、乳液状、ローション状、溶液状、ゲル状、パック
状、スティック状等とすることができる。
れた皮膚の美白効果と日焼け等によるシミ及びソバカス
の予防及び治療効果とを有し、この効果は、アスコルビ
ン酸類等を併用することにより相乗的に高められる。従
って、これらを配合した化粧料は優れた美白効果を示
す。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
20%エタノール水1リットルで室温にて抽出し、濾過
後濃縮して粗抽出物(39.8g)を得た。これを0.
5リットルの水に溶解した後等量の酢酸エチルで3回分
配して得た水層をDAIAION HP−20カラムク
ロマトグラフィーに供した。水洗後、20%メタノール
溶出区(画分A1.2g)、40%メタノール溶出区
(画分B12.8g)を得た。画分Aを中圧逆相クロマ
トグラフィー(メルク社 ローバーカラムRP−18
sizeB、メタノール・水系)に供し15%メタノー
ル画分(画分A−15)を得た。画分A−15を更にH
PLC(JAIGEL ODS 10μm 10×25
0mm、0.3%酢酸水:アセトニトリル=91:9、流
速9ml/min、検出UV254nm)に供し、マルトール
−3−O−(6′−O−アピオシル)−グルコシドを3
8.4mg、マルトール−3−O−グルコシドを11.5
mg得た。以下に機器分析結果を示す。
シル)−グルコシド FAB-MS (M+H)+ 4211 H-NMRδ(DMSO-d6+D2O) TMS;2.38(s,3H), 4.71(d,J=7.
3Hz,1H),4.83(d,J=2.9Hz,1H), 6.46(d,J=5.6Hz,1H), 8.
11(d,J=5.6Hz,1H).13 C-NMRδ(DMSO-d6)TMS;15.1, 63.1, 67.4, 73.2, 73.
7, 75.7, 75.8,76.1, 78.7, 103.6, 109.1, 116.1, 14
1.7, 155.8, 161.5, 174.2.
4Hz,1H),6.45(d,J=5.6Hz,1H), 8.10(d,J=5.6Hz,1H).13 C-NMRδ(メタノール-d4) TMS;15.8, 62.6, 71.2, 7
5.5, 78.1, 78.6,105.5, 117.4, 143.7, 157.2, 164.6,
177.2.
表3、表4の組成で含有するクリーム(pH6.0)を調
製し、その連続塗布による美白効果について下記試験に
より調べた。その結果を表5に示した。
験)被試験者20名の上腕内側部にUV−B領域の紫外
線を最小紅斑量の2倍量を1日1回2日間にわたり照射
し誘導した色素斑に、1日2回、1ケ月間被検部位に試
料を連続塗布することによる美白効果を調べた。評価
は、色差計(村上色彩製CMS−1200)を用いて測
定を行い、得られたマンセル値よりL*値を算出し、そ
の回復を表わすΔΔL*値を用いた。尚、ΔΔL*値は以
下のように定義した。試料塗布開始直前の試料塗布被験
部位及び試料未塗布被験部位のL*値をそれぞれL0、L
0′、連続塗布1ケ月後の各々の部位のL*値をそれぞれ
L1、L1′としてΔΔL*は以下の式で表わした。
L0′)
評価点の平均値で示した。
Claims (3)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 で表わされるγ−ピロン配糖体。
- 【請求項2】 請求項1記載のγ−ピロン配糖体を含有
する化粧料。 - 【請求項3】 アスコルビン酸類、ハイドロキノン誘導
体、コウジ酸類及び胎盤抽出物から選ばれる1種又は2
種以上と請求項1記載のγ−ピロン配糖体とを含有する
化粧料。
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---|---|---|---|
JP30507493A JP3254065B2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 新規γ−ピロン配糖体及びこれを含有する化粧料 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07157495A JPH07157495A (ja) | 1995-06-20 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000095641A (ja) * | 1998-09-25 | 2000-04-04 | Kanebo Ltd | 美白化粧料 |
SG11201805765QA (en) * | 2016-01-19 | 2018-08-30 | Achromaz Pte Ltd | A cosmetic composition and the use thereof for regulating skin quality |
-
1993
- 1993-12-06 JP JP30507493A patent/JP3254065B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
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Chem.Pharm.Bull.,Vol.38,No.10(1990)p.2862−2865 |
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---|---|
JPH07157495A (ja) | 1995-06-20 |
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